小手鞠るいのレビュー一覧
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大阪出張中、梅田阪神の書店にて装丁が素敵でつい手に取ってしまった一冊。
ちょうど人生に絶望を感じていた時期に出会えたことを感謝してしまうほど、私にもう一度生きていく力を与えてくれたフレーズがたくさん詰まっている。
これからの人生の中で躓きそうになったとき、
必ずこの本を開いて立ち上がるパワーをもらうような気がする。
遊牧民と泥棒猫の話もとても良かった。
ぐいぐいと読み手を惹きこむ力、そして心地良いリズムを感じた。
ぜひポプラ社で大人向けの絵本として世に送り出してほしい。
「奪うことよりも与えることのほうが、ずっと楽しいんだよ。奪えば奪うほど、奪った者は不幸になっていく。与えれば与えるほど、与えた者は幸福になれるんだ」
「嘘と真実は表裏一体。
信じれば、嘘でもほんとのことになる」
与えて欲しかったら、まずは自分が相手に与えていかないと。 -
Posted by ブクログ
一つ一つは短いお話なのに、主人公たちの生きてきた短くはない時間を感じる。
人生は喜びだけではない。
何かを失って、何かを得る、その繰り返し。
人間とは欲張りなもので、何かを得たとしても、気持ちは失ったものを忘れられない。
さびしさは、生まれた時から始まる。
赤ちゃんだって、お母さんのお腹の中に戻れないことを本能で寂しがっている。
歳を重ねれば、残りの時間が少ないことが寂しい。
自分がさびしいのだということに気づいていない人もいる。
さびしさの度数は測れない。
みんな、それぞれのさびしさをかかえたまま生きていく。
登場人物たちの中で一人だけ、寂しくてたまらない、と宣言するように言った人がいた。
それも良い。あなたはまだ失っていないのだから。
失ったと思っていたものが帰ってくることもある。
夢をあきらめたと思っていたけれど、夢の方があなたをあきらめていない。素敵なこと。 -
Posted by ブクログ
児童書やティーン向け小説での印象が強い著者の、大人向けのラブストーリーは初めて読んだ。
私には主人公の感情に寄り添うこともできなかったし、主人公もそれは望んでないのだと思った。
今が幸せでも苦しんだ過去は傷跡として残る。PTSD等でも生き残った幸せの中で苦しむ。罪悪感とは違うのかもしれないが、恋愛の苦しみもトラウマとなってしまうのかと感じる。小説の最後まで、彼女は幸せで、そして苦しみを抱えている。それは矛盾しない。
以下印象深い台詞を引用。
「なぜなら、すべては感情だからだ。感情には、白黒は付けられない。つまり、感情はジャッジできない。そういうことだ」
「知らなくてもいいことは、知らないに限るね。なんでも包み隠さず話すって、いかにも良いおこないのようだが、それが良いこととは限らないことだってあるだろ。人には知る権利もあるが、知らないでおく権利だってあるんだよ」 -
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小手毬るいさんのサイエンス童話ですね。
絵は、サトウユカさん。
「おはなしサイエンス」シリーズの一冊です。
『鉱物・宝石の科学』のお話です。
理科=科学のおどろきや感動を、物語をとおして伝え、「科学する心」を育むシリーズです!
巻末に「おはなしサイエンス ひとくちメモ」で、少〜中学校でまなぶ理科の内容との関連を解説されています。
小手毬るいさんの、ロマンとファンタジーを交えた、外国の男の子とアメリカの日本人のおばあちゃんとアメリカ人のおじいちゃんがいる女の子のたのしい、「鉱物・宝石」のお話です。
興味を引き立てる物語に、サイエンスの楽しさが伝わりますね(=^・^=) -
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小手毬るいさんの童話ですね。
絵は、たかすかずみさん。
ここは、森のなかにある「モニカのケーキ屋さん」。パティシエのモニカさんと、おとうとのノエルくんはまいにち、おいしいケーキや、タルトや、クッキーや、ブラウニーを焼いているのです。
さて、ふたりは、きょうはいったい、なにをつくっているのでしょうか。
森の仲間たちのための、バースデーケーキを作って、みんなでお祝いをします!
ふんわりとした、やさしさとぬくもりを感じるたかすかずみさんの絵が、お話を飾ります。
心温まる、ほのぼのとしたお話と、美味しそうなスイーツで、嬉しくなりますね(=^・^=) -
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文章について書くことについて、読書からの質問のメールに答えるかたちで、具体的アドバイスが書かれている。中高生向けだが、とても分かりやすいし、著者なりの文章哲学を感じた。
小説を書く際に、小説の設計図と地図をつくることが挙げられている。
設計図とは、その小説の具体的な舞台や登場人物、時代、主人公、仕事、事件、文体などあらゆる細部に及ぶこと。
地図とは、あらすじのことで、すじ道をつけて書くこと。
ことばを理解するというのは、理解=体験と想像と書かれていることが特に印象に残った。たとえ実際に体験していなくても想像することができれば、それはエッセイや小説の原動力になり得て、想像力は体験に匹敵する力があると書かれていて、とても腑に落ちた。
著者の小説も近いうちに読んでみたい。 -
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猫と共に生きる女性の話。
独身でも猫と家さえあれば、彼女は幸福で、そのほかには何もいらないという。
世間一般では幸せと呼ばれる色々。
でもその幸せは誰にとっても平等に幸せかといわれるとそうではない。
守りたい価値観があって、好きな生き方があって、拠り所にしているものがある。
そんなものたちに、普遍的な幸せは敵わない。
幸せは排他的なようでいて、暮らしがそんな幸せを遠ざけていたり。相性が悪いね。
私にもそんなものがある。
それを失うくらいなら、世間一般のいう幸せはいらない。
誰にも理解されないだろうから、誰にもいわないけど。誰にも奪われたくないし。
とはいえ、さすがに主人公ほど、仕事中もかかわらず四六時中、猫のことを思うほどではないけど……笑
仕事関係者からの、将来を見据えた誘いに対し猫を理由に断るシーン。そのシーンを読んだとき、私はとある飲みの約束のためにバス停でバスを待っている時だった。
それがあまりにもこのストーリーとリンクして、笑ってしまった。
私は私の幸せを選びたい。
迎合はしない。妥協もしない。
しかし最後のシーンは痺れた。
幸せが別の幸せを呼んで、
幸せは雲みたいに形を変えていく。
幸せはみんな違って、良くて
幸せはいつも違って、良い。
それがもし叶うなら
瞳に映る幸せはひとつじゃなくたっていいのかもしれない。