今尾恵介のレビュー一覧

  • 地名の楽しみ

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     著者は、テレビ朝日で放送されている「タモリ倶楽部」にも出演したことのある人だ。そんな著者が地名に関して書いたのが今回の本。


     ブラタモリですっかりおなじみになった「段差」と言う言葉。何しろ「ダンサー」と名乗る方がいるくらいだからなあ。その「段差」に関して、色々地名がついていることが分かる。


     地名の安全性に関して、著者は、何とか丘、何とか台とついているからと言って一概に安全なあb書とは限らないと指摘している。一時期、週刊誌で「住んでも安全な地名」なんて言うような特集を組んでいるのをちらっと見たことがある。ここ数十年のうちに「台」や「丘」と名の付く場所に化けた可能性が考えられるからだ。回転寿司で人気のある魚が実は別の種類の魚だったというのを聞いて驚いたことがあるが、そんなかわいいレベルでは済まない。


     この本に目をざっと通してブラタモリを見るとまた違った楽しみが出てくるかもしれないと思ったそんな1冊だ。

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    2016年05月22日
  • 地図と鉄道省文書で読む私鉄の歩み 関東(2)京王・西武・東武

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    関東大震災後に、京王が横浜市電に旧型車を融通した時、自走で行けた話がすごい。新宿追分で東京市電に入り、京急を経て横浜市電へ。
    戦中に変電所が爆撃されて甲州街道で省線を越えられなくなった話は有名だが、その勾配は 40 ‰ だったと言う。
    現井の頭線と東京山手急行電鉄の話題が興味深い。
    鉄道省文書という範囲から、多摩川以西の相模原線は言及されない。

    西武は、国分寺から川越への川越鉄道を起源とするが、川越への競合路線として東上線と所沢から東京へ短絡する現池袋線が開業してしまう。対抗するために東村山から東京へ向う線を種々計画するが認可を得るのに苦労し、最終的にやっと実現したのが現新宿線という経緯が興味深い。
    村山貯水池ができると観光需要を見込んで三社が支線を建設して競い、戦後も奥多摩湖への鉄道直通とケーブルカーが計画されたが、モータリゼーションが進んで頓挫したという。鉄道時代の観光需要が想像以上のものだったことに驚く。

    東武は、利根川鉄橋が大きな課題だったことは想像できるが、開通時には荒川放水路がまだなく、開鑿時に線路変更と架橋が必要になったことを知らなかった。
    東上鉄道の上州は渋川を目指していたことも、本書で知った。

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    2015年11月15日
  • 地図と鉄道省文書で読む私鉄の歩み 関東(1)東急・小田急

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    東横線の計画時に、柿ノ木坂と交叉するところが平面つまり踏切という点に反対運動が起きている。土地勘がなくわからなかったのだが、踏切への反対よりむしろ急坂の途中を横切ることへの反対だと言う。地形図から計算して 9% の坂だそうで、荷車を人馬が牽く時代には切実な恐怖だったのだろうと。なるほど。
    陳情書はガードで鉄道が道を越えることを求めているが、その後の地形図によると、現在の環七に続けて道の下を潜った様子。
    池上線の五反田が高いのは高架で山手線内に入る意図があったのだと言う。その当時、五反田には市電も来ておらず、京急が青山七丁目まで行く免許を持っていたそう。そこから東京市外だったのだと。

    小田急では、江ノ島線建設時点で、大野信号所が立体交叉だということを初めて知った (1929)。調布と比べると先見性に雲泥の差。向ヶ丘遊園の旧名は稲田登戸か。

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    2015年11月07日
  • 地図と鉄道省文書で読む私鉄の歩み 関東(3)京成・京急・相鉄

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    鉄道建設の通史だが、当初計画に対する横槍変更や、計画図にあるその時代の直接関係ない事情も興味深い。
    今は標準軌で直通している京成、京急。京成が直通のために 1960年代に馬車軌から改軌したことはよく覚えているが、京急の横浜以北が湘南電鉄との直通までは馬車軌だったことは、すっかり忘れていた。また、昔の路面電車の終端が多くループ (欧州に今でもある) だったことも、開通時の地図で知った。
    羽田の穴守稲荷が現空港敷地にあった時代、そこよりさらに沖合に運河を挟んで競馬場があったことを知った。

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    2015年11月07日
  • 線路を楽しむ鉄道学

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    線路のことなら何でも、という感じです。お約束のスイッチバックやループはもちろん、勾配、カーブ、橋、トンネルから、路線名、路線の付替え、果ては引込み線までトリビア満載です。
    川端康成の「雪国」のトンネルの話が載っていますが、今まであの列車は汽車だと思ってましたが、実は電車だったのですねぇ。この本で初めて知りました。

