青春漂流
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青春漂流

小説・文芸
638円 (税込)
319円 (税込) 10月1日まで

1pt

一度は挫折し、方向転換した若者たち。その大胆な選択が成功だったかどうかを、語ることはまだ出来ない。何しろ彼らは、迷いや惑いの青春の真っただ中にいるのだから。自らも不安や悩みの放浪の旅から、自己確立をしたという著者は、職業も種々な11人の若者たちと、夜を徹して語り合う。鮮烈な人間ドキュメント。……あらゆる失敗の可能性を見すえつつ、大胆に生きた人こそ、よく青春を生きたと、言うべきだろう。

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青春漂流 のユーザーレビュー

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感情タグBEST3

    Posted by ブクログ

    今から10年程前、今の夫と出会って二回目にこの本を渡された。彼のポケットから出てきた本だった。この当時、彼はなぜかこの本を何冊か買い、事あるごとに、人に渡していた。
    私はちょうどその時、大手企業で寝る間もなく働き、自分のやりたい事など忘れてしまい、なんとなく周りの人間に遜色なく生きることに精一杯で、同時にどこかに違和感を覚えながら苦しんでいたときだった。彼はなんとなく手渡した本だったのかもしれないが、私にとっては人生にとって私という人間が生きる上で何をしたいのかを気付かせてくれる本になったことは間違いない。そして彼もまた、この本と出合ったことで、自身の仕事をリスペクトし、その意義を再確認しながら突き進んでいたのだろう、と思う。

    この本の中では特に、猿回しやレコーディングミキサーという職業が印象深い。そのような職業に明るくなかった、もしくは考えたこともなかったからだ。それぞれの人生で何を極めるか、それはそれぞれの環境に影響されもちろん多種多様である。何も考えなければ私のようになんとなく大手企業に入り、なんとなく親が安心するのであろう人生を歩めば良い。それで違和感なく生きられるのならそれで良い。ただ私には、早朝に半分眠りながら始発で電車に揺られ、同じように疲弊した人間たちとずらずらと就業場所まで向かい、同じ服を着て、決められた時間に昼食を取らされ、また終電まで仕事をする、この日常は死んでいるに等しい期間だった。私である必要があるのだろうか、というような疑念がずっと私の中にはあった。

    この本と出合い、転職をした。この後、何度も転職を重ねることになる。日本の社会では転職を重ねることはあまり好ましくないとされる。あれから私は模索を続け、もがきながらも見えない何かに向かっていた。かなり遠回りをしたが、今思えば、この本と出合った時に、行き着きたいゴールは私の中ではすでに見えていたようにも思う。そのゴールは、今となってはやっと辿り着いた私のスタート地点となった。遜色なく生きることなんて、なんとも無意味なことで、シンプルに自分の気持ちの通りに生きること、ただそれだけだった。

    人生の岐路に立った時にこの本を読みたいと思う。何度読んでも良い。器用な生き方は私にはできない。だからこそ、人生の岐路に立つのは一回じゃなくて良い。一つ進んで、また新たな岐路に立ち、この本を読むとまた違う道が見えてくる、そのように思う。

    そして今またこの本を読みたいと思える。自分はこの本を読み直すことで、新たなフェーズに進めたんだなと感じることができる。

    あの時、私の状況や心境を彼が知っていたとは思えない。自分自身もまだ、気付いていなかった。ただなんとなく渡さなければならない気がしたのだろう、と思うようにしている。

    私も同じように、人にこの本を手渡すことがある。もし感じるものがあればと思った時に、同じようになんとなく手渡すようにしている。ある人は影響を受け、ある人は退屈に思う。それはその人の状況にもよるかもしれない。ただそのタイミングが一致した時に、何か見出すことができたらいいなと願う。

    1
    2023年09月05日

    Posted by ブクログ

    当時の若者たちの、果敢な挑戦を取材したもの。
    立花隆の文章がとても読みやすく、生き生きと
    イメージが立ち上がってくる。

    有名ソムリエの田崎真也さんを始めとして、
    自分が強烈に惹きつけられたことに対して
    貧乏も厭わず突き進んで、最高レベルの技術を
    習得する様がかっこいい。

