佐々木譲のレビュー一覧

  • ベルリン飛行指令

    Posted by ブクログ

    「永遠の0」を読んだ上で読むと、尚良い。書かれたのはこちらがずっと前だけど。むしろ、この作品が「永遠の0」の起点になっているようにも感じた。「臆病」という両作品に重なる単語も出てくるし。

    1
    2012年11月16日
  • 暴雪圏

    Posted by ブクログ

    北海道を舞台にした事件を題材にた犯罪小説を数々発表しついに直木賞までとった佐々木譲の小説。暴雪圏ときくとこれからくる冬のじけんかと思うがこれがちょっと違う。帯広あたりかつて死者まで出した春に来る季節外れの暴雪を題材に、予期せぬ雪に行く手をさえぎられペンションに非難してきたひととと犯罪者。ハリウッド映画だとさしずめハリケーンの日にモーテルを舞台にした話ができるかもしれないかなと思わせる設定でさくっと読ませてくれる。あまり悲惨な事件はちょっとという人にはちょうどいい作品かも。

    0
    2012年11月04日
  • 昭南島に蘭ありや(下)

    Posted by ブクログ

    シンガポール陥落から、日本敗戦まで。日本敗戦までと言っても、東條英機暗殺未遂からは、ホンの少し。

    上巻は、ドキドキの連続で、アクションの要素もありましたが、下巻は、物語後半のテーマ東條暗殺に向けてまっしぐら。もちろん、そこに至るまでの紆余曲折は有るんですが。

    でもそうか。途中から薄々は感じていましたが、光前の人生はそうなるのか。

    0
    2012年10月24日
  • ストックホルムの密使(下)

    Posted by ブクログ

    ネタバレ

    密命を背負ってストックホルムから日本へと向かう… シチュエーションは違っても主立った部分は前二作と同じパターンな印象。

    主人公に日本人の血が流れているけど、純粋に日本人と言いづらい境遇とか、いろんな妨害を受けながらも臨機応変に、そして友に旅してきた仲間が犠牲になってしまうが、なんとかゴールにたどり着く展開。「ベルリン飛行指令」は零戦での移動で特殊性が感じられましたが「エトロフ発緊急電」と本作は似通っているところが多く感じられ、新鮮味が減退してしまった感があります。

    加えて、本筋であろう冒険譚以外のパートが大ボリュームすぎて、少々冗長な感が強いです。“密使”としての話は、実質全ページの半分く

    0
    2012年10月22日
  • ストックホルムの密使(上)

    Posted by ブクログ

    本作は最後の最後でようやく本題に入る訳ですが、それまでは戦時中の記録文書を読んでいるかのような淡白な展開がひたすら続く印象。人物の描写もあくまで史実を書き連ねる為に最低限に抑えられているような感もあって、作品のボリューム自体はさほどでもないのに関わらず、読み終えるまで相当時間がかかってしまいました。

    どうにも自分は、(本作に限ったことではなく)大局的な世界の動向などよりも、その中で必死に生きる個々人の思惑や営みにしか興味が持てない模様。後半が、森四郎を中心に描かれるか、世界の動向に注目して描かれるか次第で、個人的な評価が二分されそうな気がします。

    0
    2012年10月17日
  • 新宿のありふれた夜

    Posted by ブクログ

    警察小説で著名となった佐々木譲の初期の作品。直近の作品のほうがより深みがある感じはするものの情景描写や背景の描き方などはこの時からスタイルは変わっていないと思う。多少、取材して集めた情報を盛り込みすぎているのか、登場人物の描写が冗長なところはあるがストーリーとしての出来過ぎ感はおいておいても秀作でしょう。

    0
    2012年08月21日
  • 夜を急ぐ者よ

    Posted by ブクログ

    なんだかみんな人生に疲れていて、でも時々暗く光る焔を感じさせ、それでも最期はやっぱりうまくいかないところが、いい。良質のハードボイルド。

    0
    2012年08月12日
  • 夜にその名を呼べば

    Posted by ブクログ

    ネタバレ

    密室の会話から始まる・・・陰謀の臭い
    組織の尻尾きり。で神崎哲夫は殺されかけ殺人容疑者として手配され亡命する。
    5年後、神崎から関係者に手紙が届く
    手紙には「小樽港」に来て

    集まった関係者が神崎を探すが
    1人1人殺害されていく
    後半でだいたい犯人は目星がつく

    いつも思うこと。他に方法はなかったのか?

