あらすじ
学生時代、社会科の授業で使った懐かしの地図帳。
改めて「深読み」してみると、実はこんな楽しみ方があった。
地図や鉄道の著書を多数上梓している今尾恵介氏と、創業100年を超えた帝国書院がタッグを組んだ渾身の一冊。
誰もがスマホで簡単に地図が読める令和の時代だからこそ伝えたい、紙の地図帳を読むことの楽しさ、面白さ。
1テーマあたり4ページで、一見マニアックなテーマも気軽にさくっと読みやすい。
感情タグBEST3
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これ、私の好きなやつ。
学校では教えてくれない、でも、地図を見てて何となく感じるザワザワ感や、全く気になって無かった事まで、
気持ち良く網羅?されてる。
この本は、つまんない人には、まーったくどうでもいい事しか書いてないでしょうが、
ハマった人には、あるある!ってなんかニヤニヤしながら読んでしまう、そして誰かに話したくなり、うっかり撃沈するヤツです(笑)
Posted by ブクログ
地図研究家として多くの著作のある筆者。
今回テーマに選んだのは懐かしい帝国書院の地図。学校でお馴染みのカラー版の地図帳から見えてくる奥深い地理の世界。
日本人なら誰もが手に取っただろう帝国書院の地図帳。標高、国境から各地の名産地や宗教、言語まで。地図から浮かび上がる蘊蓄の数々。
本書を読み地図帳から広い世界を想像したこと子供の頃を思い出した。まだ見ぬ異国。単にテストのためでなく大好きな学科だった。クリスマス島やエロマンガ島。
本書は地図をそれこそ穴のあくほど眺めて筆者でなければ気づかなかったトリビアの連続。四万十川の蛇行や、山越えをする吉野川ら江の川など。
本書はベストセラーになっているという。これだけ身近な地図帳は世界史上あっただろうか。
世紀のベストセラー帝国書院の地図帳を手段としたのだからもちろん本書も傑作です。
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地理学への興味が強く誘起されました。
帝国書院の地図帳をテーマにして、そこから読み取れることや楽しさが紹介されています。日本地図も、世界地図も取り扱われています。
現在の地理的な話のみに留まらず、歴史的な要素も紹介されていおり、文化・領土・地形の変遷を実感できてとても面白いです。
Posted by ブクログ
冒頭の、濃い緑を探せ!海面下の土地という題材から、地図帳をこんな風に楽しむとは!と白眉でした。なんともなしに地図帳開きながら昼ご飯食べたりするのを若い頃からやめられないが、上には上がいる。説明と、地図を見比べるのに忙しいがあっという間に読めた。続編もまた読もう。
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今尾さんお得意の地図を使った雑学集ですが、この本は珍しいことに1:25,000地形図ではなく高校でつかう地図帳を使って話を展開してます。改めて読みながら地図帳を眺めていたのですが、やはり見ていて楽しいものです。書かれている内容自体は蘊蓄の範囲を超えるものではないですが、久しぶりに地図の楽しさを思い出せたのが収穫でした。
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地図研究家の今尾恵介さんによる、地図帳の本。
帝国書院が中学校向けに出版している『中学校社会科地図』高等学校向けの『新詳高等地図』を中心に、地図でわかるさまざまな事実を紹介しています。
分水界、低地、高地等、地形に着目したり、都道府県界、旧国界、外国の国境や州境に着目したり、かなり詳細に書かれています。
新旧地図帳を比較する章では、古いものは、大正9年発行の地図も載せられていて、古い時代の地名、行政の境界等が現在のものとかなり変わっているところもあり、大変興味深かったです。
面積が世界最小の国、バチカン市国は東京ディズニーリゾートの面積より小さい、同縮尺の地図で比べると一目瞭然。
地図だから一目で判ることがたくさんあって面白かったです。
地理学に関して、色々な見方があるんだというのも気づかされました。
Posted by ブクログ
今尾恵介氏と帝国書院がタッグを組むというのは無敵のコンビで、チョットずるい(笑)。仕上がりとして地理、地図の蘊蓄の宝庫。その種のオタクには必読に値するが、初級レベル。ちょうど続編も出版されたので好評だったのだろう。この手のテーマが多くの人に受け入れられるのは嬉しいことだ。
Posted by ブクログ
帝国書院からの出版です。
小学校の時に誰もが目を通したであろう
地図帳も帝国書院です。
その帝国書院から地図研究家として名高
い今尾氏の執筆とくれば、読まずには
いられません。
あらゆる情報が詰まった地図帳でありま
すが、充分にそれを使いこなしていると
は言いがたいと思える人こそ読むべき
一冊です。
例えば最近は県境マニアが注目を浴びて
います。アメリカにも同様のマニアがい
て、4つの州が出会う場所があるらしい
のです。
ユタ州、コロラド州、アリゾナ州、ニュ
ーメキシコ州の州境が集まっているそう
です。そんな場所も地図から読み取るこ
とができます。
Posted by ブクログ
◯地図帳の裏技的な読み方でも教えてくれるのかしら、と思ったら、地図帳をもとに色々な話が展開されている。もちろん地図帳の理解できなかったマークなどの説明もある。面白い。
◯改めて地図帳の情報量の多さを思い知った。面白かったのは、日本の古い国の名前が載っていたこと、名産品が載っていたことか。
