【感想・ネタバレ】キャバレーのレビュー

あらすじ

音楽の神に愛された美青年、矢代俊一。
恵まれた家庭、一流大学。その全てを捨て彼が選んだのは、場末のキャバレー。
本物の音楽を知りたい、その欲求に突き動かされ演奏する俊一に、
暴力団幹部の滝川は魅了される。
俊一の音楽がいかに好きかを告白する滝川に、次第に絆されていく俊一。
しかし仲間の裏切りにより、俊一は滝川の組からその身を狙われることに。
殺せばいいと強がる俊一に、葛藤する滝川は……。

天才への憧憬とどうしようもない現実をその筆であざやかに切り取って見せた、栗本薫の名作!

...続きを読む
\ レビュー投稿でポイントプレゼント / ※購入済みの作品が対象となります
レビューを書く

感情タグBEST3

Posted by ブクログ

今年に入って、母がしきりに栗本薫さんの話をしてた時期があった。その頃、ちょうどこの本を三省堂書店で見かけ、縁を感じたので読んでみた。

ジャズ界の偉大な先人たちよりも人生経験が乏しいことを気にしながらも、いろんなことを考えながら音楽に向き合う若い主人公。この本に描かれたすべての経験が、これからの彼のジャズを作り上げていくのだろう。

本の帯の「ハードボイルドなのに青春小説でもある」という一文が、この本の内容をよく表してるな…と思った。

一言で言い表せない愛ってあるよね。

0
2019年05月01日

Posted by ブクログ

本物のジャズを希求し、敢えて猥雑なキャバレーに身を置く若きサックスプレイヤー・フルート奏者の矢代。そのサックスの音色に何かを感じ取った暴力団の男・滝川との奇妙な交流から始まる、熱くてクールなジャズ小説。と同時に、世知辛い世の中の思惑に翻弄されるしかない一青年の遍歴を描いた青春小説であり、高尚な魂の求道をストイックにしたためた教養小説でもある。キャバクラに呑み込まれる遥か以前、昭和末期という時代を感じさせる差別用語丸出しの赤裸々な描写も、都会のいかがわしい喧騒を表現するにはぴったり。

0
2020年01月18日

Posted by ブクログ

ネタバレ

若きアルトサックス演奏者の話。その容姿と才能からいろんな人の関心を集めて、面倒な事件に巻き込まれていく。

主人公に惹かれる人はなぜ惹かれるか理由が説明できないってみんな言う。もちろん主人公自身もなんで自分が好かれいるのか分からず困惑する。
自分とかけ離れた人を好きになるというか、憧れるという気持ちはすごいわかる。宇宙人みたいに何考えてるか分からないから、変に勘繰らなくてすむし、自分の都合の良いように相手を解釈できる。自分にとってまったく理想通りの人って存在しないけど、いるかもしれないって夢見せてくれる相手っていいなって思う。
ここに出てくる人は主人公に夢や理想をみている気がする。

0
2019年04月27日

000

表紙イラスト

表紙イラストは、、、
鹿乃 しうこ、姉は漫画家の内田一菜、
どちらもBL系の方みたいです。
まあ、お好みで。

0
2024年05月17日

「小説」ランキング