栗本薫のレビュー一覧

  • グイン・サーガ外伝1 七人の魔道師

    Posted by ブクログ

    グイン・サーガ初の外伝、しかもこの話が書かれた頃の本伝では、グインは、まだどの国にも属さない一介の戦士でしかない。ケイロニアの国王になっているグイン、ここに辿り着くまでに作者栗本薫が130巻も書き継いでいるのがすごい。作者亡き後、ここから続編が続けられているのもすごい。それにしても、こんなに早くからヤンダルゾックがグインの宿敵として描かれているとは。本編にも劣らないヒロイック・ファンタジー感が強く出ているのがとてもいい。

    0
    2025年09月24日
  • 新装版 絃の聖域

    Posted by ブクログ

    コレの良さは栗本ならではの芸術への造詣の深さや耽美な世界観、ドラマと感情の激しい表現の融合。
    古典的な愛憎劇だが、ここまで強烈に劇的に美しく書けばやっぱり王道の面白さがある。
    劇中にもあるように、一歩引いてみるとなんてことはなくコップの中の嵐に過ぎないのだが、その中を書くのがべらぼうに上手い。さすが江戸のお嬢様は教養が違う。
    要は栗本節最高。八重さんのような女性を書かせたら天下一ですわ。でもキャラ的には友子さんが好き。かわいい。
    ミステリ的にも抜かりなく、舞台装置に思えた芸事の世界が真相に深く関わり、情感にあふれたラストシーンへ繋がっている。
    そこまで分かってんなら止めろよ伊集院大介とか言って

    0
    2025年09月11日
  • グイン・サーガ51 ドールの時代

    Posted by ブクログ

    足は失ったが魔導師ギルドの後ろ盾を得ていよいよナリス様の時代
    とても楽しそうで嬉しい
    がんばれヴァレリウス
    レムス陛下がどのように存在感を出してこれるかも注目

    0
    2025年05月15日
  • 風ヶ丘恋唄――眠り姫の夜

    購入済み

    いや、さすが栗本薫氏。

    途中、深く味わいたく、思いを馳せたりしましたが、思わずのめり込み最後まで一気に読みました。さすがです。すきがない。あまり、予習しないで読まれた方が面白いかな。あとから、わかることでさらにドキドキしたりするので。私の好きな執着系に入るかな?
    長い長い葛藤がたまらなくいい。
    グイン・サーガ自体は読んだことないのですが、登場人物に興味が湧きました。これだけで十分面白かったです。オススメ。
    情愛は慎み深くさわりだけあり。そこもいいのかも。

    #エモい #切ない #ハッピー

    0
    2024年08月11日
  • 栗本薫・中島梓傑作電子全集3 [ぼくらの時代]

    匿名

    ネタバレ 購入済み

    ライト感覚な推理小説&青春小説

    江戸川乱歩賞受賞作の「ぼくらの時代」からはじまる作者と同名の栗本薫が大学のバンド仲間が殺人事件に巻き込まれながらも犯人を追い詰め対決していく。
    シリーズを通して大学生から大学を卒業しバンド仲間もそれぞれの道を進むも自分の居場所を見つけられず、もがいている主人公にさらに事件に巻き込まれ…。
    昔のバンド仲間に助けられたり彼に寄り添い助けを求める女性達と仲良くなったり別れがあったり、一番のお気に入りは美少女アイドルと相思相愛の仲になる『猫目石』でこれは推理小説でありながら恋愛小説でもある。

    推理小説でありながら大学生の20代から30代で大人になっていく青春物語でもありライト感覚で気楽に読めます。

    #ダーク #ドキドキハラハラ #切ない

    0
    2023年12月02日
  • グイン・サーガ67 風の挽歌

    Posted by ブクログ

    ネタバレ

    この巻はすごい。1巻にでてくるグインと一緒に戦った戦士、その会話にでてくる居酒屋を訪れ、この戦士の遺言をはたす。壮大な伏線回収。鳥肌ものです。

    0
    2023年03月03日
  • グイン・サーガ外伝1 七人の魔道師

    Posted by ブクログ

    ネタバレ

    記念すべき外伝第1巻。本当におもしろくて何度読んだかわからないぐらいです。

    これが発刊したときには、まだ本編では「ノスフェラスの王」だったグインが、「ケイロニア豹頭王」と呼ばれているんですよ。(いづれはたどり着きましたが)
    最初読んだときは、「豹頭王」・・・ケイロニアの王まで行くんだ、とわくわくしていました。
    グインサーガの全てがここに詰まっていると言っても過言ではない、これは最高におもしろい小説です。

