小手鞠るいのレビュー一覧

  • おはなしサイエンス 危険生物 ひょうたん池の怪魚?
    3.4年。物語の中の一つの要素として出てくるのではなく、全面的に説明的なので図鑑読んでる感覚。ストーリーを楽しみたい子よりは、生き物好きへ渡す本。
  • ごはん食べにおいでよ
    ベイカリーカフェを開店した主人公が
    中学生だった頃のお話。

    夕飯の献立を考えることすら嫌になっている私にとって
    料理の楽しさを教えてくれるような作品だった。

    主人公は中学生ながら、文学にも精通しており
    自分自身が中学生の頃に読めば、揺れ動かされるものがあっただろう。

    2時間程度でサクッと読みや...続きを読む
  • 乱れる海よ
    高校生だった著者が、ある朝の特別な朝礼で校長から聞かされた訓辞。同校出身の奥平さんが起こした事件から、この人のことを書きたいとふと芽生え、50年後に書き上げたというあとがきがある。
    物語の主人公である不遇な女性ジャーナリストとともに奥平さんをモデルにした千尋とその人が手元におくヴェーユの思想をなぞっ...続きを読む
  • 情事と事情
    女性達の情事が、主人公を変えながら目まぐるしく展開していく。
    そのスピード感につられて一気読み。
    今まで読んだ小手鞠さんの作品とは異なった雰囲気で、これはこれで面白かった。
    が、登場人物の心情はわかるようなわからないような。
    こういう世界に自分が疎くなっているせいかも。
  • 放課後の読書クラブ
    始業式、一学期と学校のように最後の章では作家になるためにというページがありたくさんの本が紹介されていてきっと悩みながら答えを探す人たちの道標となるのではと思いました。
  • 早春恋小路上ル
    感想
    体にまとわりつく重力。意識して大人になるわけではない。いつのまにか階段を登っている。仕事や恋の仕方にも変化が生まれる。戻れない変化。
  • 女性失格
    『人間失格』のオマージュなのかと言えば疑問です。主人公の葉湖は人間不信で孤独で、自分の嫌な部分を必要以上に嫌悪しながらもひた隠し、他人からはよく気の付く良い子だと思われるように振る舞う。私自身も彼女ほど極端ではないけど、遠からずと言ったところです。それより、悲しみや孤独、人の痛みをあまり気にもせず、...続きを読む
  • ごはん食べにおいでよ
    カフェをオープンした店主の中学生の頃のお話。
    最後まで読んで最初にまた戻って、ただのお店じゃなくて沢山の想いが詰まったお店だという事に気付いた。
    本当にあったら行ってみたいな。
    最後にレシピも載っていたから作ってみようかな。
  • 放課後の読書クラブ
    中学、高学年向け。大人の方が好きだと思う。私的に⭐︎4だけど、児童的には、文章の繊細な言葉の巧みさや美しさに浸る時間の流れはまだ早いのかという気がしたので小学生視点で3。著者の好みの現代作家の読みたくなる作品から古い本まで紹介されている。
  • たべもののおはなし パン ねこの町のリリアのパン
    子供向けなのに、結構しっかり死についてはっきり書かれているんだなと思った。読んでいて子供がどこまで感じ取れるものなのか気になった。これを読めるくらいの年齢の子なら響くものなのかな。
  • 女性失格
    小手鞠さんの小説は初めてで、予備知識もなくびくびくしながら読む。

    感想を書くのが難しいけれど…『人間失格』は男性目線だが、この本は、確かに女性版の人間失格になっていると思った。太宰治を読んだときの、絡みつくような感覚にも似ている。
    葉湖に共感できないという感想もあるようだったが(作者は別に共感され...続きを読む
  • 情事と事情
    少し似たモチーフの同作家さんの話を2作連続で読んだが、どちらかというと女性失格の方が好みではあった。
    ただ、こちらの方がサラッと読めて滑稽な話だなぁと感じた。

    愛梨沙だけは友達になりたくないタイプ。
    一番つかみどころがない。
    他の人は可愛いところを感じられる。

    ほしいものを手に入れるためにはずる...続きを読む
  • 本をめぐる物語 一冊の扉
    タイトル通り、一冊の本、もっと言うと、主人公たちにとっての大事な「一冊目の本」との出会い、一冊の本で繋がる人間関係、なんかが軸にあるアンソロジー。さすがは「ダ・ヴィンチ編集」といった感じ。すでに知ってる話もあったが、原田マハ「砂に埋もれたル・コルビュジエ」・小路幸也「ラバーズブック」がお気に入り。そ...続きを読む
  • ごはん食べにおいでよ
    オープンしたカフェの話かと思っていたが。。。
    あら、違った。

    違ったことに気づくまでは、少し混乱。

    しかし。。美味しそうなご飯達だなー。。
    オープンしたカフェのパンも食べてみたい。

    きちんと引き継がれる物。
    引き継いだ者も、引き継がれた者も、幸せだな。。と思う。

    お昼ご飯を食べずに読んだのを...続きを読む
  • 乱れる海よ
    作者の小手鞠さんが50年の想いのがこもった作品。お話し悲しいな。あの時代に生きた人々の思いが伝わる。でもたくさんの人々が亡くなるテロは、悲しい。テロがテロを生むのはやりきれない思いでいっぱい。
  • ラストは初めから決まっていた
    小手鞠るいさんの恋愛小説といえば、「エンキョリレンアイ」のイメージが強かったので、この作品はそれに比べるとあっさりした感じで物足りなかったです。
    さらさらと流れるような展開。
    私はトキオがひどい男すぎて嫌でした。この人との話がメインではないのでいいのだけど、因果応報で何か報いがあればいいのに、こんな...続きを読む
  • 乱れる海よ
    2022/10/25リクエスト 1

    1972年5月30日、イスラエルのテルアビブ空港で乱射テロ事件が起こる。
    起こしたのは3人の日本の若者たちだった。

    京都大学の渡良瀬千尋は、大学入学後、セツルメント活動、肉体労働に打ち込む。セツルメント活動とは、ボランティアの一種で、持てる者、富める者が持たざ...続きを読む
  • ラストは初めから決まっていた
    大学の小説講座を取った2人のラブストーリー♡
    創作した小説のテーマが「恋愛」。恋愛小説が現実になっていきます。
  • 情事と事情
    面白かった。ほぼ一気読み。
    江國香織さんを彷彿とさせるけど、もちろんちょっと違う。江國さんの方が一見優しいけど、深い意味で怖い気がする。(別に比べる必要はないのだけども)

    恋愛小説だけど、恋愛の過程というよりは、人間の滑稽さが客観的に描かれていて、そこが面白かった。登場人物がみんな、魅力的なのかも...続きを読む
  • ラストは初めから決まっていた
    詩吟じゃないの、呻吟。
    意味は、苦しんで、呻くこと。
    うんうん唸ること。
    小説家の仕事は、ほとんどこれだけに終始すると言っても、過言ではない。
    しかも、できあがった作品には、呻吟のあとを、ほんの少しでも残してはいけないの。
    苦しんで、苦しんで、その苦しみが透明になるくらいに苦しむの。
    だけど、読者に...続きを読む