三秋縋のレビュー一覧
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Posted by ブクログ
著者のあとがきが1番刺さった、、!
・馬鹿は死ぬまで治らない
・命の価値や愛の力を書きたいわけではない
本来有限である人生において、"いつ訪れるかわからない死"が人を卑屈にしたり本来したいことや大切なことを見えなくさせることもあるんだろう。
寿命を売ってしまうことでこれから残されたわずかな時間の過ごし方を想ったり、これまでの人生を振り返っていろんなことを清算したり。わたしは余命を知った時に誰に会いたくなってどんなことを最低でもやり切りたいと思うんだろうか。
人生を豊かにする媒体に触れている人たち(本や音楽で正解のない世界)が、寿命を売買できる店の存在を知っているのも粋 -
Posted by ブクログ
寿命・時間・健康の価値について深く考えさせられる作品だった。
主人公クスノキの、世の中に対してどこか斜に構えたような、少し悲観的な考え方がとても刺さった。
「自分には何かしら人とは違う才能がある」「いつか人生は報われる」
明確な根拠もなく、努力もしていないのに、何かに縋るようにそう信じてしまう感覚。
その姿に、クスノキとの強い親近感を覚える場面が多かった。
自分の寿命、時間、健康に値段をつけるとしたらいくらなのか。
考えても答えが出ない、永遠のテーマを扱った作品。
特に、物語序盤から終盤にかけて描かれるクスノキの心情の変化が秀逸で、
自然と作品の世界にのめり込まされていった。
とても面 -
Posted by ブクログ
ネタバレ三秋縋さんの出版処女作。三秋さんらしい、特殊な設定の元で、主人公の内面を丁寧に描写することで、心の移り変わりを読者に届けているので面白かった。今でこそ、タイムリープものが流行っているから、既視感を抱いてしまいそうだが、10年も前だと新鮮だったのかな?
内容的には、森絵都の『カラフル』を感じさせる内容で、ありきたりではあったものの、それを感じさせないくらいの表現と、読後感の良さが印象的。ちょっと中盤の内容が長すぎてだれそうではあったけど、全体的に面白かった。
最近自分の読書の傾向を見ていると、どんでん返しや、オチがハッキリしていないものを読むと、飽きてしまうようなところがあるのかもしれない。ミ -
Posted by ブクログ
ネタバレテンポ感のいい、読む手も止まらない本でした。
最後まで読んだ時にタイトルの重みも違い、今の自分の人生を少し振り返るきっかけになるような本だなと感じました。
私的にはヒメノについてと、最後の3日間のうちの2日間は書いて欲しかったなと思いました。テンポ感がいい分、人物への深い話がそこまでなくあまり感情移入ができず、淡々と読んだところがあったため☆4にさせていただきました。
だけど、読んでいても展開が想像を超えてきてすごく楽しく読まさせてもらいました。ミヤギとクスノキさんは残りの3日間で売り払ったお金を使って2人が同じくらいになれる寿命を最後に買って暮らしてくれたら嬉しいなと思いました。 -
Posted by ブクログ
孤独と不安だらけの二人が
少しずつ心ひらいていくお話。
前半はめっちゃ暗くて
読んでるとこっちまでしんどくなるくらい。
でもその暗さがあるから
後半の変化がちゃんと心に響くし
二人の成長がまぶしく見える。
恋愛小説というよりは
「人とつながる怖さ」とか
「自分を認めるむずかしさ」を
じっくり描いた作品って感じ。
だから甘々な展開を期待すると
ちょっと物足りないかも。
心理描写がリアルで
キャラの気持ちがちゃんと伝わるし
共感できる人は多いはず。
展開は少し王道だけど
それでもページをめくる手が止まらない。
読後は切ないのにどこかあったかくて
考えさせられる余韻が残る。
暗めの物語や人間 -
Posted by ブクログ
うーん、怖い。ただただ怖い。『サクラ』は出会い系であったり、普通に存在するけど、このシステムがこのようなカタチで根付いていると、人間不信に陥ってしまうだろうなと思う。
尾上の元に一本の電話が入る。『高砂澄香が自殺しました』。高砂澄香とは、尾上がかつて一番愛した女性で、一番憎んだ女性だった。
高砂澄香が本当に死んだのかを確認するために昔住んでいた『さくらのまち』に戻り、澄香の家の前に行くと、そこに澄香と同じ顔をした女性が立っていた。
澄香の妹の霞だ。やがて、尾上は霞のプロンプターに指名される。プロンプターとは、自殺志願者に寄り添い、自殺をさせないようにする友だちのフリをする『サクラ』