三秋縋のレビュー一覧

  • 君の話

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    ・三秋縋さんらしい悲しく優しい話だった。
    ・他の作品同様、物語の前半で恋愛が進みつつ、いくつか謎が深まってゆき、後半でそれの解明とともに、恋愛心情が掘り下げられていく構成で、とても面白い。
    ・今まで読んだ三秋さんの作品と異なったのは、他は"悲しいハッピーエンド"という印象だったが、この作品は"幸せなバットエンド"という印象を受けた。

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    2023年12月14日
  • 君の話

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    ちょっと違うかも知れませんが、自分の青春時代に流行ったセカイ系作品を読み終わった後と同じ、なんとも言えない読後感を味わえました。主人公とヒロインにとっては世界以上に大切な出来事があったのに、世界は何も知らないし変わらないというこのモヤモヤ感が心地良いんですよね。SFガジェットの活かし方も素晴らしいですし、この作品大好きです。

    キャラもセリフも、設定も、ストーリーもめちゃくちゃ刺さったんですが、特に好きなところは、死の恐怖に直面した際に灯花が放った「私の死後、その死を嘆き悲しみ、一生消えない傷として心に刻みつけて欲しかった」という嘆き。その後、彼女のしたことを含めてあまりにも自己中心的な想いだ

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    2023年05月23日
  • 僕が電話をかけていた場所

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    痣。 顔の右側に青白くあるそれのせいで僕の人生は醜く歪んでいた。 
    「賭けをしませんか?」 公衆電話の向こう側からの提案、それは自身の醜さのせいで諦めた初恋を叶えるというもの。 斯くして僕の痣は消えた。 
    1994年夏、三年ぶりに出会った彼女は自殺を図り、その顔には僕と同じ痣があった。

    粗筋だけで面白い。 もちろん本編も面白い。 
    「痣」という大きなコンプレックスによって諦めた過去の恋を謎の電話主からの提案で取り戻しに行くというストーリー。 しかし初恋の彼女には自身と同じような痣が出来ていて、この提案が酷く残酷なものだと気付かされる。 痣を含め自分を素直に受け入れてくれた彼女、立場が逆になっ

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    2023年05月09日
  • いたいのいたいの、とんでゆけ

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    ネタバレ

    何度も人殺しをするので過激な表現が多く、痛々しいと感じる部分もあったので、そのような表現が苦手な方は気をつけた方がいいと思います。
    最後の結末は意外で、少し時間の隔たりがあるので複雑かもしれません。ですが、理解した時にはとてもすっきりしますし、なるほど!!となります。

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    2023年01月08日
  • いたいのいたいの、とんでゆけ

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    確かな幸福が最後ありました。  最後まで、主人公もヒロインも救われず状況も改善されません。しかし、最後には確かな幸福があったと私は感ました。とても、幸福の定義について考えさせられる小説だと思います。
    普通に読めれば、もっと高評価をつけたいところですが、物語を進める上で必要かつそれがあったゆえにこの感動を得られているのもわかっていますが、著者の描写能力が高いが故に残酷描写がダイレクトに伝わってしまい、ちょっと体調が悪くなってしまったのでこの評価になりました。

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    2025年12月13日
  • いたいのいたいの、とんでゆけ

    購入済み

    綺麗で残酷で悲しいけど温かい、一言では表せない感情が湧いてきます。暗闇のなかで必死に光を探すような二人の生き方がすごく切ないです。すっとするような結末ではないけど、二人にとっては救われた最後だったのではと思います。

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    2022年09月14日
  • いたいのいたいの、とんでゆけ

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    血や暴力、虐待とかの描写があるため、苦手な人もいるかも。
    鮮烈、という感じの三秋縋さんの作品。
    どこか欠陥を抱えた男女が出会い、噛み合わない日常を過ごしていく中で、不器用に惹かれあっていく。三秋縋らしい、歪なボーイミーツガール。
    終わり方もやっぱり、悲惨なハッピーエンドで、これもまた三秋縋らしい。

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    2022年09月13日
  • 君の話

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    三秋さんの本は(悪く言えば)どれも同じように、社会不適合な主人公とヒロインをめぐるお話で、本書も例に漏れず切なく悲しい(そしてより暗い)雰囲気をまとった物語である。ただ、何故かそこに引き込まれるのも事実で、本書のキーワードでもある「優しい嘘」が三秋さんの書く物語に共通する思想・魅力として読者の胸に訴えるのかもしれない。「義憶」という発想も面白い。(現実になったら中毒とか負の面が問題になりそうだが…)

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    2024年01月30日
  • いたいのいたいの、とんでゆけ

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    最終章、話の展開がまるで推理小説のクライマックスのようでとてもドキドキした。どうか2人に幸多からんことを。

