今尾恵介のレビュー一覧
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私は地図マニアではないが、本屋でたまたま手に取った本書がなかなか愉しくて紐解いた。世界と日本の地図が全頁カラーで載っているけれども、私の興味関心から日本の「深イイネ!」と思った部分をメモする。
⚫︎四万十川が太平洋を目前にして内陸へ向きを変えているのは、南海トラフ地震が何度もあって、海岸線に山ができたから。
⚫︎この前広島県三次もののけミュージアムに行ったのだが、そこを流れる江(ごう)の川は、そのあと広島港まであと25キロまで来て、八千代から島根県方面に流れて江津にたどり着く。これは、中国山地の隆起量に対し江の川の浸食量が根性で凌駕した結果らしい。
⚫︎私がパラパラめくって面白いと思った所。 -
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<目次>
はじめに
第1章 都心・山の手編
第2章 都心・下町編
第3章 山の手・西北編
第4章 武蔵野・郊外編
<内容>
平凡社『太陽の地図帖』のシリーズ「東京凸凹地形案内」の解説をベースに加筆、再編したもの。「デジタル標高地形図」をカラーでしっかりと載せているため、とても分かりやすい。近年流行りの地図読み&街歩きに最適な本である。そもそも著書は地図オタクで有名。
しかし、「はじめに」にあるように、近年のマニアは「地図ナイト」と称してマニアが集っているらしい。まあ、若者は少ないと思うが(本校でも地理を受講する生徒はとても少ないし、地理担当教師が「地図が読めない」とボヤているので。教 -
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著者は、テレビ朝日で放送されている「タモリ倶楽部」にも出演したことのある人だ。そんな著者が地名に関して書いたのが今回の本。
ブラタモリですっかりおなじみになった「段差」と言う言葉。何しろ「ダンサー」と名乗る方がいるくらいだからなあ。その「段差」に関して、色々地名がついていることが分かる。
地名の安全性に関して、著者は、何とか丘、何とか台とついているからと言って一概に安全なあb書とは限らないと指摘している。一時期、週刊誌で「住んでも安全な地名」なんて言うような特集を組んでいるのをちらっと見たことがある。ここ数十年のうちに「台」や「丘」と名の付く場所に化けた可能性が考えられるからだ。 -
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関東大震災後に、京王が横浜市電に旧型車を融通した時、自走で行けた話がすごい。新宿追分で東京市電に入り、京急を経て横浜市電へ。
戦中に変電所が爆撃されて甲州街道で省線を越えられなくなった話は有名だが、その勾配は 40 ‰ だったと言う。
現井の頭線と東京山手急行電鉄の話題が興味深い。
鉄道省文書という範囲から、多摩川以西の相模原線は言及されない。
西武は、国分寺から川越への川越鉄道を起源とするが、川越への競合路線として東上線と所沢から東京へ短絡する現池袋線が開業してしまう。対抗するために東村山から東京へ向う線を種々計画するが認可を得るのに苦労し、最終的にやっと実現したのが現新宿線という経緯が興 -
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東横線の計画時に、柿ノ木坂と交叉するところが平面つまり踏切という点に反対運動が起きている。土地勘がなくわからなかったのだが、踏切への反対よりむしろ急坂の途中を横切ることへの反対だと言う。地形図から計算して 9% の坂だそうで、荷車を人馬が牽く時代には切実な恐怖だったのだろうと。なるほど。
陳情書はガードで鉄道が道を越えることを求めているが、その後の地形図によると、現在の環七に続けて道の下を潜った様子。
池上線の五反田が高いのは高架で山手線内に入る意図があったのだと言う。その当時、五反田には市電も来ておらず、京急が青山七丁目まで行く免許を持っていたそう。そこから東京市外だったのだと。
小田急で -
購入済み
益々、地図が好きになります。
数十年前、小学生の頃から子供たちだけで、キャンプやサイクリングをしていました。
(良いことか悪いことかは別にして。)
当時は、国土地理院発行の地図を、大きめの書店で買って旅立ち前にワクワクしていたものです。
この本を読み、子供の頃のワクワクしながら見た地図の記憶が蘇ってきました。
最近は用途別に専用の地図が販売されており、非常に便利ですが、国土地理院発行の地図を見直そうかと思う次第です。