富樫倫太郎のレビュー一覧

  • 早雲の軍配者(上)
     伊勢宗瑞、のちに北条早雲と呼ばれた男は豆州韮山のちにほぼ隠居の身であったが心配事があった。

     息子の氏康は自らが鍛え上げ心配はない。懸念は孫の千代丸だった。武家に似合わず優しい幼子が伊豆、相模の二国を治める将来に自分はいない。誰か自らの意思を受け継ぎ、千代丸を導いてくれる助言者を探していた。

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  • 信玄の軍配者(上)
    戦国時代の物語は、軍師の話が特段面白いのだが、山本勘助については、あまり生涯が知られていないだけ、その分歴史ファンとしては興味をそそられます。
    異形な風貌から他人に認められなかった山本勘助が武田晴信にその才を認められ、召抱えられるところは涙しますね。
    醜い風貌で偏見をもたれてる山本勘助の精神の強さ、...続きを読む
  • 謙信の軍配者(下)
    201406/最終巻は軍配者達というより、晴信・景虎メインになってしまったのは展開的には仕方ないにしても、やはりいささか物足りず。そんな中、都度都度描写される四郎左一家の物語には何度も泣かされた。結末は、冬之助にそうさせる為に思えて、流れ的には見事な終着点だと思うけど、この世界にのめり込んだ読者とし...続きを読む
  • 謙信の軍配者(上)
    謙信の軍配者 というタイトルではあるが、内容の半分は 信玄の軍配者 の続きだ。
    謙信と冬之助 の出番・存在感よりも、信玄と勘助のほうが印象強い。
    なればこそ、このシリーズを読んできた者にとっては欠かせない一冊であろう。
  • 謙信の軍配者(下)
    想像が膨らむ。もっと続きが読みたい。やっぱり、学生時代の友は、いつ会っても当時に戻れる。そんな雰囲気を思い起こさせるような小説だった。
  • 謙信の軍配者(下)
    これにて完結。景虎の下々のものなど関係なし!な振る舞いはどう天才であっても、晴信側贔屓になってしまうなぁ。結果はわかっていても、四郎左には千草や太郎丸のもとへ生きてかえってほしかったし、なんとかならんのか!と思いながら読みました。景虎に到着した暇を乞う冬之助の言葉が胸に染みます。小太郎や四郎左のこど...続きを読む
  • 謙信の軍配者(上)
    待ってましたの最終章。川中島の戦い第2戦目までで上巻終了。舞台が長尾側に移るのかと思いきや、武田メインで前作のままな印象でした。それが長尾の戦い方の得体の知れなさを強調することとなってるんだけど、景虎の直感だけの戦いに両軍ともに振り回されて、軍配者たち形無し。晴信、四郎左共に私生活は大きな変化があっ...続きを読む
  • 信玄の軍配者(下)
    武田家の存亡をかけた動乱の一年と、山本勘助の生涯のハイライトをうまくオーバーラップさせてある。
    多くの駆け引きが物語に妙を作るが、どこかあっさりとした書き味が、話を難しくし過ぎず、楽しめる。
  • 信玄の軍配者(上)
    風林火山の圧倒的な印象とは、違う読み味。より人間臭い武田軍。風魔小太郎の快活な物語とは違う、どこか鬱屈した勘助の物語。下巻が楽しみ
  • 妖説 源氏物語 壱
    「源氏物語」といいつつ、もう、光源氏は死んでいて、宇治十帖の時代です。
    主人公は、薫と匂宮。
    とくれば、以前のわたしなら、よまなかっただろうなぁと思います。

    「宇治十帖」って、お話が、ちょっと小粒じゃないですか(笑)
    やっぱり、大河物語って、1代目がすごい人で、2代目になると、おもしろさが少なくな...続きを読む
  • 信玄の軍配者(下)
    食うために戦をしていた時代、当時の最高学 府足利学校を卒業した山本勘助は軍配者とし て引く手あまたのはずだった・・。が、とあ る理由により出仕先がみつからず無為の時を 長らく過ごすことになる。そんな折り、信玄 暗殺の陰謀に巻き込まれることに。旧友との 再会、一世一代の大芝居を経て、信玄に取り 入り、...続きを読む
  • 信玄の軍配者(下)
    201403/早雲より読んでて辛い描写が多く、勘助ーーーっな巻。ゆっくり読みたかったけど、面白すぎて止まらなかった!
  • 信玄の軍配者(下)
    勘助が武田家での地位を確立させ、若い晴信に率いられた武田家が勢力を拡大していくまでを描いている。
    上巻と違いひたすら合戦の話。
    苦境を乗り越えた先の成長というストーリーは単純なんだけれど、やはり読んでいて心地いい。
    次の話は長尾家へ。川中島の戦いがクライマックスなんだろうか、楽しみ。
  • 松前の花(下) - 土方歳三 蝦夷血風録
    201402/これまた土方の出番は少なくともおいしい存在感とカッコいい役回り。パン職人を主人公においての展開は前作より市井の人々感がかかれていてよかった。パン職人が蘭子の頼みを果たしに行く場面は泣けた…。旧題より、今回のタイトルのほうが好み。
  • 箱館売ります(下) - 土方歳三 蝦夷血風録
    201402/土方は、サブタイトル程の出番はないけど圧倒的なインパクトでカッコ良く書かれてた。ガルトネル事件ってよく知らなかったけど、史実と創作の融合でここまで面白く読ませるのスゴイ。金十郎や蓮蔵等、他キャラ達も良かった。他シリーズも出てるようなので楽しみ。
  • 早雲の軍配者(下)
    北条氏について全然知らなかったのでとても勉強になった。
    「高輪原の戦い」はホントにドキドキした!冬之助の作戦に小太郎がどう対処していくのか。スカッとした!
    まだまだ軍配者とさて動き出したばかり、続きが楽しみすぎる!
  • 神威の矢(下) - 土方歳三 蝦夷討伐奇譚
    いや〜上巻に続けて旅行先で面白く一気読みした。幕末の蝦夷での新天地を夢見た旧幕府軍での土方歳三と虐待を虐げられていたアイヌの勇者タリコナが陰陽師阿部泰成と手を組み、別の王国を蝦夷に作ろうとする妖怪の首領サン•ジェルマン率いるゾンビ軍団との戦いが面白い。殺傷石に封印された金色九尾の狐をサン•ジャルマン...続きを読む
  • 早雲の軍配者(下)
    主人公・風摩小太郎の優しい人柄に魅かれた。

    軍配者を教育するという足利学校の存在を、この小説が初めて教えてくれた。
    いつの時代にも困難をはね除け、才を磨き、光解き放つ逸材はいるんですね。

    しかし、時は戦国。頻繁に大河ドラマの舞台にもなる時代。知名度の高い武将が又候と居る中で、新しいヒーローを見事...続きを読む
  • 早雲の軍配者(下)
    風魔小太郎のサクセスストーリーと、北条の戦が重なるような展開。
    話の節々が深い訳ではない、が、描かれる小太郎の爽やかな人柄が物語に明るい陽を差し込み、心地よい読み味をだしている。
  • 神威の矢(上) - 土方歳三 蝦夷討伐奇譚
    幕末の榎本武揚率いる新政府軍が開陽丸他で蝦夷に逃げる迄の時代背景で、大昔のシバアの女王の復活をし王国を築く為、日本で封印されている龍の解放を目論むフランスから来たフリーメイソンの怪人、蝦夷の地でその龍を封印続ける陰陽師(安倍泰成)、蝦夷の松前藩で奴隷扱いのアイヌが織り成す話。最後に土方歳三が登場しこ...続きを読む