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    2019年12月17日
  • 地形図の楽しい読み方 不思議でおもしろい地図の世界へ

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    益々、地図が好きになります。

    数十年前、小学生の頃から子供たちだけで、キャンプやサイクリングをしていました。
    (良いことか悪いことかは別にして。)
    当時は、国土地理院発行の地図を、大きめの書店で買って旅立ち前にワクワクしていたものです。
    この本を読み、子供の頃のワクワクしながら見た地図の記憶が蘇ってきました。
    最近は用途別に専用の地図が販売されており、非常に便利ですが、国土地理院発行の地図を見直そうかと思う次第です。

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    2014年07月29日
  • 地名の社会学

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    地名から社会の成り立ちなどに言及していく。
    大変面白く読んだ。

    地名を大事に、保存して使っていく重要性を感じた。

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    2013年10月17日
  • 地図で読む戦争の時代:描かれた日本、描かれなかった日本

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    昔の地図を眺めるのは楽しいけれど、改めて昔の地図眺めてみようかと思えた一冊。

    戦時改描自体は知ってたけど、まぁこれほどまでに稚拙な表現だったとはねぇ。筆者は色々と考察してるけど、一番の理由は人出が足らなかったのではないかと思う。

    なかなか面白く、読みやすく本だが、白黒のため地図が見づらいことと、筆者の要らぬコメントが何点か目についたのが残念。

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    2013年09月08日
  • 線路を楽しむ鉄道学

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    鉄道についての雑学などが、とても、丁寧に書いてあります。
    電車に乗って旅行したくなります。
    車窓からの地形のことなども楽しい。

    個人的に一番気に入ったところは、八高線の横田基地の辺の記載です。

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    2013年05月04日
  • 線路を楽しむ鉄道学

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    表題は「線路を楽しむ」とつけられているが、内容はほ「地形」についての話である。だから面白くないというわけではない。様々な鉄道関係の著作があるが、(主として)地形に着目しているのは、私が知る限りではほかにないと思う。等高線入りの鉄道地図というのを目にすることはあまりないので、鉄道の路線が描く形に殊更興味を持つことはあまりないのだが、本書によって、むしろ地形を考えながら路線図をみることは非常に面白い作業であることを痛感した次第である。

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    2013年05月03日
  • 地図で読む昭和の日本:定点観測でたどる街の風景

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    このテの本はだいたい東京だけ、大阪だけなど限定的なパターンが多いものだ。しかしこの本は京都のみならず名古屋、武蔵浦和、習志野、横浜、仙台、尾久、川崎、博多などバラエティに富んでいる点が素晴らしい。
    一冊で様々な土地の変遷や由来を知ることができ、どれも非常に頷けるものばかり。トータルバランスに優れる良書。
    地図好きや土地にゆかりのある方はは一回手にとってみてはいかがだろうか。

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    2013年02月08日
  • 地図で読む昭和の日本:定点観測でたどる街の風景

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    映画「Always 三丁目の夕日」のような近過去を回顧する風潮は諸外国には無く、都市の改変が激しい日本独特の風潮であると川本三郎が述べていた。本書は正にそれを地で行く内容である。それほど大規模なものでなくても、よく街で新しい建物や店舗を見かけると、あれ、ここは前はなんだったっけと考える事が多い。そんな時、過去の地図を眺めることでその疑問は解消される。今までも古地図に関する本は読んできたが、それらは昔と今でその間はあまり語られることがなかった。本書はその間を語っているところが肝と言える。

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    2012年12月25日
  • 地図で読む昭和の日本:定点観測でたどる街の風景

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    西荻窪に住んで既に30年余りになるが、駅前なども土地が無いのでロータリーやバス停を含め余り変化が無いように思えるが良く気を付けて見れば随分と街は変わっている。先日は昔住んでいた善福寺公園の周りを散歩して見たら、かつては大きなお屋敷だった場所もいつの間にか切り売りされて住宅になっていたりするしな。でも所詮はここ2-30年の記憶しか無いのでその昔がどうであったかは知るすべも無い。

    本書は古くは大正時代、昭和初期、高度成長期、平成期に発行された地図をベースにいかに一つの街が変遷していくのか具体的にまた詳細に定点観測して見せるもので何とも興味深いものだ。かつては田甫だったものが大きな工場になり、そして更に住宅地化の流れに押され工場も消えてマンション群になったりしているのが地図から読み取れる。

