栗本薫のレビュー一覧

  • グイン・サーガ5 辺境の王者

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    【再読】この巻にて辺境篇が終了。かなり満足感があるのに、この後130巻も続くなんて!そんな都合良くいくかって思うところもあるけど、やはり読ませるだけの魅力でいっぱい。セムとラゴンの王にと請われてまんざらでもないグインが素敵。さて、次巻からは少し退屈な宮廷陰謀モノ。スカールは好きだけど。

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    2019年10月18日
  • キャバレー

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    今年に入って、母がしきりに栗本薫さんの話をしてた時期があった。その頃、ちょうどこの本を三省堂書店で見かけ、縁を感じたので読んでみた。

    ジャズ界の偉大な先人たちよりも人生経験が乏しいことを気にしながらも、いろんなことを考えながら音楽に向き合う若い主人公。この本に描かれたすべての経験が、これからの彼のジャズを作り上げていくのだろう。

    本の帯の「ハードボイルドなのに青春小説でもある」という一文が、この本の内容をよく表してるな…と思った。

    一言で言い表せない愛ってあるよね。

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    2019年05月01日
  • グイン・サーガ130 見知らぬ明日

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    作者の死で超大作が未完という茫然自失な巻でした。
    栗本さんは素晴らしい語り手でしたね。
    その後別の作家が引き継いでおられますが未だに手を付ける気になっていません。。

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    2019年04月13日
  • グイン・サーガ11 草原の風雲児

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    いよいよレムスがパロ奪回軍をおこそうという矢先、グインとイシュトバーンは新たな冒険へと旅立っていきます。可哀そうなリンダ。一方、先行していたスカール黒太子とベック公の軍は、奇想天外な策でパロ入りを目指します。そしてクリスタルでは、非業の死を遂げたはずのナリス公が現れ、新たな策を巡らし始めます。中原の混乱は、草原の民にも大きな運命の展開を強います。物語は怒涛の第三部に突入です。

    プロローグ
    屡気楼の恋歌
    別離と出発
    閣の王子
    風雲児スカール

    著者:栗本薫(1953-2009、葛飾区、作家)

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    2019年03月30日
  • グイン・サーガ12 紅の密使

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    新興国モンゴールに滅ぼされた中原の華パロ。しかし、そのパロ奪還を目指す役が動き出す中、それは沿海州の諸国にも影響を及ぼします。パロにつくのか、モンゴールにつくのか、あるいは中立を目指すのか、会議が開かれます。諸国間の思惑がせめぎあい、陰謀が展開されます。そして、その中にイシュトバーンの姿が現れ…
    沿海州会議の行方はいかに、イシュトバーンはどのように動くのか、パロを目指すレムスの戦いは、物語に新しい糸を織り込む巻です。

    ヴァーレン会議
    紅の密使
    レムス初陣

    著者:栗本薫(1953-2009、葛飾区、作家)

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    2019年02月05日
  • グイン・サーガ1 豹頭の仮面

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    先日亡くなられた栗本薫氏の超有名シリーズ「グイン・サーガ」の第1巻です。
    既に出版されているのは正伝129巻・外伝21巻で未完に終わった大シリーズの第1巻で、1979年に出版されましたが、後に1983年に改訂されました。
    物語はモンゴールに攻め落とされ、父王夫妻を殺害された世継ぎの双生児レムスとリンダ。そして彼らがルードの森で出会う豹頭の戦士グイン。彼らを中心に様々な人間模様が描かれる大河ドラマです。
    第1巻では、彼らの出会い、モンゴールによる捕縛、スタフォロス砦でのイシュトヴァーンやスニ、オロとの出会い、ヴァーノン伯爵との戦い等が描かれます。
    2009年4月からNHKでアニメ化されまし

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    2019年01月30日
  • グイン・サーガ3 ノスフェラスの戦い

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    いよいよセム族連合軍とモンゴールとの戦いが始まります。モンゴールが何故ノスフェラスにこだわるかも明らかになります。本の冒頭に今後の展開を予告する部分もあって、イシュトヴァーン、レムス、グインがそれぞれ将来的には王になることが示されます。
    アニメでは省略されているセム族がイドの谷をわたる部分もあって、想像力がかきたてられますね。

    運命との避遁
    月下の石像
    陽炎の果てに
    《瘴気の谷》再び

    著者:栗本薫(1953-2009、葛飾区、作家)

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    2019年01月25日
  • グイン・サーガ外伝9 マグノリアの海賊

