薬丸岳のレビュー一覧
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Posted by ブクログ
犯罪被害者家族からの依頼を受け、加害者の現況調査にあたる探偵の男
元警官であり、自身も姉をレイプ事件で殺害された過去を持つ
被害者家族は、加害者を許すことができるのか
が、メインテーマ
依頼人それぞれの事件の悪党が連作短編のように繋がり 主人公は被害者家族と探偵の視線で
事件を見つめる
犯罪者を許せる時はあるのか
更生しない犯罪者を許す必要があるのか
罪を憎んで人を憎まず そんな理想はあるけれど
憎むべき犯罪を犯した人を憎むことは許されてもいいのでは
被害者家族の癒えることのない心の傷
罪を償った犯罪者は許すべきなのか
正しい答えはないのだと思うのですが
この小説の結末は 少し優しすぎ -
Posted by ブクログ
ネタバレ登場人物がたくさんで整理するのが前半は大変だった。でもページをめくるごとに『ガーディアン』のナゾが暴かれていくのは面白かった。
学校現場で働いていると思うけど、エスパーじゃないから話してくれないとやっぱりわからない。匿名の相談ほど難しいものはない。
だからこそ、先生たちもガーディアンに強力したわけだが、根本的解決にはならない。その場かぎりの対処法に過ぎないし、さらに被害者を増やしている記述もあった。そこに秋葉が己の芯を曲げることなくガーディアンの必要性について呼びかけていく。最後の文面はどちらとも取れる気がする。結局秋葉は大人だけでは無力としたのか、それともガーディアンから最後の依頼『生徒を守 -
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愛する人を殺された牧師が、死刑囚の教誨師となり犯人に復讐を試みる話。
死刑囚の教誨師となるのは簡単ではないし、復讐には刑務官の協力も得る必要があるのだが、その過程を丁寧に描いていて引き込まれた。と言っても無駄な描写があるわけではないので納得のボリューム感。
主人公の教誨師は、愛する人を殺した死刑囚を目の前にして苦しいながらも平静を保っているのがすごすぎる。相当な人格者だと感じた。全ての死刑囚がそうではないだろうが、自分の罪を認めて被害者への贖罪の気持ちを持って罪を償って欲しいと思う。
死刑執行には刑務官の相当な心理的負担があることも分かった。それまでの関係性もあるので情が移ると苦しいのだろうと -
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主人公は59歳。顔まで刺青がびっしりと彫られ、左手は義手。傷害事件を起こして服役して以来、何度も刑務所を出たり入ったりの生活を送る男…実はこれには胸に秘めた思いがあった。
古くからの友人、元担当弁護士など主人公を取り巻く5人の視点が各章になっていて、主人公の過去を解き明かしていく。
『運が悪い』と言ったら、それで全てが当てはまってしまうが、生い立ちから不幸がつきまとう人もいるだろう。お金に目が眩み、誰かを陥れたり、騙されたり…そして『恨み』が生まれ、『復讐心』が芽生える。
『復讐』をする話って、ドラマや小説に多い。そこには殺人事件が絡んでいたり、ミステリー要素が多分にあるもので、僕も好ん -
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YouTube配信のネットニュース『ブレイクニュース』の編集とレポーターをし、一千万超えの再生回数を連発する謎の女性:野依美鈴(のよりみすず)。
テレビや雑誌では描けない真相を追求するためには強引な取材を行い、時にはコンプライアンスにも違反するような番組編集をおこなう。
小説は短編集だが、それぞれのテーマも8050問題、パパ活、冤罪、ヘイトスピーチ…旬な話題をYouTubeで番組として取り上げて、問題提起する。一歩間違えたら、迷惑系YouTuberである。だが、実際にありそうな内容ばかりだ。
最後に野依美鈴が何故この『ブレイクニュース』を続けているのかがわかり、解決に向かう途上で小説は終わる -
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渋谷のスクランブル交差点で起こった無差別殺傷事件。
被害者の1人である明香里は、付き合っている航平との約束がドタキャンされた後に事件に合った。
その際、明香里を助けてくれた男性は死亡する前、明香里に訴えてきた言葉があった。
その言葉を、本人の代わりに伝えたいと動き出す明香里。
しかし、そこまでの道のりは決して楽ではなかった。
明香里は顔やその他の身体に数十ヵ所の傷を負わされ、その恐怖からなかなか立ち直れずにいた。
航平とも別れ、家族にも辛く当たってしまう日々…
一方、事件を起こした犯人の小野寺の過去を知ったライターの溝口は、自分の過去に重なり小野寺に興味を持つ。
小野寺から送られてくる手紙を元