    こんな場所もある。大正10年の地図には京王電気軌道が開通していた都内西部地区「くわやくこまえ」なんてのがあるのは何処の街だろう?なんとこれが今の「明大前」のことなのだからビックリ。起源は江戸幕府の煙硝蔵で、明治維新後に陸軍に引き継がれ、第一次大戦後の軍縮のながれで大正13年に廃止されるまで存在し、その後土地は明治大学と築地本願寺に払い下げられ、それぞれ大学と和田堀廟所になっているという。

    明治、大正、昭和、平成と時代は移ろうがそれらを追っていく街の変化はまさに歴史の変遷という感が強く感じられる。古地図というと江戸時代のものばかりが注目されるが明治以降の地図ももう少し良く見てみると面白いのかも知れないし、つい昨日のような昭和の時代の地図も今は消えた何かが再発見できるかも知れない。

    それにつけても地図は楽しいのだが如何せん地図の中の文字が小さく厳しい。老眼が進行しているのを改めて痛感してしまったようだ。

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    2012年12月09日
  • 線路を楽しむ鉄道学

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    鉄ちゃん向けの本はいろいろ読んだが、こう云う視点からの本は読んだことがなかったなあ~

    私にはツボかも。

    もう少し、地図が多くて、見易いと良かったけど。

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    2012年08月11日
  • 地図で読む戦争の時代:描かれた日本、描かれなかった日本

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    著者は、鉄道を中心に地図を解説した著作を数多くだされている。あとがきにも“一介の地図愛好家”と書かれているが、その歴史観の根底には、しっかりしたものが流れている様に感じた。
    本書の多くも鉄道が取り上げられているが、戦争との関係では重要なインフラであり、地図を語る上では避けられないだろう。そこから庶民の生活も読み取れる。
    地図と歴史をお好きな方には、肩のこらない良書だと思います。

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    2011年06月09日
  • 地形図の楽しい読み方 不思議でおもしろい地図の世界へ

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     三角点が、必ずしも山の最高地点にはないことを知っているだろうか。たとえば北八ツの北横岳は、地形図の三角点には二四七二・五メートルの標高が記されているが、最高地点は二四八〇メートル。槍ヶ岳には三角点そのものがない。これはあくまでも、地形図を作製するのに基準となる点なのだ。

    「荒地」の地図記号が、高山植物の花畑を指すこともあるなど雑学もつく。

    (週刊朝日 2011/3/18)

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    2011年04月16日
  • 線路を楽しむ鉄道学

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    [ 内容 ]
    路線変更の理由、峠越えの技術、乗り換えの名所、車窓から見る地形。

    [ 目次 ]
    第1章 線路を観察する(線路の幅はどうなっているか 距離標を楽しむ)
    第2章 いかに山を越えるか、いかに曲がるか(全国の急勾配区間 汽車はいかに峠越えしたか カーブを曲がる技術)
    第3章 車窓から見えるもの(車窓からいろいろな地形を楽しもう 長老トンネル物語 鉄橋あれこれ 高い橋、渡らずの橋、川のない橋 名称のルール)
    第4章 「線路」を知る(鉄道の線路名はどうなっているのか 乗り換えの話 全国ナゾの線形めぐり 路線変更には理由がある)
    第5章 鉄路でたどる鉄道史(何のために作った鉄道? 引込線が語る近代史)

    [ POP ]


    [ おすすめ度 ]

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    ☆☆☆☆☆☆☆ メッセージ性
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    共感度(空振り三振・一部・参った!)
    読書の速度(時間がかかった・普通・一気に読んだ)

    [ 関連図書 ]


    [ 参考となる書評 ]

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    2010年11月23日
  • 路面電車 ――未来型都市交通への提言

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    自動車中心の社会が環境問題・都市空洞化により行き詰まりを見せている今、路面電車の活用を見直すべきであろう。

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    2009年10月04日
  • 地図バカ 地図好きの地図好きによる地図好きのための本

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    「ただただ地図が大好き」という気持ちが文章から伝わります。
    面白い地図、地図好きの先人たち、色々な切り口があるものですね。
    夕張炭鉱の過去から現在までの地図の対比で歴史を感じるくだりは痺れました。
    1話が短いのもいいですね。

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    2026年08月26日
  • 難しい地名もスラスラ読める! ふりがな日本地図帳

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    自分がそれなりにわかる地域にかぎれば、地名について「なぜここがあってあそこ(載っているところよりも難読側だと思われる)がないのか」と選定基準が謎に感じるところもありました。
    コラムが読みごたえあって、長野県の"読書ダム(よみかきダム)"のお話は「へぇー」と思うと同時に実際に観てみたくなりました。
    あと、製作プロセスもとても興味深かったです。

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    2026年08月04日