上遠野浩平のレビュー一覧
-
Posted by ブクログ
ネタバレジョジョの奇妙な冒険には昨年のアニメから一気にハマり、こうして外伝小説にも手を出す程になってしまいました笑
あの一件以降、ひっそりと宙ぶらりんに生きていたパンナコッタ・フーゴが、再び自分を探し始めるおはなし。
ブチャラティやジョルノのように覚悟が決まった物語は良い。いつだって進む道を灯してくれるし、なにより進む力をくれる。でも、この世界にだって、そんな風にはいかない人は多い。むしろ、そういった人の方が多いのです。パンナコッタ・フーゴも、シーラEも、麻薬チームも、みんなそう。進むと言われたって道がたくさんありすぎて何も分からないから、ただ目の前の道を歩き続けている。これは、そんなひとへの応援歌だ -
Posted by ブクログ
ミステリーというよりは、架空の世界観で起こる「事件」を本業のために解決する、"戦地調停士"という職業を軸にしたファンタジー。
一言で面白い!
完全に架空な世界観だし、土地名も人の名前も現実とかすりもせず正直覚えられない(笑)のに、すらすら読める。読みやすい。適度に説明をしてくれるからついていけないことは全くないし、かといってダラダラ説明ばかりということもない。
テンポがよくて、さすが上遠野浩平先生です。
圧倒的な超存在:竜が殺害される事件が起こり、仮面の戦地調停士のED、軍人のヒースロゥ少佐とレーゼ大尉の3人が旅をし、犯人探し(殺害方法の特定)を行う。
個人的には界面 -
Posted by ブクログ
ひさびさに読んだブギーポップがおもしろくて、過去に買っていたシリーズの続きが気になって購入。
上遠野作品は話が複雑で内容を忘れがちなのでメモ。
禁涙城事件とリンクしてる部分が多い。
この後で禁涙城のほうを読むと
ミラル・キラルがロードマンと共に残酷号を滅ぼすことを示唆する手紙があったり
EDの足が使えなくなっている理由がかかれていたり
期間的にも残酷号事件の間に起こったことなので
禁涙城のほうが後でつくったような印象もうけた。
…類別は怪人、名は残酷−
禁涙城事件で活躍(?)した残酷号がいかにして生まれ、収束していったのかを描く。
かつての恐れられた皇帝のクローンの1人であるレギューンと -
Posted by ブクログ
『混乱しているときに人が選択する道が、ほとんどの場合で間違っているのは、選択それ自体から逃げたがっているからである』(霧間誠一)
『恐怖は外にはない。それは無力であるという、その認識そのものであり、すべては己のうちにしかない』(霧間誠一)
同じ相手と延々戦い続けるということは結局、誰よりも敵のことを理解し、同質化することにしかならない。自分が確信できるものは相手も確信している。(パール)
『―迷いはない、と人が思っているときはまだ迷っている。ためらわない、と思っている時はまだ逡巡している。真の行動は迷いもためらいもどうでも良いという放棄の中のしかない』(霧間誠一) -
Posted by ブクログ
ネタバレ統治機構というシステムの中で、陰から人類を守る異能者たちの対話集。
キャラクターが語る(会話)するものは、思考とか戸惑いとか。中心人物の1人、ウトセラ・ムビョウが独り語りのできる人物なので、対話なのか思考が音になっているだけなのか。ヒノオが黙る気持ちも少し理解出来たり。
異能者たちなので個性があるのだけど、主張はそんなに激しくない。シリーズになったら、また変わるのかな……。
ムビョウが「後継者」を望むのは、大多数に肯定するからだろうか。無意識に製造人間を必要とする人類の希求に応えるからなのかな。と感じた。
失礼な?話、あとがきが一番「なるほど」と思った。
キャラクターに、著者の思考を語らせ