古川日出男のレビュー一覧

  • 平家物語

    Posted by ブクログ

    初めて平家物語を読みました。
    長い!!!
    800Pはなかなか読み応えのある内容でした。
    読み終わったことに満足しました。

    0
    2019年05月03日
  • 平家物語

    Posted by ブクログ

    なかなか苦労して読んだ。感じたことを記す。仏教にまつわる話、表現がかなり多い。俊寛が哀れすぎる。配流の島に行ったことがあるだけに、その思いは募る。俊寛のみ許されず、配流の島で亡くなった。源氏挙兵のくだりは興味深い。平家たちの「聞き逃げ」は遊女たちに笑われた。私も笑った。清盛は意外に早いところで亡くなった。平家も源氏に勝つ戦いもある。悲恋もある。間違いなく名作である。

    0
    2019年03月22日
  • 平家物語

    Posted by ブクログ

    生者が、死者が、怨霊が、物怪が、語る平家の没落の物語。明確な作者が存在せず、無数の琵琶法師たちにより形成された本作は、このようなポリフォニックな無数の声により形成された稀代のエンターテイメント作品である。

    本書は古川日出男による平家物語という古典の現代語訳である。その訳文は死者の世界にいる無数の琵琶法師たちとの一種の霊的な結びつきにより示されたのではないか、と思うくらいの完成度を誇る。それは何よりも、この物語が、恋愛、戦争、政治紛争、災害、物の怪への恐怖、家族との情愛など、人間が生きる上での様々な要素を余すことなく盛り込んだ一大エンターテイメントであるということを完膚に伝えることに成功してい

    0
    2019年01月14日
  • 平家物語

    Posted by ブクログ

    ついに読み終わりました。
    読みやすかったし読み応えあった。
    複数の語り部がいる複雑さを見事に表し、琵琶のリズムを巧みに躍らした文章だった。
    悲哀に満ち満ちた、敗者、弱者に寄り添う物語。
    何百年も時を隔てたその物語の登場人物に感情移入出来ることが素晴らしく、時を超えた読書だった。

    0
    2017年10月15日
  • 平家物語

    Posted by ブクログ

    読み終わった達成感がすごい。
    飽き性で、書き下し文で読むの辛い…とか思ってたので、口語訳・しかも琵琶法師の語り口調で書かれていたのは、語調に引っ張られるようにぐいぐい読めて楽しかった。
    それにしても、平家のことよく知らなかったけれど、平清盛ってあんなに破天荒な人だったんだァ…と今更衝撃。

    0
    2017年07月22日
  • 平家物語

    Posted by ブクログ

    完訳というのは素晴らしい。900頁近くある大作だけれど、読みやすく一気に読んだ。
    それにしても、断片的な知識というのは勘違いが多いということをあらためて思い知られた。こうして物語を通読してみると、切れ切れのエピソード同志の因果関係が理解できて、頭の中がすっきりする。

    0
    2017年04月18日
  • 平家物語

    Posted by ブクログ

    声が幾つもの鳴り響いている。『平家物語』は単一の語り部ではなく複数語り部が物語を継ぎ足した、だから声は幾つもある。
    異なるvoiceの集合体だ。だからこれはミックスされた物語としてある、古川さんの作品を読んだ人ならわかるだろうが、古川日出男という作家は幾つもの声を、voiceが鳴る小説を書いてきた。そして、DJのように繋ぎミックスしている。だからこそ、『平家物語』が古川日出男訳で新しく形になることは極めて正しいと読みながら思う。
    幾つもの声が鳴り響いている。諸行無常、あらゆる存在は形をとどめないのだと告げる響き。

    0
    2017年01月18日
  • ルート350

    Posted by ブクログ

    短編集。
    古川日出男をお勧めされて初めて読んだけどすごく面白かった。
    ベルカが流行ってたけど、動物ものは敬遠して読んだこと無かった。
    文体が砕けてる文章って内容によっては最後まで読めないんだけど、
    これはぜんぜん。テンポが良くて、雰囲気もあって。
    クール。ロック。
    核にしてる題もわかりやすいのに面白くて。よかった。

    0
    2010年01月03日
  • ゼロエフ

    Posted by ブクログ

    ネタバレ

    ・『はじまりのはる』の第二巻「チェーンソーラプソディー」というのがそうだ。その、6ページから7ページにかけての見開きの台詞(および戯曲でいうところのト書き)を、以下まるまる引く。一人の男子高校生が自転車に乗っていて、携帯電話で友人と会話している。友人というのは、酪農家の跡継ぎである。つまり牛屋だ。そして主人公は、同種の物言いをするならば、茸屋である。

    ・私は6県(=東北地方)だけを見ようとしていた。どうしてか。東北とは、ただの方位である。どこかから見ての東北である。そのどこかからを消したら、東北は新たなる名前というもの、もしかしたら真の名前を獲得するのではないか,顕わすのではないかと期したの

    0
    2025年06月03日
  • 走る?

