小手鞠るいのレビュー一覧
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本をめぐる物語というか、本に係わる物語って感じ。
色んなかかわり方があるとは思うけれど、それだけでなく、
本が出来上がるまでに、色んな人が関わっているんだと思ったら
ますます本が愛おしくなります。
アンソロジーは新しい作家さんとの出会いの場である。
ましてや本関連のアンソロジーときたら、期待度大である。
好きなのは、「メアリー・スーを殺して」
話の流れから、どんな結末になるかと思ったら
さすがの乙一氏ですね。
ある意味、予想外で中田氏らしい終わらせ方でした。
ちょっとしたきっかけで、人って変われるんだって思わせる。
これは読後感がよいです(p^_^q)
「砂に埋もれたル・コルビュジエ」
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Posted by ブクログ
DV夫から逃れてきた地で恋に落ちた相手は、妻子持ちの中年男。
愛する男の死を願う、それは男の魂を独り占め出来る気がするから?
究極のエゴイズムだと思えるそんな感情も、
「かわいそう」な立場から自分を救ってくれた相手への愛?
短かったけれど濃密な恋愛期間。
主人公は、最後の最後に、元同僚からの電話で、
「不倫?」と気づかされる。
自分たちのしてきたことは恋愛じゃなくて不倫?
読者は、最初からそんなことはわかっている。
ふと思ったことだけど、
恋愛≧不倫、恋愛≦不倫、どちらの不等号が正しいのだろう?
もちろん、恋愛に正負はないのだろうが、
彼女たちの恋愛を不倫と言う一括りの言葉にしたくないような気 -
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若夫婦が猫を飼い、とても幸せに暮らしていたが‥?
愛あふれる切ない物語。
彩乃と未知男は見合いで出会って一目惚れ。
すぐに結婚して北米にわたります。
どちらもバツイチで、抱えているものもありました。
理想的な相手と、きれいな田舎町で暮らすことに。
まるで少女の夢見た物語のように、甘く可愛らしい展開。
保護施設で見つけた長毛のうつくしい雄猫マキシモ。
猫のことで毎日笑い、夢中になり、猫を中心にすっぽりと愛に包まれた暮らしが積み重なってゆきます。
そして16年。
猫の病気を見守る日々から、喪失へ。
これまでの幸福が暗転したかのように、苦しむことになります。
愛猫との暮らしぶりと、その後の嘆き -
Posted by ブクログ
とても可愛らしい小説。
タイトル、表紙イラスト、作者名そのまんまです。
小手鞠るいさん、初読み。
3人の女性の恋模様が、いとおしむような雰囲気をまとった、わかりやすい文章で、さわやかに語られていくお話。
ひとつのエピソードが次へと絡んでいき‥
ああ、そういうことだったのか?と。
恋愛部分はよく読めばビターな要素も少し入ってますが、そこにはほとんど触れられない。
わくわくしたり、きゅんきゅんしたり。
ちょっとした問題もいつしか、あま~く解決☆
美味しそうなお料理が出てくるのも楽しいですね。
毎回、野菜や料理が絡んでくるため、ちょっとした知識も頭に入ります。
とても読みやすいですが、甘すぎる -
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なんとなく表紙が気になって手にしてみる。
買い猫が死んじゃうお話なのね・・・と思いつつ、いったん手放すも、猫好きの本読み友達の顔が浮かんで、たまにはこういうのも読んでみますか、と購入w
猫のかたちの幸せは、猫のかたちの空洞に・・・。
愛し合っている二人は、喜びは何倍にもできるけど、喪失は半減させることができない。
それぞれが猫のかたちの空洞をかかえ、それはそれぞれの方法で埋めていくしかないらしい。
でも、その猫のかたちの空洞の中に猫はいる。
埋めるのでなく、お互いがそれぞれの猫のかたちを、悲しいものとしてでなく、愛おしむことができるようになったとき、また三人で一緒に暮らせるようになる・・・ -
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中学生は思春期の真っ只中。
小学校とは違う「大人」の世界がぐっと自分に近づいてくる。
それに憧れはするけれど、目の前にある世界は決して思い通りにはいかない。
恋や友情、親との関係、進学、容姿、その他いろいろ。
ちょっと気にくわないから悪口を言ってみた。
そしてそれで友人を失う。
ちょっとサボってみたら、あっという間に成績は落ちる。
ちょっと寝てたら、親に叱られる。
ちょっと食べたら、変なぶつぶつはできるし、なんだかプニプニしてきたみたい。
ああ、もう、こんな毎日のどこが楽しいの?!
私って性格悪い。
嫉妬もするし、腹も立つ、しかもブス!最悪。
あの人が好きみたい。
でも、本当に、私は -
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読み始めて、しまった…と思った。ヒリヒリするような恋愛の追体験をしているような。けれど、やめられない。他人から見ると、どうしてそんな関係を続けるの? と言われるような恋愛も、そのさなかにいるときは、きっとこんな気持ちなんだろうなぁと、生き生きと伝わってくるような筆致。
激しく、強く、痛みさえ感じたあとの最終章で訪れる回想のとき。穏やかで、でもまだ痛みがあって。
「すべてを手に入れてもなお不幸な人間がいるように、すべてを失ってもなお、幸福でいられる人間もいるのだ」「愛を知るためには、愛さなくてはならないのだ」
この境地に至るまでの主人公の想いに、最後は静かにうなずかされてしまった気がする。
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小路さんがいらっしゃるので購入。
電車移動時間等におすすめな読みきりサイズの短編集。
宮下さんはスコーレNo.4のみ読んだことがあり、他の方々の作品は初めて読みました。
本というキーワードを多角的な視点でピックアップして物語が展開しています。
「メアリー・スーを殺して」は、二次創作の畑を通ってきた身としては、お、俺を殺してくれ、と思うような暗黒時代を思い出させるような、そんなリアリティのある空気にえぐられました。面白かった。
やっぱり大好きな作家さんということで贔屓目もりもりな気もしますが、「ラバーズブック」がとても好きです。読み返したい短編。短絡的じゃなくて完結していてなおかつ重量がある