小手鞠るいのレビュー一覧
-
Posted by ブクログ
夜、寝る前に少しずつ読み進めていたエッセイ。
あぁ…、私もこんな暮らしがしてみたい。
読みながら何度もそう思いました。
ニューヨーク州ウッドストック在住の著者。
「森」としか言い様のない大自然のなかでの夫婦二人暮らし。
小鳥たちのさえずりによる目覚め。家の池にやってきて水浴びをして帰っていく黒熊。池の睡蓮の葉を食べてしまう鹿。
出会うのは野うさぎ、きつね、たぬき、ビーバー、カナダグース、フクロウ、リス…と、いかに自然豊かな土地なのかがうかがえる。
森林での暮らしは、雪深い冬の厳しさなど自然の驚異はあるものの、都会の喧騒から離れ、穏やかでゆったりと流れる時間はとても心地よさそう。
野草が咲 -
Posted by ブクログ
はじめてこの作家さんの作品を読んだ。
驚いたのは、文章の読みやすさ。
本書を朗読することがあったのだが、何ページも続けて朗読しても、つっかえることなく読み終えることができる。
こんな作品はあまりない。
アメリカの学生による、太平洋戦争をめぐるディベート小説というと、赤坂真理さんの『東京プリズン』を思い出す。
あれは読んでいてつらかった(作品の価値はしかし、そこにあるのだろうが)。
そんな読書経験があると、ちょっと身構えてしまうが、本書での高校生たちは、原爆投下を肯定するか否定するかの立場を超え、みな真摯で純粋だ。
全員が「戦争を肯定するつもりはない」という考えを持っていることが、ある種の安全 -
Posted by ブクログ
アメリカ人だから、日本人だから、男/女だから、マジョリティ/マイノリティだから。そういう風に単純に区別して、そこに全ての理由を求めてしまえば楽なのかもしれないけれど、そうじゃないことを思い出させてくれた。
異人種でも深く分かり合える人はいるはずだし、同じ言語を話していても心の距離はずっと遠いままの人もいる。どこに行ったってヤバい人はいるし、優しい人もいる。
国際結婚をした知り合いの話を聞く度に、母国語でない言葉で感情を擦り合わせていくのは本当に大変そうだなぁ…と思っていたけれど、言語が違うからこそ、一層の慎重さをもってその作業に当たったり、一定の諦めがあるから期待し過ぎずに住むという利点も -
Posted by ブクログ
広島と長崎への原爆投下。アメリカ人の学生達が肯定派と否定派に分かれて討論するという内容。
児童書に分類される本なんですかね?とても分かりやすくて読みやすかったです。
登場人物を色々なルーツをもつアメリカの学生達にしたのも良かったと思います。
日系人部隊第442連隊の事は全く知りませんでした。読んでいて胸が苦しくなりましたが、知れて良かったです。
読後感は良かったのですが、最後の核に関する出来事の年表を見ているとわたしは悲観的な方に気持ちのベクトルが向かいました。なんでだろ?
まだ一度も広島も長崎も行った事がないので、行ってみたいと思いました。
-
Posted by ブクログ
爽やかな本に出会ったという感想が読書中も読み終わったあとも続いています。森林浴のような心地良さを感じる小手鞠るいさんのエッセイ集です。
ウッドストック という、北海道の富良野のような美しい自然の中に移り住んだ著者の、四季折々の自然から受ける恩恵が綴られています。
森の中で 著者は、季節の移り変わりは空から降ってくるのだと捉えます。
季節ごとの光が、生き物の声が、植物たちの息吹が、あるいは枯れていく彩りが、見ているものの心を治療していくと。
自然の中で生活することは楽なことばかりではないし、日本も大好きだけど、それ以上に、ここが自分に一番あった場所だと言える著者を心から羨ましく思います。
-
Posted by ブクログ
ままならない男と女。
正直に生きれば生きるほど、堕ちていく。
帯の紹介は、こんな感じ。
多少、ねちっこいと思うところはあるけれど、先が気になって優先的にに読んでしまう、昼メロ的中毒性がありますね。
三組のカップル+一人のバリキャリ50代美貌起業家女性が、絡み合う恋心と身体。
一組目は、長い交際の末にようやく婚約にたどり着いた若いカップル。女性は、真面目で仕事も頑張るんだけど、なぜか彼以外の優しさを必要としてしまう。
次は、結婚8年、子供はまだいない。ご主人は奥様大好き、妻は不安定な夫婦。ご主人に充分愛されても、若い頃の元彼の奔放さに振り回される妻。
そして、バリバリの不動産マンから子供の交通事 -
Posted by ブクログ
アメリカで暮らしている小5年の男子、深青(みお)が夏休みに母の祖父を訪ねて岡山に行く。そこで同じ年頃を戦争中にすごした祖父のスケッチブックに記された毎日と向き合い、追体験していくお話。まずアメリカで第二次世界大戦がはじまる前の祖父の生活を絵日記のように記したスケッチブックを見つけるところからスタートする。
絵が多いので当時の生活がよく理解できる。岡山なので原爆の後に被爆者が運ばれてきたのを見る様子や、空襲の後の死骸がたくさんある状況に慣れていく様が心に残った。マンガ的なイラストだけでなく、深青が語る文章を並行して読まないといけないので、多少の読解力は必要。
戦争中の生活が現代とかけ離れてしまっ