栗本薫のレビュー一覧
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Posted by ブクログ
コレの良さは栗本ならではの芸術への造詣の深さや耽美な世界観、ドラマと感情の激しい表現の融合。
古典的な愛憎劇だが、ここまで強烈に劇的に美しく書けばやっぱり王道の面白さがある。
劇中にもあるように、一歩引いてみるとなんてことはなくコップの中の嵐に過ぎないのだが、その中を書くのがべらぼうに上手い。さすが江戸のお嬢様は教養が違う。
要は栗本節最高。八重さんのような女性を書かせたら天下一ですわ。でもキャラ的には友子さんが好き。かわいい。
ミステリ的にも抜かりなく、舞台装置に思えた芸事の世界が真相に深く関わり、情感にあふれたラストシーンへ繋がっている。
そこまで分かってんなら止めろよ伊集院大介とか言って -
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匿名
ネタバレ 購入済みライト感覚な推理小説&青春小説
江戸川乱歩賞受賞作の「ぼくらの時代」からはじまる作者と同名の栗本薫が大学のバンド仲間が殺人事件に巻き込まれながらも犯人を追い詰め対決していく。
シリーズを通して大学生から大学を卒業しバンド仲間もそれぞれの道を進むも自分の居場所を見つけられず、もがいている主人公にさらに事件に巻き込まれ…。
昔のバンド仲間に助けられたり彼に寄り添い助けを求める女性達と仲良くなったり別れがあったり、一番のお気に入りは美少女アイドルと相思相愛の仲になる『猫目石』でこれは推理小説でありながら恋愛小説でもある。
推理小説でありながら大学生の20代から30代で大人になっていく青春物語でもありライト感覚で気楽に読めます。
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Posted by ブクログ
「私たちは、もう滅びているの」
栗本薫の生死観。「滅び」の詰まった短編集。個の死と、人間の滅亡。時の流れと、地球のまたたき。あっという間に終わるのではなく、気づけばじわじわと、AIDSや戦争やその他の一つ一つは小さくても複雑な何かで、人類はゆっくりと「滅び」に向かって進み続けている。短編を読みその感覚の中に浸ると、今の生活が諦念を持って静かでもあり愛しくもあるように感じられます。
「巨象の道」と、赤ん坊のミイラを見た体験が著者が一番表現したかったものかなぁ。これはアレ(エイズ)で死に向かうまだ元気な若い夫婦の話だったけど、モチーフが当時話題になったばかりのエイズなだけで、2人の会話、本当の人生 -
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江戸時代の読本作家、曲亭馬琴が28年もかけて書き上げた、長編ファンタジー。一度は読んでみたいと思いながら、古文ということそれ以上に膨大な長さを思うと現代語訳でも手を出せないでいた。
そこで見つけた、この少年少女古典文学館シリーズ。元々は1993年に出された本の再編集。栗本薫編訳、監修は司馬遼太郎、田辺聖子、井上ひさしと皆既に他界された大家ばかり。
読みやすい現代語訳でありながら、古文調の言葉にはいちいち傍注を付けてくれている。「鎧」「むしろ」など昔の物が出てきたときにも、本文上部の口絵欄に絵付きで解説がある。所々に見開きカラーの挿絵ページ。贅沢な作りである。
物語は勧善懲悪で分かりやす -
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もう30年以上前になるが、中学生の頃夢中になって読んでいた。50巻ぐらいまで読んだ記憶があるが、
だいぶ前に100巻を突破しており、ほぼ記憶に残っていないし、今から読むのはかなり覚悟が必要である。
作者が亡くなった際に未完で終わるのかと残念に思っていたが、複数の小説家が協力して継続している
ようで是非完結してほしいと思う。置き場所を気にしなくて良い電子書籍で読み直してみたが、最近の
ファンタジーにないスケールの大きさとグロテスクさが際立っているし、その当時の冒険小説の影響も
垣間見えやはり面白い。当時ハンセン病に似た表現が問題になり修正が入ったようだが、今はちょっとした
事でタブーな言葉が多過 -
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ネタバレやっと文庫版を手に入れました。最新刊以外はなかなか置いてある書店が無いうえ、通販でも新品で続きの巻を揃えるのが難しい作品ですね…。
さて、ついにイシュトヴァーンとアムネリスが相見える時が来ました。お互いに曰く付きの恋に傷つき、それぞれ多くの苦難を乗り越えてきた二人。イシュトヴァーンとアムネリスは、パロのナリスとリンダの二人に自尊心を傷つけられたり、愛憎入り混じる感情を抱いている点、私は心を通じ合わせる素地があると思っていました。しかし、お互いの迸るプライドの高さから、初対面で相手を見下し合うという、対話と協働には程遠いやり取りをしてしまいます。そのため、可哀想なアリさんがやっとこさ実現させた -
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ラゴンの虜囚となったグインですが、塩の原でたまたま手に入れていた棒が「アクラの使者」の印であることがわかり、ラゴンの信頼を手に入れます。しかし、約束の刻限までは1日しか残っていません。
一方、グインなきセム族はモンゴール軍の猛攻にさらされ、いよいよ滅亡寸前。もう絶体絶命というところに、近道を通ってきたグインがラゴン族を引き連れて刻限ぎりぎりに現れます。
ラゴンの登場にモンゴールは戦意喪失。強気のアムネリスも遂に退陣を命じます。こうして、ノスフェラスに平和が取り戻されます。
といった、筋なんですが、モンゴール軍に蹂躙されるセム族、まさに虐殺と言うべきシーンですけど、読んでいて気持ち悪 -
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Posted by ブクログ
辺境編第4巻「ラゴンの虜囚」では、引き続きセム族とモンゴールとのノスフェラスの戦いが繰り広げられます。セム族も善戦しますが、状況を打破するには至らず、グインはもう一つのノスフェラスの主、ラゴン族に応援を求める旅に出ます。でも、ラゴン族の住んでいるところさえもわからりません。しかし、狼王の導きによりたどりつきます。
もう一つの大きな柱はモンゴールのマルス伯です。このモンゴールの老候にして精神的支柱は、グインの謀略により、凄まじい最期を迎えます。
テレビとは違って、グインの心の葛藤や、セム族内部の一筋ならぬ関係とか、細かい描写が光りますね。 -
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