パオロ・マッツァリーノのレビュー一覧
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Posted by ブクログ
統計的数値だけでなく、当時の新聞や大衆紙なども資料として活用し当時の世相を紐解いている
大衆紙などは単なる一消費コンテンツだと思っていたが取り上げらている題材や単語など文化を知る手がかりが散りばめらていることに気付かされる
出張の話は印象深かった
新幹線ができて便利になったかと思ったのに無理な日帰り出張が増えたというエビソードは、携帯が普及したおかげでコミュニケーションコストが下がったが休日も仕事に束縛されるようになったという話やSNSが普及したおかげで逆にストレスが増えたといった現代の話にも通じるものがある
効率化によって浮いた時間を何に使えるのか、ツールに振り回されない事が肝要だ
ご苦 -
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Posted by ブクログ
ネタバレ土下座のところで、突然マレーシア、ルングス村の人の話が出てくるのは笑った。豚か山羊を相手と祈祷師に送るんだってさ。日本は誠意=謝罪+誠意、というわけのわからない公式があるとの主張をするための前段が突拍子なくて面白い。
他にはビックリマークを濫用する広告の下りも面白かったなぁ。
全体を通して楽しく読めました。
あと、亡国論の箇所にはいい言葉があったので以下書き置き。
もっと身近なもの、自分の身の回りの人や家族やご近所など、滅びやすいものが滅びないよう、努力をかたむけるべきです。それは自分にしか守れないんですから。
近所のガキが悪さしたら叱りなさい。電車や公共の場での迷惑行為に講義しなさい。リ -
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Posted by ブクログ
「昔はよかった」と過ぎ去った昔をやたら美化し、現代を批判する輩に、データや過去の文献を使って、いかに現代の方が昔より良いかを論破している本。取り上げられているのは、「火の用心」、「日本の治安」、「クレーマーの歴史」等々。特になるほど、と思ったところは「~振り込め詐欺は、悪質なものだけを見せしめに取り締まって、小物は泳がせておく方がいい。そうすることで、強盗など危険な犯罪をやってる連中が振り込め詐欺に鞍替えするよう誘導できれば、犯罪件数は多少増えても、社会全体の安全はかえって高まるのです。」という主張。著者はどうしたって犯罪の発生件数は0にならないとも主張。そりゃ、そうだよね~。この人、外国人名
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Posted by ブクログ
自分自身も大学で社会学に手を染めたクチなので、非常に面白く読めた。
大学の時分に本書を読んでいれば、もうちょっとましな研究ができたかもしれない。
本書にあるように、結論ありきでデータを集め、捏造とまでは言えないものの、歪んだ論拠を作り出している社会学者は後を絶たない。
社会学者に限らず、経済学者や経営者、政治家などにも同様の輩は多い。
だからこそ、他人が言ったことを鵜呑みにせずに、自分の頭で考えて判断することが必要である。
本書は初版が出たのが2004年、文庫版が出たのが2007年のため扱っているデータこそ古いものの、データの見方や考え方については、とてもためになる。
日本人論(外