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    グイン・サーガの外伝で、ミュージカルにもなった作品です。
    イシュトヴァーン20歳の恋物語で、内容的には「おいおいそんなことあるか?」という感じはあるし、グイン・サーガ的な陰謀や活劇もなくて、まあ凡庸かなぁ。
    ところで、本編では22歳の傭兵として登場するイシュトヴァーンですが、この作品では海賊船の首領で、子分もいっぱい。ってことはこの後傭兵に身を崩す何かがあったってことだよねぇ。子分たちはどこ行ったの?船はどうなったの?
    そんなことの方が気になる一冊です。

    マグノリアの島
    夜光虫の恋唄
    マグノリア祭
    いつか

    著者:栗本薫(1953-2009、葛飾区、小説家)
    解説:あかぎはるな(栗本薫の別

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    2018年12月30日
  • グイン・サーガ9 紅蓮の島

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    無人島に漂着した一行。行方不明になっていたグインも不思議な性で再合流。そしてそこの洞窟で彼らが見た不思議な光景。光の子らが守る不思議な機械。手も足も顔もない異様な赤児。島が避けて飛んでいく光球。そして、それらに共鳴するリンダの予知力。これらはグインの過去に何か関係があるのでしょうか?
    船にたどり着いた彼らはアグラーヤの御座船に拾われます。アグラーヤで即位の名乗りをあげるレムス。いよいよ彼らはパロ奪還に向けアルゴスに向かいます。その中でリンダとイシュトバーンの関係にも変化が。
    そしてモンゴールでは、アルド・ナリスの恐ろしい陰謀で世継ぎミハイル公子が毒牙にかかります。
    そして、遂に婚礼の日を迎えま

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    2019年12月17日
  • グイン・サーガ10 死の婚礼

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    ついにアルド・ナリスとアムネリスの婚礼の朝を迎えます。サリアの前で応援の愛を誓うかと見えたその時、想像もつかない恐ろしい事件が起こります。
    悲しみにくれるアムネリス。弟ミハイルの訃報を聞いても流す涙さえもうありません。ところが死んだはずの人が実は…。そんなことは知るよしもないアムネリスは泣く泣くトーラスへむかいます。
    何という卑劣、何という企み、目的のためにはどこまでも手段を選ばないナリス。
    きっと刀を入れ替えたのも、アストリアスを逃したのもナリスに違いないと思うんですがなぁ。

    前夜
    サリアの日
    死の婚礼
    喪服の花嫁

    著者:栗本薫(1953-2009、葛飾区、作家)

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    2019年12月17日
  • グイン・サーガ35 神の手

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    モンゴールとクムとの戦いもいよいよ佳境。裏で暗躍するアリストートス。そして謎の男の登場。アムネリスの情熱的な恋が描かれる中で、フロリーの恋心もいよいよ絡まり…。次への波乱に富んだ章です。


    丘の上の風
    闇に蠢くもの
    光と風
    神の手

    著者:栗本薫(1953-2009、葛飾区、小説家)

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    2019年06月10日
  • グイン・サーガ外伝8 星の船、風の翼

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    ナリスのクリスタル公就任を軸に、十代のナリスとディーン兄弟のかなり屈折した愛情と自我の目覚めと別れ、ナリスに降りかかる謀略が描かれます。
    それにしてもディーンの考え方が幼すぎだよねえ。
    自由を獲得したディーンに対して、ナリスの憤りの根は深そうです。
    将来のディーンの身の振り方に大きな影響を与える外伝です。

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    2019年11月14日
  • グイン・サーガ3 ノスフェラスの戦い

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    グインサーガ3巻の時点でイドを使っての反撃だったんですね。てっきりマルス伯憤死の時がイドの話だった気がしていましたが、すっかり記憶がこんがらがっていました。
    昔読んだ時よりもセム族にとっても愛情を感じます。前は知能のあるお猿さんとしか思っていませんでしたが、信頼すると深い愛情を示してくれる彼らの言動にグッときます。グインが後年セムやラゴンとの生活を懐かしく感じる気持ちがよく分かります。率直で愛情深くて、見た目のちがいで排除することなく受け入れる度量の深さは、その懐に入ってしまえば人間界よりよっぽど居心地が良さそうです。
    アムネリスが冷徹な将軍としてぶいぶい言わせていますが、後年の恵まれない姿を

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    2018年04月10日
  • グイン・サーガ2 荒野の戦士

