富樫倫太郎のレビュー一覧
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Posted by ブクログ
1巻よりこっちのほうが面白かったー!!1巻はちょっと身体的な痛みの描写のところぞっとしちゃったからなあ。精神的なもののほうが読める。面白いな〜歪み具合を書くのが上手いというか……シリアルキラーとかサイコパス?定義がよく分かってないけど、そういうキャラクターを出すとき、歪み具合をどうやって現実の日常で隠してるかの描写がいちばん肝だと思う。現実離れしたらその怖さも半減しちゃうし。前回といい今回といい犯人の描写が上手いので、他で気になるところは割と慣れて……いくけど文庫書き下ろしだからなのか誤字っぽいところが1巻にも2巻にもあってちょっと残念。
あとはSROが一向にイメージアップしないのが皮肉でリアルでいいなーと思います。 -
Posted by ブクログ
ネタバレ富樫綸太郎による広域捜査専門集団の活躍を描くシリーズ第6弾。
タイトルにあるように、本作は多重人格の登場人物が存在する。その人格も当初はA、Bなど記号で、やがてその特徴を表した呼び名で、最終的には判明している人物の名前で呼び表され、読み進めるにしたがってその人物の詳細が露わになる構造となっている。
SROのメンバーの周りの人間関係もさらに複雑化する。新九郎と花子がいい雰囲気になってきたかと思いきや、そこに割り込んだ人物に花子の気持ちが傾いていったり、麗子を心配する人物と少しいい雰囲気になったかと思うと1人に戻った麗子からは彼の存在はなかったかのごとく軽いものになったり。
本シリーズがどこまで続いていくのかわからないが、こうも複雑化しすぎるとシリーズが中途半端に途切れてしまう懸念を抱いてしまう。もちろん、物語の中では時間が1年と経っていないため、あまりアッサリとまとまったらおかしいだろうが、あまりに登場人物たちが幸せそうでないのが気にかかる。 -
Posted by ブクログ
ネタバレ富樫綸太郎による広域捜査専門集団の活躍を描くシリーズ第5弾。
本作でついに近藤房子との対決にようやく一区切りがつく。そこにいたるまでの房子とSROの面々との駆け引きが実に面白い。
副室長の麗子は房子に襲われた時の記憶からPTSDに近い症状を発症しており、時折精神的に耐えられなくなる。木戸沙織は房子に襲われた時の衝撃からなかなか立ち直れない。さらに尾形の家庭の事情も深刻さを増しており、SROはある意味満身創痍の状況で房子と対峙せざるをえない。
そんな中、坊屋久美子がSROに異動してきて、一課との摩擦は増えるがSROとしては戦力ダウンをある程度補え、しかも目の付け所の良い坊屋の獲得で房子の捜査にも少しずつ進展が見られるようになる。
本作を通して、やはり房子は尋常ではない人物で、そのコレクションの異常性や殺人に至る精神の動きも描かれており、しかも小気味良いテンポで物語が進んでいくので、ついつい読む手を休めることなく読み進めてしまう。
とくに、第1弾以降、ずっと追いかけてきた房子との対決となるので、否が応でも先を読まずにはいられない。
本作のラストにはさらに衝撃の事件が起こり、次作への期待をもたせて終わるあたりもニクい。ただ、そろそろ前作を読まなくても話が理解できる、読み切り型にしてもらえないかなあと、やや思うところもある。