今回は今までの巻よりも、更に更に言葉が出ないくらいの展開だった。このところ毎巻が山場の連続になっている。大河小説の醍醐味がようやく味わえる段階まで物語が進んできたことを実感させられる。
ですから、私のことは心配なさらずに。
…私は、あなたに、お伝えしなければならないことがあるのです…たぶん、そのために、私はこうしてあまりにも不思議なヤーンの運命のなかに導かれ…そしてついにこの…さびしい村にたどりついたのだ。
すべては、これでよかった−すべては正しかったのだ。そう思うことが、いま、私は…こよなく嬉しい。(p.211)