小手鞠るいのレビュー一覧

  • 恋するからだ
    結婚観、恋愛観が今の私にとても刺さった。
    大事なものを失わないように生きたいけど、いっきに失ってしまうときもある。
  • どうぶつのかぞく ペンギン はらぺこペンギンのぼうけん
    吉野万理子・作、松成真理子・絵、今泉忠明・監修「はらぺこペンギンのぼうけん」、2018.12発行。-60度にもなる南極大陸の氷の大地、皇帝ペンギンのお父さんは雪だけ食べながら2ヶ月ひたすら足の上で卵を温め続けます。体重は36kgから23kgに。子供が生まれるころ、お母さんが魚を取って帰ってきます。今...続きを読む
  • 窓

    窓香は、父と祖母と日本で生活をしている。両親は、窓香が八つの時に離婚し、母はアメリカで夢を追うことを選んだ。
    ある日、中学校から帰ってくると、外国から小包が届いていた。
    封筒を開ける前から、窓香は、確信する。
    このなかに入っているのは、母に関係している「何か」に違いない、と。
    中から出てきたのは、明...続きを読む
  • ねこの町のダリオ写真館
    ねこの町シリーズ。 前回のパン屋さんがお話に登場。ほのぼのとした雰囲気。ただ写真が好きなだけではなく、その人の一番良い一瞬をとらえようとするダリオさんの姿が印象的。
  • まほうの絵本屋さん ようこそ海へ
    まほうの絵本屋さん第2弾
    今回の絵はえがしらみちこさん
    柔らかいタッチの絵
    絵本屋さんは、白猫の「うみねこブックス」
    海が大好きな男の子と飼い犬マリン
    マリンが天国にいってから1年後、まほうの絵本屋さんをみつけて
    マリンが好きだった海の絵本を読んでもらいます。
    くじらに乗って大好きなマリンと海の中へ...続きを読む
  • 本をめぐる物語 一冊の扉
    8人の作家による本をめぐる物語。切り口が各人各様、装丁の話もあり、作品を生み出す基本エッセンスあり etc。電子書籍が増えてきたけど、やっぱ手に取る本がいいわと感じさせてくれた一冊。本は誰かに届けられる。本は電子書籍に比べ、より沢山の人の気持ち、技術が結集され生まれるを実感。それにしても最近の本はア...続きを読む
  • 放課後の文章教室
    本文もさることながら、冒頭の「文章の森へ」が本当に素敵でした。文章教室という少々堅苦しい書名で腰が引けた方もぜひ冒頭を読んで文章の森へ迷い込んでみてください。「SNSで友達を増やしたい、魅力的な文章を書くには?」「感想文はあらすじがあったほうがいい?」など若者からの質問に小手鞠さんが丁寧に答えていま...続きを読む
  • 空から森が降ってくる
    ご主人とウッドストックに住み
    自然と共に生き、その日常は
    素敵なエッセイとして私たちに届けられる。
    小説は何冊も読んだがエッセイは初めて。

    P236
    〈森の中で暮らすということは、物言わぬ小さき者たちと
    友だちになること〉
    黒熊さんなど、大きな者たちとの出会いもあるようで
    読んでいて驚いてしまった...続きを読む
  • たべもののおはなし パン ねこの町のリリアのパン
    せつなくはじまるけれど、じんわりあたたかくなる。
    大人の人、要注意、泣くかもよ。
    小学校低学年向けの本ですが、大人にもおすすめ。
    読んでおいてほしい一冊。
  • 空から森が降ってくる
    森の中の家で創作を続ける小手鞠るいさんのエッセイ。
    様々な草花、動物、昆虫に囲まれて、自然を愛し共に暮らす小手鞠さんの日々を垣間見させてくれる。
    色鮮やかで、滋味豊か、そして時に過酷な森の自然。
    読めば、花の香りやむせ返るような木々の匂い、森閑とした空気に包まれる。
    心地よいエッセイ。
  • 欲しいのは、あなただけ

