今尾恵介のレビュー一覧

  • 地図で読む昭和の日本:定点観測でたどる街の風景

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    このテの本はだいたい東京だけ、大阪だけなど限定的なパターンが多いものだ。しかしこの本は京都のみならず名古屋、武蔵浦和、習志野、横浜、仙台、尾久、川崎、博多などバラエティに富んでいる点が素晴らしい。
    一冊で様々な土地の変遷や由来を知ることができ、どれも非常に頷けるものばかり。トータルバランスに優れる良書。
    地図好きや土地にゆかりのある方はは一回手にとってみてはいかがだろうか。

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    2013年02月08日
  • 地図で読む昭和の日本:定点観測でたどる街の風景

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    映画「Always 三丁目の夕日」のような近過去を回顧する風潮は諸外国には無く、都市の改変が激しい日本独特の風潮であると川本三郎が述べていた。本書は正にそれを地で行く内容である。それほど大規模なものでなくても、よく街で新しい建物や店舗を見かけると、あれ、ここは前はなんだったっけと考える事が多い。そんな時、過去の地図を眺めることでその疑問は解消される。今までも古地図に関する本は読んできたが、それらは昔と今でその間はあまり語られることがなかった。本書はその間を語っているところが肝と言える。

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    2012年12月25日
  • 地図で読む昭和の日本:定点観測でたどる街の風景

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    西荻窪に住んで既に30年余りになるが、駅前なども土地が無いのでロータリーやバス停を含め余り変化が無いように思えるが良く気を付けて見れば随分と街は変わっている。先日は昔住んでいた善福寺公園の周りを散歩して見たら、かつては大きなお屋敷だった場所もいつの間にか切り売りされて住宅になっていたりするしな。でも所詮はここ2-30年の記憶しか無いのでその昔がどうであったかは知るすべも無い。

    本書は古くは大正時代、昭和初期、高度成長期、平成期に発行された地図をベースにいかに一つの街が変遷していくのか具体的にまた詳細に定点観測して見せるもので何とも興味深いものだ。かつては田甫だったものが大きな工場になり、そし

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    2012年12月09日
  • 線路を楽しむ鉄道学

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    鉄ちゃん向けの本はいろいろ読んだが、こう云う視点からの本は読んだことがなかったなあ~

    私にはツボかも。

    もう少し、地図が多くて、見易いと良かったけど。

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    2012年08月11日
  • 地図で読む戦争の時代:描かれた日本、描かれなかった日本

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    著者は、鉄道を中心に地図を解説した著作を数多くだされている。あとがきにも“一介の地図愛好家”と書かれているが、その歴史観の根底には、しっかりしたものが流れている様に感じた。
    本書の多くも鉄道が取り上げられているが、戦争との関係では重要なインフラであり、地図を語る上では避けられないだろう。そこから庶民の生活も読み取れる。
    地図と歴史をお好きな方には、肩のこらない良書だと思います。

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    2011年06月09日
  • 地形図の楽しい読み方 不思議でおもしろい地図の世界へ

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     三角点が、必ずしも山の最高地点にはないことを知っているだろうか。たとえば北八ツの北横岳は、地形図の三角点には二四七二・五メートルの標高が記されているが、最高地点は二四八〇メートル。槍ヶ岳には三角点そのものがない。これはあくまでも、地形図を作製するのに基準となる点なのだ。

    「荒地」の地図記号が、高山植物の花畑を指すこともあるなど雑学もつく。

    (週刊朝日 2011/3/18)

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    2011年04月16日
  • 線路を楽しむ鉄道学

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    [ 内容 ]
    路線変更の理由、峠越えの技術、乗り換えの名所、車窓から見る地形。

