立花隆のレビュー一覧

  • いつか必ず死ぬのになぜ君は生きるのか

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    知の巨人立花隆の膨大な著作の中から『人間とは何か』をテーマに再構成した本。
    『一見いかに成功し、いかに幸せに見えても、それがその人の望んだ人生でなければ、その人は悔恨から逃れる事ができない。反対に、いかに一見みじめな人生に終わろうと、それが自分の思い通りの選択の結果として招来されたものであれば、満足はできないが、あきらめはつくものである。』

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    2024年12月26日
  • 同時代を撃つ(1)情報ウオッチング

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    ジャーナリスティック批判精神
     悪くない本だ。

     まづその時の細かいニュースが知れる。多岐にわたるテーマがある。エイズ、イギリス政府の祕密裏のスパイ衛星、イラン・イラク戦争など。
     メディアの誤報・偏向も扱って、当時から新聞もTVもあまり変らないことがわかる。日本に関係のないニュースはあまり取りあげない。警察筋のニュースはほいほい批判抜きで取りあげるといふ欠点。

     うれしいのは時たま坂本龍馬の嫁、お龍さんなんかの話題も出ることだ。
     今の情勢を知るなら昔の情勢を知れ。これは私がいま考へた言葉だが、案外さうかもしれない。

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    2024年10月21日
  • 四次元時計は狂わない 21世紀 文明の逆説

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    著者は74歳にしていろいろなものがよくみえるようになったという。無関心領域が広くなったためらしい。自分もそれに続きたい。

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    2024年09月10日
  • 東大生と語り尽くした6時間 立花隆の最終講義

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    高校生〜大学生の時に読みたかった。
    立花さんの圧倒的な知の広さと深さにただただ恐れ入った。20歳の頃に立花さんと出会い、直接お話を聞いた方々が羨ましい。
    高校生の時は何もわからなくて惰性で過ごしていたけど、こういう方に会うために受験勉強って頑張るんだろうな…

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    2024年09月02日
  • 知的ヒントの見つけ方

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    もっともっと、社会情勢や政治に関心を持たねば、と思わされる。
    自分が歳を重ねたからかもしれないが。
    ただ、科学技術の話は少し難しかったかな。

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    2024年08月04日
  • 宇宙からの帰還 新版

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    アメリカの宇宙飛行を経験した飛行士達に立花隆がインタビューした内容をまとめた著書。
    170万年間地球から一歩も出なかった人類が初めて地球を離れ、暗黒の死の空間である宇宙空間や月から地球を見ることで地球の美しさ、儚さ、また天に居るとされる神の視座から地球を眺めることで宇宙の誕生や地球、人類、生命の起源、進化、環境問題、戦争などの争いを考察することで飛行士によっては神に邂逅したとする者も居て、科学的論理的思考でも答えが導き得ない深い思考に導かされる様子が記述されている。
    この宇宙への人類の進出は人類の進化史の転換点であるとの指摘には、これから続いていくであろう宇宙進出を想像した時、まさにそうなのだ

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    2024年07月28日
  • 青春漂流

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    ⚫︎久しぶりの地の巨人!何より文体が洗練されていて非常に読みやすい。
    ⚫︎様々な癖強な職業紹介、たいていドロップアウトからの逆転でその道の第一人者的な存在の彼等。しかも若い。
    ⚫︎やっぱり職人系多め。過酷な状況でも彼女やら妻がいるのは、やっぱりワイルド系は魅力があるのか…ただのサラリーマンはダメなんかな…
    ⚫︎しかし、一番は猿調教師だね。猿に下に見られないように半殺しにしないといけないとか、愛護団体が聞いたら卒倒する内容。まあね、そこは動物の世界だからね、情じゃないわな。
    ⚫︎今の時代なら、今をときめくYouTuberか、 ITエンジニアになるんかな?
    ⚫︎なんとなく、音楽系の職人の方が汗の匂

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    2024年07月03日
  • 立花隆 最後に語り伝えたいこと 大江健三郎との対話と長崎大学の講演

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    立花隆が亡くなってから編集された本。長崎に生まれた著者は戦争の恐ろしさを身をもって実感しており、また大江健三郎は中国からの引揚げ者であり、同様の体験をしている二人には通じ合うものがあった。
    保阪正康の解説も良かった。

