パオロ・マッツァリーノのレビュー一覧
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Posted by ブクログ
昔の何がよかったか?
しごきやら鉄拳制裁が
まかりとおる教育現場。
パワハラやセクハラが
横行するブラック一色
の職場環境。
そして、現代と比較に
ならない犯罪件数。
データを辿れば見えて
くる真実。
現代の日本は、歴史上
もっとも犯罪が少ない
安全な社会です。
それなのに犯罪が増加
し続けているかの如く
扇情するメディア。
理由知り顔の先生方に
理由をたずねれば、
なんでもかんでも絆や
ふれあいが希薄なせい。
そんなのはただの迷信。
江戸時代にさえ近頃は
人情が薄れたという声
はありました。
統計や史実を無視して
過去を美化する言説。
もちろんそんなものに
焚きつけられた盲目の
正義は容易く瓦解する。
私たちは現代の平和な
社会に胸を張り、
未来に向けて、これを
維持・発展することに
こそ注力すべきです。
真実を見失わないよう、
手元に良書を携えて。 -
Posted by ブクログ
痛快。
データをもとに、「それってホントにそうだったの?」が紐解かれてます。
昔の新聞の引用、ぎょっとするようなスパイスの効いた内容のものが多々あり驚きました。
統計から想像する昔の様子は、決して「よかった」という言葉で微笑むことができるものばかりではなく、データをもとに過去を読むことの大切さを本書から学びました。
個人的には「安心」と「安全」について言及された章が一番響きました。
「安全を実現するためには、つねに現実の危険と向き合わねばならない」
「安心はこころの状態、感じかたには個人差がある」
私も「安心」と「安全」をくっつけていた1人でした。
今後は明確に使い分けていこうと思います。 -
Posted by ブクログ
第1章 ありがた迷惑、火の用心
明治時代から、拍子木の音がうるさいとの苦情はあった。明治11年4月に警視庁が各区長宛てに「夜回りに鳴り物は使わぬよう」にと通達を出していた
第2章 治安のいい日本で暮らせてよかった〜!
・詐欺の認知件数は昭和8年に388,666件。平成24年は34,678件。(前者は日本長期統計総覧)
・「水と安全はタダ」はイザヤ・ベンダサン(山本七平)が1970年刊の「日本人とユダヤ人」で「日本人は、安全と水は無料で手に入ると思い込んでいる」が元になっている。この水は、飲食店で提供されるお冷を意味する。
・防犯設備業界の市場規模は過去5年間縮小傾向(平成24年度)
・90年代までは空き巣の記事は10日に1回程度。なのに、被害が6割ほどに減った現在は週に2回の記事が載る。
第6章 まちがいだらけの自警団
・日本警察新聞1923年11月号。自警団との一触即発を乗り切った二名の巡査のエピソード
第8章 安全・安心ウォーZ
・“安全”と“安心”は水と油ほど違う。決定的な違いは危険(リスク)に対する態度
・安心というこころの状態は「生きている間にはなかなか得られない」
第9章 ハイテンションな元気をもらいました!
・あなたは高電圧?高血圧?(tension:緊張)
・「日本人は天孫民族などというけれど、とんでもないテンション民族だ」(尾高朝雄東大法学部教授)
第10章 熱中症時代 戦前編
・明治のこどもも倒れた
・「若者の弱体化」という精神論
第12章 ウザい絆とキモいふれあい
・むかしの親には、親が困ればこどもを売るのは当然と考える人も多かった。親の借金のカタにこどもを奉公に出すのは当然と答えた人が14%、8割の人は事情があれば仕方ないと認め、強く否定したのは7パーセント。(1950年ごろに法務省が行った農村の意識調査)
・1500万分の30のリスクにおびえる
・いま、日本中でやっている絆の運動は、絆ではなく同一性を強めている。
第13章 注文の多いブラック商店街
・日本最初の商店街は丸ビルにあった。1923年2月に竣工した丸ビルの目玉のひとつが、一階の丸ビル商店街
・むかしながらに店を開け、飛び込みの客が来るのを待っているだけ。努力せずに儲けようとしているものが多い。そんな状態でいるくせに、もうからない、困ったとかいうのは筋が違う。働かずして富を得ようとするのは泥棒と同じだ。そのうえ小売店の数が多すぎる。東京市だけで95,000軒。消費者の4世帯に店1軒の割合だ。おそらく十中八九の店主は、何の成算もなしに商売しているのでしょう。(1931年7月からの読売新聞「小売商売新戦術」という記事)