斎藤美奈子のレビュー一覧
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ジュニア新書でなくて新赤版~Ⅰあの名作に、この解説「坊ちゃん」(夏目漱石):敗者の文学(江藤淳・平岡敏夫)赤シャツに理あり(ねじめ正一)「伊豆の踊子」「雪国」(川端康成):処女の主題?(三島由紀夫)人生初期のこの世との和解?(竹西寛子)伊藤整の解説はタルい「走れメロス」(太宰治)太宰の徹底紹介(師匠筋の井伏鱒二)云ってみれば一億人の弟(斎藤)「放浪記」(林芙美子)の解説が迷走するのは、雑記帳の抜き書きが三度にわたって行われたからで、林も改稿に改稿を重ねている「智恵子抄」(高村光太郎):愛の詩集(光太郎死後の編者で光太郎に頭の上がらない草野心平)贖罪のうた(駒沢喜美)Ⅱ異文化よ、こんにちは「悲し
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岩波新書は、大学の般教の授業に相当するレベル。高校生でも社会人でも手に取れる知識や教養の入り口。高校時代そう言われて読んでいた。
新赤版になってから、くだけた内容の物が増えて、それが悪いとは思わないが、ちょっと語り口が雑誌っぽすぎるのが、最初は良くても、うーんと唸った。但し…ここに取り上げた本たちの解説が
「これ読まないと、本当にこの本は分からない?小難しいなあ…あってもなくても変わらないよ。」
と感じた経験は、私に限らず誰にもあるだろうし、それはちっとも変じゃないんだよと提示したことには意味があると思う。
わかりやすいイコール低俗
わかりにくいイコール高尚でお偉いもの
という誤った -
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名作とベストセラーが綺羅星の如く並ぶ文庫本。その巻末に併録されている、所謂「おまけ」である解説。本書はこれを主役に据え、毒ある筆致で寸鉄釘刺す「解説の解説」書。誰しもが知っている不朽作品のあらすじと作風と時代背景をさらりと舐め、いよいよ“なっとらん解説”の中枢へ。筆法はあくまでも鋭く容赦なく遺漏なくぶった斬り。その多くの指摘は至極尤もで、作家先生ご指名の御用文芸評論家によるものも多く、解説の解説が必要とする「屋上屋を架す」ような難解極まりないものに出くわし、著者は原理主義的命題に辿り着く。「はたして、解説はだれのためのものか」。初読者への理解促進をミッションに掲げるわけでもなく、読書の愉しみを
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【目次】Ⅰ あの名作に、この解説 1 夏目漱石『坊っちゃん』 2 川端康成『伊豆の踊子』『雪国』 3 太宰治『走れメロス』 4 林芙美子『放浪記』 5 高村光太郎『智恵子抄』/Ⅱ 異文化よ、こんにちは 6 サガン『悲しみよ こんにちは』 カポーティ『ティファニーで朝食を』 7 チャンドラー『ロング・グッドバイ』 フィッツジェラルド『グレート・ギャツビー』 8 シェイクスピア『ハムレット』 9 バーネット『小公女』 10 伊丹十三『ヨーロッパ退屈日記』『女たちよ!』 11 新渡戸稲造『武士道』 山本常朝『葉隠』/Ⅲ なんとなく、知識人 12 庄司薫『赤ずきんちゃん気をつけて』 田中康夫『なんとな
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斎藤美奈子さんは大好きな書き手で、鋭い舌鋒が痛快だ。時事ネタより文学論のほうがより楽しめるのだが、政治への視線にも共感するところが多々ある。これは2010年から2015年6月にかけて書かれたもの。
震災・原発事故・領土問題・橋下徹・慰安婦問題・秘密保護法・嫌韓思想・集団的自衛権・ブラック企業・イスラム国…、目についたトピックを拾っていったら、どうにも暗ーい気持ちになってしまった。これでも安保法案はまだ入っていないのだ。あとがきに「あらためて通読すると、斎藤はなんだかずっと不機嫌ですね」とあるが、そりゃ不機嫌にもなるよ。著者得意の笑えるおちょくりも影を潜めるほど、状況は厳しいということだ。それ -
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戦後70年、ということでこの夏はテレビの特番やら映画やらあって、一方で政府がアレコレやっているという状況で、普段よりそっち方面への関心が高まっているおり、見つけたのがこの本。食べるものがなくて、みんな腹ペコで、筍生活で、その辺の草も食べて、みたいな断片的知識はあるけど、こうやって戦前から戦後食糧事情がなんとかまともになっていくまでをまとめた本を読むと、著者も言っているとおり戦争とは戦争で食料がなくなるのではなく、食料がなくなることが戦争なのだ、ということがはっきり理解できる。戦闘だけが戦争じゃないんだよね。銃後じゃなくてまさしく戦下なんだよね。にしても、この本で紹介されている当時のレシピはもの
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ネタバレ<わかったこと>
・小説における妊娠は話を盛り上げるためのイベントの一つ
・小説における妊娠は女の武器
・作者は登場人物を妊娠させるために苦労する
・小説における妊娠はドラマチックで生と死とか愛ゆえの離別とかのお題目に結びつけやすいしその割に手軽なので作者にとっては重宝する
・妊娠小説のパターンは少ない
→なぜか? 妊娠という現象自体に結果や期間の制限があるから
<思ったこと>
・やっぱ舞姫はうまく出来てる
・妊娠小説はパターンが少ないので妊娠ばかりを中心に添える小説は陳腐化する傾向にある
・妊娠は味付け程度に使う小説のほうが面白いかもしれない -
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著者が、数々のベスト・セラー本を読んで、内容を紹介しつつツッコミを入れていくという本です。
五木寛之『大河の一滴』のような人生本、梅宮アンナ『「みにくいあひるの子」だった私』のようなタレント本、『話を聞かない男、地図が読めない女』などの疑似科学本など、自他ともに認める「読書家」がなかなか手にとらないような本を、一流の話術で紹介しているのですが、しかし考えてみればこれはたいへんな仕事だと思わざるをえません。もっともわたくし自身も、この手のベスト・セラーはけっこう好んで読むほうではあるのですが。そういえば、かつてナンシー関が、ふつうの視聴者は24時間テレビを見なくてもいいということにあらためて気