    0
    2023年03月03日
  • 滅びの風

    Posted by ブクログ

    「私たちは、もう滅びているの」
    栗本薫の生死観。「滅び」の詰まった短編集。個の死と、人間の滅亡。時の流れと、地球のまたたき。あっという間に終わるのではなく、気づけばじわじわと、AIDSや戦争やその他の一つ一つは小さくても複雑な何かで、人類はゆっくりと「滅び」に向かって進み続けている。短編を読みその感覚の中に浸ると、今の生活が諦念を持って静かでもあり愛しくもあるように感じられます。
    「巨象の道」と、赤ん坊のミイラを見た体験が著者が一番表現したかったものかなぁ。これはアレ(エイズ)で死に向かうまだ元気な若い夫婦の話だったけど、モチーフが当時話題になったばかりのエイズなだけで、2人の会話、本当の人生

    0
    2022年03月09日
  • グイン・サーガ94 永遠への飛翔

    Posted by ブクログ

    なんか、ここにきてすごく面白くなってきたグイン・サーガ。

    この巻では、グインの過去の事が少しずつ明らかになっていきます。

    明らかになったところで、グインはグインなのですが。

    アモンとの対決や、ノスフェラスにあった星舟の正体なども明らかに。

    0
    2021年04月18日
  • 里見八犬伝

    Posted by ブクログ

     江戸時代の読本作家、曲亭馬琴が28年もかけて書き上げた、長編ファンタジー。一度は読んでみたいと思いながら、古文ということそれ以上に膨大な長さを思うと現代語訳でも手を出せないでいた。
     そこで見つけた、この少年少女古典文学館シリーズ。元々は1993年に出された本の再編集。栗本薫編訳、監修は司馬遼太郎、田辺聖子、井上ひさしと皆既に他界された大家ばかり。
     読みやすい現代語訳でありながら、古文調の言葉にはいちいち傍注を付けてくれている。「鎧」「むしろ」など昔の物が出てきたときにも、本文上部の口絵欄に絵付きで解説がある。所々に見開きカラーの挿絵ページ。贅沢な作りである。
     物語は勧善懲悪で分かりやす

    0
    2021年03月03日
  • グイン・サーガ1 豹頭の仮面

    Posted by ブクログ

    もう30年以上前になるが、中学生の頃夢中になって読んでいた。50巻ぐらいまで読んだ記憶があるが、
    だいぶ前に100巻を突破しており、ほぼ記憶に残っていないし、今から読むのはかなり覚悟が必要である。
    作者が亡くなった際に未完で終わるのかと残念に思っていたが、複数の小説家が協力して継続している
    ようで是非完結してほしいと思う。置き場所を気にしなくて良い電子書籍で読み直してみたが、最近の
    ファンタジーにないスケールの大きさとグロテスクさが際立っているし、その当時の冒険小説の影響も
    垣間見えやはり面白い。当時ハンセン病に似た表現が問題になり修正が入ったようだが、今はちょっとした
    事でタブーな言葉が多過

    1
    2020年08月30日
  • グイン・サーガ28 アルセイスの秘密

    Posted by ブクログ

    ネタバレ

    表紙が格好良すぎる。
    そして挿絵もだ。

    グインのストーリーラインがやはり一番の楽しみです。
    グラチウス成敗のため、ゴーラ皇帝サウル130世と手を取り、紅玉宮への道を作ろうと策を練るグイン。
    不穏な夜風に紛れて、グインに夢魔の如く近寄るグラチウスを、俗物と一喝するグインの渋さ。

    0
    2019年12月22日
  • グイン・サーガ27 光の公女

    Posted by ブクログ

    ネタバレ

    やっと文庫版を手に入れました。最新刊以外はなかなか置いてある書店が無いうえ、通販でも新品で続きの巻を揃えるのが難しい作品ですね…。

    さて、ついにイシュトヴァーンとアムネリスが相見える時が来ました。お互いに曰く付きの恋に傷つき、それぞれ多くの苦難を乗り越えてきた二人。イシュトヴァーンとアムネリスは、パロのナリスとリンダの二人に自尊心を傷つけられたり、愛憎入り混じる感情を抱いている点、私は心を通じ合わせる素地があると思っていました。しかし、お互いの迸るプライドの高さから、初対面で相手を見下し合うという、対話と協働には程遠いやり取りをしてしまいます。そのため、可哀想なアリさんがやっとこさ実現させた

