三秋縋のレビュー一覧
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Posted by ブクログ
三秋さんの新作が出たと聞き、本屋に駆け込んだのに一年以上読めてなかった。活字に苦手意識のある自分ダメだなあー、読も読も
最近また読書を始めて読むことにした。
決してハッピーエンドにはしないけど、残された者に生きる意味を見出してくれる核の部分が三秋さんの中でずっと一貫していて好きだな。
この物語ではサクラ制度があるけど、この世の中こういうことって透明化で行わられ続けていることだと思ってる。
自分の利益の為に誰かを欺いたり、演技したり。
もちろん誰も教えてくれないけど。
その上で自分はこの人を信じようとか、この人を好きだなと思えるかどうかっていうのは結局自分の軸次第だなっ思った。
相手がどんな人間であろうと、その人に対する自分の気持ちが揺らがなければ、人はまっすぐ向き合えるような気がします。
それは怖いことかもしれないし、勇気のいる事かもしれないけど、そうやって軸のぶれない自分を作ることが偽りだらけの世の中では大切なんじゃないかなと思いました。
単純に私が、美和さんサイドの考え方していて根本明るいからっていうのもあるけど。
久々に読む三秋さんの文章はやっぱりとても良くて、本当に空気感とか季節の匂いを感じました!
始めて読んだのは小学生の頃で、当たり前にその頃から価値観も考え方も変わっているはずだけど、これが好きだなあって思える感性が自分の中で健在だということが、とても幸せ! -
Posted by ブクログ
ネタバレこんな形で、本の題名が回収されるとは。
とても辛い話だった。なにか救われたのだろうか。
一体、どこまでが彼らの心に残った出来事だったのだろうか。
読み進める手が止まってしまうことが多かったけれど、彼らが触れ合った手の温もりを想像せずにはいられなかった。
とにかく描写が細かくて、とても感情移入できたからこそ、辛かったのだと思う。
辛い話だったけど、彼らの世界、存在を覗き見できて良かったと思う。三秋縋さんはすごい。
こんな悲しくて悔しくて、儚い落とし所があるんだ。
2人の中で幸せならそれでいいと思えた。
あとがきにあった「落とし穴の中で幸せそうにしている人」がまさにこの本のことだと思った。そしてなぜか、この落とし穴を愛したくなる気持ちになるのが不思議で、心が支えられた気持ちになったのは面白い体験だった。 -
Posted by ブクログ
ネタバレ三秋縋さんの出版処女作。三秋さんらしい、特殊な設定の元で、主人公の内面を丁寧に描写することで、心の移り変わりを読者に届けているので面白かった。今でこそ、タイムリープものが流行っているから、既視感を抱いてしまいそうだが、10年も前だと新鮮だったのかな?
内容的には、森絵都の『カラフル』を感じさせる内容で、ありきたりではあったものの、それを感じさせないくらいの表現と、読後感の良さが印象的。ちょっと中盤の内容が長すぎてだれそうではあったけど、全体的に面白かった。
最近自分の読書の傾向を見ていると、どんでん返しや、オチがハッキリしていないものを読むと、飽きてしまうようなところがあるのかもしれない。ミステリーに手を出してみるかな。 -
Posted by ブクログ
孤独と不安だらけの二人が
少しずつ心ひらいていくお話。
前半はめっちゃ暗くて
読んでるとこっちまでしんどくなるくらい。
でもその暗さがあるから
後半の変化がちゃんと心に響くし
二人の成長がまぶしく見える。
恋愛小説というよりは
「人とつながる怖さ」とか
「自分を認めるむずかしさ」を
じっくり描いた作品って感じ。
だから甘々な展開を期待すると
ちょっと物足りないかも。
心理描写がリアルで
キャラの気持ちがちゃんと伝わるし
共感できる人は多いはず。
展開は少し王道だけど
それでもページをめくる手が止まらない。
読後は切ないのにどこかあったかくて
考えさせられる余韻が残る。
暗めの物語や人間ドラマが好きな人には
ぜひ読んでほしい一冊。 -
Posted by ブクログ
うーん、怖い。ただただ怖い。『サクラ』は出会い系であったり、普通に存在するけど、このシステムがこのようなカタチで根付いていると、人間不信に陥ってしまうだろうなと思う。
尾上の元に一本の電話が入る。『高砂澄香が自殺しました』。高砂澄香とは、尾上がかつて一番愛した女性で、一番憎んだ女性だった。
高砂澄香が本当に死んだのかを確認するために昔住んでいた『さくらのまち』に戻り、澄香の家の前に行くと、そこに澄香と同じ顔をした女性が立っていた。
澄香の妹の霞だ。やがて、尾上は霞のプロンプターに指名される。プロンプターとは、自殺志願者に寄り添い、自殺をさせないようにする友だちのフリをする『サクラ』だ。
中学生の頃、尾上には2人の友人がいた。澄香と鯨井という男子だ。その2人には心を許していた尾上だったが、2人とも自分のプロンプターではないかという疑問が生まれる。2人に疑問をぶつけたところ、あっさりと肯定され、以後、2人とは決別し、特に澄香への愛情は恨みとなり、澄香に果たせなかった恨みを霞で果たそうとする。
それにしても、あまりに辛い結末。ただ、この世がこの物語と同じシステムで動いているなら、私もきっと尾上と同じ行動をしていたように思えてならない。この世の中で良かったとホッとする。とか思っていたら、周りの人たちが『サクラ』だったりして。 -
Posted by ブクログ
今をときめく作家による、15ページずつの短編集。斜線堂有紀の作品で本文最後に「仕掛けが分かった?」と聞かれ、うむむわからん、一番気になりました。わかったことといえば前半の世界狭いうちは使う文字に制限かけてあること、だから、「私」はなくて、「I」。「難しいかもよ」じゃなくて、「むずいかもだよ」。彼の名前は「 」。これは10文字、または空白入れて9文字なのかなぁとかなり考えたけど、思いつかなかった。「しゅうとう」「ねんどう」「ごとう」「うとう」/「しゅうじ」「しゅうと」「しゅんご」「しゅうご」とか?でも適当な名前じゃ意味はないしなぁ…。
されど世界の終わり 三秋 縋
わたしたちの教室 佐野徹夜
息継ぎもできない夜に 松村涼哉
じゅうごしゅうねん、おめでとう 斜線堂有紀
穴があったら入りたい 一条岬
十五年後もお互い独身だったら結婚しようねと約束した二人の物語 綾崎隼
いざ、さらば 村瀬健
超能力者じゃなくたって こがらし輪音
星空に叫ぶラブソング 青海野灰
余白の隠れ家 古宮九時
初恋灯籠 遠野海人
世界が十五になる前に。天沢夏月
見花 入間人間
前略 十五の僕へ 時雨沢恵一
朝の読書だ nyan 高畑京一郎