立花隆のレビュー一覧

  • 東大生と語り尽くした6時間 立花隆の最終講義
    若い時にこの本と出会いたかった。
    「およそ語りうることはすべて明晰に語りうる。しかし語りえぬことについては沈黙せねばならない」ウィットゲンシュタイン

    惜しむらくは、2021年4月に死去されたそうですが、彼が生きていたら、安倍晋三の暗殺と統一教会の事件についてどんな論考を巡らせただろうか。
  • がん 生と死の謎に挑む
    正常細胞はみな新しく生まれては、一定時間後に死んでいく。がん細胞は、細胞周期を追うメカニズムが壊れているから、簡単には死なない細胞になっている。それが癌化ということだ。
  • イラク戦争・日本の運命・小泉の運命
    イラクでの2つの日本人人質事件では、人質となった人々やその家族に対して、自己責任に名を借りたバッシング報道が続いた。今井紀明さん
  • 知の旅は終わらない 僕が3万冊を読み100冊を書いて考えてきたこと
    人間がこれほど凄まじい怒りを無言で顔貌のみを持って表現している様を僕はかつてみたことがありませんでした。田中角栄
    アポロ9号に乗ったラッセルシュワイカートは、宇宙体験をすると、前と同じ人間ではありえないと僕に語りました
    はじめての哲学体験も、その人の物の考え方の基本に大きな影響を及ぼします。どのよう...続きを読む
  • 宇宙からの帰還 新版
    面白かった。全体を通して、神を信じたくなるほど美しい惑星・地球の話と、完璧でスーパーヒーローに思える宇宙飛行士も人間であるという話が主だったと思うのですが、限られた人間しか未だ行くことが許されない宇宙での各宇宙飛行士の体験やコンテクストに関して、丁寧なインタビューを踏まえて言語化されていて非常にわく...続きを読む
  • いつか必ず死ぬのになぜ君は生きるのか
    知の巨人、立花隆さん。
    ほんとうに、色々なことを教えて頂きありがとうございます。
    「宇宙からの帰還」
    最初の出逢いでした。
    想いを馳せて、改めてご冥福をお祈りします。
  • 新装版 思考の技術 エコロジー的発想のすすめ
    自然ほど複雑なシステムはない。
    何かを食べる時はその10倍の下位層のものを食べている感覚で。
    環世界で見る。
  • ぼくらの頭脳の鍛え方 必読の教養書400冊
    正月の夕べに知的な刺激に浸ろうと本書を手繰ると、古典の読み方から戦争論やインテリジェンス、勉強法まで、知の巨人と知の怪物が繰り広げる縦横無尽の語り合いが、やはり面白かった。
    知の全体像を掴むために、巨大書店の書棚をすべて隅から隅まで見て回るのは、本書で立花隆氏が言及したのを読んだのがきっかけで、もう...続きを読む
  • ぼくらの頭脳の鍛え方 必読の教養書400冊
    第五章が面白い。
    日本人に欠けている最大の教養アイテムはゲオポリティクスだと思います。という立花隆の言葉が印象的。
  • 知の旅は終わらない 僕が3万冊を読み100冊を書いて考えてきたこと
    したり顔は若者の特権
    肌に触れること

    我々を鍛えるのは試練である。悪徳の試練を受けない美徳は空虚である。あらゆる書物には上記により相対的に存在の価値がある

    言論の自由には嘘をつく自由も含まれる

    武満徹
    シベリア鎮魂歌
    宇宙からの帰還
    エーゲ海永遠回帰の海

    読んでみたい
  • 宇宙からの帰還 新版
    これまで断片的にはちょくちょく読んでいたけど、今度は文庫で通して読んでみるとやっぱり宇宙に行きたくなる本。でも、ただ行くだけではそれほどの感動も刺激も受けそうにないなということもわかった。
    この本が書かれてから6年後の1989年、日本人最初の宇宙飛行士秋山さんがソユーズに行った。
  • サピエンスの未来
    古生物学者であり、イエズス会神父でもあったテイヤール・ド・シャルダン。その進化論について解説された良著。地圏という無生物の物質世界、生物圏という生物による物質世界。地球はこの二つで網羅はできず、非物質世界が存在する。これが精神圏。ヌースフィアとも呼ばれるが、ユヴァルノアハラリのいうサピエンスが生きる...続きを読む
  • 青春漂流
    本書に登場する人々に共通するのは、自分の仕事にとことん熱中していることだ。写真家の方の章などを読んでいると、その働き方は完全に人間の限界を超えているとしか思えない。が、仕事に対する熱意がそれを可能にしているのだろう。
     好きなことが大事だとか学歴なんか関係ないとか無理やり一般論を導こうとする議論はど...続きを読む
  • 日本共産党の研究(一)
    戦前の共産党が壊滅にいたるまでの経緯について、克明な調査をおこない、その歴史を記した本です。第一巻では、世界革命をめざすコミンテルンの指導のもとでの日本共産党の活動の軌跡を追い、田中清玄と佐野博の二人による「武装共産党」時代までをたどっています。

    戦前の共産党の歴史における最大の理論的な争点となっ...続きを読む
  • 日本共産党の研究(二)
    第二巻は、「スパイM」が暗躍した「非常時共産党時代」と、熱海事件以降の野呂栄太郎および山本正美を中心とする共産党再建の試みがえがかれます。

    スパイMこと飯塚盈延について著者は、関係者への取材を通してスパイとしての活動を終えたあとの彼のすがたについても明らかにし、このたぐいまれな活動をおこなった人物...続きを読む
  • 東大生と語り尽くした6時間 立花隆の最終講義
     立花隆と言うと、『田中角栄研究』などの著作もあるが、『サル学の現在』などの理系の本のイメージが個人的には強い。

     しかし、今回の読書でいわゆる文系の分野にも通暁していることがよく分かった。そして、自分には、聖杯伝説と言ったヨーロッパ人の知の基層をなす文化的共有知が欠けていることを思い知らされた。...続きを読む
  • 中核VS革マル(下)
    1960-70年代のサブカルチャー、つまり時代の空気を理解する上で革マル•中核の理解は欠かせない。
    その目的にこれ以上にかなう書籍はない、と思うほど客観的な視点で起きたこと•起きていたかもしれないことが記される本書は、時代の証言として歴史的にも価値ある一冊だと思う
  • 宇宙からの帰還 新版
    宇宙体験のドキュメンタリーだと思っていましたが、もっと深く宇宙や人間について考えさせられる内容でした。これまで宇宙に関心は無かったわけではないですが、ちゃんと学んだことはなかったのに、おおよそのことは想像しながら読めたのも著者が的確に解説をいれているからなのだと参考文献を見て気付きました。

    読み始...続きを読む
  • 中核VS革マル(上)
    彼らによりすぎ/批判的すぎる立場の記述が多すぎて、70年代の壮絶なまでの内ゲバの正体はなかなか見えてこない。連合赤軍に比べて、関連書籍も明らかに少ない。

    そんな中、歴史的経緯を踏まえ、情報を精査し、極めて客観的な視点で革マル•中核派の歴史を素描する本著は他に類を見ない優れた歴史書であり、彼らの正体...続きを読む
  • 中核VS革マル(下)
    本巻で最も興味深かったのは、実は巻末の年表である。これを見ると、両派がいかに多くの内ゲバ事件を起こしてきたかに驚かされる。

    筆者も指摘している通り、両派がそれぞれ自分達の思想を狂信的に信じ、異なる思想を認めないことからここまでエスカレートしたのだろう。

    現在はよく分からないが、両派ともいまだに存...続きを読む