    1
    2021年07月09日

    Posted by ブクログ


    非常に読み応えのある一冊で、一人一人のストーリーが面白かった。

    空海の謎の空白期間。
    それを立花隆は、『青春の謎の期間』と位置付ける。青春とは、立花隆にとって社会で活躍する前の準備期間としている。

    ガムシャラに働き、ガムシャラに悩み、それでも自分の信じる方向性を追い求める。

    空海は、無名の私度僧だったけど、結果的に今の日本の仏教の基礎を作った。

    自分も今はそんな青春の真っ只中にいるのかもしれない。だから、ガムシャラに悩んで、ガムシャラに頑張ればいい。

    恋愛も仕事も分からないから、ガムシャラにやれば良いんだ。そう思う。

    1
    2019年05月24日

    Posted by ブクログ

    就活中の大学4年生の時にこの本に出会いました。
    特に何かやりたい事がない人、やることが明確にある人
    それぞれ読んだ時に心の内側に熱いモノを感じ、何か行動をしたくなるそんな素晴らしい本だと思います。

    1
    2019年06月03日

    Posted by ブクログ

    20〜40代で取り上げられた若者たちが、今、皆それなりに大成していて、筆者に投資家としての才覚を感じざるを得ない。。

    1
    2015年09月27日

    Posted by ブクログ

    [共感した/手が止まった文章]
    ・恥なしの青春、失敗なしの青春など、青春の名に値しない
    ・いずれも、自分の人生を大胆に選択して生きようとしている男たちである。〜だが少なくとも、自分自身の人生を生きているぞという実感は持っているにちがいない男たちである。
    ・ああ、オレの青春は終わったなと自覚した。それは自分の生き方に対する迷いからふっ切れたことを自覚した時だったと思う。〜自分の生き方を模索している間が青春なのである。
    ・はじめから老成してしまっていて、青春など全く持たない人も、必ずしも珍しくはない。どういうわけか、最近その手の若者が増えているような気がする。肉体は若く、精神は老いぼれた青年である。〜そう言う人の人生は、精神的には墓場まで一直線の人生である。
    ・孔子は「四十にして惑わず」といった。〜迷いと惑いが制すyんの特徴であり特権でもある。それだけに、恥も多く、失敗も多い。〜自分に忠実に、しかも大胆に生きようと思うほど、恥も失敗もより多くなるのが通例である。
    ・また、あらゆる失敗の可能性を忘れている人は、いかに大胆に生きようと、無謀に生きたいというだけである。あらゆる失敗の可能性を見すえつつ大胆に生きた人こそよく青春を生きたというべきだろう。
    ・〜このまま誰にも知られずに死んでしまうのではないかと思ったことも一度ならずある。しかし、不思議なことに、そんなときでも悔恨はなかった。人生がそこで終わったとして、それも仕方がないと、妙にさめたあきらめの気持ちがあった。それまで自分が好きなように生きてきて、ことここにいたったのだという思いがあったからだろう。人生における最大の悔恨は、自分が生きたいように自分の人生を生きなかったときに生じる。〜それが自分の思い通りの選択の結果として招来されたものであれば、満足はできないが、あきらめはつくものである。
    ・しかし、ほんとうの人生論は語るべき対象というよりは、実践すべき対象なのだ。自分の人生を語ることが、論を何も立てなくとも、そっくりそのまま人生論になるような人生

    ・人は変装したつもりでも変装したものになってしまう。それを逃れるためには、一切の変装を拒否しなければならない。ありのままの自分でありつづけなければならない。だが、それは言うは易く、行なうは難い。
    ・〜口先だけで社会を批判したって何も変わらない。それより、どんなに小さくてもよいから、自分たちの手で自分たちがほしいものを作っていく。こうしたいと思うことを自分たちの手で実現する。そういう実践の積み重ねこそが、社会をほんとに変えていくんだと思ったわけです。
    ・なにか、都会の中にいると、自分が追い詰められていくような気がした。〜熱い雑然とした街が冷たい整然とした街に変えられていく。その中で、あの時代の熱さをかかえたまま都会から脱出したいと思ったんです。
    ・「労働の外にユートピアを求めるな。労働の中にユートピアを求めよ」
    ・我慢してやる労働は疎外された労働で、もちろんその中にはユートピアはない。しかし、そうではなくて、遊びのような労働がある。誰かに強いられてするものではなくて、自由に自分の発意でする労働、何かしらの欲求を抑圧しながらする労働ではなく、欲求を満足させるための労働、自分の能力を発見できることに喜びを感じられる労働、そういう遊びか労働かわからないような自由な労働の中にユートピアがあるというんです。

