あらすじ
不埓で、不届き、不謹慎。業界を震撼させた「反社会学」がさらにパワーアップして帰ってきた。GDPの増減なんてただのお祭り騒ぎだし、賞はあげる側の名誉になる。昔の日本人はこどもが嫌いだったし、新渡戸稲造は武士道ブームを苦々しく思っていた? 役立たずの正しさと屁理屈にこだわる学者たちを笑い飛ばし、庶民に愛と勇気を与えてくれる知的エンターテインメント、待望の続編。
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Posted by ブクログ
前作よりパワーアップし、オムニバス映画を観るような妙な昂揚感とともに一気読み。言うほど棘はなく、シモネタもなく、実に健全な文章。社会学という文系?学問だけでなく、是非工学系でもこのタッチの文章が読みたいと切に願う。マニアックになってしまうだろうが・・・。
子供、勲章をネタにしたものが特によかった。何となく資料のあたりかたも勉強になったような気までした。いまさらのことではあるかもしれんが、ちょっと自分の方法はずれてました。読んでよかった。
Posted by ブクログ
前作『反社会学講座』(ちくま文庫)同様、世にはびこる無責任な俗説を笑いのめしています。
ビジネス書や自己啓発本のいい加減さに対して茶々を入れた「コント『あなたにもビジネス書が書ける』」もおもしろく読みました。
冷静になってみるとそれほど過激な内容というほどでもなく、ほどよい懐疑精神が発揮されているむしろ健全な本なのですが、やはり見せ方が秀逸で読ませる内容になっています。
Posted by ブクログ
ネット系社会学の2作目。基本はイチビリなので、肩肘をはらずに軽く読めるビジネス書(?)。
流石に世の中にも、2作目まで読む人はあまりいないようで、レビューも少ない。内容的には、ややマンネリな部分(○○という語句がどれだけあるか調べた系)もあるものの、歴史ネタ、小ネタ、時事ネタ、毒に加えて、落語風、小説風という新たなスタイルで攻めてくるので、1作目よりも楽しかったかも。
1作目はセンセーショナルな話題に固執しているとこがあったので。
本書の冒頭は、相変わらずの社会学と統計ネタですが、その後は経済に大学院など、ちょっと変わったところを攻めてきます。経済のあたりはやや切れ味は鈍く、大学院のところはやけにノリノリなのは、専門がそういうところにあるのかもしれません。
また、歴史について、特に武士道については、ひじょうに多くの文献を参照していて感心せざるを得ない内容。
あいも変わらず、高校生か大学入りたてくらいの学生が、無批判でかぶれると危険な内容ですが、1作目を買うのなら、ぜひ合わせて買っておきたい1冊だ。
Posted by ブクログ
前作よりノリノリ落語みたい、自信みなぎる視点で面白さ倍増。人と社会はしっちゃかめっちゃか、そこに社会学あり。
とはいえ子供の件は内心衝撃!その時代の人間形成って自己肯定感なさそう。人生は諦め?むしろ生きにくいのは今?人々の精神性を知るのにアートの世界を紐解いて時代を見るのも面白いかも。でも恋愛はいつの世も恋愛?てことは源氏物語の姫君と女子トーク盛り上がっちゃう?なんて考え出すと止まらないから社会学は面白いっと。
Posted by ブクログ
前作「反社会学講座」が面白かったので、こちらも興味津々で読み始めた。
やっぱり、この人の本って面白い。世の中でもてはやされていることをそのまま鵜呑みにするのがどれほど滑稽なことかがわかる。物事の裏を考えなくてはならないんだよな……
講義形式の回は楽しんで読んだ。コント形式のところは、それに比べるとイマイチタイプじゃない。
Posted by ブクログ
続編。前の方が面白かったな。途切れ途切れで読んだせいか、あんまり頭に入らないというか。章ごとに長さが違うのがあんまり好きじゃない。まぁ雑誌掲載上、しょうがないけど。勲章の話は面白かった。横山秀夫が直木賞を辞退したの、ネットで検索しちゃったよ。あと、最後の『あなたにもビジネス書が書ける』というコントも面白かった。
Posted by ブクログ
世間で語られる常識を疑い、コミカルタッチで再度検証する。
どれだけ、「世間」はあやふやなものなのか。そんな「世間」に振り回されていいのか?