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    2022年06月15日
  • 君の話

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    青春もので現実味がある作品かな、と思い手にとったら青春SFで少しびっくりしたが、今までにない恋愛の様子がえがかれていて、綺麗でうっとりしました(*´ `)
    今の現代では起こらないであろう状況なのに、登場人物たちの心情や悩みは今の私たちでも共感できるところが多いと思いました

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    2025年04月27日
  • あおぞらとくもりぞら 2

    U11

    購入済み

    生きてますよ

    2巻のレビューで書くことではないかもですが、発売から3年ほど経っても続刊の3巻は発売されてません

    「楽しみなのに…どうして…もしかして、三秋作品に引きずられて作画担当のloundrawさんが自殺とかしているのでは…」とおもいましたが、ツイッターを更新してるので安心です

    3巻楽しみにしてます

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    2021年08月08日
  • 三日間の幸福

    購入済み

    面白かったです。主人公が幸福だったのは三日間だけではなかったと思いました。登場人物たちが選択の際、迷いがないところが、読む側からしてもモヤモヤせずに軽く読み進められた気がします。

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    2020年10月20日
  • 僕が電話をかけていた場所

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    「君が電話をかけていた場所」の後編。
    運命の日8月31日を前に起こる様々な出来事。前作で打ち解けていた4人に急展開。衝撃の連続で動く物語でした。
    電話の女の謎、初鹿野の空白の4日間の謎。迫る期限の中の深町の行動。そして彼の運命。終わりまで一気読みでした。
    最後は落ち着くところに落ち着いたのかなと。
    いい結末だったかなとも思いました。
    全ては夏の幻の彼女の思惑の中。彼女自身も幸せな充実感のもと、結末を迎えられたんでしょうね。

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    2020年08月09日
  • 君が電話をかけていた場所

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    少年深町陽介と彼の幼なじみ初鹿野唯が、小学校から高校までの互いの時間軸の中、顔の痣に関する出来事の中で動くストーリー。
    受話器の謎の女の賭けに乗るかたちで新生活をスタートさせた深町。不良だった中学時代の過去を捨て、平凡な高校生になるはずが…。
    彼を取り巻く環境、関わる人物、そして変わってしまった初鹿野。
    非現実な出来事と、よくある10代の若者の日常。スムーズの物語を読む事が出来ました。千草さんは健気ですね。
    前編という扱いなので終わり方も唐突。
    最終的な感想は後編読んだ後ですね。

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    2020年08月08日
  • 僕が電話をかけていた場所

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    ネタバレを避けるため、あえて本書のあとがきから引用させていただく。


    あとがきより

    最近、「サマー・コンプレックス」という造語に関する短い文章を書いたら、驚くほど大きな反響がありました。
    世の中には「自分は一度として『正しい夏』を送ったことがない」という感覚を抱いている人たちがおり、彼らは夏を強く感じさせるものを見るたび、自分の夏と『正しい夏』とがかけ離れていることを痛感して憂鬱を味わっている……。
    こうした傾向を僕は便宜的にサマー・コンプレックスと名付けたのですが、このとき何気なく使った『正しい夏』という一件捉えどころのない言葉が、一部の層の心を掴んだようでした。
    多分、これは『正しい春

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    2019年10月01日
  • 君が電話をかけていた場所

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    続刊『僕が電話をかけていた場所』と合わせて一つのお話となる物語。
    三秋縋さんによる、あるひと夏の不思議なお話だ。

    現実に根ざしているのに不思議要素もある三秋さんの、どこか痛みや陰を伴う話は、読んでいて独特の納得を感じさせる。続刊にも期待。

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    2019年09月04日
  • 僕が電話をかけていた場所

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    あとがきの「サマーコンプレックス」にしっくりきた。理想の夏を満喫できていない感じ。これは理想を頭に思い浮かべて追いかけて、だから追いつけないということなんだね。

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    2019年08月16日
  • 君が電話をかけていた場所

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    凄く痛寂しい話。
    確かに自業自得なところもあるが…
    伏線が色々見え隠れしてるけど、それにしたって…
    ちと辛い。

    けど、先がとても気になる話。
    これ、同結末つけるのだろうか…
    そもそも電話の女は一体何が目的なのだろうか?
    痣はどこへ?

    色々、気になってしょうがない

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    2019年04月29日
  • 僕が電話をかけていた場所

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    ネタバレ

    ラスト10ページ目くらいから、惹きつけられる
    次どう来るのか目が離せない
    そして、この上下巻を読む人は人魚の物語をよく頭に入れておいたほうがいい

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    2018年02月19日
  • 寿命を買い取ってもらった。一年につき、一万円で。 3

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    想定内の平凡なラストにサブイボ。
    よくある設定に平凡な展開。
    でもそれがジワジワと変な現実感を覚えさせる。
    よかった。想定外に。

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    2018年02月02日