薬丸岳のレビュー一覧

  • 罪の境界

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    フリーライターの溝口は、無差別通り魔事件の加害者を調べるうちに、自分と同じ境遇で育っていることに興味を持ち、事件のノンフィクションを出したいと持ちかける。彼からの出版条件は、自分を捨てた母親を探し出すことだった。
    薬丸岳さんの作品は加害者、被害者のその後が丁寧に書かれている気がします。あと、自分が良く利用する駅名がよく出てくる。勝手に親近感を持っています。

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    2025年05月02日
  • ブレイクニュース

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    オーディブルにて。
    ライトノベルっぽい感じだったら嫌だな〜と思って読んだのだけれど、良い意味で期待を裏切られて面白かった。小気味良い短編集のようで、最終的には令和版の白い巨塔のように巨悪に立ち向かう。YouTubeとマスコミ、ニューメディアとオールドメディア(週刊誌はオールドメディアではないかもしれないが)の比較が面白かった。

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    2025年05月01日
  • 刑事弁護人(上)

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    刑事事件を主に担当する弁護士が主人公のミステリー。

    法治国家だから被告人に弁護士がつくのは仕方ないけど、どうしても被害者より加害者が優遇されているように見えてしまう。

    主人公の父親の話にしても、一般人からすると加害者側の意見に賛同してしまうのではないか。

    主人公が弁護士の職務を清廉なものであると神格化しているような気がするが、公判を通してその一面も変わってくるのか。

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    2025年04月30日
  • 告解

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    被害者家族と加害者、両者の立場で描かれているように見えつつも、本筋は加害者の自立を描いた作品だったかと思います。

    犯罪を犯してしまった人がどういう思いで自分を偽ってしまうのか、その背景が私は1番印象に残っています。

    親、恋人、被害者家族、その他複数の人達との交流でプラスな事もマイナスな事も経験した事によって自分の犯した罪を本当の意味で償う覚悟を持った加害者の彼が、今後どのような人生を歩む事になるのか。

    きっと素晴らしいとは言えずとも、幸せな人生だろうなと期待させる、そんな作品でした。

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    2025年04月27日
  • ブレイクニュース

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    今の時代にありそうなストーリーでおもしろかった
    最初悪役なのかと思ったけど、目的があったのかと分かったくらいからがワクワクした!

    たまに顔出しもせずに辛口コメンテーターみたいなユーチューバーもいるけど、そういう人たちよりは潔いキャラだな

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    2025年04月24日
  • ブレイクニュース

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    最後が物足りなくて⭐︎4つ。
    様々な社会問題を取り上げるYouTuber野依美鈴のブレイクニュース!真実や現状を伝えていく美鈴がかっこよくてスッキリした。各問題が他人事ではない、世の中で本当に起きていることだったので、どんどん引き込まれた。

    SNSの怖さも改めて感じた!
    気をつけよう。。。

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    2025年04月22日
  • 虚夢

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    ネタバレ

    どの視点が患者のものなのか推測しながら進めるのが面白かった。オチも推察できなかったので楽しめた。事件が辛いのが嫌だけど、それがないとこの話し自体がなりたたないので、しょうがない。

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    2025年04月22日
  • 虚夢

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    刑法三十九条 
    1.心神喪失者の行為は罰しない
    2.心神耗弱者の行為はその刑を減刑する
    今作は、心神喪失者の刑罰の是非を問う

    雪の公園で通り魔的に12人を殺傷した青年
    男は心神喪失の状態を認められ再び街に出る

    主人公の小説家は、この事件で幼い娘を失い
    妻は身体と心に大きな傷を負う

    辛すぎる展開だけど、現実でも時折発生する事件
    犯人の青年
    娘を殺された母親
    青年に惹かれるキャパ嬢
    キャパ嬢に執着する男
    決して人ごとでない心の脆さと
    それによって引き起こされる犯罪をいくつかの
    視点から 刑法三十九への考察
    正しい答えは出せなくても
    娘を殺された母親が残した手紙の心情が一番近いと思った

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    2025年04月20日
  • 死命

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    ネタバレ

    末期がんの無敵の人の猟奇的な事件かと思っていたが、動機に母からの虐待が絡んできたところで、しんいちの苦しみが何十年も続いていたということが初めてわかった。
    殺人衝動と失っていた記憶、死を間近にした人の無敵の行動。
    許されないことなのに、なぜかしんいちを断罪しきれなかった

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    2025年04月18日
  • Aではない君と

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    2016年第37回吉川英治文学新人賞
    デビューから10年程、少年犯罪に向き合ってきた著者のひとつの到達点と紹介されている。
    そして、そこから10年が経ち、より深遠な作品が続き、ここからより深淵な作品が続いていくんだろうと期待させてくれます。

