古屋兎丸のレビュー一覧
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購入済み
美しい絵柄とこころの描き方に涙
1巻無料版を何度か読み返し、面白さと美しさと主人公ピカソと千晶に惹かれ、2巻
、3巻と読み進め、最後に泣きました。
3巻の作者のあとがきにも、じんわりしました。
よく◯◯を嫌う、憎む、妬む、避けるなど、気にしながらも遠ざけたり、そのモノやヒトよりも自分は大きいんだとつよい力で押さえつけようとしてしまうことはありますが、その大元を拾いに行き、解放しようとすることはなかなか自分のちからだけでは出来ず、やり方がわからないひとはいっぱいいて、縁あって誰かに力を借りて初めて成功するんだなと、わたしは最近自分自身が自覚して体験していて、
世の中にあるたくさんの自己解放法のひとつとして、こちらの幻覚ピカソが教えてくれていると感じました。
美しい絵がありうる問題を受け入れやすく描いていると思います。
決して、漫画は漫画、自分の生きている世界とは関係がないという作品ではありません。
学べる漫画、感じ取れる漫画です。
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Posted by ブクログ
『ライチ☆光クラブ』の前日譚です
(前日譚ですが、『ライチ☆光クラブ』を読んでからがオススメです)
こちらも小学生篇同様、タミヤ視点でストーリーが進行していきます
・ニコが片目になった理由
・タミヤの心境の変化
・ゼラの過去
・そしてひかりクラブ初期メンバーの絆
小学生篇同様、本編では語られなかった疑問・背景がとても丁寧に、わかりやすく描かれています。(小学生篇よりもややグロテスク・エロチックな描写が増えます)
本編に近くなってくるのと同時にじわじわと忍び寄ってくる崩壊への予兆は小学生篇より辛いものがありましたが、そのぶん納得できることもたくさんありました。特にニコが片目になった理由は知れてよかったです(本編では理由こそ語られていたものの、あくまでもさらっとしか描かれていなかったので…)
あまり登場人物に関しての感想は言わない様にしているのですが、本編、そして小学生篇中学生篇と共通して愛しいのはニコだなあと。もちろんそれぞれの登場人物みんな魅力的なのですが、ニコはゼラやタミヤ、そしてジャイボなどのメインキャラクターとはまた違った味や役割があり、ニコならずしてこのストーリーは成り立たないとすら思いました
本編のストーリーの結末を知っているからこそ、ラストの"続劇"の二文字は何とも言えない気持ちになります。本編→前日譚→本編と、何度も繰り返して読んでしまう作品です
(本編は80年代の演劇を元に古屋先生がアレンジを加えて発表された作品でしたが、こちらは(小学生篇も含めて)完全に古屋先生の創作だそうです。古屋先生はあとがきに「蛇足なのでは~」と書かれていましたが、漫画から入った身としてはとても楽しく読めました。そして何よりも、古屋先生が愛情を持って描かれているのがとても伝わる作品なので、漫画のライチファンとしては読んで損はない一冊だと思います) -
Posted by ブクログ
『ライチ☆光クラブ』の前日譚です
(前日譚ですが、『ライチ☆光クラブ』を読んでからがオススメです)
『ライチ☆~』本編は既に歯車が狂ってしまった状態からのスタートでしたが、こちらは前日譚ということで過去からのスタート。中学生よりももっと幼くてあどけない小学生。そしてひかりクラブのリーダー・タミヤ視点でストーリーが進行していきます
「そうこの秘密基地の名前!ひかりクラブだ!」
「わーかっこいー」
「これいいよ!タミヤ君!!」
「14才までに僕はなにをすればいいんだろう…」
「俺命がけで働くから!誓うよ!」
「それはわくわくしますね!」
「面白そうだな~ってついて来たんだ!」
「私はただのつきそいだから」
「僕もメンバーに入れてよ」
・無邪気な遊び場だったはずのひかりクラブがどのようにしてあの残酷な舞台、光クラブへと変化していったのか
・9人の少年たちはどのようにして集まったのか
・ニコがゼラに対して絶対的な忠誠を誓うの理由
・タミヤがリーダーから没落したこと
・そしてゼラが帝王の座へと即位したこと
本編では語られなかった疑問・背景がとても丁寧に、わかりやすく描かれています
小学生篇ということもあり、本編よりもややほのぼのしています(ストーリーの軸は本編のままなので、決してめちゃくちゃ明るいわけではありませんが…)
登場人物たちのあだ名の由来(明確なのはニコ・ヤコブ・ゼラ・ジャイボ(?)だけですが…)などちょっとしたトリビアもあり、本編ファンとしてはそちらもまた楽しめます。巻末のおまけの四コマもクスッと笑えて◎ -
Posted by ブクログ
実際の史実に基づいた少年十字軍の話
読む側に色々な問題提起を投げかけてくるけれど、根底にあるのは現代にも通ずる宗教紛争とこの時代に存在した奴隷制度による人身売買
中巻以降に明るみになってくる少年同士の摩擦や衝突自体は十字軍という組織の中じゃなければ、もっと言えば宗教という存在に影響を受けていなければきっと若かりし頃なら誰もが経験する青い出来事なんだと思う。多神教で宗教にさほど支配されることのない国に生まれて今の時代を生きる私はそう感じる
だからこそ少年十字軍の彼らのこの物語を胸がえぐられるような気持ちで読みました。下巻の救いようのなさは尋常じゃない