    [ 目次 ]
    第1章 線路を観察する(線路の幅はどうなっているか 距離標を楽しむ)
    第2章 いかに山を越えるか、いかに曲がるか(全国の急勾配区間 汽車はいかに峠越えしたか カーブを曲がる技術)
    第3章 車窓から見えるもの(車窓からいろいろな地形を楽しもう 長老トンネル物語 鉄橋あれこれ 高い橋、渡らずの橋、川のない橋 名称のルール)
    第4章 「線路」を知る(鉄道の線路名はどうなっているのか 乗り換えの話 全国ナゾの線形めぐり 路線変更には理由がある)
    第5章 鉄路でたどる鉄道史(何のために作った鉄道? 引込線が語

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    2010年11月23日
  • 線路を楽しむ鉄道学

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    鉄道を好きな人が鉄道のどこに魅力を感じていて、どこに面白さを見出しているのかに興味があったから、個人的な好き嫌いということは置いといて、まず鉄道関連の本を読んでみようと思って本書を手に取った。(この本の他にも鉄道関連の新書を6冊をまとめ買いした。)
    この本は、鉄道そのものではなく、それを支えている線路に光を当てて書かれた本で、普通とは違う視点から鉄道の面白さを教えてくれる。「かっこいいから」とか「貴重だから」じゃ納得できない僕にとっては、なかなか嬉しいアプローチ方法で確かにそういう見方をしたらおもしろいな!と思えた。
    第1章では、「線路の幅」「標識(距離標、勾配標、曲線標)」について。
    第2章

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    2010年08月15日
  • 路面電車 ――未来型都市交通への提言

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    自動車中心の社会が環境問題・都市空洞化により行き詰まりを見せている今、路面電車の活用を見直すべきであろう。

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    2009年10月04日
  • 写真で愉しむ 東京「水流」地形散歩

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    「河岸段丘」、「海岸段丘」など、懐かしい地理の言葉を思い出した。
    東京における河川の歴史を知ることができた。
    (渋谷川の暗渠化など)

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    2025年11月23日
  • 地名の魔力 惹きつけ、惑わす、不思議な力

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    旅行先の地図を見るためにGoogleMapをよく見ます。その時によく変な地名を見かける。

    地名は歴史あり、住む人々の希望あり、お洒落な面も見せたいもの何だなぁと思う。

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    2025年11月12日
  • #クイズ空から見たら 日本地図に強くなる頭の体操

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    ネタバレ

    地図と違い方角がバラバラなので知っている場所でもわからない所がありました。面白いけど難しいです。
    訂正して欲しいところ(初版)、
    解説の最後の行、
    渥美半島に水を送っているのは豊川用水です。
    愛知用水は知多半島です。

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    2025年11月09日
  • ぶらり鉄道廃線跡を歩く

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    ネタバレ

    <目次>
    第1章  錆びたレールが語る、往年の貨物列車
    第2章  スピードアップの“線路改良”で廃線に
    第3章  街と村を結んだ「ローカル線」は消えた

    <内容>
    KKベストセラーズのウェブサイト、「BEST TiMES」に掲載の「ぶらり大人の廃線旅」を本にしたもの。2016年から2019年に連載したもので、ちょっと記事が古いが、今尾さんらしい皮肉や批判も載っていて、楽しく読めました。

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    2025年11月08日
  • 地名の魔力 惹きつけ、惑わす、不思議な力

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    身近なところで聞いたことがある地名が
    本書に掲載されていた。
    水流とかいてツルと読む。
    宮崎・鹿児島に多いらしい。

    私の住む宮崎、すぐ近所を流れる川に
    かかる橋が〇水流橋、△水流橋などいくつか。
    中学生の時に自転車を盗まれたのだが
    学校に「お宅の生徒さんの自転車が〇つる橋
    のところに放置されてますよ」
    と一本電話が入り、音の響きだけでどんな漢字で
    かくのか、果たして近いのか遠いのかも分からず
    探し当てるのに難儀した。

