小手鞠るいのレビュー一覧

  • たべもののおはなし パン ねこの町のリリアのパン

    Posted by ブクログ

    せつなくはじまるけれど、じんわりあたたかくなる。
    大人の人、要注意、泣くかもよ。
    小学校低学年向けの本ですが、大人にもおすすめ。
    読んでおいてほしい一冊。

    0
    2019年09月16日
  • 空から森が降ってくる

    Posted by ブクログ

    森の中の家で創作を続ける小手鞠るいさんのエッセイ。
    様々な草花、動物、昆虫に囲まれて、自然を愛し共に暮らす小手鞠さんの日々を垣間見させてくれる。
    色鮮やかで、滋味豊か、そして時に過酷な森の自然。
    読めば、花の香りやむせ返るような木々の匂い、森閑とした空気に包まれる。
    心地よいエッセイ。

    0
    2019年09月11日
  • 欲しいのは、あなただけ

    Posted by ブクログ


    「かもめ」がかつて魂を焦がし、自ら終わらせた、2つの恋の物語。
    
    10代後半、身も心も捧げたのは、男らしい人。
    20代後半、生きたまま殺されているような愛をくれたのは、優しい人。
    
    何もいらない、欲しいのはあなただけ、その言葉そのままに、ひたすら待って、追いかけて、愛して愛して行き着いたのは、生きたまま死ぬこと。
    
    恋愛小説の楽しみは、どんな風にその恋が終わるのかということです。(暗い…笑)相手や主人公が死ぬとか、そんなのは全然面白くない。
    
    主人公は、自らが死ぬほど愛した相手に、自らサヨナラを告げています。
    気が狂うほど愛して、丸裸の心で、プライドなんてはじめからどこにもない。
    
    そんな、果てしなく続くだろうと思っていた恋が、かもめの愛と、男たちの愛が全然違うものであると彼女が気づいとき、終わる。
    
    まるで私がかもめに去られた男たちみたいな気持ちになって泣きたくなったし、
    かもめが去っていった後の男たちがどんな人生を送っていったのか知りたくもなった。
    
    きっと男たちはまた別の女性と幸せに暮らしていっていると思う。
    身を焦がし、魂を焦がしたかもめは、この先もずっと独りぼっちの不完全な死体として生きていくのだと思う。
    
    川滝かおりさんの詩が過ぎで、彼女が現在は小手鞠るいという名前で小説や児童書を書いていることを知り、はじめて手に取りました。
    
    詩のような優しさとセンチメンタルさを味わわせてくれる1ページ目、1行目。はじめからわたしを虜にする彼女の文章がたまりません。

    0
    2019年08月19日
  • まほうの絵本屋さん

    Posted by ブクログ

    『星ちりばめたる旗』で知った小手鞠るいさんの絵本
    最初に出てきた女の子の絵は少し大人っぽい気がして絵本にしては・・・と私感ですが少し違和感がありましたが、
    動物たちの絵が素晴らしいっ!! ハシビロコウもいたっ!!!(笑)
    ふくろうと絵本を選んでくれるくろねこの瞳が素敵.。.:*・'・*:.。.
    色鉛筆で描き出される色鮮やかで幻想的な絵がとても素敵な絵本
    秋の絵本です。

