三秋縋のレビュー一覧
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架空の青春の記憶を植え付けられた青年は、その夏、実在しないはずの幼馴染と出会う。これは始まる前に終わっていた恋の話。
『義憶』という架空の記憶を植え付けることで、過去を捏造することができる世界。虚構を憎む主人公の天谷千尋が、実在しない幼馴染に思いを寄せてしまい、その思いと葛藤する様がとても切なかったです。
なぜ架空の記憶を植え付けられたのか、また夏凪灯花は架空の人物なのかというミステリー要素もあり、ラストは思いがけない展開でした。
三秋さんの作品は初めて読みましたが、浮遊感のある世界観と三秋さんの文章がマッチしていて、とても良かったです。 -
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ネタバレまず、かなり読みやすかった。友達から紹介されたのだが、前に読んだ本が村上春樹の「騎士団長殺し」だったというのもあるのか、スラスラ文章が入ってきた(騎士団長殺しも勿論楽しんで読めたが)。
主人公であるクスノキの卑屈さ?というかしょうもない思春期特有の「自分は周りとは違う」と思って孤立してしまう経験。わりと少しは共感できる人が多いのではないか。俺はだいぶ前半喰らってしまった。
そういうしょうもないプライドのようなものだったり、「自分はこういう人間である(あり続けなければいけない)」という観念は、「確定した死」を前にして雑念として振り払われ、残るものを探す物語。
最初はクスノキは、「自分の中に -
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三秋さんの新作が出たと聞き、本屋に駆け込んだのに一年以上読めてなかった。活字に苦手意識のある自分ダメだなあー、読も読も
最近また読書を始めて読むことにした。
決してハッピーエンドにはしないけど、残された者に生きる意味を見出してくれる核の部分が三秋さんの中でずっと一貫していて好きだな。
この物語ではサクラ制度があるけど、この世の中こういうことって透明化で行わられ続けていることだと思ってる。
自分の利益の為に誰かを欺いたり、演技したり。
もちろん誰も教えてくれないけど。
その上で自分はこの人を信じようとか、この人を好きだなと思えるかどうかっていうのは結局自分の軸次第だなっ思った。
相手がど -
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ネタバレこんな形で、本の題名が回収されるとは。
とても辛い話だった。なにか救われたのだろうか。
一体、どこまでが彼らの心に残った出来事だったのだろうか。
読み進める手が止まってしまうことが多かったけれど、彼らが触れ合った手の温もりを想像せずにはいられなかった。
とにかく描写が細かくて、とても感情移入できたからこそ、辛かったのだと思う。
辛い話だったけど、彼らの世界、存在を覗き見できて良かったと思う。三秋縋さんはすごい。
こんな悲しくて悔しくて、儚い落とし所があるんだ。
2人の中で幸せならそれでいいと思えた。
あとがきにあった「落とし穴の中で幸せそうにしている人」がまさにこの本のことだと思った。そして -
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ネタバレ三秋縋さんの出版処女作。三秋さんらしい、特殊な設定の元で、主人公の内面を丁寧に描写することで、心の移り変わりを読者に届けているので面白かった。今でこそ、タイムリープものが流行っているから、既視感を抱いてしまいそうだが、10年も前だと新鮮だったのかな?
内容的には、森絵都の『カラフル』を感じさせる内容で、ありきたりではあったものの、それを感じさせないくらいの表現と、読後感の良さが印象的。ちょっと中盤の内容が長すぎてだれそうではあったけど、全体的に面白かった。
最近自分の読書の傾向を見ていると、どんでん返しや、オチがハッキリしていないものを読むと、飽きてしまうようなところがあるのかもしれない。ミ