日常で世間体を気にしてしまいがちな自分に、「そんなの気にするな!」と嗤いで背中を支えてくれる一冊。
Posted by ブクログ
「反社会学の不埒な~」の文庫版。今買うなら確実にこっちの方がお得。
まず「反社会学講座」から入り、続きが読みたかったら本書を手に取る、という流れが無難でしょう。著者の経歴というか前作の位置づけから考えると、デビュー作がピークになってしまうのはある程度仕方ないのでは。
Posted by ブクログ
今回もキレてますねー。
攻撃的ですねー。
ですが面白い。複雑な統計の話とかはないんですが,統計的な数値の増減とかをキッチリといろんなデータと照らし合わせていくのってやっぱり大事なんでしょう。
内容的にも面白いんだけど,なんだか今回のは攻撃的な印象が強くって,少々後味が悪いところもなきにしも。
なんか,学者とかアカデミズムの世界に対する憎悪があるんでしょうね。わからないでもないですが・・・。
Posted by ブクログ
前作の続編
自分は絶対安全圏にいるくせに、大衆をこき下ろす学者さんをボロクソに叩いております
マクロな見方だけじゃ、ミクロは決して救えないんだな
Posted by ブクログ
反社会学講座の続編である今作品は前作同様大学の講義等では扱われない内容を皮肉たっぷり込めて記載、筆者独特の言い回しが読者を楽しませる本となっている。今作もこれが日常の役に立つかどうかって言われたら「うーん」っていう内容ではあるんだけれども、「ふーん」って思わされるような感じではあった。個人的にはプレゼントと賞の違いが印象に残っている。プレゼントは「受け取って下さい。」に対し、賞は「賞やるよ。嬉しいだろ。」という違い、この対比は今まで考えたことが無かったので個人的には新しい見方を与えられた気がした。ではどうしてこのような違いが生まれたかと言うと賞は基本的にはこの国のお偉いさんとかが与えるものであって、基本的には「私はこんな賞をあなたに与えてるんですよ。優しいでしょ。」っていうアピールに過ぎないものらしく、言われてみれば確かにという感じです。
後、今作品に関しては皮肉たっぷりの言い回しに加えて、コントや落語、小説めいたものも散りばめられていた。それはそれで読者を飽きさせない構成にはなっていたのかもしれないけれど、個人的には回りくどい印象になってしまった。
Posted by ブクログ
所々同意できない主張もあるものの、楽しい文章で世の常識にズバズバ斬り込んでいく。当たり前のことを当たり前と思って思考停止状態にならずに、いつまでも考え続ける事が大事。「あなたにもビジネス書が書ける」だけは淡々と進んで盛り上がらないまま終わる感じで微妙。
Posted by ブクログ
全巻よりも、おふざけ度合いが増したような気がする。コントとか入れちゃったり、最後には小説みたいなものを入れちゃったり・・・かといって前より面白味が増したというわけでもない。むしろコントも小説も、ちょっとダルイ。それこそまさに「一冊分の内容を薄めて二冊に」する行為と同じ様な気がしないでもない。前よりは確実に密度は薄い。でも、全巻同様、物事を別の角度から見ることに関しては驚かされる。くよくよとこだわることについての調査は本当に面白かった。いつどの書店がビジネス書というジャンルをつくったのか、という疑問も面白い。それを調べるために著者が用意する資料も、なるほど、と思わされる。
Posted by ブクログ
巻末の参考文献ページが非常に多い本です。
そんな本をどう思われますか?
この本は、学者の手法で学問と学者を嗤う本です。
多くの数値や文献の引用があります。(表記は全く難解ではありません)
その上で、「これは重大な社会問題を引き起こしかねません。現在60歳前後の人間は、少年期に凶悪犯罪を多数起こしていた過去があり、凶暴性を内に秘めている可能性が高いのです。」といった記述が続きます。
それを事実と捉えた上で嗤えるかが、反社会学を楽しめるかのポイントかと思います。
今回は普段の講座以外の部分(小説風?)も多くページが割かれ、
正直な所全体的にスピード感も感じられず余り面白くなかった…
メインの槍玉となっている経済学は興味があるんですけどね。
再読するならやっぱり1作目にします。
0412-0413
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不埒で、不届き、不謹慎。業界を震撼させた「反社会学」がさらにパワーアップして帰ってきた。GDPの増減なんてただのお祭り騒ぎだし、賞はあげる側の名誉になる。昔の日本人はこどもが嫌いだったし、新渡戸稲造は武士道ブームを苦々しく思っていた?
役立たずの正しさと屁理屈にこだわる学者たちを笑い飛ばし、庶民に愛と勇気を与えてくれる知的エンターテイメント、待望の続編。
お気楽なアメリカ人は、日本では失敗したけどオレたちは金融的な裏技でクリアできると、ポップコーンの詰まったアタマで考えたらしいのです。