「僕は考え方が違う人を殺していいなんて思わない」
エティエンヌが言っていたこの言葉の真意は現代に生きるどの国の人達にも重く響く言葉だと思う
面白いっていうとすごい語弊があるけど久しぶりにずっと余韻が残る漫画に出逢った。が、誰彼かまわずオススメはできない作品です。ただ私は好き。えぐいし痛いけど -
Posted by ブクログ
ゼラにもつらい過去(現在)があった
自分の想いを伝えることが下手で、なまじ頭がよかったばかりに、やりきれない思いをロボットの開発に向けてしまった
ニコはきっと誰よりも友達が欲しかった・認められたかった
そこに、吸引力の強いゼラが現れてしまった
雷蔵は1番純粋で、1番「キレイな子供の心」を持っていたんじゃないのかな
「大人は汚い」なんて発想にも至らないくらいの
カネダを見てると、こいつは私だなあ、とか思ってしまう
デンタクは、ゼラとは対照的に「健全な育ち方」をした天才少年かなあ
でも、自分の頭脳がロボットという目に見える形で現されて行くのに酔ってしまったのかもしれない
ダフは健全な思春期の男の子代表で(笑)
タミヤのパチンコを受けるときの澄み切りすぎた瞳がとても印象的
それ程、3人の友情が深かったのだろう
タミヤは人を好意的に捉えるのが得意なんだろう
その彼の長所が、ゼラによる光クラブの乗っ取りを招いてしまったのかな
ヤコブも雷蔵も、完全に巻き込まれた形
ヤコブみたいな明るい子は、光クラブに入っていなかったらどんなに楽しい学生生活をおくれたんだろう
で、ジャイボは何?ってなる
ひょっとしたら、ジャイボにも不幸な背景があるのかもしれない
(親の愛情を受けてないとか)
しかしそれが語られないから、また不気味な彼の魅力が引き立つのかもしれない
(サイコめいたものも感じてしまうけれど)
下を読み切ると、上の冒頭が何であったのかがわかる
海岸での幸せな様子から一転し、タミヤがダフを手にかけようとしているところへつながると、まさに
「どうしてこんなことになっちまったんだ」
嫌悪感を覚えながらも少年たちの行動を否定できないのは、自分にもその気持ちがわかってしまうから・実際に通ってきた(通っている)過程だから
思春期の子供たちの危うさが凝縮された作品だと、改めて思う -
Posted by ブクログ
古屋兎丸の4コマ漫画。
デヴュー作だとかなんとか。
これはもうメタ漫画です。
漫画そのものを題材にした漫画であり
美術を題材にした漫画であり
漫画を題材にした美術と言っても過言じゃないだろうと、ひとり興奮する次第であります。
漫画の持つ独特の時空間(コマ割りやその読み順)
や美術史を痛烈に皮肉る。
最高に気持ちがいい。
しかも、この漫画と美術ってのがスパっと同じ
コンテクストに取り入れられ単行本という形式を借り
ひとつにまとまっているのが素敵。
そして使い分けられるいくつものタッチ。
もう違う作者なんじゃないかってくらいの
異なったタッチ。
そのタッチの使い分けはその作品の持つコンセプトを
最も表現しうるものというあまりにも必然的な
基準に基づいて行われいるような気がする。
もう、大変な事になっている一冊です。 -
Posted by ブクログ
ネタバレ『ライチ☆光クラブ』の過去話スピンオフ。
小学生のみんながかわいらしい。キャラクターに愛着が湧いた。
タミヤのイケメン度が上がってる(笑)
『ライチ〜』はスタートからヤバい集団だけど、どういう経緯でああなったかっていうのが説明してもらえてすっきりする。今んとこ自然な流れ。…自然な流れでああなっちゃうっていうのも悲しいけど。
タミヤ達が『ライチ〜』の一話じゃもうすっかり洗脳されてたから、この後下巻でどういうことがあってあそこまでに至ったのか続きが気になる。そしてジャイボはなんでジャイボなんだ。
最後の4コマが本編の重みから少し離れさせてくれて、でも本編を崩さないし、笑えてとっても好いです。
そういえばただの思春期の子たちじゃないか、と気付くことが『ライチ〜』と この『ぼくらの〜』の深み…というか物悲しさを教えてくれる気がします。 -
Posted by ブクログ
1985年に伝説の劇団『東京グランギニョル』によって上演された舞台『ライチ光クラブ』は、当時高校生だった古屋兎丸さんの心に大きな衝撃を与えました。
それから20年後の2005年、マンガ家となった古屋さんは同舞台のコミカライズ作品『ライチ☆光クラブ』を発表します。
熱狂的なファンを得てロングセラーとなった同作品の登場人物たちの小学生時代を描くのが、この『ぼくらの☆ひかりクラブ 上[小学生篇]』です。
『ライチ☆光クラブ』でゼラに反旗を翻して死んでいったタミヤが主人公となり、彼らの無邪気な(ジャイボは最初から邪悪)小学生時代が語られます。
ゼラがどのようにロボットという妄想に取り憑かれたのか、タミヤたちがどのようにゼラの野望に巻き込まれたのか、ゼラとジャイボの関係はどのように始まったのか……。
古屋さんが26年前に出会った『光クラブ』の世界が、小学生時代という歴史、螢光町という奥行きを得て、ますます輝きを増しています。
『ライチ☆ひかりクラブ』のファンの方はもちろん、この作品から『光クラブ』の世界に触れる方にも、全力をもってオススメします!
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