あらすじ
継承。つながれていったのは力か夢か幻か――魔導世界でも類を見ない、兵数と武装に頼らない軍事国家。その辺境の小さな国は、世界を揺るがす大戦の中で如何にして独立を守ったのか。誰にも傷つけられないから、無傷姫。人々に愛され、歴史に軽んじられ、真理に疎んじられた姫君たちが滅びるとき、浮上するのは欺瞞と虚偽か、それとも遠い日の約束か――。
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Posted by ブクログ
久しぶりの事件シリーズ。このシリーズは風情があって好きですね。ファンタジーとSFの風味が良く絡み合っています。話の中核謎(無傷姫)はすみません、あまりピンときていないのですが、雰囲気が楽しめれば良いかと。
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上遠野浩平の本はファンなのである程度は読んでいるのだが、それでも最後の展開にはいつも「してやられたー!」と思ってしまう。
今回の「無傷姫事件」もその中の1つ。
上遠野浩平があとがきで述べているように、「お姫様」というものに対して、女の子は憧れを抱くもの(らしい)だけど、実際はどうなのか?という問いへの答えとしての本だと思う。
このお話に出てくるお姫様みたいな生き方は、かっこいいなぁ、可憐だなぁと思う一方で、「英雄」とか「主人公!」って感じではなくて「お姫様」でもあるのが自分の中では素敵だと思った。
また、物語も非常に面白いのだが、やはり「事件シリーズ」の最新刊であり、長い間待っていた甲斐もあって、今までの事件シリーズの総集編や、ブギーポップとかの「上遠野ワールド」とのつながりも深い、ファンなら思わずニヤッとする描写もあって大満足の作品である。
また、話を忘れてしまったときに読み返したいと思う本だ。
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久しぶりの上遠野浩平事件シリーズ「無傷姫事件」。積んであったのを発掘。
この事件シリーズの舞台の世界の成立と、人と竜との関係を縦横にしたタペストリーのような一冊。
表の紋様の見事さが裏地を見ると想像できるけども、真相を見るためには表側からきちんと見なければいけない、ということを感覚として胃s流ことができたように思えます。この場合の表と裏は、今回の事件で明かされたものが表となりますか。
無傷姫が君臨していた国家としての姿が、裏地のぼんやりとした色彩で表されるものであって、物語が進んでゆく中で表の華麗さが現れてくるのが、読み物として引き込まれてゆく。
久しぶりの上遠野浩平作品で、ちょっと迂遠言い回しの文体に馴染むことができるのか、読者としての感をトロ戻すことができるのか、というのが不安でありましたが、するする読めてしまった。
作品の魅力というものでしょうね。
Posted by ブクログ
2022.3.13実は再読
甘いものと可愛いものは正義
私は3代目推し
何気に世界の歴史が色々と出ているし、あの人の性格やら何やらが発覚している
このままブギーポップなどなどの再読へ行きたい
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戦地調停士の誕生、七海連合の始まりなど今まで気になっていた諸々の誕生も垣間見える今作は素晴らしかった。話は無傷姫を中心にしているが、その脇では今までの謎を少し解明する形になっているのが素晴らしい。個人的にはオピオンの子供たちがED以外に出たことが嬉しかった。まさか二代目がそれだったとは。
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何故今になって「彼方に竜が~」が発刊されたのか。
ずっと無傷姫について淡々と、盛り上がりもなく描かれており、はてさてこれは時間の無駄のまま終わってしまうんだろうかと思いきや
ちゃんと最後でまとめられていました。
こう、なぜこれがこうなってこう! と描かれているお話はすっきりしますね。
悪魔絵師さんからなんで変わっちゃったのかなあ。
大人の事情なんだろうけれど。
表紙はともかくとして、口絵や、ところどころの人物画はいらないんじゃないかな?