    「かもめ」がかつて魂を焦がし、自ら終わらせた、2つの恋の物語。
    
    10代後半、身も心も捧げたのは、男らしい人。
    20代後半、生きたまま殺されているような愛をくれたのは、優しい人。
    
    何もいらない、欲しいのはあなただけ、その言葉そのままに、ひたすら待って、追いかけて、愛して愛して行き着いた...続きを読む
  • まほうの絵本屋さん
    『星ちりばめたる旗』で知った小手鞠るいさんの絵本
    最初に出てきた女の子の絵は少し大人っぽい気がして絵本にしては・・・と私感ですが少し違和感がありましたが、
    動物たちの絵が素晴らしいっ!! ハシビロコウもいたっ!!!(笑)
    ふくろうと絵本を選んでくれるくろねこの瞳が素敵.。.:*・'・*:.。.
    色鉛...続きを読む
  • 炎の来歴
    日本とアメリカ、今よりもはるかに交流が大変だった時代に、文通で強く結ばれた1組の男女。
    戦争と平和、峻烈な愛。
    この物語の孕む熱量は、凄まじい。
  • アップルソング
     「私のてのひらの中に、一冊の雑誌がある」
     この書き出しで本書ははじまる。1976年に発行されたこの雑誌「Searchlight Monthly」には、当時頭角を現しつつあった日本人の報道写真家「鳥飼茉莉江」についての記事が載っていた。「私」はこの写真家の生い立ちから亡くなるまでを調べている。だが...続きを読む
  • 炎の来歴
    とても熱量のある作品でした。面白かったです。
    ベトナム戦争については世界史くらいの情報しかありませんでしたが、終盤の描写には圧倒されました。
    暴力そして戦争の残酷さ愚かさ、平和の尊さ。「戦争をする世の中になったらいいと思う」という、昔少しの間やりとりした人はやっぱり病んでたのだと思いました。
    作品か...続きを読む
  • 炎の来歴
    時代は、軍国少年が戦争の終わりにより価値観を変えなければならなかった、1940年代終盤だろうか。作家たちのぶつ戦争批判に賛同していたころ、生活階級の違いをまざまざと見せつけられた隣の先輩に届いた一通の手紙を開けてしまう。
    中にはアメリカからの手紙。勉強していなかった彼だが一生懸命辞書を引きながら訳し...続きを読む
  • 星ちりばめたる旗
    「この旗を掲げ、この旗を守るために、いったいどれほどの人間が命を落としたことだろう」
    明治時代の棄民政策でアメリカに渡った幹三郎は、写真花嫁である佳乃を呼び寄せ、アメリカで家庭を築いていく。多くの子どもに恵まれ平和に暮らしていたが、真珠湾が攻撃され日本との戦争が始まる。幹三郎は危険人物として捕まり、...続きを読む
  • 星ちりばめたる旗
    アメリカ移民の三代に渡る記録.極貧から成り上がる強い意志と運.差別感情や戦争で翻弄されるも日本よりアメリカを選びとった人々の強い気持ち.そして母親の子供への愛,また子が母を思う気持ちに,せつなくなった.全体的に感情を抑えたさらりとした文章ながら,その言葉の背景に広がる壮絶な歴史をみせられていて,心に...続きを読む
  • 星ちりばめたる旗
    国を挙げて移民を奨励していた時代が日本にもあった。
    今や難民や移民に冷たい国なのに。

    アメリカに渡った3世代の物語。苦労してようやく手に入れたアメリカでの生活も真珠湾攻撃で激変していく。それまでも差別・排斥はあったけれど、それが露骨になっていく。どうして、戦争になると国というものに囚われてしまうの...続きを読む
  • 星ちりばめたる旗
    日系移民の3世代に亘る話。太平洋戦争時の日系人収容所の話が軸になるが、各世代の生き様、葛藤がよく描きこまれている。時代が飛び視点が飛んでも物語が破綻することなく、最後まで心地良い緊張感を保っている。。