古川日出男のレビュー一覧
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倫子が若返る菊の花を紫式部に持ってきてくれたっていうエピソード(解釈の仕方はいろいろあるとはいえw)が早々に出てきて、このあたりからのめりこんでいった
グルーミィさを優先して現代語訳
記録としての日記
グルーミィをさらけだす日記
だって。いいですね。
有名な“お前が男であったなら…”のくだりは、紫式部日記の後半だったか
大河でも当然ながらこのシーンありまして感無量です
漫画でも読む紫式部日記、的なものより
本書の方が日記を読んでいるという実感が湧きました
“ミセス自粛なし”にはクスッとした。自分で言う?笑
筆で書かれている現代語訳部分はもちろん
ペン(私にはiTouchに見える) -
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TBSラジオアフター6ジャンクションで
柴田元幸先生がおすすめの本を紹介するというので、どんな翻訳ものかと思ったら、
古語から現代語への翻訳だった!
柴田先生が言うには、古川日出男さんが、紫式部に憑依して現代語訳した。
ということでした。
まさに。
最初に私たちにむけて古語の基本的なことを簡単に説明してくれてるんです、紫式部姉さんが。
女房といったら、どの男のワイフ?と考えたりしませんか?それはゆゆしい事態です。局と口にしていたら、あなたはツボネとはなんだろうと眉をひそめますよね?
とこんな感じで。
局とは、しきられた部屋。
房というのも同じ。
つまり、女房と局は同じ女性のための仕切ら -
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時は室町。犬王は疾り、謡い、舞う。友魚の琵琶が響く。
父親が、芸の頂点を窮めるために魔性の者と交渉し,異形のものとして生まれた犬王。壇ノ浦から引き揚げた草薙の剣によって視力を失った友魚。二人は出会い、能楽師として、琵琶法師として、名声を得ていく。
リズムのある短文を重ねた語り口で『腕塚』『重盛』『鯨』と、能の舞台が目に浮かんだ。
「世に知られていないからこそ、それゆえに語ってほしいと願う者たちがもたらす真の異聞」とある。友魚の死を知る犬王、友魚の呪縛の様、そして解きあい。また、「犬王は余の偏愛する者」と足利義満に言わしめたにもかかわらず、観阿弥・世阿弥以上に歴史に名を残すことのなかった -
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映画を観てからこちらの小説に触れたので、犬王や友魚の台詞はあの声や抑揚で聞こえるし、もちろんビジュアルは映画そのものを想像して読んでいきました。けれど、それで違和感を感じないほど、しっくり馴染めてたのしく読めました。
それは、展開も結末もところどころ違う小説と映画だけれど、物語の根っこにある「犬王と友魚」という不運に遭いつつも前向きに生きるふたりの生き方や友情が篤く描かれている、その芯がまったく違っていなかったことが、まずひとつ大きいからだと感じました。
そしてもう一つは、小説そのものの文体。歌をうたいあげるように、切れ味の鋭い抑揚の波に載せられるがままに、人々の運命を紡ぎあげてゆく描きか -
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アニメーション映画『犬王』原作
室町時代、時の将軍は足利義満のころ。猿楽の能の頂点を求めた父の呪詛によって犠牲になり、醜く穢れた姿で生まれ落ちた犬王。
平家と共に壇ノ浦に沈んだ草薙剣の光によって盲目となり、琵琶法師となる友魚。
2人が「平家物語」によって固くむすばれ、解放され、縛られていく。
リズム感を重視されているのか、出来るだけ短く区切られた文体でつづられていく物語です。
個人的に文章だけではイメージが追いつかないところがあって、わたしは先に映画を見ていて良かったとおもいます。
映画と原作と比較できて、演出方法に学べたのが何よりおもしろい。
犬王と友魚の関係性が好きです。
「さあ、お -
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アニメ「平家物語」の元になったということで興味があり読んだ。
大変な長編で圧巻だったが、読んでいくにつれ、私はここまでのものを求めていたわけではないということに気づいた。なぜなら、アニメとはだいぶ違ったからだ。アニメでは、重盛や建礼門院徳子など描かれるのは数人ながら、その代わり心情などは細かく描写されていた。一方今回読んだ「平家物語」は文字どおり平家の物語。実にさまざまな登場人物とエピソードがある。これがあの有名な「平家物語」か、という満足感はあったものの、やっぱり私はアニメの方がわかりやすくて好き。幼い我が子を亡くし自分だけ助かってしまった徳子の悲しみや、次々と入水していく様子などは、アニメ