    0
    2018年12月29日
  • 炎の来歴

    Posted by ブクログ

    日本とアメリカ、今よりもはるかに交流が大変だった時代に、文通で強く結ばれた1組の男女。
    戦争と平和、峻烈な愛。
    この物語の孕む熱量は、凄まじい。

    0
    2018年10月08日
  • アップルソング

    Posted by ブクログ

     「私のてのひらの中に、一冊の雑誌がある」
     この書き出しで本書ははじまる。1976年に発行されたこの雑誌「Searchlight Monthly」には、当時頭角を現しつつあった日本人の報道写真家「鳥飼茉莉江」についての記事が載っていた。「私」はこの写真家の生い立ちから亡くなるまでを調べている。だが、「私」については「美和子」という名前以外、どんな人物で、なぜこの報道写真家にそれほど興味があるのかは、物語の終盤まで明かされない。読者は「私」とともに、報道写真家鳥飼茉莉江の数奇な人生をたどっていく。
     1945年、岡山で激しい空襲がある。戦時動員の訓練中だった14才の鳥飼希久男は急いで家へ戻るが、家屋は跡形もなく、家族の生存は絶望的と知らされる。呆然とする希久男にかすかな赤ん坊の声が聞こえてくる。希久男はその声で、家に赤ん坊がいたことを思い出す。父の姉が神経を病んでいたため、その姉の乳飲み子を預かっていたのだ。それがその子の声だと確信した希久男は、慎重に瓦礫をどけながら、火傷を負った赤ん坊を救い出す。それが茉莉江だった。
     希久男とともに親戚に預けられた茉莉江は、そこの女の子たちと姉妹のように暮らすが、やがて突然迎えに来た母親に連れられ、アメリカへ渡ることになる。船の中で出会うフルブライトの学生たち、電車の中で茉莉江を「日本鬼子」と罵倒する中国人等、当時の世界の様子を様々取り入れながら物語は進行し、ある写真に魅せられた茉莉江は写真家を志すようになる。
     やがて彼女は、新宿駅西口の反戦フォーク集会、浅間山荘事件。三菱重工本社ビル前の爆弾事件、そしてニューヨーク同時多発テロ等を報道写真家として追い、人間について、世界について考えていく。

     「私ののてのひらの中に、一枚の写真がある」
     「私のてのひらの中に、声がある」
     「私のてのひらの中に、一個のカセットテープがある」

     茉莉江の人生を追う物語は、カセットテープから流れる彼女の講演で幕を閉じていくのだが、とにかく素晴らしい小説である。私は人より余計に本を読む方だと思うが、この小説は私にとっては別格だった。著者に敬意を表し、この本と出会えたことに感謝したい。是非多くの人に読んでほしい本である。

    0
    2018年09月04日
  • 炎の来歴

    Posted by ブクログ

    とても熱量のある作品でした。面白かったです。
    ベトナム戦争については世界史くらいの情報しかありませんでしたが、終盤の描写には圧倒されました。
    暴力そして戦争の残酷さ愚かさ、平和の尊さ。「戦争をする世の中になったらいいと思う」という、昔少しの間やりとりした人はやっぱり病んでたのだと思いました。
    作品から感じる電流や、ふたりを包んだ炎…そんな終わり方しか無かったのか、というやるせなさはありますが、読んで良かったです。

    0
    2018年08月22日
  • 炎の来歴

    Posted by ブクログ

    時代は、軍国少年が戦争の終わりにより価値観を変えなければならなかった、1940年代終盤だろうか。作家たちのぶつ戦争批判に賛同していたころ、生活階級の違いをまざまざと見せつけられた隣の先輩に届いた一通の手紙を開けてしまう。
    中にはアメリカからの手紙。勉強していなかった彼だが一生懸命辞書を引きながら訳した。そして、先輩から委託されたことにして返信をした。それがこの物語のはじまりだった。

    当時はどんな時代だっただろう、戦争反対、自衛隊反対のうねりの中で、海外からの圧力を受けつつ実質的兵力を持つ決断をした国の国民は、段々と愛想を尽かせやがて何も感じなくなっていった末路がいまの世の中のような気がする。一方この青年はそうした社会情勢をなんとかしたいという運動にのめりこむ。そのあと押しに、アメリカ人のヴァイス女史の手紙が、なっていないとは思えないが。

    P111で"きみ"の正体がわかる。本当はもう少し早く気づいてもよかったのかもしれない。しかしここで誰かに話しかけていたことと手紙で海の向こうのあの人に話しかけていたということが明確に認知できるようになる。物語が一気に私たちを引き込んでくるきっかけともいえよう。