    0
    2019年12月22日
  • グイン・サーガ5 辺境の王者

    Posted by ブクログ

    ラゴンの虜囚となったグインですが、塩の原でたまたま手に入れていた棒が「アクラの使者」の印であることがわかり、ラゴンの信頼を手に入れます。しかし、約束の刻限までは1日しか残っていません。

    一方、グインなきセム族はモンゴール軍の猛攻にさらされ、いよいよ滅亡寸前。もう絶体絶命というところに、近道を通ってきたグインがラゴン族を引き連れて刻限ぎりぎりに現れます。

    ラゴンの登場にモンゴールは戦意喪失。強気のアムネリスも遂に退陣を命じます。こうして、ノスフェラスに平和が取り戻されます。

    といった、筋なんですが、モンゴール軍に蹂躙されるセム族、まさに虐殺と言うべきシーンですけど、読んでいて気持ち悪

    0
    2019年12月17日
  • グイン・サーガ4 ラゴンの虜囚

    Posted by ブクログ

    辺境編第4巻「ラゴンの虜囚」では、引き続きセム族とモンゴールとのノスフェラスの戦いが繰り広げられます。セム族も善戦しますが、状況を打破するには至らず、グインはもう一つのノスフェラスの主、ラゴン族に応援を求める旅に出ます。でも、ラゴン族の住んでいるところさえもわからりません。しかし、狼王の導きによりたどりつきます。
    もう一つの大きな柱はモンゴールのマルス伯です。このモンゴールの老候にして精神的支柱は、グインの謀略により、凄まじい最期を迎えます。
    テレビとは違って、グインの心の葛藤や、セム族内部の一筋ならぬ関係とか、細かい描写が光りますね。

    0
    2019年12月16日
  • グイン・サーガ2 荒野の戦士

    Posted by ブクログ

    【再読】ケス河、そして辺境の地ノスフェラスへとグインたちは逃げ延びて行く。そしてアムネリスたん登場、スニとの再会。盛り沢山の第二巻。一難去ってまた一難のグインたちを待ち受けるのは・・・。三巻へ。

    0
    2019年10月18日
  • グイン・サーガ3 ノスフェラスの戦い

    Posted by ブクログ

    【再読】辺境の地ノスフェラスでセム族を率いるグイン。元からこの地の王であったかのような立ち居振る舞い。セム語も話せるし、グインの正体についての謎は深まるばかり。ノスフェラスに侵攻してきたモンゴール軍をあの手この手で迎え撃つ。不気味なカル・モルの登場、モンゴール軍の本当の目的とは、、、。4巻へ。

    0
    2019年10月18日
  • グイン・サーガ4 ラゴンの虜囚

    Posted by ブクログ

    ネタバレ

    【再読】この巻は、何と言っても最後のシーンが強烈。グインの計略にかかり、セムの集落に引き込まれたモンゴール軍。そこに待ち受けていたのは原始的ながらもえげつない罠。アルゴンのエルになりすましていたイシュトヴァーンに騙されたマルス伯と、老ガランスが不憫でならない。

    0
    2019年10月18日
  • グイン・サーガ5 辺境の王者

    Posted by ブクログ

    【再読】この巻にて辺境篇が終了。かなり満足感があるのに、この後130巻も続くなんて!そんな都合良くいくかって思うところもあるけど、やはり読ませるだけの魅力でいっぱい。セムとラゴンの王にと請われてまんざらでもないグインが素敵。さて、次巻からは少し退屈な宮廷陰謀モノ。スカールは好きだけど。

    0
    2019年10月18日
  • キャバレー

    Posted by ブクログ

    今年に入って、母がしきりに栗本薫さんの話をしてた時期があった。その頃、ちょうどこの本を三省堂書店で見かけ、縁を感じたので読んでみた。

    ジャズ界の偉大な先人たちよりも人生経験が乏しいことを気にしながらも、いろんなことを考えながら音楽に向き合う若い主人公。この本に描かれたすべての経験が、これからの彼のジャズを作り上げていくのだろう。

    本の帯の「ハードボイルドなのに青春小説でもある」という一文が、この本の内容をよく表してるな…と思った。

    一言で言い表せない愛ってあるよね。

    0
    2019年05月01日