パオロ・マッツァリーノのレビュー一覧

  • つっこみ力

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    人は正しさだけでは興味を持ってくれません。人はその正しさをおもしろいと感じたときのみ、反応してくれるのです。大衆に媚びる必要はありませんが、ウケを狙いにいくことは大切です。「正しさ」にこだわり続ける限り、論理力もメディアリテラシーも、常に敗れ去る運命にあるのです。

    この文章が本書の大半を表していると思います。

    メディアリテラシーのことをつっこみ力としています。
    ただ、つっこみを入れるには、対象よりも高い知性を必要とされます。

    つっこみ力とは、場を盛り上げるサービス精神、自己犠牲の精神が息づいている。

    つっこみは、ボケをわかりやすくし、場を盛り上げる。

    つっこみ力の3本柱は「愛と勇気と

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    2018年12月30日
  • 「昔はよかった」病

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    昔は昔で現実の厳しさがあったし、今は今でその延長線上に。
    時を経て社会は変化を起こしてるけど、それは必ずしも悪くなりも良くなりもしているわけではない…ってことかな。

    感傷にひたるのではなく、データをもって論じるべき…って姿勢は楽しかった。
    もちろんここで挙げられたデータだって、ある主張のもとに集められた偏りがあることには気をつけないといけないのだけど。

    何の積み上げるべきモノもなく「たかが自分が育ってきた十数年、数十年程度」を、ただ実体験してきただけという証拠のみで語るような人間にはならないようにしよう…とは考えました。
    もっとも、そのようなことは常々、自分へは戒めてるつもりですが。

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    2018年11月24日
  • 「昔はよかった」病

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    みんな昔を懐かしんで「昔はよかった」とか「最近の若いもんは」と言うけども、
    その時期の記事などを見ると、そんなことはないのだよと様々な例を上げて記している本

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    2018年11月04日
  • エラい人にはウソがある

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    ネタバレ

    論語はありがたいお言葉の宝庫であり、経営者などの精神的支柱であったり、多くの人々の座右の銘としても、正に万能薬的なポジションですが、それを真正面からぶったぎったある意味勇気ある本! 孔子の実はダメ人間で発言には歴史的根拠が薄く、明治以前の認知度は低く、今昔物語などでは逆にからかいの対象だったとか言いたい放題 明治時代にポケット論語の大ヒットで一躍有名。渋沢栄一の成功は論語のおかげというのもすべて後付けとの事 WIKIによれば信玄の風林火山もその根拠は曖昧で信憑性がないとの事。まさに常識は疑ってかかれだ

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    2018年05月19日
  • つっこみ力

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    「反社会学講座」が面白かったのでこちらも、と思い購入。
    「反社会学講座」のように多くの事案を取り上げているものと期待していたが、ポイントを絞って語っている。購入当時はそれがちょっと残念だったが、購入して数年後にきちんと読んでみるとちゃんと面白かった。「反社会学講座」よりも、著者の主義を主張するために事案を絞って集めた印象がある。新書でここまで著者の思いが込められているものは珍しいのではないか。
    著者はデータ崇拝主義的なものに異議を唱えており、データというのはあくまで主張のための手段だ、ということが言いたい。というのを、マジメに書くと堅苦しいし面白くないので、読者の心に訴えられるよう面白く表現し

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    2018年04月01日
  • みんなの道徳解体新書

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    統計を駆使した漫談家、と評するのが適切なパオロ・マッツァリーノは彼がデビューした頃から好きでよく読んでいるが、どちらかというと青少年を対象としたちくまプリマ―親書から出版された、というのが意外で購入した一冊。

    2019年度から正式科目化される道徳教育について、各社の教科書に掲載されている道徳を示すエピソードを面白おかしくツッコミながら、その嘘くささを暴き出していく氏特有のユーモアはここでも発揮されている。僕個人は、道徳教育なんかを強化する時間があったら、理数系教育にもっと力を注ぐべきだと考えており、本書を読んで教科書の実態に触れることで、文科省という組織がいかに二流、いや三流官庁であるかとい

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    2017年12月10日
  • 続・反社会学講座

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    反社会学講座の続編である今作品は前作同様大学の講義等では扱われない内容を皮肉たっぷり込めて記載、筆者独特の言い回しが読者を楽しませる本となっている。今作もこれが日常の役に立つかどうかって言われたら「うーん」っていう内容ではあるんだけれども、「ふーん」って思わされるような感じではあった。個人的にはプレゼントと賞の違いが印象に残っている。プレゼントは「受け取って下さい。」に対し、賞は「賞やるよ。嬉しいだろ。」という違い、この対比は今まで考えたことが無かったので個人的には新しい見方を与えられた気がした。ではどうしてこのような違いが生まれたかと言うと賞は基本的にはこの国のお偉いさんとかが与えるものであ

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    2017年09月18日
  • 反社会学講座

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    大学の講義で扱われる社会学は内容がお堅いもので面白味に欠けるものが多い。そんな中、この本は読み手を飽きさせないように皮肉をたっぷり込めた構成となっている。だからといって適当な論理を振り回して記述している訳ではなく、しっかりとしたデータを示しながら各々の話題を掘り下げていっているので、信憑性という面もそれなりに確保はされているように見受けられる。とはいえ、これが今後の生活に何か役立つ内容かと言われたら決してそんなことはなく、趣味若しくは雑学程度に気軽に読み進める分には良作なのではないかと思う。

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    2017年09月18日
  • エラい人にはウソがある