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    2024年06月22日
  • 立花隆 最後に語り伝えたいこと 大江健三郎との対話と長崎大学の講演

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    2015年に行われた長崎大学の講演と作家、大江健三郎氏との1992年の対談を再構成した本。
    前半は、被爆者、核の脅威について。これからこの体験をどう伝えていくか、自分の経験も含めて語る。後半は、大江健三郎氏との対話。約30年前のソ連崩壊の頃の対談だが、その後の環境問題や人口減、移民、格差の問題、戦争の話について語っており、2人の先見の明を感じた。
    立花隆は、若者に対して、有効性を求めすぎてはいけないこと(コスパ,タイパの風潮)、大衆運動は99.9%は負け戦なのだから負け続けること、継続こそ力であり、自分の意思を持ち続けることが大事という。またメディアに対しては、視覚メディアと言語メディアでは性

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    2024年05月22日
  • 自分史の書き方

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    ・自分史の"書き方"というよりは自分史の"すすめ"だと思った。実際に書かれた自分史を覗きながら、その魅力を立花氏の視点から語られている。こういった記録は読者である第三者としては、一つの歴史小説として読めて面白いと感じた。

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    2024年05月12日
  • 宇宙からの帰還 新版

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    勝手な思い込みで、宇宙から帰還したあと、宇宙飛行士の身体的な変化についてまとめられたものとばかり思っていましたが、想像と違ってました

    宇宙から眺める地球の姿を見て、宇宙飛行士の精神面の変化について、アメリカの宇宙飛行黎明期に携わられた宇宙飛行士の方々にインタビューを通じてまとめられていました

    想像できない内容で、とても興味深かったです

    また、何名かの方にインタビューされていますが、それぞれ違った形で影響を受けられていて、でもどこか共通的な部分もあって、

    地球をただ単に軌道から眺めたときと、船外活動中に眺め時、月に上陸して眺めた時でまた違っていて、地球をより遠くから眺めることができた方ほ

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    2024年05月07日
  • 宇宙からの帰還 新版

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    40年以上前に書かれたものが、形を変え版を重ね今に読み続けられている良書。
    当時より宇宙は身近になっているものの、古さを感じないのは素晴らしい。
    宇宙飛行士を目指す人は皆読んでいるというが、宇宙に行くことが宇宙飛行士にとってその人生を一変させるほどのインパクトを持っていることがよくわかる。神を感じるなどはアメリカ人の宗教観にも沿ったものだろう。

    人間が宇宙で生きていけないのは、気圧がないためという事は初めて知ることができた。宇宙服が与圧のためということで高額になるのはとても理解できる。宇宙を知る意味でとても参考になる。

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    2024年03月28日
  • 日本共産党の研究(三)

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     最終巻では、リンチ共産党事件から党壊滅および軍部独裁の時代まで、またリンチ事件と復権問題に関する付録と資料が収録されている。第二巻の終わりで、佐野学と鍋山貞親、さらに河上肇が転向したことに触れた。それだけではない。スパイMをきっかけにスパイ査問が広がり、体制側による大量検挙、党にまつわるスキャンダルと、立て続けに打撃を与えた。これらの原因が合わさったことで、組織の足場を失ってしまい、これまでのような党の再建は厳しくなった。この頃まで、人民戦線運動が活発であったが、1936年〜38年に共産党系、労農系ともに、弾圧されてしまう。これにより、ファシズム体制が形成される。それ以降は第2次世界大戦が終

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    2024年02月17日
  • 日本共産党の研究(二)

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     第二巻では、1930年代以降の活動に焦点を当てる。この時期、共産党にとって大打撃を受けたことがいくつかある。そのうちの一つが、党の主軸にスパイがいたことである。スパイMと呼ばれた男は、当時の共産党にとって、活動を続けるのに必要不可欠な存在であった。ところが、実際は警察側の人物であった。スパイは信頼と裏切りの連続で、通常の人間にとって精神的に耐えきれないが、スパイMは強靭なメンタルを備えたためか、両方の活動を難なくこなした。それ故に、この人物は日本共産党の歴史を語るうえで避けて通れない。
     また、佐野学と鍋山貞親の転向も党にとって衝撃を与えた。佐野は親鸞を、鍋山中世の武士の思想に関心を持つよう