    Posted by ブクログ

    アンソロジーはいい。
    すごくいい話も、意味不明なのも、色々読めていい。どういう順番で収録するか考える編集さん楽しいだろうなー
    で、一応ランニング好きな私が好きだった話は、1話目の パン、買ってこい と6話目の いびきが月に届くまで 。外の雪が消えたら走ろう。走りたくなっちゃったなー

    0
    2025年02月15日
  • 平家物語 犬王の巻

    Posted by ブクログ

    なるほど平家物語。
    短いセンテンスで綴られて、口に出して読みたくなる。祇園精舎の鐘の声、諸行無常の響きあり。

    歴史から消された能楽師犬王と、盲目の琵琶法師友魚の物語。普通に楽しんだけど、どうやら映画の評判が良いようなので見てみようかなー

    0
    2025年01月11日
  • 平家物語 犬王の巻

    Posted by ブクログ

    醜くても魅力的、醜いから魅力的。
    犬王と友魚の友情は光だった。
    未だアニメ版は見られてない。
    いつかいつかと先延ばし。

    0
    2024年11月23日
  • 紫式部本人による現代語訳「紫式部日記」

    Posted by ブクログ

    倫子が若返る菊の花を紫式部に持ってきてくれたっていうエピソード(解釈の仕方はいろいろあるとはいえw)が早々に出てきて、このあたりからのめりこんでいった

    グルーミィさを優先して現代語訳
    記録としての日記
    グルーミィをさらけだす日記
    だって。いいですね。


    有名な“お前が男であったなら…”のくだりは、紫式部日記の後半だったか
    大河でも当然ながらこのシーンありまして感無量です


    漫画でも読む紫式部日記、的なものより
    本書の方が日記を読んでいるという実感が湧きました

    “ミセス自粛なし”にはクスッとした。自分で言う?笑

    筆で書かれている現代語訳部分はもちろん
    ペン(私にはiTouchに見える)

    0
    2024年06月03日
  • 平家物語 1

    Posted by ブクログ

    1000年以上も昔の作品をここまで読みやすくできるのはすごいと思う。字も小さいし、難しい言葉も多いけどそれらを飛ばして読んでいけば大体の内容は理解できるし読みやすかった。感覚としては昔話を聞いてる漢字に近いかも。でも人名とか大納言・左大臣みたいな官職名とかは難しくてよくわからなかったからちょっと解説を入れてくれていたらもっと読みやすかったのかなとも思う。今は読みたい本が溜まっているけど、それらを読み終えたら2も読む予定。

    0
    2024年03月05日
  • 平家物語 3

    Posted by ブクログ

    ますます追い詰められる平家。

    1巻から読んでいくと、平家の没落っぷりがもうなんとも悲しすぎる。力がある時は持ち上げられ、力がなくなっていくと裏切られ。でもプライドがあって泥臭く立ち回れない。源氏は結構やりたい放題やってるのになあ…と思うのに。敦盛最期のあたりの、平家の人たちがどんどん最期を迎えるところはもう悲しすぎた。
    第4巻は有名な扇の的のシーンがあるけど、ここまで平家がやられてるなかで行われたと知ると、ますます切なくなってしまう。この巻は悲しすぎる。

    0
    2024年02月28日
  • 紫式部本人による現代語訳「紫式部日記」

    Posted by ブクログ

    TBSラジオアフター6ジャンクションで
    柴田元幸先生がおすすめの本を紹介するというので、どんな翻訳ものかと思ったら、
    古語から現代語への翻訳だった!

    柴田先生が言うには、古川日出男さんが、紫式部に憑依して現代語訳した。

    ということでした。

    まさに。
    最初に私たちにむけて古語の基本的なことを簡単に説明してくれてるんです、紫式部姉さんが。

    女房といったら、どの男のワイフ?と考えたりしませんか?それはゆゆしい事態です。局と口にしていたら、あなたはツボネとはなんだろうと眉をひそめますよね?
    とこんな感じで。
    局とは、しきられた部屋。
    房というのも同じ。
    つまり、女房と局は同じ女性のための仕切ら

    1
    2024年02月15日
  • 平家物語 1

    Posted by ブクログ

    おもしろい。近くの場所が舞台になってるのも興味深い。
    古文の時間でしか読んでなかった。もっと早く読めばよかった。
    でもこれを読めるのは訳がよいからだと思う。現代語とはいっても理解するにはもう一段階解説が必要だけれど。
    オーディオブック化を望む。美輪明宏さんに読んでほしいです。

    0
    2024年02月01日
  • 平家物語 4

    Posted by ブクログ

    平家の滅亡から建礼門院の出家と死で終わる。
    彼女の栄光に満ちた日々から一転、山奥で侘しく暮らす姿は、この物語の伝えたい事を一人の女性に仮託して書いているようだ。

    0
    2024年01月19日
  • 平家物語 1

    Posted by ブクログ

    言わずと知れた日本の古典。ちゃんと読んだことがなかったので、正月休みを使って読もうと決心。

    他の現代語訳平家物語を読んだことがないので比べられないけど、読みやすかった。そして清盛、暴君。息子重盛が生きてたときは重盛が清盛の暴走を止めたりして何とかなってたけど、重盛がなくなって止められなくなっちゃったんだね。清盛にいろいろやられた人々の悲しみが切なかった。

    というように、清盛が圧倒的暴君として悪く書かれてることも初めて知りました。続きが楽しみ。

    0
    2024年01月02日
  • 平家物語 3

    Posted by ブクログ

    源氏と平家の描写の違いが、平家の哀れさを強調している。平家の公達達の振舞いと比較して、源氏の武者達の粗野さ。しかし、生き残り、時代を変革するのは源氏の方だと痛い程分かる。平家物語は滅びの美学を謳った物語なのだなあ。

    0
    2023年12月16日