    水流とかいてツル
    特殊な読み方過ぎてわかっていなかったが
    身近な存在。

    水流の地名は文字通り川沿いに多く、利水の
    便が良く、しかも水捌けも良い土地につくらしい。
    ところが変

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    2025年02月26日
  • 鉄道・路線名の・ひみつ ―木更津線、人吉本線を知っていますか

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    <目次>
    第1章  目的地、それとも起点~起終点名をとった線名
    第2章  この町を通ります~主な経由地をとった線名
    第3章  この地方のために~広域地名をとった線名
    第4章  信濃と越後で信越本線~国名またはその合成による線名
    第5章  東京と横浜で東横線~地名を合成した線名
    第6章  主要な街道に沿って~五畿七道と街道に由来
    第7章  川、城、住宅地~その他いろいろな線名

    <内容>
    まあ、そんな感じね…という本。明治期からの各路線の延伸を地図上で比較しながら紹介。かなりコアな趣味をお持ちでないと興味がないかもしれない。

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    2024年09月07日
  • 地図帳の深読み 鉄道編

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     地図から読み取れる鉄道の歴史や豆知識などを数ページごとにまとめた本。鉄道が好きでしかも地図が好きなら楽しめるし、どちらかが好きでも楽しめる本だった。

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    2024年03月05日
  • 地図帳の深読み 100年の変遷

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    前作に続き、地図帳から読み取れることを歴史と交えて解説し、地図の面白さを伝えようとする本。今作は古い地図帳を多く引用し、当時の世相や、地名・地形・境界の変化などに焦点を当てている。「深読み」というタイトルに相応しく、どの項目も詳細に分析されていて、内容の濃い一冊となっている。

    本書を通じて学んだ点は次のとおり。
    - 1923年の関東大震災で市街地の多くが焼失したのを機に、東京では復興と共に防火対策が行われた。昭和通りや隅田公園、浜町公園を設けたり、街路樹にイチョウが選ばれたのがその例である。
    - 三角州には様々な種類があり、円弧状、カスプ状、鳥趾状の3つが代表的。円弧状は太田川など日本でも多

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    2024年02月23日
  • 地図帳の深読み

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    地形や地名、境界など地図帳に関することを歴史的背景と絡めて深堀りしている本。ただパラパラとめくるだけでは気付かないような地図にまつわる知識を多面的に解説していて、著者の教養の深さが伺える一冊であった。一方で、文章と地図の対応が少し分かりづらい部分があり、ひとつひとつ理解して読み進めるにはやや苦労した。

    特に印象に残った点は次の3つ。
    - 大きく蛇行する長江第一湾の南側には「大理」という地名があり、大理石の由来となった場所。10世紀に大理国が成立し、そこで石材が産出されていた。大理国は13世紀のモンゴル帝国の征服により消滅した。
    - 「イギリス」という名前は、元々ポルトガル語の形容詞「イングレ

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    2024年02月19日
  • 地名崩壊

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     偶然筆者のトピックと自分が通り過ぎた場所が、似ていたなと思う。

     地名の由来はなるほどと思ったが、この本はさらに予想外の効果をある一定の読者にもたらす。

     本の趣旨とは異なるが、地名は現在に至るまでの思い出と連動している。この本を読むことで、すっぱい記憶など悲喜交々を思い出すことができる。

     

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    2024年02月12日
  • 地名散歩 地図に隠された歴史をたどる

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    <目次>
    第1章  モノの名前を冠する地名
    第2章  意外な名付けられ方
    第3章  一筋縄ではいかない「読み」
    第4章  地名の表記揺れ
    第5章  境界・通り・橋
    第6章  悩ましい地名

    <内容>
    業界紙『土地家屋調査士』に10年以上連載しているものをまとめたもの。いわゆる地名の由来などよりも、そこにその地名がある事情、全国の似ている地名、発音から見る地名、表記の歴史的な変遷など、地理マニアらしい視点から地名を散歩している。そういう意味で、地名好きの一歩先の内容(マニアックと言うべきか)である。

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    2024年01月12日