常見陽平のレビュー一覧
-
Posted by ブクログ
残業が何故なくならないのか、深く考えられる本だと感じた。
労働生産性が低いということは、ニュースでもよく聞いていたが、そもそも労働生産性とは何か。
どういう国の労働生産性が高いのか、など普段のニュースでは得られない知識が得られた。
また、だらだら働くことが日本の残業が多い理由だという説が多い。
しかし、本質は顧客からの要望が過大であることや、そもそも仕事量が多すぎるなど、個人が原因ではなく、会社全体、ひいては社会全体が原因であると感じた。
また、本の中で語られている、日本は全員が上の役職を目指すような仕組みになっている、柔軟な働き方ができるようになると良い、という箇所に共感した。
全体的に読みやすく、有益な情報が素早く得られて良い本と感じた。 -
Posted by ブクログ
●健全な、理想の出世とは、そのポジションでしかできないことをやるために出世すること、さらにはあなたの出世を誰もが待ち望んでいることではないでしょうか。(略)今、注目されているのは、このように上に上がり続けるキャリアではなく、ずっと中空飛行を続ける錆びないキャリアです。寿命ものび、年金も先行きが怪しくなり、貯蓄額も格差がある中、ずっと働き続けることが注目されています。別に出世を極めるわけではなく、中空飛行で続けることことこそ、長く生き残るコツだと言えます。
●自分自身の能力の低さと中途半端感、ありたい自分とのギャップに私自身も時に悩むことがあります。ただ、なんとなく気持ちよく生きていられるのは、その中途半端感を受け入れることにしたからでしょうか。
●「人は自分が期待するほど、自分を見ていてはくれないが、がっかりするほど見ていなくはない」(講談社) -
Posted by ブクログ
うちの会社のワーク・ライフ・バランスの取り組みで、Outlookの予定表に、次週の出勤時間と退勤時間を入力するという取り組みがあった。
結果、毎週定時出社、定時退社の時間を入力した。
思いついた人には申し訳ないけど、クッソ下らない取り組みだった。
月間スケジュールで見たときに、「0920出社・1830退社」の予定が表示されて、本来の予定が見えなくなった。
アホかと。
もちろん、今ではやめている。
さて、働き方改革は世間での注目ワードだ。
働き方改革を受けて我が社(の今の部門)はどうなかったかというえば、水曜・金曜は定時退社デー。
この二日に残業すると、翌日めっちゃ怒られる。頭下げて謝ることになる。
ちなみに、この二日以外はいくらでも残業し放題(というわけではないが)である。実質。
仕事の忙しさには波がある。
先週は水曜日に突発的に忙しくなり、頭がフル回転して今日中に何とかこの仕事を終わらせたい!
と力入れ始めたときには水曜日の定時退社デーだ。強制終了。
経験上、忙しくて、でもそれをやるエネルギーが十分にあるとき、頭がカンカンになって集中力が普段の何倍にも跳ね上がることがある。
そういう時にはいくらでも残業をし、逆に仕事がなくてパソコンに対面しながら白昼夢を見てる日はさっさと帰るべきなのだ。
それがあるべきフレックス勤務だと思う。
毎日八時間半職場にいるのが仕事ではないだろう。
仕事をやるときは思いっきりやる、ないときは帰る。
仕事したくねぇ~、会社行きたくねぇ~、今晩会社に隕石落ちねぇかな~(現在の俺の状態)。
大学のサークル同期、大学の友人、利害関係の全くない自箇所外の同僚、飲み会をすると会社の愚痴合戦になるのは、非常に日本的だ。
俺だって、働かないで生きていけるなら働きたくないでござる。
労働=苦痛。労働はある意味で懲役に等しい。
労働とは何なのか。
俺が思うに、働きたくて働いてるやつは、この世の中にほとんどいない。
なぜか。
中高大学ときて、卒業後に一斉に就職する。
仕事したいかしたくないかは関係ない。
そして就職後に、ハァ俺の人生こんなはずではなかった。定年まで働き続けるのか。と毎日を過ごす。
そして、それが日常になり、そんな感情を心の底にしまい込むか、果ては耐えきれずドロップアウトするか。
じゃあどうすればよいのか。
本当に、働きたいと思ったときに働く。
逆に、もうこの仕事でやっていくのはやめようと思った時に、辞める。
その単純なことを許容する社会の流動性の実現だ。
「そんなこと実現できるわけがない」
「そんな甘ったれで生きていけるわけがない」
それを実現できる、生きていける世の中に変えていくのが働き方改革なのではないかと思う。
働き方改革=残業規制改革になっていないか。
残業規制では本書で指摘する通り、サービス残業を誘発する。
規制すればするほどに、残業はなくならない。
人口減少が叫ばれて、その対策は打つ手なしだ(31才独身男性の俺が言うのもなんだが)。
どうせ社会は縮んでいくんだから、サービスレベルも仕事量も、だんだんと減らしていきませんか。
簡単に言えば、もっと手を抜き、息抜きもしませんか。
成熟社会なんだから、もっと落ち着いて、度量も広く暮らせませんか。
そういった社会を夢見て、俺は明日からの仕事に震えて眠るのだ。
あ~、会社行きたくない。 -
Posted by ブクログ
残業が発生する仕組みを学術的に解き明かしその解決策を提示する内容かと思ったら、全然そうではなかった。電通過労自死事件に端を発する一連の騒動、その後の働き方改革、働かせ方改革について、著者の経験を元に思うことが述べられている本でした。もちろん客観的なデータなども示されています。日本人の平均労働時間は減って来ているのだけど、どうやら2極化していて、正社員は減っていないというのはそうだろうななと思う。本書で著者が言いたいことは、「労働時間だけ規制しても、仕事の絶対量と任せ方を変えなければ、サービス残業が増えるだけだよ」という事だけのようです。一般的な内容より、リクルートからフリーランスを経て大学教員となった著者自身の経験で残業がどうして生じていたかの経験談とか、現在、どのような工夫をして働きすぎないように効率よくしているかなどの個人的な内容の方が参考になるし面白かった。