◯本の中で行われていた、新旧比較もその時々の世界情勢を知られて面白い。地図帳は自然のものではなく、人間の営為によって作られているのだと(地学というよりは、歴史や社会に近い)と感じた。
Posted by ブクログ
私は地図マニアではないが、本屋でたまたま手に取った本書がなかなか愉しくて紐解いた。世界と日本の地図が全頁カラーで載っているけれども、私の興味関心から日本の「深イイネ!」と思った部分をメモする。
⚫︎四万十川が太平洋を目前にして内陸へ向きを変えているのは、南海トラフ地震が何度もあって、海岸線に山ができたから。
⚫︎この前広島県三次もののけミュージアムに行ったのだが、そこを流れる江(ごう)の川は、そのあと広島港まであと25キロまで来て、八千代から島根県方面に流れて江津にたどり着く。これは、中国山地の隆起量に対し江の川の浸食量が根性で凌駕した結果らしい。
⚫︎私がパラパラめくって面白いと思った所。まるで盲腸の突起のように、境界線が入り組んでいるところがある。最もわかりやすいのが、大阪市が松原市内に細長く飛び出した部分(長さ620m、幅2mほど)がある。地図の赤色点線の市境の記号がとてつもなく異様だ。これは阿麻美許曽神社の参道のためです。この規模の大きいのが、山形、福島、新潟の県境にある飯豊山神社の参道で約8.3キロに及んでいる。地図で、こういうのを見つけれたら、楽しいだろうなぁ。
⚫︎知らなかったが、和歌山県は「飛地」を持っている。新宮市の東北に三重県と奈良県の間に新宮市が2カ所ある。練馬区には、埼玉県新座市の中に練馬区飛地がある。13軒の家があり、ゴミの収集や学区問題では55m離れているだけなので困っていないが、東京ブランドのお陰で隣の土地より2割も地価が高いらしい。他に神奈川県相模原市の東京都町田市飛地、大阪府池田市の兵庫県伊丹市飛地がある。
⚫︎地名の読み方にも一章を設けている。原音に忠実に書くのは難しいらしい。コラムで、岡山は地元民間では「おきゃーま」と言っている、と書いているが、地元民として言うが何十年前の話をしているのやら。
⚫︎わざとなのか?表紙に使われた地図の説明が一切ない。よく見ると、東京都日本武道館の隣に史跡(?)として「ヒカリゴケ生育地」とある。また、大分県、熊本県、福岡県の県境に酒呑童子山がある。九州に何故?そのすぐ側には、カメルーン選手たちの練習場になった中津江があり、鯛生という閉山した鉱山があった。ちょっと調べたら金山で70年代まで掘っていたらしい。いろいろ気になるー!
地図って、楽しそう!
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地形や地名、境界など地図帳に関することを歴史的背景と絡めて深堀りしている本。ただパラパラとめくるだけでは気付かないような地図にまつわる知識を多面的に解説していて、著者の教養の深さが伺える一冊であった。一方で、文章と地図の対応が少し分かりづらい部分があり、ひとつひとつ理解して読み進めるにはやや苦労した。
特に印象に残った点は次の3つ。
- 大きく蛇行する長江第一湾の南側には「大理」という地名があり、大理石の由来となった場所。10世紀に大理国が成立し、そこで石材が産出されていた。大理国は13世紀のモンゴル帝国の征服により消滅した。
- 「イギリス」という名前は、元々ポルトガル語の形容詞「イングレス」が日本訛りしたもの。江戸時代にはオランダ語から派生した「エゲレス」も使われ、当て字の「英吉利」が出てきた。これが「英国」の略称の由来になっている。
- 川の名前は上流と下流で異なることがある。その代表例が、日本最長の信濃川。上流にあたる長野県では千曲川と呼ばれている。
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地理の授業でおなじみの帝国書院が、こんな番外編の面白い本を出していたとは。
記号の読み方、統計データの見方など、地図帳を楽しむコツが沢山紹介されている。この本を読み終わった後は、しばらく地図帳から手が離せなくなった。
飛び地、回廊のような狭歪な区角、イメージに反する緯度経度、分水嶺、地図記号のあれこれなど・・・
特に、河川の線形に関する解説が気に入った。山脈を貫いて流れる吉野川、太平洋にあと少しのところまで近づいてから遠ざかって大迂回する四万十川、海までたどり着かず内陸で終わる秋吉台の川など、日本にもこれだけ奇妙な地形が存在することを知った。
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元々地図帳を眺めるのが好きなので、楽しく読めた。
地名のこととか、新旧地図帳比較などは一つの地図帳を見てるだけでは分かりにくいことも書かれており、写真もあってわかりやすい。
Posted by ブクログ
<目次>
第1章 地形に目をこらす
第2章 境界は語る
第3章 地名や国名の謎
第4章 新旧地図を比較する~地図は時代を映す鏡
第5章 経緯度・主題図・統計を楽しむ
<内容>
教科書の地理・地図分野の最大手、帝国書院から出たところが大きい。地理や地図の普及を意識した企画。それなりに面白かったが、興味のない人を引き込むにはまだ足りない。掲げたテーマがマニア向きだからか?地図が小さいのも問題。一応、赤矢印で強調しているのだが、それも小さい。探すのが大変。鉄道線の「ハタザオ線」とか、地図からみとるのは無理(老眼では…)。今尾さんと欅坂あたりの対談形式が面白かったのではないか?