    離婚した妻と暮らしていた14歳の息子が同級生の殺人容疑で逮捕される。息子は、警察にも弁護士にも親にも何も語らない。

    「物事の良し悪しとは別に、子供がどうしてそんな事をしたのが考えるのか親だ」
    少年の父親の年老いた父の言葉は、身に積まされる。この少年の両親には、子供を受け止める余裕が無かった。そしてその余裕を持てる親は、今の社会にどれほど居るのかと思う。

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    2025年04月14日
  • 誓約

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    サスペンスとしてかなり面白かった連続で薬丸さんを読んでいるがこれまでで一番良かった。今のところガッカリはなしです!好きな作家さんを見つけて嬉しいです。

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    2025年04月13日
  • 虚夢

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    加害者、被害者の両方の心情がガツンと伝わってくる。

    もし自分が精神に異常をきたして無差別殺人を犯したとして… 今の普通の精神状態の自分なら自分を死刑に処して欲しいと願うだろう。でも刑法では擁護され生かされてしまう。
    責任能力が無いというのは、恐ろしい…

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    2025年04月11日
  • 神の子(下)

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    なかなか読み応えのある本だった。
    上下巻あったけど、あまり長さを感じさせず没頭できたかな。
    無戸籍の少年時代を経て少年院に入った町田とその周りの悪い人達が良くも悪くも年を経て変化していく。
    稔がこれから幸せに暮らせますように。

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    2025年04月11日
  • Aではない君と

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    まずこの作品を読み終えての一言

    「重い…」

    この一語で片付けてはいけないが

    そして、

    「辛い…」

    同じ年頃の子どもをもつ親として、そこまで感情移入するほどのリアルさがあったのだと思う。

    日常当たり前のように流れてくる犯罪のニュースに、どの親も他人事と思っていると思う。私もそうだったように。
    加害者の親が主人公のため、息子に対する葛藤といった類が次々と現れます。

    仮に我が子がそうだった場合、自分はどうするんだろう…。そんなことを考えながら読んでいたら尚更重く…

    ただ作品としては惹きつけられました。

    「物事の善し悪しとは別に、子供がどうしてそんなことをしたのかを考えるのが親だ」

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    2025年04月10日
  • 刑事弁護人(上)

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    元刑事さんで、今は弁護士!
    確かに変わり種やな。
    何か刑事になる前に、既に司法試験は通ってたみたい。めっちゃ賢いって事か…
    「賢い=仕事できる」にはならんにしても。

    女性警察官が、ホストを瓶で殴り殺すという容疑をかけられ逮捕!
    有名弁護士事務所やけど、若手の女性弁護士が担当!そのに、本刑事の弁護士が…
    被告人の人は「やってない」とか色々言っていた事実が食い違う…
    う〜ん。
    調査のやり直しの予感。
    そこで、殺された被害者の新事実が色々…

    ヒントが傍聴マニアからとは!
    あなどれんな!
    こういうオタク気質の人。
    詳し過ぎ!

    色々と殺された人の事実が…

    小児性愛障害(ペドフィリア)か…

    何か

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    2025年04月13日
  • ガーディアン

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    ネタバレ

    ガーディアンがいることで秩序が保たれる学校。それはいいことなのか、もっと大事なことはあるのではないか、先生の熱さが伝わる話。
    読み終わって大事なものは何か、求めることを得ることは何らかの苦労が伴うものだ、と感じました。

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    2025年04月09日
  • 罪の境界

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    ネタバレ

    読み応えあった、、、
    辛い環境にいても言い訳せずに抜け出す努力しないと境界を超えてしまうね
    あかりの言葉がトムくんに届いたらいいなぁ
    夫がどんなに変わってしまっても一生そばにいると断言できる自信がない(笑)

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    2025年04月08日
  • 死命

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    面白かった‼️文章に無駄なく描写がなく、ストーリーは普通だけど、語り手のアングルが面白かった。久しぶりに続けて読みたい作家さんに当たって嬉しい!

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    2025年04月08日
  • 最後の祈り

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    非常に重く苦しい話しでした。
    刑の執行に立ち会う方々の苦悩に考え及んだ事がなく、それだけでもこの本に出会えて良かったと思う。

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    2025年04月07日
  • 友罪

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    2018年に映画化
    少年Aは、永山瑛太さん、良さそう。
    弟さんも好きだったのに残念。

    偶然と同じ職場となり、幾つかの出来事を経て
    友情らしきものが芽生えるふたりの男。
    そのひとりが過去の連続児童殺傷事件の未成年犯罪の少年Aだった。
    友人の過去の犯罪を許し受け入れられるか、
    というテーマです。
    薬丸さんらしく少年Aの罪だけでなく
    少年Aが身を寄せた先の人達にも罪を持たせる
    少年Aと友人となった男も幾つかの罪を抱える
    少年Aを好きになった女は逃げきれない男がいる
    そして、自分の息子が犯した事故への懺悔を続ける同僚がいる
    未熟だった人間たちの罪の群像劇のようでもあります
    少年Aを受け入れるか、罪を

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    2025年04月07日