    自分がこんなやり取りをしていたらどうだろう。その活動に相当な熱量を持っていなければ、主人公のような結末はきっと選ばなかった。逆に言えば、活動や、手紙の主に相当な熱量を注いでいたからこそ、その決断ができた。自分のよりどころにしていた人が、想いを共にしていたとしたら、なおさらだったろう。
    戦後日本でのつつましやかな生活だけでなくヴェトナムでの生活もつぶさに語られる点では戦後ルポかと読み間違えるほどだが、太平洋を隔てる二人の愛と行く末を最終的に書ききったという点でこの小説は、やはり小手鞠るい作品ではあるが、決して甘くなくそして切なすぎる作品だった。

    0
    2018年07月02日
  • 星ちりばめたる旗

    Posted by ブクログ

    「この旗を掲げ、この旗を守るために、いったいどれほどの人間が命を落としたことだろう」
    明治時代の棄民政策でアメリカに渡った幹三郎は、写真花嫁である佳乃を呼び寄せ、アメリカで家庭を築いていく。多くの子どもに恵まれ平和に暮らしていたが、真珠湾が攻撃され日本との戦争が始まる。幹三郎は危険人物として捕まり、家族も収容所に入れられ、日系二世である息子はアメリカ兵として戦争に参加する。
    幹三郎の時代だけでなく、日系三世である孫のジュンコの現在も書かれている。
    読むのが辛い部分も多かったけれど、読めて良かった。おすすめです。

    0
    2018年03月08日
  • 星ちりばめたる旗

    Posted by ブクログ

    アメリカ移民の三代に渡る記録.極貧から成り上がる強い意志と運.差別感情や戦争で翻弄されるも日本よりアメリカを選びとった人々の強い気持ち.そして母親の子供への愛,また子が母を思う気持ちに,せつなくなった.全体的に感情を抑えたさらりとした文章ながら,その言葉の背景に広がる壮絶な歴史をみせられていて,心にずっしりと響く物語だった.小手鞠氏の中で一番好きな小説になりました.

    0
    2018年01月13日
  • 星ちりばめたる旗

    Posted by ブクログ

    国を挙げて移民を奨励していた時代が日本にもあった。
    今や難民や移民に冷たい国なのに。

    アメリカに渡った3世代の物語。苦労してようやく手に入れたアメリカでの生活も真珠湾攻撃で激変していく。それまでも差別・排斥はあったけれど、それが露骨になっていく。どうして、戦争になると国というものに囚われてしまうのだろう。個人としてつき合ってきて、どういう人かがわかっている場合でさえも、敵対、排斥されていってしまう。本気でスパイだと思うのだろうか。本気で隔離しなくてはいけないと思うのだろうか。人は何のために戦うのだろう。どうして国のために人を殺したり、殺されたりしなくてはならないのだろう。

    私たち人間は非常事態に直面すると、集団は排除の論理に呑みこまれてしまいがち。それを乗り越えていくことはできないのだろうか。どんな時も何があっても多様性を尊重し、認め合うことができるようになりたい。

    3世代の女性が誰の話なのか、誰が誰に語っているのかが途中混乱してしまい、何度も読み返した。今、人に貸してしまって手元にないけれど、もう一度丁寧に読み返したい。

    0
    2017年12月27日
  • 星ちりばめたる旗

    Posted by ブクログ

    日系移民の3世代に亘る話。太平洋戦争時の日系人収容所の話が軸になるが、各世代の生き様、葛藤がよく描きこまれている。時代が飛び視点が飛んでも物語が破綻することなく、最後まで心地良い緊張感を保っている。。

    0
    2017年12月25日
  • 星ちりばめたる旗

    Posted by ブクログ

    再読。『二つの祖国』を読み、思い出して再度手に取りました。

    アメリカンドリームを夢見た大原幹三郎とその妻佳乃から始まる日系人三世代の家族の話。
    語り手は三世に当たるジュンコ。
    母ハンナはアメリカ人として生き、子供達にもアメリカン人として生きることを望んでいたが、ジュンコだけは日本を焦がれ、日本人の心を求めていた。