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    2024年02月17日
  • 日本共産党の研究(一)

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     現存の政党で唯一、戦前から存在する日本共産党。日本で全体主義が台頭した時代、最後まで戦争に反対した政党と言われるが、本書は、そんな長い歴史を誇る政党の結成から戦後の日本共産党のあり方を考察する。
     共産党の核となるのが、マルクス・レーニン主義(正統派)で、さらに分かれて教条主義と修正主義がある。共産党側としては教条主義が絶対で、修正派は党の規約に反すると見なす(修正派は社会民主党へと流れた)。著者は、この規約というのが共産党の特異性だという。レーニン主義の要素、すなわち暴力革命、プロレタリアート独裁、民主集中制の3つのうち、民主集中制が特に重要である。これは、民主主義と中央集権が合わさった体

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    2024年02月17日
  • サピエンスの未来

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    この本で書かれている進化についての考え方は、初めて知りました。とても興味深く読めました。
    そして、この本が1996年の大学の講義録であることやその考え方を提示したテイヤール・ドシャルダンが20世紀前半の人であることに驚きました。

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    2023年10月28日
  • 宇宙からの帰還 新版

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    宇宙空間にある地球、その中の生命体としての人間の存在。それを体験・実感出来るのは勿論宇宙に行った人だけだ。その頃迄に地球外に行った宇宙飛行士から詳しくインタビューをした作品で、とても面白かった。神の存在や精神活動の変化等、興味深い事ばかり。
    また、この本を読んで実際宇宙飛行士を目指すきっかけを与えているというのも素晴らしい。
    細かく読み解けばその度に深さを増すだろう。

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    2023年05月20日
  • 東大生と語り尽くした6時間 立花隆の最終講義

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    立花隆は21年4月に逝去。享年80歳。タイトルに最終講義とあるが、死期迫るタイミングでの著作。死についても心情を吐露するが、弱音を吐かない所は本音なのかよく分からない。あとがきに編集者。もう一度お目にかかってお礼が言いたいと。人間の知の力とは何なのかと、知の巨人に思う。好きなところに出かけ気になる事を掘り下げる立花イズム。死はこれまでの経験から想定される範囲の出来事として始まり、終わるはずだと。

    死について。好奇心との向き合い方。考えることについて。本は100冊読んで初めて1冊簡単な書を書けるが、読むに値する本を1冊書くには1000冊は読む必要がある。剽窃を防ぐにも既存の知識を把握する必要が

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    2023年05月18日
  • 青春漂流

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    ちょっと特異なキャリアの方ばかりに紹介が偏っていると思う。普通のサラリーマンにだって何かに悩みながら挑戦して道を切り拓いている人がたくさんいると思った。
    けど、紹介されている方々の挑戦事例はどれもエネルギーに満ちていて、自分も頑張ってみようと思わせてもらえた。1988年?に書かれた本だから、紹介されている方々のその後や現在はどうなのだろうと調べる楽しさがあるのも良かった。
    著者のこと、まだよく存じ上げないが、おそらく「青春」関連が主戦場の人ではなさそう。なぜこの本を著そうとされたのかについても興味を持った。

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    2023年04月25日
  • いつか必ず死ぬのになぜ君は生きるのか

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    頭の良い人の代表のような意味で「知の巨人」と思っていたが、もの凄い知的好奇心、探究心ゆえに知の巨人と言われていると理解を改めた。
    橘氏の過去の著作のダイジェストと言う感じに編集されており、価値があると感じている。
    橘氏の知的探究心は、人間とは何か、死とは何か、そしてやがて死ぬのに何のために生きるのかという問いに向かい、多方面に行動、思索している。
    特に死についての考察は深く考えさせられるものがある。死は恐ろしいと感じるのはなぜか、我々が漫然と考えている不安を「自分が消える不安」「苦痛への不安」「死後の世界の不安」に分類。特に死んだらどうなるのかわからない不安に対して、橘氏自身考えだしたら止まら

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    2023年04月07日