小手鞠るいのレビュー一覧

  • 星ちりばめたる旗

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    ネタバレ

    これまで読んだこの作家の作品の中では一番良かった。
    子ども向けの本も書いている作家だが、これは大人向け。
    1904年に岡山から移民してきた一世の幹三郎から、その孫のジュンコまで語り手を変えながら、日系人一家の戦前から現在までを綴る作品。
    差別され苦労を重ねながらもアメリカ社会に溶け込み財を築いて、家族を増やした一世の努力を全て奪った戦争。
    長男は真珠湾攻撃の直後、アメリカ人の集団に暴行され、家族は全財産を奪われ収容所へ。ノーノーボーイにはならなかった次男は戦死。
    戦後から現在までも描かれるが、圧倒的に力を入れて描かれるのは、戦前の家族の姿で、それだけに奪われたものの大きさがリアルに伝わる。

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    2018年03月18日
  • 星ちりばめたる旗

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    太平洋戦争時に多くの日系人がアメリカの捕虜となった。
    ぼんやりとした知識は持っているけれど、詳しくは知らないし、この史実をもとにした小説や映画もまったく触れた事はない。

    戦後70年を超え、徐々に戦争が風化している。
    戦争からたった30年しかたっていない頃に生まれた私でさえ、戦争についての知識は乏しい。もう平成も終わるこの日本にあって、今の若者たちの戦争への意識はどんなものなのか。

    改憲に向けての流れは変えられないのかもしれない。
    9条の重みは薄れ、自国は自国で守るべきなのかもしれない。
    でもその前に知らないといけない。
    日本が最後に戦ったあの戦争で何が起こったのか。
    日本で、アメリカで、中

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    2018年02月01日
  • 見上げた空は青かった

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    戦争中にどこかにいたかもしれない男の子と女の子の話。

    あとがきを読んで、個人的な思いに突き動かされて書かれた作品なのかなぁと思った。

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    2017年10月03日
  • 空と海のであう場所

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    作家の有為とイラストレーターの木の葉の恋愛の話だけど、この本の中にもう1つ2人で作った物語があって、不器用な2人の気持ちはその中で素直に表されてました。普通の幸せな恋愛じゃないけれど、足りないものを補う恋愛のカタチでした。愛は受け容れるスペースを空けとかなきゃいけないんだとしっくりきました。

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    2017年04月05日
  • 本をめぐる物語 一冊の扉

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    本をめぐる物語というか、本に係わる物語って感じ。
    色んなかかわり方があるとは思うけれど、それだけでなく、
    本が出来上がるまでに、色んな人が関わっているんだと思ったら
    ますます本が愛おしくなります。

    アンソロジーは新しい作家さんとの出会いの場である。
    ましてや本関連のアンソロジーときたら、期待度大である。

    好きなのは、「メアリー・スーを殺して」
    話の流れから、どんな結末になるかと思ったら
    さすがの乙一氏ですね。
    ある意味、予想外で中田氏らしい終わらせ方でした。
    ちょっとしたきっかけで、人って変われるんだって思わせる。
    これは読後感がよいです(p^_^q)

    「砂に埋もれたル・コルビュジエ」

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    2016年12月01日
  • 美しい心臓

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    DV夫から逃れてきた地で恋に落ちた相手は、妻子持ちの中年男。
    愛する男の死を願う、それは男の魂を独り占め出来る気がするから?
    究極のエゴイズムだと思えるそんな感情も、
    「かわいそう」な立場から自分を救ってくれた相手への愛?
    短かったけれど濃密な恋愛期間。
    主人公は、最後の最後に、元同僚からの電話で、
    「不倫?」と気づかされる。
    自分たちのしてきたことは恋愛じゃなくて不倫?
    読者は、最初からそんなことはわかっている。
    ふと思ったことだけど、
    恋愛≧不倫、恋愛≦不倫、どちらの不等号が正しいのだろう?
    もちろん、恋愛に正負はないのだろうが、
    彼女たちの恋愛を不倫と言う一括りの言葉にしたくないような気

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    2016年10月03日
  • 猫の形をした幸福

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    若夫婦が猫を飼い、とても幸せに暮らしていたが‥?
    愛あふれる切ない物語。

    彩乃と未知男は見合いで出会って一目惚れ。
    すぐに結婚して北米にわたります。
    どちらもバツイチで、抱えているものもありました。
    理想的な相手と、きれいな田舎町で暮らすことに。
    まるで少女の夢見た物語のように、甘く可愛らしい展開。

    保護施設で見つけた長毛のうつくしい雄猫マキシモ。
    猫のことで毎日笑い、夢中になり、猫を中心にすっぽりと愛に包まれた暮らしが積み重なってゆきます。
    そして16年。
    猫の病気を見守る日々から、喪失へ。
    これまでの幸福が暗転したかのように、苦しむことになります。

    愛猫との暮らしぶりと、その後の嘆き

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    2016年09月10日
  • アップルソング

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    読むうちに頭が痛くなるほどの絶望があった。
    しかし、その絶望には希望があり、未来があった。

    写真には、そこに写っていないものも含めて、その外には世界が広がっている表現であり、見た人に世界の広がりを感じさせるもの。
    まりえの写真には、きっと途方も無い広がりと、ゾッとするほどの深淵がそこにはあったんだろうなと思う。

    これは「戦争」を題材した小説では無い。
    忘れてはいけないことだけれど、忘れなければ生きていけない現場を見続けた1人の女性。逞しくも弱い1人の女性の物語だ。

    小手鞠さんの新鮮な文にも魅了された。

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    2016年08月10日
  • 野菜畑で見る夢は