    ・腕が上がれば上がるほど、自分の腕をきびしく見ることができるようになる。
    ・〜ほんの短期間だったが、古川の将来に決定的な影響を与えてしまっていた。
    (・人間、三十歳を過ぎたら、人生の将来設計もたてられずに、職業をあれこれ変えてウロウロすべきではない。しかし三十歳までは人生の試行錯誤期間なのだから、少しウロウロしてみたほうがいいのではないか。
    ・「自分はどうなってもかまわないから、あなたがやりたいことをやってくださいといってくれたんです。男の人が好きなことに打ちこんでいるのを見るのが好きだ。」
    ・「安易にやる方法はいくらでもあるんですが、安易てのがきらいなんです。それに、安易てのは妥協を含むんです。妥協がきらいなんです。」妥協を排した人生は楽ではない。楽ではないが、楽しみは多いという。

    ・「結局、こりゃ、とにかく行かねば駄目だと。これというあてはないけど、行けばなんとかなるだろうと。とにかく行ってみて、行きあたりバッタリ試してみようと思ったわけです。当たってくだけろですね。ぼくはだいたい、人間というのは信念をもってやれば、まず不可能なことはないと思ってるんです。一旦不可能なことでも、一生懸命何か道はないか、どこかに道があるはずだと、信念を持って求めていけば、何でも何とかなるもんですよ。ぼくはいつもそう思って人生を切り抜けてきたんです」

    ・ここで生来の負けん気が頭をもたげた。自分もこの道で一流のプロになりたいと思ったのである。

    ・「石の上にも三年というから、三年だけは我慢してみよう。三年たったらやめよう。こんなところにいても料理なんか覚えられっこない」

    ・「人に教えるとなると、こちらも一生懸命勉強せざるをえませんから、それでずいぶんぼく自身が学びました。」「毎日が新しい発見の連続で、驚きと喜びの日々でした。」

    ・「〜やはり、自分が日本人であることから逃れきれないということではないかと思いますけどね」日本に帰ってきたものの、まだ、経済的には楽ではない。しかし、精神的には充実している。

    ・「〜そんなことをしたら、まだ二十代なのに守りの人生に入ってしまうと思って、思い切ってこれを全部使ってしまおうと決心したんです」

    ・〜通常のコースをフォローする能力に欠けていたから落ちこぼれたのではなく、そうしたくなかったから落ちこぼれたのである。落ちこぼれつつ、自分の情熱をかけるべき対象を追い求めていたのである。そして、それをいったん発見するや、彼らは落ちこぼれ人間から、とてつもない努力家に変身する。それまての彼が落ちこぼれであったとはとても信じられないくらい、精進を重ねて、一つの道をまっしぐらに進む。そしてただ自分と自分の意志と情熱のみを信じて、新しい人生を切り開くのである。

    ・「謎の空白時代」は、空海の青春である。〜「謎の空白時代」は、彼に、自分に対する自信を与えていた。自分に対する自信があったから、空海は自分に賭けた。自分の人生を自分に賭けたのである。未知の大海の中で自分が切り開いていくであろう状況に賭けたのである。

    ・自分の人生を自分に賭けられるようになるまでは、それにふさわしい自分を作るために、自分を鍛えぬくプロセスが必要なのだ。それは必ずしも将来の「船出」を前提としての、意識的な行為ではない。自分が求めるものをどこまで求めようとする強い意志が存在すれば、自然に自分で自分を鍛えていくものなのだ。そしてまた、その求めるとする意志が十分に強ければ、やがて「船出」を決意する日がやってくる。そのとき、その「船出」を無謀な冒険とするか、それとも果敢な冒険とするかは、「謎の空白時代」の蓄積だけが決めることなのだ。

    ・青春とは、やがて来るべき「船出」へ向けての準備がととのえられる「謎の空白時代」なのだ。そこにおいて最も大切なのは、何ものかを「求めんとする意志」である。〜彼を待っているのは、状況に流されていくだけの人生である。



    [読書中の突発メモ]
    ・プロローグが良すぎるな、全部メモしたい。エピローグも同様。
    ・日本の伝統について大学生の頃から想いがあった、今思い出した
    ・マルクーゼ
    ・どこまで本気でやり切れるか。没頭できるか。悔しさを覚えられるか。その本気度とリアルに持ってくる力の強さ。現実になるまで止めない強さが何かしら必要。それを根性と呼ぶのか、負けず嫌いと呼ぶのかわからないが、そのような粘り強さと執念が共有点なのでは。周りなんぞ関係ない。
    ・仕事と生きる方向を揃えるとは何と素晴らしいか。