せっかくの雰囲気がそこで毎度毎度こわされてしまうのは勿体無い。ほんと見事にぶっこわされる。
そう思われてしまうイラストレーターさんも気の毒ですし。それはそれで勿体無いことでしょうし。
えーっと、「彼方に竜がいるならば」と併読おすすめです。
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ううううー…ああー…やっぱりこのシリーズ大好き……。
受け継がれるものとか。竜とか。約束とか。ああー弱いんだそういうの……。
しかしあの3人への親しみ深さはなんなんだろうな。登場するだけで嬉しくなっちゃうもんな。
とりあえず、メープルシロップをたっぷりつけたパンが食べたい。
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戦地調停士シリーズの6作目。
前巻も読みかけだったのでこれを機に読み進めることができた。
新作が出るタイミングはわからないが、前作揃えて持っていられるのは結構幸運だと思う。
次回の「奇帝国事件」が今から待ち遠しい。
Posted by ブクログ
「事件」シリーズは本当に久しぶりで、
世界設定とか人物像とか諸々をほとんどうろ覚え状態だったので導入部分で思い出しに苦労した。
それはさておき
「無傷姫」という象徴を継承させていく物語である。
初代はまだ、その名にふさわしい驚異的な能力を持っていたが、代が進むにつれて、徐々にその名前はただの
シンボルと化していく。
しかし、どの代の姫たちにも、共通して存在していたのは初代ハリカの奔放かつ素直な性質だった。
そういう意味ではこの物語は初代ハリカ姫の物語で会ったということが出来るのではないだろうか。
さて、次の「事件」シリーズが出るのは果たして何年後か…
Posted by ブクログ
三部作だと思って読み始めたシリーズの何故か5冊目。
しかも、どうやら6作目らしいのですね
いつの間に……!!1
これはもう……ミステリじゃないのですよね?
ちょっとした秘密を暴くラノベなのですよね?
面白かったは面白かったのです。
キャラクター的に初代しか愛着湧かないカナー?なんて思ってたのですけど
それぞれの姫にそれぞれの愛すべき個性とドラマがあって
名言と決意と受け継いだ想いがあって
登場人物たちの歴史があって
こう言うファンタジーラノベ風と言うと、子供の頃に読んだ『風の大陸』が真っ先に浮かぶのですけど
恥ずかしい自分の黒歴史と共に、その頃のwkwk感とか雰囲気に夢見た気持ちとかも思い出したのでした。
そしてこのシリーズの好きな部分。
各章前にある名言や格言なんかはとても好きなのです
そして掠って来る、関係性のあるそれぞれの歴史。
この辺は本当wkwkしてしまうのです。
読んでない本を見てしまったら、きっとまた買ってしまうのです……ora
Posted by ブクログ
戦地調停士シリーズ第6弾。
辺境国カラ・カリヤの歴代の"無傷姫"を大河的に描くという、これまでとやや趣きが異なる話ですが、終盤はシリーズらしい結末へ。
いつも通り抽象的な会話が多いですが、歴代の姫の個性が上手くマッチしています。
えっと、戦地調停士シリーズ って、これで終わりでしたっけ?
上遠野サーガなので、それはそれで頷けますが。
まだ数作読めていないブギーポップも手元にあり、いつになったら完結するのかしら?(=褒めてる)と思ってますし、これからも首を長〜くして、上遠野作品を読んでいきます。
Posted by ブクログ
カラ・カリヤの無傷姫たち。
初代のハリカ・クォルト、二代目のミリカ・クォルト。
やっぱりこの二人が要だったのかな。世界は気付かれないところで救われている。
Posted by ブクログ
あまりに久しぶり過ぎて、ああ未だ続いていたのかという感と登場人物と物語の背景が分からなくなっていたが読み始めると、そもそものこの世界の成り立ちや、登場人物の背景が明かされてたという結構なネタバレ的な話であり、だとするとすっかり忘れてしまった過去のシリーズを読み返したくなった。