宗田理のレビュー一覧
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Posted by ブクログ
日本でのジュブナイル的な物語の草分け的な小説の漫画化。
スタンド・バイ・ミーとかグーニーズみたいなものか。
まぁ、前者ほど露悪的には書かれてないので、割りと気楽に読める。
だが、作劇にあたって、原作よりライトに書こうとしたのが裏目に出たのか、動機となる大人への不満とか鬱屈した感情の発露とかが、あまりに軽くあっさりと描かれ過ぎて、ただ単に「大人をなめてる」だけなように読み取られやすい作りになっているような気がする。
原作では、大人への隷属とか体罰による傷害、将来不安とか、子供をなめてる大人へのささやかな復讐心とか、それなりに書いてた。
それに相原が解放区構想を思い付いたのは、両親が学生運動に -
Posted by ブクログ
ネタバレタイトルだけは聞いたことがあったものの、今まで読んだことがなかった一冊。最近映画化の影響で平積みされていたので手に取ってみた。
言ってもいまとなっては古い本なので、携帯もなければネットもない、プロレスがエンターテイメントの花方だったほどの時代。
学生運動などもストーリーに絡んでくるので、いろいろ時代錯誤も感じるしきっと今の若者にはピンとこない部分は多々あるのだろうと思う。
それでも、クラスの男友達全員と廃ビルに立て込もって、共同生活をしながら秘密の通路を駆使して大人を手玉にとり誘拐事件を解決する。
細かいことはさておいて、やはりワクワクという感情が沸き上がってくるのは自分が男子だからなのかな。 -
Posted by ブクログ
結構前に読んだ記憶はありましたが、今度映画化されるということで再度読んでみました。
軽井沢でテニスや学生運動など当時に反映されたことが書かれていて、懐かしさを感じました。
今なら、絶対無理と思えることだらけで、大人の立場からすると、色々あるんだよと思ってしまう自分がいました。
当時、読んでいた時は、こんな大人にはなりたくないと思っていたのに様々な経験をしてきた今に至ってみると、複雑だなという印象が残ってしまいました。
ただ、なんといってもこの作品で伝えたいことは、最後の部分なのではと思いました。
今では、youtubeやtwitterなどで発信することで、自分の存在をアピールできたり、訴えた -
Posted by ブクログ
字が大きく、文書も読みやすいのであまり本を読まない中学生でも大丈夫。
書いてある内容は良いのだけど、ちょっと薄い。書いたというより、語ったことをまとめた本のように感じる。
豊川海軍工廠の話はやたら「~だそうだ」と伝聞形が多く不思議だったのだが、巻末に体験ではなく、「取材等から構成したもの」とあり納得。まあ、取材というより参考文献を読んで書いたのだろうけど、巻末ではなく、初めに書かないと、読んでいて違和感を感じる。
でも、タコツボ作戦は体験らしい。アメリカの戦車は装甲が厚くて太刀打ちできないが、下部は装甲が薄いので、地面に穴を掘って爆薬を持って入り、上を戦車が通ったら爆発させる。(穴の中の人間は