    『二つの祖国』ほど、アイデンティティに悩む人達の姿を感じることは無く、史実に基づいた実際にあった人種差別の、そして、母娘の話として読み進めていました。

    戦争が生んだ更なる人種差別。
    この歴史を知り、今後そんな不幸が起こることのないようにと願います。

    二羽の鶴に有刺鉄線が絡まるブロンズ像、思わず画像を検索してしまいました。
    こんな簡単なものでは無いはず…、は著者の言葉だと思いました。

    教科書で学ぶことのなかった歴史です。
    本との出会いで知れて良かった。
    まだまだ知らなければならないことは、きっとたくさんあるのだと思っています。


    2017.11.02 初読

    3代に渡る日系アメリカ人家族の物語。

    アメリカンドリームを夢見た日本人達がいた事は、無知の私は知りませんでした。
    そして、第二次世界大戦中の、日系人の苦悩もまるで知りませんでした。
    敵国の血を持つ者がどんな目に合うかは想像出来るようで、その域はきっと越えていることでしょう。
    悲しいことです。

    立場が違えば、戦争に対する見方も感じ方も変わります。
    でも、誰も幸せではない。
    戦争は、今後決して起こしてはいけない悲劇だと思います。
    興味深く、とても素晴らしい本でした。
    多くの人に読むべきものだと思います。

    0
    2019年04月27日
  • 星ちりばめたる旗

    Posted by ブクログ

    ネタバレ

    ある一家の日系移民の3代にわたる苦難の歴史が綴られた物語。その中の言葉が心に沁みる。「何者でもない者として生まれてきた小さき者が、何者かになろうとして懸命に努力し、結局、何者にもなれないまま死んでいったとしても、その人が生きてきた時間は、決して無駄なものではないのです。それらの命は宇宙のかたすみで、一瞬であったかもしれないけれど、確かに輝きを放っていた星たちなのです。わたしたちはみな、流れ星と同じように、空に輝いたあと燃え尽きて、流れ落ちていくのです。その営みを、その儚い運命を、わたしは尊く美しいものだと思っています」

    0
    2017年10月31日
  • 猫の形をした幸福

    Posted by ブクログ

    結婚した2人が猫を家族に迎え、猫を「愛し合う」話。
    猫を通じて2人の愛が感じられ、素敵なお話だった。
    マキシモは幸せな生涯を送った気がする。

    0
    2017年05月12日
  • 思春期

    Posted by ブクログ

    中学生になった「わたし」の3年間。
    将来への不安、劣等感、嫉妬、初恋、親への反感などがみずみずしく描かれています。
    小学6年生から中学生に読んでもらいたい。
    もちろん大人も。

    0
    2017年03月30日
  • 海薔薇

    Posted by ブクログ

    ふとしたきっかけで再会して、1年に1回会うことにすると約束した男女。
    女は結婚して子どもこそいないけどキャリアもある。
    男は陶芸家で何回か結婚をしているし、子どももいる。
    確かに不倫だけど、ドロドロ感はなく、なんか普通に終わったと思う。
    ただ、1つだけ分からないことがある。
    公私混同をするな、意味は私のなかに公を入れるなという女の恩師の言葉。
    いつか分かるときが来ると願う。

    0
    2016年05月22日
  • 野菜畑で見る夢は

    Posted by ブクログ

    小手鞠るいさん、全くのノーマークでした!

    いつも行く古本屋さんで、タイトルと装丁が気に入って、ちょっと読んでみようかな~と思い、手にした本です。

    もともとラブストーリーが大好きですから、直球ど真ん中でした!
    キュンキュン、うるうるしながら、一気読みでした。

    0
    2015年11月12日
  • 欲しいのは、あなただけ

    Posted by ブクログ

    他者と幸せな関係を結べない深い孤独を抱える人の恋愛の話。世界の端っこでポツンと一人取り残されつつ、自分の記憶と共に生きることで自らを救済し得た主人公だった。

    0
    2015年09月25日
  • 永遠

    Posted by ブクログ

    けっこう怒涛の展開を迎える終盤。
    かつて好きだった男は一体誰だったのか。
    忘れていた過去を思い出したときにはいろんな感情が渦巻く。
    愛と憎しみは表裏一体なのだと思ってしまう本。

    0
    2015年09月10日