パオロ・マッツァリーノのレビュー一覧
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Posted by ブクログ
1995~2001年くらいにインターネットを使っていた人は一度は見たことがあるだろう「キレやすいのは誰だ?」という文章の作者である。本書にはその話も収められている。どういう話か気になる人は一度ググってみるとよろしい。まだプロトタイプはネットに残っているからね。著者の素性は謎で「ブロガーのDだ」「いやCだ」など、いろいろと噂が有るようだ。
ネット世代の、ちょいヒネクレ社会学なのだけど、世の裏を垣間見るようで、大人から子供まで楽しめる内容となっている。今となってはちょっと古くなっているが、聞いたことの有るような時事ゴシップネタを2行に1度は織り交ぜ、軽快な文章で畳み掛けてくるので、普段本を読まない人にも受け入れやすいだろう。
少子化懐疑論の話などは、完全に今でもいろんなブログで同じように取り上げられているが、この書籍で読むのがおそらく一番おもしろい。やはりその面白さを支えるのは、語彙力なんだよね。中でも「一番調べた」「書いていて楽しかった」という「ふれあいブーム」の話は一読の価値がある。
なお、中高生が勝手に読むのは構わないけれども、大人が買い与えてはいけない書籍でもあります。中2病のさなかに真に受けてしまうと完全にひねくれてしまって、「大学なんかアホらしい」「オレは江戸時代の人のように自由にふにゃふにゃ生きるのだ」などと言い始めて、道を踏み外してしまう可能性があります。 -
Posted by ブクログ
古本で購入。
少年犯罪・少子化・学力低下・フリーター問題などなど、よくある社会学ネタに仕込まれたトリックを暴いて笑いに変える著者お得意の社会学漫談。
しかも注意書にあるとおり「非常に優れた社会学の入門書」になっていてお得。
著者に言わせると、社会学とは
「社会学者の個人的な偏見をヘリクツで理論化したもの」
であって、
「世間でいう『こじつけ』を、社会学では『社会学的想像力』とい」
うのだそうな。
世の社会学者が問題を勝手につくって勝手に嘆いて勝手に処方箋を書くその様に苦笑してしまう。
インチキのようなデータの故意の誤用なんかには呆れるばかり。
印象に残ったのは、第9回「ひきこもりのためのビジネスマナー講座」。
この中に「メラビアンの法則」なるものが登場します。これは
「話し手と聞き手のコミュニケーションにおいて、話し手が聞き手に与える影響がどのような要素で形成されるか」
を明らかにしたもので、結果は
「見た目・表情などが55% 声の質(高低)・大きさなどが38% 話す言葉の内容が7%」
となるらしい。
だからボディーランゲージや話し方などのマナーに気を付けるのが大切、というわけです。
これを会社の研修で聞いたときどうもウソ臭いとは思っていたけど、やっぱりウソだった。
実験したメラビアン博士自身が「日常のコミュニケーションに適用できるものではない」と言ったとか。
そんなものをしたり顔で教える研修屋には呆れますわ… -
Posted by ブクログ
古本で購入。
タイトル買いした1冊。大学での講演(兼公演)をまとめたものらしい。
「つっこみ力」で正しさをおもしろさに変えて社会と人生をおもしろくしよう、というのがこの本の目的。
愛(わかりやすさ)と勇気(権威へのつっこみ)とお笑い(おもしろさ)がつっこみ力の3大要素。
まぁ要するに、誰かの示す「正しさ」に「正しさ」で批判しても逸脱も発展もない「正しさ」の堂々巡りになっておもしろくも何ともない、それじゃあ「正しさ」の奴隷になっちゃうよ、というわけ。
批判ではなくつっこみを。
それで社会と人生をおもしろくしよう。
いいですね!
これだけ書くと何のこっちゃわからんのもいい。こういうの好きです。
提示された物事を、発想を変えて見てみたらおもしろいってことなんだけどね。
簡単に言えば。
そのへんは第2夜「データとのつきあいかた」でも表されてます。
しかしこの人、何者なんだろう。
自称「戯作者」で統計漫談家のパオロ・マッツァリーノ。 胡散臭い。実に。
高いレベルできちんと社会学を修めているっぽいけど。
別の著書『反社会学講座』も読んでみたい。 -
Posted by ブクログ
切り口は面白い。
語り口調がラフで個人的には読みやすく感じました。
しかし、裏表紙の著者の紹介欄までふざけているので、著者が一体何者なのかが未だに理解出来ていません。
あえて身分を伏せているのでしょうか。
論理やメディアリテラシーも大切かもしれないけど、「わかりやすさ」の方が大切ですよね!この本は終始そう謳っていて主に社会学の欠点について触れています。
でも、実は社会学を批判することによって社会学に興味を持つように仕掛けているような気もしました。
社会学については無学だった私でもとっつきやすいように丁寧な解説があり、どこが分かりにくくて、どこを直せばいいのかを指摘していて社会学の入り口としてはちょうどいいのではないでしょうか。
ただ、「笑い」についてこだわるあまり論理に無理があるような箇所がいくつかあり、娯楽程度に本を読む人にしかオススメ出来ません。