    ・私は何で負けず嫌いなのか。原動力になるくらいの悔しさを覚えられるのか。要origin回帰。

    ・「石の上にも三年」というが、これまで自分はそこまでの辛い環境にいたことはないな。ただ耐えるだけでも苦しいような。何かしら学びを獲得できる環境としてとても優良なものだった。まだまだ甘いと感じる。もう26歳になるというのに、こんな甘ちゃんで良いのだろうか。時間がない。もっと切り詰めて密度高く人として生き切る日々を送りたい。仕事というものにおいて、散々な苦労をまだ味わってない。感覚的に、学生までと社会人をフェーズとして切り分けすぎているのかもしれない。人生は連続しているのに。

    ・無理矢理にでもアウトプットを出す、場を設定することをしなければ言語化や伝わる形への翻訳など不可。周囲に止められるくらいの狂気性や寝食忘れる夢中を爆発させたい。

    ・快感を覚えること、というのは、向いてることなのかもしれない。今まで理由なく好きなものが本気で好きであるもの、としてコトを探してきたが、追加。情熱をかけられること、も。キーワードは、感激・驚き・発見・喜びとする。

    ・自信を持てる、自分ならなんとか出来るやれる、と思えるコトを見つけたい。もしくは獲得する。

    ・おそらく自分は、学歴社会で、一般的な社会で、どう評価されるかが重要であるという思想が価値観として髄まで叩き込まれている。が、これは必要十分の観点からすると間違っている。あくまでも人生を豊かに生きるための一つの手段であり目的化されるものではない。取捨選択の一部として当たり前に扱われて良いもののはずだ。前提にすべきでない。

    ・この本に登場する方々の人選はどう行ったのだろうか、どうやって見つけたのか。過程が気になる。

    ・人生で自信を持って行動した瞬間などあったか。自分を信じられるまで、これ以上できることはなかったから結果がどうであれ受け止められる。と思えたのは、恐らく高校入試と宝塚受験と記憶障害後の大学受験だけ。あとは人の船に乗ってなあなあに来てしまったように思える。ただ、せっかく記憶を無くして人生が0になったのだから、あの時日本から飛び出して終えばよかったかもしれない。

    ・この本は人生における、特に40になるまでの間のバイブルになるものだと思う。出会えてよかった。とても。



    [徒然草]

    0
    2026年09月27日

    Posted by ブクログ

    心に何かメラメラしたものを感じさせる1冊であった。
    本著で出てくる11人の若者は、自ら情熱をかけるものを見つけ、それに死に物狂いで取り組んでいる。
    その生き様に大変刺激を受けた。
    また、何より先んじて重要なのは、学歴やスキルではなく「情熱」であると感じた。
    己が強い情熱かけられる何かを見つけるために、これからもリスクを取って、いろんなことに挑戦したい。
    そして死に物狂いで「青春」を終えたい。
    この本は私自身にまだ「青春」にすら至ってないということを突き付けてくれた良著であった。

    0
    2015年02月21日

    Posted by ブクログ

    今の自分の生き方に対して、頬をピシャリと叩かれた感覚。
    自分のやり方はまだまだだな・・と思わせてもらえる実在の登場人物達の生き様といったらそれはもう。世の中凄い人達は沢山いるものです。各々ジャンルは違えども、「突き詰め方」の教科書だと思います。

    0
    2015年01月31日

    Posted by ブクログ

    皆、挫折の果てに、何ものかを見つける。ここに載ってる人たちは、本当にすごいと思う25年位前?経った今、どうしてるか分からないけど、偉人と呼ばれている人達も自分の側に賭けて飛び込み、自分の世界を切り拓いていったのだと思う。

    自分も、何ものかを見つけ、「船出」の時を迎え、自分に賭けれる自信を持って挑みたい。そう思う。

    0
    2014年12月27日

    Posted by ブクログ

    最高、知の巨人の洞察力と登場人物の圧倒的な行動力に感服。
    登場人物のその後の活躍を見ると、あらためて筆者の凄さを感じる。

    0
    2014年09月24日

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