今尾恵介のレビュー一覧
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地図や地名に造詣の深い著者による一冊で、鉄道駅の命名を通じて、歴史ある地名の継承、また消失にまで論を展開しています。
全国津々浦々の駅の命名に関する傾向を紐解きつつ、自治体名や町名としては消失してしまったが、駅名として残り、その結果、地域の名称として現代に継承されているケース、また逆のケースなど、駅名が地域の名称に与える影響の大きさについて考察された内容となっています。
また、高輪ゲートウェイをはじめとするカタカナ交じりの駅名や○○台、○○が丘といった憧れの高級住宅街的名称が、古くからある歴史的地名に優先してしまう現状について警鐘を鳴らしています。
このあたりの図式は地名においても駅名に -
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八郎潟は、海抜-3~-5m。
カスピ海は―22~34m。皮が流れ込んでいる。流れ出す川はない。
死海は地球の裂け目。-400m。
北米大陸のデスヴァレーは-85m。
福島県の飯豊山神社の参道は、細長く福島県が続いている。
大阪市は松原市内の阿麻美許曽神社の参道をもつ。
横浜市はほぼ相模国ではなく武蔵国。
練馬区は新座市に飛び地、伊丹市は池田市に柱脚だけの飛び地がある。
ロシアは、ポーランドとリトアニアの間に飛び地がある。
上流は千曲川、下流は信濃川。
有明海を4割干拓する計画があった。
アラル海は半世紀で7割が消えた。かつては世界第4位の巨大湖。かつての港には海がある。
ニースやカンヌ -
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帯には「地図帳(新詳高等地図)と一緒に読もう!」とある
ああ、懐かしい…地図帳!
あいにく私は捨ててしまった…
家人が持っていたのを拝借することに
(非常に為になるし、その時代の歴史がわかる!取っておけばよかったなぁ)
地図を見る機会ありますか?
車に乗ればカーナビ、道に迷ったらGoogle マップ…
地図をみる機会が大幅に減った
それでも旅行に行く前、一番よく見る
旅行から帰ってから軌跡を辿るのも好きだ
でもこれって完全に地図を平面に、ある1面からだけ見ていることになる
楽しいけど、もったいない
そんなことに気づかせてくれるのがこちらの書だ
面白かったトピック
■川、分水嶺
川の源流 -
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ラジオで作者が登場されていて、興味をもったので購入。
踏切には名前が存在していて、普通だったら駅名と第○号がセットで表示されています。ただ、中にはコレってどういう由来で名前がついたの?というものが存在しています。
「爆発踏切」「パーマ踏切」「異人館踏切」など「何でその名前がついたの?」と思う場所が多くあり、作者は実際に現地に行き、周辺の住民の証言や書物を頼りに由来を探っていきます。
なかなか振り返ってみて、これはこうなんだと詳細には語れませんが、「ふーん、そうなんだ」と雰囲気で味わえるかと思います。「踏切にも歴史あり」で、知ることで、その背景としてどんなことが起きていたのか、ちょっとしたミ -
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タイトルに惹かれて購入。
普段、電車で通り過ぎる駅名やニュースで聞く地名など改めて由来について着目すると、「地名にも歴史あり」というのを実感しました。
本書では、様々な地名・駅名を挙げて、分析をしています。比較的、関東の地名や駅名が多く載せられているので、関東の人には親しみがあるかと思います。
こうして、由来について改めて見ると、「あーたしかに」と思ってしまった地名が続々とありました。
合併されて消滅してしまった地名や新たな地名が誕生したりと何かのきっかけでないと、あまり意識しません。
近年では、漢字とカタカナ、漢字とひらがなの組み合わせも目立ちます。なんとなく漢字のみだった硬いイメージか -
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<目次>
第1章 地名の成り立ちと由来
第2章 駅名と地名の関係
第3章 キラキラ地名が生まれる事情
第4章 土地の安全性が地名でわかるのか
第5章 地名を崩壊させないために
<内容>
平成の市町村合併が終わり、多くの市町村が消えていった。また地名も激減している。地名そのものの危機とその状況を丁寧に書いたもの。
「高輪ゲートウェイ」がきっかけのようだが、著者の言う通り、手遅れの可能性も…。どの時代の地名ならいいのか?というラインもないが、昔からそう呼ばれているわけと使用頻度が、地名を使うかどうかのラインではないか?誰もが「ああ」というものが地名だろう! -
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ネタバレ<目次>
第1章 水の力、太古からの流れ~中野区弥生町
第2章 地下に現れた「神殿」と「測量の人」~善福寺川
第3章 幻の土手とののどかな風景~神田川を東中野付近から下流へ
第4章 暗渠の魅力と洪水対策のグラウンド~妙正寺川①
第5章 文豪の暮らしと「気の毒」が募る寺~妙正寺川②
第6章 土地はどのようにして人を受け入れるのか~日暮里崖線
第7章 発展する都市が目を背けた川~渋谷川
第8章 崖から一路、コンクリへ~国分寺崖線
第9章 人工河川の魅力~小名木川
第10章 映画の聖地と縄文海進~四谷・鮫河橋谷
第11章 湿った土地に集う人々~四谷・荒木町
第12章 意識にの