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    ものごとは、一つの側面でばかり見るべきでない。ということを学べます。
    歴史には、様々な脚色が加えられていることも、間違いのない事実だと思う。

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    2017年08月17日
  • みんなの道徳解体新書

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    ネタバレ

    吹き出しちゃうところが結構あるので公共の場で読まない方が良い。
    全てに賛同する訳ではないけど,道徳は教科として教えるものじゃないんじゃないかと改めて思う。

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    2017年06月09日
  • みんなの道徳解体新書

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    道徳が教科に格上げということで、はいはい、と思いつつ本書を読んでみました。著者はイタリア人、って言うわけではなく日本人のようです。読めばその内容からしていくら何でも外国人なわけは無く、どうも内〇朝△のペンネームという推測も。内容的には”「昔はよかった」病”の道徳教育版と言った感じだが、道徳教育に限定されている分、本書はちょっと内容的には薄いかな。日本の道徳教科書(副読本)を分析した内容の紹介と鋭いツッコミが満載の前半は読んでいてなかなかおもしろい。後半はほとんど「日本を取り戻せ」的な保守的政治家への批判に費やされている感じが強くて少し退屈だった。著者の意見も、ちょっとそれはさすがに言い過ぎな無

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    2017年06月01日
  • みんなの道徳解体新書

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    既存の日本の道徳教育に一石を投じる一冊。

    戦前の修身から丹念に分析しており、道徳の教科書の矛盾点を余すところなく指摘している。
    その論説自体は賛否両論あるだろうが、大人のための道徳教育ではなく、本当に子どものための情操教育というのが必要だということを痛感した。

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    2016年12月18日
  • エラい人にはウソがある

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    世に隠れなき偉人・・・
    古の聖賢の1人・・・
    孔子さま・・・
    仁とか礼とか大事にして・・・
    政を行うものは斯くあるべし・・・
    人は斯くあるべし・・・
    と、数々の素晴らしい教えを残された儒教の祖・・・
    ボクも、孔子さまと言えばスッゲー立派な方で、儒教は昔から天下を治める者には必須の教え、というイメージだった・・・
    けれども・・・
    著者は過激に突っ込みを入れる・・・
    おいおい論語を色眼鏡無しに読んだら分かるでしょ?
    孔子さまは素晴らしい聖人なんてガラじゃないでしょ・・・
    論語に書いてある話からすると・・・
    40歳越えていろいろと迷っているし・・・
    正しい言葉と正しい行いをしていれば、就職には困らな

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    2016年03月01日
  • つっこみ力

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    要は、きれいにまとめられたグラフとか表とかに騙されてはいけませんよ、と。
    確かに、こういう視点を常に持っておくのは、結構大事。

    ただ、こんな長々と書くほどの話では、絶対にない(笑)

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    2016年01月11日
  • 誰も調べなかった日本文化史 ──土下座・先生・牛・全裸

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    朝日と読売しかソースがないのが、毎日出身の私にはがっかりだが、よく調べている。朝日の題字1面が全広というケースがあったとは、驚きだ。

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    2020年07月27日
  • 「昔はよかった」病

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    昔は良かったと言う高齢者は多いが、それは錯覚であって、よく検証してみると現代と比べてそれほど良かったわけではないというのが著者の主張。社会学の観点から、当時の新聞や統計等の情報を基に当時の社会風俗について考察する。
    エッセイ風の軽い文章で気軽に読めて面白かった。日本の社会も数十年前は、社会環境も人々のモラルも低くて、犯罪も多発し、欲望剥き出しの人々も沢山いたようだ。確かに社会全体としてみれば、今よりも劣悪な環境だったことがよく判る。現代の若者がその時代に行く
    と、これが日本かと思う位違和感を感じるだろう。
    でも昔は良かったと思う高齢者の多くは、自分の経験の範疇のものであり、日本社会全体を言って

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    2015年12月16日
  • 「昔はよかった」病

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    昔はよかったというけど、本当にー?という「昔はよかった」で片付けず、ちゃんと当時のこととか考えてみようねっていう本。

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    2015年12月15日
  • エラい人にはウソがある

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    <目次>
    ありのままの孔子
    第1章  歴史的に正しい孔子と論語の基礎知識
    第2章  本当はかっこ悪すぎる孔子の人生
    第3章  まちがいだらけの論語道徳教育
    第4章  封印されたアンチ孔子の黒歴史
    第5章  渋沢栄一と論語をめぐるウソ・マコト
    第6章  孔子のすごさはヘタレな非暴力主義にあり

    <内容>
    著者はおそらくイタリア人を名乗る日本人。孔子の人生はもちろん、一番書きたかったのは、第3,5章あたりか。私は儒教に疎かったので、面白かった。ふざけた書き方よりも最後の参考文献一覧を見て、作者がまじめに書いたことが知れたので、購入した。

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    2015年11月26日
  • つっこみ力

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    ふざけた帯だが、内容は至って真面目。真面目というか、世相を切る。

    統計学、社会学なんてものがいかに怪しく胡散臭いかをズバッと切り捨てている。とても納得できる一冊。
    メディアリテラシーなんてものに翻弄される人間が多いのも確か。

    社長のボーナスって、法人税がかかるんですね。

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    2015年11月12日
  • 誰も調べなかった日本文化史 ──土下座・先生・牛・全裸

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    言ってしまえばヨタ話の部類に入るのだとは思うのだが、世の中の通説として他の人が触らなかったことに対して、新聞の過去データや文献を通して敢えて真偽を確認しようとしているのは偉いと思う。

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    2015年11月02日