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八郎潟は、海抜-3~-5m。
カスピ海は―22~34m。皮が流れ込んでいる。流れ出す川はない。
死海は地球の裂け目。-400m。
北米大陸のデスヴァレーは-85m。
福島県の飯豊山神社の参道は、細長く福島県が続いている。
大阪市は松原市内の阿麻美許曽神社の参道をもつ。
横浜市はほぼ相模国ではなく武蔵国。
練馬区は新座市に飛び地、伊丹市は池田市に柱脚だけの飛び地がある。
ロシアは、ポーランドとリトアニアの間に飛び地がある。
上流は千曲川、下流は信濃川。
有明海を4割干拓する計画があった。
アラル海は半世紀で7割が消えた。かつては世界第4位の巨大湖。かつての港には海がある。
ニースやカンヌは知床と同じ緯度。
東海道新幹線でもっとも南の駅は浜松駅。
アラスカと練馬区は同じ人口。
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帯には「地図帳(新詳高等地図)と一緒に読もう!」とある
ああ、懐かしい…地図帳!
あいにく私は捨ててしまった…
家人が持っていたのを拝借することに
(非常に為になるし、その時代の歴史がわかる!取っておけばよかったなぁ)
地図を見る機会ありますか?
車に乗ればカーナビ、道に迷ったらGoogle マップ…
地図をみる機会が大幅に減った
それでも旅行に行く前、一番よく見る
旅行から帰ってから軌跡を辿るのも好きだ
でもこれって完全に地図を平面に、ある1面からだけ見ていることになる
楽しいけど、もったいない
そんなことに気づかせてくれるのがこちらの書だ
面白かったトピック
■川、分水嶺
川の源流をたどるのは面白い
ただし、平面地図では見づらいのでパソコンかスマホがベターである
川は名前も変わるので、思った以上に長かったことも多々あり、こんな遠くから繋がってるんだ!と感動すら覚える(笑)
特に登ったことのある山が源流だとなんか嬉しい
■飛地
様々な事情で飛地が出来てしまう…
統廃合による場合、戦争による分断等
世界最大級はアラスカ州ですね!
ロシアこの植民地経営を維持できずアメリカへ売却
■分断された国
ベトナムやドイツ
新旧地図の比較がわかりやすい
■半世紀で7割の湖が消えた
水位が減る→海水濃度上昇→漁業の壊滅
地図は…
地学がわかる
その場所の歴史がわかる
時代背景がわかる
土地や川や山脈の名前の由来、
人口統計の変化、面積統計、
言語、宗教、名産物までも…
新旧地図の比較も興味深い
(家の地図にユーゴスラビアが載っていた、時代の移り変わりを感じる その瞬間には気づかないことを気付かされる)
また国内外の戦争において地形がいかに大切か…そういう目で地図を見るのも面白い
幅広い知識の宝庫だ
こちらはカラーだし、写真も多く楽しめるのだが、様々な方面からのご紹介的な感じなので物足りなかった
つい奥行きある物語を求めてしまう…
(恐らくこういう見方もあるんですよ!
という親切な内容なのだが)
自分自身が興味あることで深読みするのが一番かも…
また地図を平面的ではなくもっと立体的に、また想像力を持って楽しむとよいだろう
個人的には国土地理院の地形図
わかるようになると登山がもっと楽しめるだろう…
わかっているけど、つい…
それはさておき
地図って本当に飽きない!
Posted by ブクログ
見ていても「あれ?変だな?どうした?」ってことは多くてネタには困らないね~濃い緑を探せ!海面下の土地・福島県の盲腸・飯豊山神社の境内をめぐって・日本最多 七つの国にまたがる兵庫県・「馬から落馬」のような山河名 シェラネヴァダ山脈 メコン川・君は「ユーラン半島」を知っているか・市町村合併で消えゆく歴史的地名・函館とローマが同じ緯度?・日本で最も長く陸上を走る緯度など~本当に好きなんだね。それが仕事になって良かったじゃない