上遠野浩平のレビュー一覧
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世界に7頭のみ存在していると言われる、圧倒的かつ絶大な存在である竜の1頭が、その棲家たる洞窟の中で何者かによって刺殺されている姿が発見されます。
このミステリーに挑むのが仮面の戦地調停士エドワース、風の騎士ヒース・クリフ、女性特務士官レーゼ・リスカッセの3人です。
この謎を解き犯人を捕らえるべく、彼らは事件の直前一年間に竜を訪ねていた6人を訪ねて回る旅に出ます。
ただ犯人を捕らえるまでの猶予は1ヶ月、それを過ぎるとエドワースは呪いによって死んでしまうのですが…
3人の魅力的なキャラクターが織りなす、ファンタジー、ミステリー、サスペンス、ロードムービーと様々な要素がミックスした魅力的なストーリーは面白く、スリルに溢れ、すんなりと異世界へ誘ってくれます。
明らかになった真相には、深く考えさせられるところがありました。
この話は、これできっちり完結してるんですけど、彼ら3人が紡ぐ別の話も読んでみたい気にさせられました。 -
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ネタバレファンタジー世界だと思ったら、実はシミュレーション世界でしたという、SFですね。
魔法とはちょっと違う、詠韻技術という力が使える世界です。
若き皇帝が、古代遺産(実はオーバーテクノロジー)に惹かれて、そのおかげで暗殺を逃れ、帝国を廃止していく物語です。
オーバーテクノロジー対オーバーテクノロジーの戦いが面白いです。
皇帝についているバイパーは、皇帝のデッドコピーでなかなかおもしろいキャラクターです。
フィアンセについているジャグヘッドは、虚空シリーズで出てくるような超兵器でした。ジャグヘッドは銀河の彼方から攻めてくる敵とたたかうための兵器なので、虚空シリーズと繋がってるの?とか思ってしまいました。
大臣とかが帝国を乗っ取るために暗躍していたのと、バイパーやジャグヘッドが力技であっさり叩き潰すのは爽快で良いです。
ジャグヘッドの特定距離の空間を吸い込むというとんでもない能力があまりにもオーバーパワーなんで、いろいろ心配して読み進めてしまうわけですが、重大なバグ?があって、それを利用して撃退するシーンも良かったです。
ハッピーエンドとは言いづらいですね。
帝国はボロボロだし、バイパーは沈黙しちゃうし、でもバッドエンドではなくて、これからの未来に期待するというエンドでした。
上遠野浩平作品はのめり込めて面白いです。 -
Posted by ブクログ
ネタバレかなり久々の上遠野浩平。
今までの人生で一番冊数を読んだかもしれないのが上遠野浩平作品。
この人の作品スゴいところは
「ものすごい面白くて夢中で最後まで読むのだが、読み終わったあと何一つ内容を覚えていない」
というところ。
ある意味魔法だと思います。
コレはバカにしてるわけではありません。
それどころか尊敬しています。
むしろこういう作品というのが世の中には必要だということ。
読書が趣味というのは何かを得るためにするわけではなく。
ただ呼吸をするように本を読むということ。
酸素を吸っていることを意識しながら生活している人はいないのです。
この人の作品は同じ本を何度でも楽しめるのです。
いつでも初読なのです。
こんなにお得なことはない。
いくら食べても太らない美味しい食べ物があったら、みんな喜んで食べるのです。
何かの糧を得ることではなく、ただ読むという快楽のみを得られる。
それが上遠野浩平作品。
しばらく離れていたが、また上遠野浩平熱が復活してきたので、ブギーポップ全巻から読みなおしたいなあ。
既に各巻数回ずつ読んでいるけれども。 -
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上遠野浩平の本はファンなのである程度は読んでいるのだが、それでも最後の展開にはいつも「してやられたー!」と思ってしまう。
今回の「無傷姫事件」もその中の1つ。
上遠野浩平があとがきで述べているように、「お姫様」というものに対して、女の子は憧れを抱くもの(らしい)だけど、実際はどうなのか?という問いへの答えとしての本だと思う。
このお話に出てくるお姫様みたいな生き方は、かっこいいなぁ、可憐だなぁと思う一方で、「英雄」とか「主人公!」って感じではなくて「お姫様」でもあるのが自分の中では素敵だと思った。
また、物語も非常に面白いのだが、やはり「事件シリーズ」の最新刊であり、長い間待っていた甲斐もあって、今までの事件シリーズの総集編や、ブギーポップとかの「上遠野ワールド」とのつながりも深い、ファンなら思わずニヤッとする描写もあって大満足の作品である。
また、話を忘れてしまったときに読み返したいと思う本だ。 -
Posted by ブクログ
ネタバレ統和機構によってNPスクールに集められた異能の少年少女たち、謎の存在エンペロイダーを追い始めた彼らを待ち受けるのものは。
ブギーポップシリーズと同一世界観での新シリーズ、最強さん、人間破壊兵器、〈おせっかい〉の奇蹟使い、百面相など馴染みのキャラも続々登場、新作として紹介されているが新規の人も楽しめるのだろうか。
枢機王の登場や、酸素は鏡に映らないでも登場したエンぺロイド金貨など作品間のリンクも健在、関連作品をフォローした方がより楽しめるかと。
名前で色々勘ぐってしまう才牙虚宇介、そして、たれ目のナイスガイ日高迅八郎の二人をメインに今後は進んでいくのかな、どのあたりの時系列なのかはまだ不明。
連載のペースだと1年に1冊ペースで進んでいきそうなので、気長に追っかけて行くことになるかな。イラストが連載時の緒方さんから変わってしまっているようだが、なかなかいい感じだった。 -
Posted by ブクログ
ネタバレ戦闘用合成人間/兵器として闘うために生み出された少女たち、彼女たちが見出した戦いの意味とは一目惚れから始まった恋に殉ずるものだった。
文芸誌ファウスト、メフィストで発表されていたものに書き下ろしを加えた連作短編集。
上遠野さんの手がけている別シリーズも追っかけている読者ならば、散りばめられた作品間のリンクやキャラクターたちをより楽しんで読めるかと。
願わくは、事件シリーズで今後の二人の姿に触れられることを。
収録作品群と密接な関係を持つ短編“アウトランドスの戀”が収録されていないことだけが残念。事件シリーズに関わりのある短編をまとめたものが出版されることを切に願う。