三秋縋のレビュー一覧

  • いたいのいたいの、とんでゆけ

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    びっくりした作品でした。自分は恋する寄生虫からこの作者に興味を感じて読みました。恋する寄生虫も似ているような気もしましたが、精神に与えるダメージというか影響がとても大きかったように思います。もう一度読むにはしんどすぎるけれど新しい価値観を与えてくれた素敵な本でした。

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    2023年11月09日
  • いたいのいたいの、とんでゆけ

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     登場人物の暗い部分と明るい部分それぞれの温度感がとてもはっきりしていて本当に気持ちよく読めました。心から冷えてしまうような背景や復讐、心温まる2人の関係性。登場人物の温度感の違いは明確なのに世界がどこまでも寒色で彩度の低くみえる。高3あたりで三秋縋さんの作品にはじめて触れて以来、この温度感が自分にはとても心地よいものとして感じられて救いとなっています。
     読んでいて想像したのは映画レオンでした。マチルダの最後を思うと本作の結末後の登場人物はこうかもしれないとか考えてしまいます。ただ、2人は2人だけの人生の落とし穴に落ちているのでそこを勝手に脚色するのは野暮だなとすぐ思考を止めてしまいます笑。

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    2023年11月01日
  • 君の話

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     一本の映画を観終え、観客席で吐息をもらして立ち上がるのが緩慢になるような読後感でした。
     エターナルサンシャインのような雰囲気を感じて余計にそう思えてしまったのかもしれません。
     今作も他の三秋さんの作品同様に落とし穴の中で安寧を見出してしまう退廃的な人間に刺さる内容でした。
     最近物語ばかり読んでる自分に対して「こんなことしてて意味あるのか?」と疑問を感じていました。そんな疑問のなか本作を読んで自分の人生で欠落しているものを補うために読んでいることに気付き、さらに物語の終わりに疑問へのひとつの解答を得たように感じました。本当に三秋さんの作品は自分にとって劇薬であり、定期的に接種しないと現実

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    2023年10月25日
  • 三日間の幸福

    匿名

    自暴自棄となって人生をうる。元々人と関係を拒んできたがかなり少ない人生で、自分の本当の思いを知る。残り人生は最高の三日間出会った。一気読み。

    #共感する #切ない #感動する

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    2023年10月25日
  • 三日間の幸福

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    この物語で私が好きな点は、死に際に近づく度に世界の美しさを知っていくことです。

    寿命を売る話と聞いて、大半の人が命の価値に関する話を思い浮かべるでしょう。しかし、この物語はそんなに安い物ではありません。

    実際寿命を売ってしまったらこうなってしまうだろう、というのが序盤で描かれています。きっと私もこうなってしまうのだろう、と思いながら読みました。

    この物語の中盤に差し掛かる頃に、主人公が少しだけ変わるきっかけができるのです。そこから少しずつ変わっていく主人公が、読んでいて嬉しかったです。変わってくれたか、という感じです。序盤に出てくる何気ない話が伏線になって回収されるのが、本当に面白かった

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    2025年11月01日
  • 君の話

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    紹介文にある通り、出会う前から続いていて始まる前に終わっていた恋の物語でコンセプトがおもしろいし、記憶の消去、補充に関する話でそう遠くない将来存在し得えそうで自分だったらこの薬を飲んであの忌々しい記憶を消してしまうのかなと想像しながら読んだ。

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    2023年08月13日
  • いたいのいたいの、とんでゆけ

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    ネタバレ

    二度と抜け出せない穴に落ちた人の物語、美しくて溜息が出る。湯上と日隅だけでなく出てくる他の人たちもそうで、他人からみて不幸に思えるような状況も彼らにとっては幸福なんだろうな。自分もそちら側の人間なんて言うのは烏滸がましいけど、彼らの思想には共感するところばかりで、結末も彼らにとっては救済で、優しい物語だなと思った。一つ一つの場面が印象的だけど、やっぱり一番好きなのは湯上の「本当に何もかもが嫌になったら、そのときはいってくれ。僕が、君を殺してあげよう。」かな

    兵藤の、人に助言を与えたり悩みを聞いてやったりすることは巨大な責任を伴う行為であって、確実に問題に対処できる確信があると言うのでもない限

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    2023年07月17日
  • 寿命を買い取ってもらった。一年につき、一万円で。 3

    購入済み

    悲しく切ない終わり。

    きっと多くの人にこんな幸福な終わりは来ない。
    長生き=幸福と思えるほど生きていないので、うらやましくさえ感じる。
    そんな希望(ファンタジー)を見ながら悲しさや切なさも感じることに、まだ自分にとって日常の価値が残されていることを再認識できるような作品でした。

    #切ない #エモい

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    2023年07月02日
  • いたいのいたいの、とんでゆけ

