小手鞠るいのレビュー一覧

  • ラストは初めから決まっていた
    詩吟じゃないの、呻吟。
    意味は、苦しんで、呻くこと。
    うんうん唸ること。
    小説家の仕事は、ほとんどこれだけに終始すると言っても、過言ではない。
    しかも、できあがった作品には、呻吟のあとを、ほんの少しでも残してはいけないの。
    苦しんで、苦しんで、その苦しみが透明になるくらいに苦しむの。
    だけど、読者に...続きを読む
  • ごはん食べにおいでよ
    とあるレストランの店主が、中学時代を振り返るお話。菜食主義者である彼の、料理や食材との向き合い方、人や動物との関わり方が描かれていく。食べ物も動物も自然環境も愛するということは、言葉にすると壮大な理想かもしれないけれど、中学生からでもできることはたくさんあると気付かされた。
    あまり中学生らしくない発...続きを読む
  • 恋するからだ
    多分10年以上前に購入して、やっと読んだ。
    書いていることは一概に綺麗なことばかりではないけど、キラキラしてて表現がきれい。
    それは、翔平が言うようにアユがいつも前向きで、絶対に「できない」とか「良くない」とか、否定的なことを言わないからなのかもしれない。
    これからのアユに、素敵な恋人があらわれます...続きを読む
  • 情事と事情
    憧れの職業や華やかな暮らしをしている登場人物たち。その人たちの恋愛や仕事、自身の事情がさまざまありつつも皆、本当の顔は見せない。人の心の中は誰も分らない、と思わせたラストの衝撃は印象的でした。
  • 情事と事情
    こ、これはまたなんとも……。
    連作短篇かと思わせながら実は長篇で、特定の主人公はいない群像劇だったり、と思えばみんな何らかの繋がりがあってと、二重三重の仕掛けで読者を翻弄する作品だった。
    その中の誰と誰がどんな“事情”で“情事”をするのか(情事はするものなのか?)? この人とあの人はどういう関係なの...続きを読む
  • 情事と事情
    様々な立場の女と男‥様々な事情で絡み合う、なんだかドロドロした世界を垣間見たような印象を持ちました。友達同士である彩江子と愛里紗、対称的なふたりの描き方が面白く次の展開が気になって仕方なくなりました!
  • ラストは初めから決まっていた
    大学生のかわいい恋愛小説。
    夏の特別講習で小説を書くことにチャレンジしており、その話の間には言葉を扱う人ならではの名言、金言がたくさん散りばめられている。

    ティーンズや読書入門に適した印象。
  • ラストは初めから決まっていた
    【あらすじ】
    大学生の堂島ことりは、恋愛小説を書くという夏季講座を受け、つい最近失恋した自らの体験話を書く。元彼の知り合いである熊野涼介とペアになり、お互いの小説を読み進めるうちに、失恋の真実と涼介の思いが明らかになっていって、、。

    【感想】
    小説の世界と現実の描写が2人とも同時に進んでいくのが新...続きを読む
  • 私たちの望むものは
    小手鞠さんの作品はやっぱり難しいなあと実感。
    こういった方の作品が面白いと思えたらきっと私は大人になれてるんだろうなと思う。

    「人の一生は、まるで蜘蛛の巣のように、細い糸と糸で丹念に編み込まれたものであるということ。
    美しいけど、壊れやすい。
    獲物が引っかかれば穴もあくし、修繕してもまた壊れてしま...続きを読む
  • 望月青果店
    小手鞠さんの恋愛小説と思って読み始めたけど、母と娘、家族の話だった。アメリカの田舎暮らし、若い日の激しい恋愛などは小手鞠さんらしい。
  • おはなしSDGs 平和と公正をすべての人に 平和の女神さまへ 平和ってなんですか?
    おはなしSDGS 平和と公正をすべての人に

    あらゆる場所で暴力死をへらす
    子供の虐待・搾取・人身売買なくす
    法律にも続く解決を全ての人が公平な司法利用
    武器の取引を減、奪われた財産を戻す組織的犯罪なくす
    (日本政府も財産を奪う=税金)
    汚職・賄賂を無くす
    説明責任を果たす公共機関の発展
    様々な立ち...続きを読む
  • 私たちの望むものは
    シングルマザーの母親の年の離れた妹、ハルちゃん。ニューヨークで一人で暮らしていたが、突然亡くなり、日本に住む甥である夏彦の元に遺灰の引取主として連絡が入る。小説家を目指し、ボーイフレンドは不倫で結ばれることはなかった。夏彦は、ニューヨークのアパートを片付けながら、ハルちゃんを思う。

    ニューヨークの...続きを読む
  • 庭

    最近小手鞠るいさんの作品が続いている。

    つい最近読んだ「サステナブルビーチ」に続いてのハワイ舞台のお話。

    社会問題にからませるのは小手鞠るいさんのこだわりなのかと思うけど、ちょっと飽きてきた。

    居場所

    私自身「ここは私の居場所じゃない」と思ったり、「ここが私の居場所だ」と思ったけど時が経つに...続きを読む
  • 本をめぐる物語 一冊の扉
    田中栄一の作品「メアリー・スーを殺して」。

    所謂オタク女子という人物が小説を書いていて、ある人の言葉を切欠に現実と関わる。
    関わる先は大きくなっていく一方、メアリー・スーは?
    そう、メアリー・スー=中二病となっているが自らが生み出したキャラだ。
    作中のメインヒロインを理想の女性として置き、それに自...続きを読む
  • 午前3時に電話して
    「明るくて、きらきらしてて、太陽みたいなみなみちゃん」はどうして変わってしまったんだろう、「おそろしいかいぶつ」って何だろう、と思いながら一気に読みました。

    「かいぶつ」の正体は予想と違っていたけれど、個性も家庭の事情も全く違うリレーメンバーの絆が出来すぎな気もするけれど、その違いゆえにいろいろな...続きを読む
  • 海薔薇
    最後にいろいろ詰め込んだ感は否めないけど、「はっ」とさせられるフレーズがいくつもあって、読んでよかったなと思えた。
    公と私、これからの自分の人生、ちゃんと考えて整えて進んでいきたいなと思います。
  • 庭

    児童書。
    中学生の女の子が主人公。
    SNSいじめにより不登校に。
    家族が心配し、気持ちを切り替えるために1人でハワイへホームステイする。
    亡くなったパパの実家。パパの母親の家。
    使い終えたらドアは開けたまま。
    沈黙せずありがとうを言葉にする。
    植物を育てるのは心を育てること。庭を通して花たちを通して...続きを読む
  • ありえない恋
    Story3と6が好きです。どうしてってくらい軽かったり重かったりして自分には理解できない部分がちらほらあるけど、まあそれは人生追々って感じなのかな。良い読後感。登場人物みんなに幸あれって感じです。
  • 九死一生
    絵本作家の女性と建築家の男性の夫婦のお話
    猫絡みの内容でした
    解説によると著者の実体験が多そうな感じでした
    ペットも飼えば家族の一員なので内容には共感できます
  • ラストは初めから決まっていた
    ザ・アオハルですね〜
    30年前の気持ちを味わいたくなり読んでみました。
    現実離れしたストーリーで韓国ドラマを見ているようでしたが、オバサンが恋する若者の気持ちを味わって胸キュンするのには良かったです。