薬丸岳のレビュー一覧
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大どんでん返し。
ミステリーと言えば読んでいて一番気持ちが良い瞬間がソレを味わう瞬間。
本作は序盤から気付かない程度の伏線を少しずつ残していきラストに繋げていくという王道のミステリーだが、ラストまでの繋げ方がとても巧妙なので、普段からミステリーを読んでいる人でも存分に楽しめる一冊となっている。
主要登場人物は主人公を含め「人生がうまくいかず、日々なんとか食いつないでる」という点で共通している。
そんな同じ境遇の人間同士が集まって何か大きな事をして一発逆転を狙うというのが冒頭だが、想定を遥かに超える事態に巻き込まれていくというものになっている。
だが正直なところ、境遇に関しては自業自得な部分 -
Posted by ブクログ
ネタバレ人は自分の目に映るものだけを信じ、真実だと思い込む。
それに飲み込まれるもの、利用するもの、惑わされるもの。
それぞれの視点から心神喪失、刑法39条について描いていて、全く飽きることなく最後まで読めた。
私だって、自分の目にうつっているのなら、皆がそれを幻だと言おうと信じないだろう。
またこの物語を読んで、例え親しい人の話が到底理解できなかったとしても、頭ごなしには否定すると更に追い詰めてしまうと感じた。
佐和子について、あまりにも心神喪失の描写が生々しかったので、最後の手紙で彼女の心情を知った時、驚きとともに少し安心してしまった。
ゆきについて、私には彼女の苦しみを推し量る事はできない -
Posted by ブクログ
螺旋プロジェクトを、未来から逆行して読んでいるので(吉田篤弘が大好きだから!)海と山の対立度合いに、もしかして!といまさら気づきました。詳しく書くとネタバレになるので伏せます。
本作には、どうやら前の時代(作家)から引き継いでいる登場人物がいるようです。
時代背景は明治、山縣有明内閣の頃ですが詳しい時代背景が分からなくても、サクサク読めます。
全体の感想としては、ものすごく面白い!でもないけれど、ものすごくつまらない!でもない、中間くらい。
差別や人種間の対立なんかに対する警鐘、教訓は今ひとつ新鮮味にかけるというか、私には刺さりませんでした。
巻末の八作家座談会が素敵でした。 -
Posted by ブクログ
ネタバレ薄い本だから軽く読もうと思って手に取ったのに、すっかり引き込まれてしまった。
顔面に豹柄の刺青をいれ、犯罪を繰り返す片桐。
昔に起こした傷害事件で最愛の妻と子と別れることになり、自暴自棄になっていると誰もが思っていたが…
うわー衝撃…
なんて悲しい人生なのか。
「悪い人じゃないのに」という人が辛い思いをする本に最近やたらあたるけど、本当に胸が痛い。
人として真っ当な人生を送るためには、優しさだけではなくて強さと賢さがないといけないんだなと考えさせられる。今回の片桐に関しては相手が悪かっただけではあるけれど、相手を刺してしまったり、人生を棒に振った復讐の仕方を選んでしまったり。
生き残ってい