    0
    2012年07月23日
  • 廃墟に乞う

    Posted by ブクログ

    直木賞受賞作、著者の作品特に第二次大戦三部作に比べると小さくまとまりすぎか、北海道の地方色の描写が主題か。

    0
    2018年05月31日
  • 廃墟に乞う

    購入済み

    やや欲求不満

    短編集ということを知らずに購入。特につながりがあるわけではなく、主人公を中心に様々な事件への依頼があり、それを描写する作品。犯人や事件の解決というところまではないので、その後どうなったのかということを知りたくなってしまう。もしかするとこれを伏線として新しいシリーズができるのだろうか?

    0
    2012年07月15日
  • 天下城(下)

    Posted by ブクログ

    安土城をつくった石積みの視点から戦国時代が語られる。プロフェッショナル好き。
    さすが佐々木譲、読みやすい。

    0
    2012年06月27日
  • 愚か者の盟約

    Posted by ブクログ

    1970年以降を舞台にしたポリティカルサスペンス。
    政治は駆け引きだ、と改めて感じさせられた。
    将来、ここ10年くらいの政治が小説になるとしたら、どんな風に描かれるんだろうか。

    0
    2012年06月24日
  • 屈折率

    Posted by ブクログ

    一族で支えてきた中小零細企業を再生し、それまでの趣味とは違う年下女と不倫して、新しい自分を見つける。これって中年男の夢みたいなものかも。
    兄から引き継いだ家業に興味を持てず、一時は会社を整理するつもりだった啓二郎が、透子との出逢いで価値観を一変させる過程は、舞い上がり過ぎていて見苦しくさえある。必死な中年はちょっとみっともない。でも思い込みが強いからこそ、一度仕事の魅力に気づいたらなりふり構わず仕事にうちこめるのかも。

    0
    2012年06月23日
  • 屈折率

    Posted by ブクログ

    「下町ロケット」読後すぐに書店で見つけた「下町・中小企業再生物」。しかも佐々木譲さん。下町ロケットで前向きな性格になっていたせいか、こんなジャンルも書くんだ、という意外性もあって買いました。「下町ロケット」に不倫を大胆にフィーチャー!あるいは村上龍さんの不倫物に企業再生話をくっつけてみた!感じ。
    でも、意外に中年男性の琴線に触れるかも。最後、二人の再会を匂わしていますが、えーっと、あの一方ならない世話になった男性とはすっかり切れたんでしょうか?

    0
    2012年01月20日
  • 夜を急ぐ者よ

    Posted by ブクログ

    良質ハードボイルド作品でした。

    「ハードボイルド」って言われている作品って、読んでると思わずこっ恥ずかしい気持ちになるものが多い中、著者はどの作品でも丁寧に人物を描くので、リアリティがちゃんと、そこにあり、とても楽しめる作品でした。

    ただ、主人公の後ろ向きな心の闇みたいなのは、最後まで尾を引いたな。

    このあとは、いよいよ警察シリーズ3部作にとりかかる。
    楽しみ。

    0
    2011年12月01日
  • ユニット

    Posted by ブクログ

    門脇みたいなヤツはまじで消えてほしい!!!

    読んでて本当に悲しくなりました
    最後は心がすっと軽くなりました。

    みんな幸せに暮らしてるかな

    0
    2011年11月27日
  • 巡査の休日

    Posted by ブクログ

    道警シリーズ第4作。

    小島百合巡査が捕らえたストーカーが逃亡してから一年たって、同一犯とおぼしき人物からストーカー被害者宛に脅迫メールが届く。

    佐伯警部補、津久井巡査部長、小島巡査の視点を同時進行で描く手法にもだいぶ慣れた。よさこいソーラン祭りを背景に、それぞれが追う別の事件が最後に集約する展開で、テンポよく読めた。

    0
    2015年10月31日
  • ストックホルムの密使(下)

    Posted by ブクログ

    (★★★より上の ★★★+ )

    どこまで行っても報われない命がけの密使。

    結局すべてに間に合わなかった。


    下の “引用” を何と読むか。
    これによって、数知れない命が。

    0
    2012年01月18日
  • ストックホルムの密使(上)

    Posted by ブクログ

    (★★★より上の ★★★+ )

    敗戦間近の緊迫感が伝わってくる。
    実際にこれに極めて近いことが行なわれていたのだろう。

    歴史の結果が分かっていることとはいえ、この一つの情報が届くべきところに届いていたら、沖縄が、広島が、長崎が、 多くの死が回避できたであろうのに、と思うと、読んでいて脈拍が早くなる。
    そして、こんな状況がまだ、下巻にも続くのか。

    0
    2012年01月17日
  • 勇士は還らず

    Posted by ブクログ

    最後が急ぎすぎな感じが。
    最後なんでああいう展開になるのだろう・・・
    個人的に道警シリーズの方が好きです。

    0
    2011年10月19日