古屋兎丸のレビュー一覧
-
Posted by ブクログ
ネタバレ劇が原作とあるだけ、漫画読んでるのに劇を見てる時のような臨場感が感じられて新感覚でした。
初っ端から地下アジトのような場所で何人かの少年が同中らしき男の子の目を潰すとこから始まり、その後現れた女教師も殺されてしまいます。
どうやらこの少年たちはこの地下アジトで巨大ロボットを造っているそう。このロボットを使うことにより世界征服を企んでいて、醜い大人を始末したいそうです。
そこで作戦を覗き見した男の子と女教師から情報が漏れることを危惧して殺した。
カノンとライチが踊ってる場面から光クラブメンバーの警笛が鳴る場面への移り変わりなんかまさに劇でありそーって思いました。穏やかな雰囲気から急に不穏になる -
Posted by ブクログ
谷崎潤一郎の小説を様々な漫画家がコミカライズした作品を集めたアンソロジー。「変態アンソロジー」という副題が期待値を下げさせるが、読んでみるとこれが思いのほか面白かった。古屋兎丸としりあがり寿が飛び抜けてつまらない以外どれも良い。特に画家の山口晃が漫画に挑んだ「台所太平記」と、近藤聡乃の「夢の浮橋」が素晴らしい。「台所太平記」は未読なので原作の方も読みたくなった。「夢の浮橋」はかなりアレンジが加えられていてほとんどオリジナルに近い感じだがなんとも怖い。あと、榎本俊二の「青塚氏の話」、高野文子「陰翳礼讃」も良い。高野文子は如何にも高野文子という感じ。
-
ネタバレ 購入済み
グロだけじゃなくて驚いた
以前ネットで話題になっていたのを覚えていて、読みたいなと思っていた作品でした。
グロ描写の多いアングラ作品だと思っていましたが、なぜ人気なのか分かりました。
ライチとカノンが心を通わせる描写がとても素晴らしかったです。
一見すると恋愛として成立しなさそうな組み合わせですが、アングラな作風のおかげですんなりと入ってきました。
エログロ描写もあったにも関わらず、読んだ後は幸せな恋愛映画を観たようなあたたかい気持ちになりました。
崩壊していった光クラブとは反対に、ごく当たり前の人間らしい気持ちを育んでいった2人には幸せになって欲しいです… -
Posted by ブクログ
思春期の子供による大人への反抗と取れる作品でした。
背伸びしたい年頃の子達が秘密基地、グループ内の規律、呼び名、正に厨二病と言う単語がしっくりくる。
そしてもう一つは光クラブで造られた機械人間のライチと、白百合の名に相応しい少女カノンの甘くて切ない恋物語が心に来ました。
少年達の野望や疑心暗鬼、内部崩壊、そして最後は残酷に散ってゆく彼らを鬱くしいと感じたのと同時に、ライチとカノンの恋も静かに終わり基地から去るカノンに寂しさも感じた。
元が演劇の物ですが、この漫画も自分の手元で劇を見ているような感覚になりました。
古屋兎丸先生の描かれる耽美でグロテスクな絵が物語にマッチしていて鬼才と呼ばれる理由 -
ネタバレ 購入済み
彼女51
最後まで一気に読めました。
かなり現実的に書かれてるなと思いました。
日本人は紳士的だと、勝手に思い込んでましたが、実際には漫画のような輩ばかりでしょうし、やはり我が身が大事になってくるのが、常だと思います。
本当にこの漫画は為になるので、読まれて見て欲しいです。 -
購入済み
今回はグロ注意です!
この作者さんの漫画だと『光クラブ』とかその辺を読んでいる人は大丈夫だと思いますが、今回はグロ耐性がないなら読まない方が良いです。
私は凝視しちゃいましたが(苦笑)。
今回、いよいよ天音が失った過去の記憶が戻ります。
大体、前巻を読んだ読者の予想通りの展開かと。
しかし、依然として笹井の正体は明かされずに次巻へ続く……。
次巻予告を見て人形達がどうなるのかも気になりすぎる!
-
購入済み
象徴天皇として生きた天皇明仁
ひたすら日本国の象徴として生きた天皇明仁の半生をつづったこの本はその精神をどれだけ理解しているか分からない若い皇族たちに読んでもらうべきじゃないかと思う。皇族は国民のために存在しているんだと自覚出来るだろう。
-
なるほど
原作ではヨシ子も薬局のおばさんも死なないんだけどこれなら葉蔵を取り巻く女達がめったやたらに不幸になってストーリーの悲惨さが増しますね。人間失格は葉蔵が脳病院に入れられるところまでなんだけど太宰治との出会いセッちゃんと再開のエピソード、最後は葉蔵の息子の葉一が揚げるタコの新聞紙に太宰治の心中した記事が載っているというオチもよかった。