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    とても可愛らしい小説。
    タイトル、表紙イラスト、作者名そのまんまです。
    小手鞠るいさん、初読み。

    3人の女性の恋模様が、いとおしむような雰囲気をまとった、わかりやすい文章で、さわやかに語られていくお話。
    ひとつのエピソードが次へと絡んでいき‥
    ああ、そういうことだったのか?と。
    恋愛部分はよく読めばビターな要素も少し入ってますが、そこにはほとんど触れられない。
    わくわくしたり、きゅんきゅんしたり。
    ちょっとした問題もいつしか、あま~く解決☆

    美味しそうなお料理が出てくるのも楽しいですね。
    毎回、野菜や料理が絡んでくるため、ちょっとした知識も頭に入ります。

    とても読みやすいですが、甘すぎる

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    2016年08月08日
  • 猫の形をした幸福

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    なんとなく表紙が気になって手にしてみる。
    買い猫が死んじゃうお話なのね・・・と思いつつ、いったん手放すも、猫好きの本読み友達の顔が浮かんで、たまにはこういうのも読んでみますか、と購入w

    猫のかたちの幸せは、猫のかたちの空洞に・・・。
    愛し合っている二人は、喜びは何倍にもできるけど、喪失は半減させることができない。
    それぞれが猫のかたちの空洞をかかえ、それはそれぞれの方法で埋めていくしかないらしい。

    でも、その猫のかたちの空洞の中に猫はいる。
    埋めるのでなく、お互いがそれぞれの猫のかたちを、悲しいものとしてでなく、愛おしむことができるようになったとき、また三人で一緒に暮らせるようになる・・・

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    2016年07月10日
  • 思春期

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    暗さに辟易していたが、著者自身の中学生時代の話なのだなと気付いてからは素直に読み進められた。
    自分はエロに嫌悪感は一切なかったなー、と。人それぞれやなー。

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    2016年06月16日
  • 空と海のであう場所

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    ネタバレ

    りんごの木守り。

    心に深い傷を抱え、その傷を隠すために?忘れるために?自分の心すらも騙すために?嘘をつき続けるアラシ。

    そんなアラシが紡ぐ物語に、挿絵を描くことになった、元カノのこのはちゃん。

    りんごの木守り。自分のすべてを投げ打ってでも、守りたい、そばにいたい。そんなふうに想える人がいるということは。とても素敵なこと。

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    2016年03月11日
  • 野菜畑で見る夢は

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    ネタバレ

    ばらばらかと思った話がすべてつながっていていろいろな視点からみることができて面白かったです。
    新鮮な野菜が食べたくなりました。

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    2016年03月05日
  • 望月青果店

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    縁結びとなった盲導犬の茶々。茶々の視点から見たらそれもまた面白そうだと思ったけど、茶々は過去の事は知らないしな…。なんだかほんわりとした温かさが残りました。

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    2016年02月26日
  • 本をめぐる物語 一冊の扉

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    ⚫メアリー・スーを殺して/中田永一(乙一)
    ⚫旅立ちの日に/宮下奈都
    ⚫砂に埋もれたル・コルビュジェ/原田マハ
    ⚫ページの角の折れた本/小手鞠るい
    ⚫初めて本をつくるあなたがすべきこと/朱野帰子
    ⚫時田風音の受難/沢木まひろ
    ⚫ラバーズブック/小路幸也
    ⚫校閲ガール/宮木あや子

    こういった本を読んでいつも思うのは、自分にとって新しい作家に出会える嬉しさ。
    といっても、今までは目当ての作家以外に1人2人いれば当たりだったが、今回は4人もいる。
    誰から手を出そうか。

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    2018年04月18日
  • あなたとわたしの物語

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    新宿南口から徒歩5分の場所にある白いホテル、20階のティールームで繋がっているオムニバス作品。
    切なくて美しくて好きなかんじでした。

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    2015年08月27日
  • 本をめぐる物語 一冊の扉

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     短編集。どれも面白く、さらりと読めた。

     作者・読者・装幀家・校閲者など、色々な立場から本と関わる主人公たちの、本に纏わる物語。

    「メアリー・スーを殺して」を特に気に入った。

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    2015年07月03日
  • 思春期

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    中学生は思春期の真っ只中。
    小学校とは違う「大人」の世界がぐっと自分に近づいてくる。
    それに憧れはするけれど、目の前にある世界は決して思い通りにはいかない。
    恋や友情、親との関係、進学、容姿、その他いろいろ。

    ちょっと気にくわないから悪口を言ってみた。
    そしてそれで友人を失う。

    ちょっとサボってみたら、あっという間に成績は落ちる。
    ちょっと寝てたら、親に叱られる。
    ちょっと食べたら、変なぶつぶつはできるし、なんだかプニプニしてきたみたい。

    ああ、もう、こんな毎日のどこが楽しいの?!

    私って性格悪い。
    嫉妬もするし、腹も立つ、しかもブス!最悪。

    あの人が好きみたい。
    でも、本当に、私は

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    2015年06月10日
  • 本をめぐる物語 一冊の扉

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    旅行中に持ち歩くのに
    重すぎず(内容的にも)
    さらっと読めるものを、と購入。
    題名の通り、本をめぐる様々なお話。
    どの作品も、さらっと読めるうえ
    いい話だった。

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    2015年07月15日
  • 本をめぐる物語 一冊の扉

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    砂に埋もれたル・コルビュジエ 原田マハ
    初めて本をつくるあなたがすべきこと 朱野帰子
    校閲ガール 宮木あや子
    この3作が良かったな。

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    2015年05月04日