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    再び中原へ戻って参りまして2巻目。何も見なくてもほぼほぼ展開分かるのですがそれでも懐かしさで胸がいっぱい。高校からの青春の日々とリンクしてしまうのでなかなか冷静な評価は難しいものがあります。もう何冊か読むと冷静になれると思うんですけどね。

    スタフォロス城を脱出したグイン、リンダ、レムス、スニ、そしてそして一番迷走する事になるイシュトヴァーンが元気いっぱいで微笑ましい。暗黒のケス川のビッグマウスも元気一杯に一行を食い殺そうとするし、モンゴールの公女将軍のアムネリスも冷徹ながら初々しい堅苦しさ。そう、そうだったなあ最初の頃の冒険譚は神の域だったんだ。こんなの初見で読んだらわくわくして眠れないです

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    2018年04月02日
  • グイン・サーガ1 豹頭の仮面

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    本をここまで読むきっかけになったのは、中学校3年の時に行ったスキー旅行。友達から言われた「たまにはお前も本読めよ」という言葉でした。その時に富山の本屋さんで見かけたグインサーガという本。実はファミコン通信、通商ファミ通の広告にグインサーガの31巻の広告がついていたのでした。なじみ深いファイナルファンタジーのデザインをしていた天野喜孝氏の美麗な表紙に、なんだかわからないけれどゲームの世界みたいで面白そうだと漠然と思っていました。
    そして富山の本屋さんににズラリと並んだグインサーガから一番かっこよかった28巻「アルセイスの秘密」を手に取りました。なんで1巻からじゃなかったかって?こんなに長い本が存

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    2018年03月21日
  • 里見八犬伝

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    原作は全98巻からなる古典エンタメの最高峰。
    こちらは現代語で読みやすく一冊に超超超凝縮。カラーの挿絵も盛り上がりに一役。
    生い立ちの違う八勇士が「犬」「玉」「アザ」に導かれ出会い活躍していく痛快時代物ファンタジー。八勇士のキャラクターの描き分けにも注目!
    原作は老後に取っておいて、まずはこちらからいかがですか?

    ペンネーム とぼとぼ

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    2018年03月09日
  • グイン・サーガ34 愛の嵐

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    この回は壮大な愛の物語。だけど、どこかにダークな部分も感じるけど。
    リンダに思いを寄せるアウレリアスは、成り行きでナリスを決闘をすることに。
    決闘に敗れたナリス。その時、リンダに信託が下り、ついに二人に運命の時が訪れまるというお話。
    愛の物語の裏にナリスのダークな部分が垣間見られ、物語を複雑にしていきます。

    クリスタルの恋
    決闘
    サリアの絆

    著者:栗本薫(1953-2009、葛飾区、小説家)

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    2019年01月07日
  • グイン・サーガ33 モンゴールの復活

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    ネタバレ

    ついにクム軍を破り、モンゴールの復活を宣言するアムネリス。イシュトヴァーンも臣下として最大限の栄誉を受けますが、窮屈な宮廷の中で彼の心はますます鬱屈したものになっていきます。
    そして、赤い盗賊団はアリストートスの卑劣で容赦ない奸計により、すさまじい最期を遂げます。
    さらに、イシュトヴァーンとアリストートスの本心を見抜くアレン・ドルフェスの登場が、物語にさらに深い影を落とします。
    このサーガの登場人物は概ね単純な性格付けがされていますが、イシュトヴァーンの複雑で屈折した性格は出色ですね。ますます暗黒面に引き込まれていくイシュトヴァーンのこれからに注目です。

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    2017年01月06日
  • グイン・サーガ30 サイロンの豹頭将軍

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    ついに闇の司祭グラチウスとの闘いを終え、グインは自分の過去の一部を知ることになります。そして、ユラニア宮廷での御前試合を終え、グインはケイロニアに凱旋します。サイロン宮廷でグインを待ち構えていた衝撃の運命。そして、シルヴィアとの新しい展開。グインの運命いかに。

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    2016年07月29日
  • グイン・サーガ29 闇の司祭

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    ネタバレ

    アムネリスはイシュトバーンの手引きの下、ついにクムからの脱出を目指します。
    一方、ケイロニアの首都アルセイスにわけいったグインは、闇の司祭グラチウスと見えます。
    グラチウスによってグインはユラニアに巣食う陰謀を知るとともに、ノスフェラスのラゴンやセムとの再会を果たしますが、これらは全てグインを我が物とするためのグラチウスの陰謀でした。
    果たして、アムネリスとイシュトバーンの逃避行は成功するのか?グインはグラチウスを打ち破れるのか、結果は次巻以降です。

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    2016年07月18日