パオロ・マッツァリーノのレビュー一覧
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Posted by ブクログ
全巻よりも、おふざけ度合いが増したような気がする。コントとか入れちゃったり、最後には小説みたいなものを入れちゃったり・・・かといって前より面白味が増したというわけでもない。むしろコントも小説も、ちょっとダルイ。それこそまさに「一冊分の内容を薄めて二冊に」する行為と同じ様な気がしないでもない。前よりは確実に密度は薄い。でも、全巻同様、物事を別の角度から見ることに関しては驚かされる。くよくよとこだわることについての調査は本当に面白かった。いつどの書店がビジネス書というジャンルをつくったのか、という疑問も面白い。それを調べるために著者が用意する資料も、なるほど、と思わされる。
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Posted by ブクログ
[ 内容 ]
世の中をよくしていくために、「正しい」議論をしていこう!ってそれは大いにけっこうですけど、でもその議論、実は誰も聞いてなかったりなんかしてません?
ちょっと、エンターテイメント性に欠けてない?
そこで本書でおすすめするのは四角四面な議論や論理が性にあわない日本人におあつらえ向きの「つっこみ力」。
謎の戯作者パオロ・マッツァリーノによる本邦初の「つっこみ力」講演(公演)会、おせんにキャラメルほおばりながら、どうぞ最後までお楽しみくださいませ。
[ 目次 ]
第1夜 つっこみ力とはなにかもしくはなぜメディアリテラシーは敗れ去るのか(愛の章―わかりにくさは罪である 笑いの章―つっこみ -
Posted by ブクログ
巻末の参考文献ページが非常に多い本です。
そんな本をどう思われますか?
この本は、学者の手法で学問と学者を嗤う本です。
多くの数値や文献の引用があります。(表記は全く難解ではありません)
その上で、「これは重大な社会問題を引き起こしかねません。現在60歳前後の人間は、少年期に凶悪犯罪を多数起こしていた過去があり、凶暴性を内に秘めている可能性が高いのです。」といった記述が続きます。
それを事実と捉えた上で嗤えるかが、反社会学を楽しめるかのポイントかと思います。
今回は普段の講座以外の部分(小説風?)も多くページが割かれ、
正直な所全体的にスピード感も感じられず余り面白くなかった…
メインの槍 -
Posted by ブクログ
真面目で堅苦しい近寄りがたい議論よりも、誰でも「ヘンだな」と思ったことを直感でもいいから突っ込める方が建設的だよね、っていう話。
本書の前半は表題「つっこみ力」の提案。
後半は、社会科学の議論につっこみを入れるための教養として、社会科学系の議論におけるデータの取扱いについての批判的な解説。
まあ相変わらず軽いノリで分かりやすい議論を展開しているが、前半のつっこみ力の部分はどうもキレがイマイチ。お笑いの方向に走りすぎて逆に主張がボヤけている印象。
後半は、理系の学生に読ませたら喜びそうな、文系学問の「いい加減」さを告発する。データとの付き合い方について簡潔にちょっとした知恵を与えてくれる。こち