    ネタバレ 購入済み

    私はミステリー小説が苦手で読めなかったのですが、この人の作品は一瞬で読めてしまいました。 この作品の前に同じ著者の『恋する寄生虫』を読んでいるのですが、それとはまた違ったような作品で読者を退屈にさせないいい作品だと思いました。 読み返したい作品です。

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    2023年06月22日
  • 恋する寄生虫

    購入済み

    潔癖症の青年と視線恐怖症の少女が恋に落ちる。二人の脳内には寄生虫が巣食っていた。恋は寄生虫の仕業か?寄生虫退治されたらその恋は終わるか?三秋市氏は寄生虫の知識は持ち合わせてなかったという。よくこんなストーリーを考えたなと、感心した。他人を受け付けないふたりが、互いに惹かれ合っていき、ぎこちなく愛し合う姿が好き。個人的には、フタゴムシとナナホシクドアの美しさに感動してしまい、興味がそちらにもっていかれた。

    #切ない

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    2023年06月22日
  • 寿命を買い取ってもらった。一年につき、一万円で。 2

    匿名

    購入済み

    終わりに進んでいく。

    元々の設定からそうゆう話ではあるけれど、過去に救いはなく終わりに進んでいく。
    人生のよりどころとか、根っことか(自分ではなく他人のそれは)何なんだろうと思ってしまった。
    番外編からしたら、それでも過去ではなく未来にということもあるのだろうけどね…。

    #エモい #切ない

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    2023年06月21日
  • 三日間の幸福

    匿名

    ネタバレ 購入済み

    感動

    とても感動しました

    #エモい #ドロドロ #泣ける

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    2023年06月09日
  • 僕が電話をかけていた場所

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    ハンス・クリスチャン・アンデルセンの人魚姫のお話と福井県?の八百比丘尼伝説のお話を活用していてとても納得のできる終わり方で良かった。
     この人が描く作風が好きです。

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    2023年05月14日
  • 君が電話をかけていた場所

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    病んでる時に読むと続きが気になってどんどん読んでしまう本。
     自分は小説を読むのが苦手だがこの人が書く本なら読む気に慣れるし、読みやすくて助かる。この本の続きの僕が電話〜も読みたくなった。

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    2023年05月05日
  • いたいのいたいの、とんでゆけ

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    ネタバレ

    草紙の正当な末裔はこの辺なんだろうなあ。不思議なほどそこしか見えない感じとか、その時代の空気がみっしりとよせてくるところとか。

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    2023年05月03日
  • 寿命を買い取ってもらった。一年につき、一万円で。 3

    購入済み

    楽しませてもらつた

    なんとなく暇つぶしで2ch漁っててそこで知ったくちやけど思わずコミカライズ買ってしまった、内容は既にしってるのに。それくらい良い話やったわ。

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    2022年11月04日
  • スターティング・オーヴァー

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    ネタバレ

    著者のひねくれ具合が本当に本当に好きです!

    タイムリープものという事で王道に「より良く」をテーマにしたものかと思いきや、初っ端からそれを否定されてて笑ってしまいました。

    そしてそんな王道から外れた物語だからこそ描かれる繊細な心の動きが綺麗で愛おしくて非常に面白かったです!

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    2024年05月11日
  • 君の話

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    夏凪灯花とは一体、何者なのか。違和感を抱えて読み進めるうちに、次第に不器用な二人のやり取りから目が離せなくなった。
    どこまでも切なく、穏やかな結末。
    心に優しく灯るような、温かく愛おしい読後感だった。

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    2022年10月02日
  • いたいのいたいの、とんでゆけ

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    ネタバレ

    「いたいのいたいの、とんでゆけ」は二度と抜け出せない穴に落ちた人の物語でした。薄暗い話としてではなく、元気の出る話として書いたつもりでいます。後書きより抜粋。
    読み終えた時、私は確かにそう思いました。これは、どうしようもない不幸の中で見つけた幸せの物語だったのだと。

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    2022年09月05日
  • 君の話

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    ナノマシンにより人の記憶を自由に変える事ができるようになった近未来。

    人は現実に起きた嫌な記憶を消去したり、こうであった欲しかったという疑似的な記憶を脳に取り入れたりしている。

    本書の主人公も家庭でも学校にも居場所や理解者のいない環境で育ち、現実と自分への嫌悪感から自暴自棄となり、過去の記憶を消去しようと決意する。

    ナノマシンを飲んで記憶が消したはずが、業者の手違いで疑似の記憶を植え付けてしまった。

    それはある少女との物語だった。
    そしてそれは「過去」にのみ存在するはずだったが。。

    前半はよくありがちな御都合主義で、こういう話かー。
    くらいでふーんと読んでいたが、
    中盤から後半の展開

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    2022年08月30日