安原和見のレビュー一覧
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ネタバレイギリス人が書いたって納得できるなって思うくらい、皮肉っぽくて好きだった。
鬱病のロボットはずっと仲良くはしたくないね…って感じのキャラクターだったけど、それはそれで良かった。
深淵なる疑問の答えが42だっていうのも好き。意味がない数字だと後書きに書いてあって、もっと好きになった。最後の方の、複雑な因果の相互関係を研究してる人たちが、防ぎ得ないことに対して「世の中そんなもんだよ」って言ってるのも、良かったな。
重いメッセージみたいなものもなくて、本当にエンタメ小説って感じで好きです。
後書きの物価は反映させるのに、実際の地球のサイズの間違いとかそういうのは修正しないのが謎、みたいなやつ、この地球とは全く別の地球っていうことだったのかな?と思った。
それはそれでなんで物価反映はあるの??って感じだけど、まあ大衆小説とするのなら、マニアが気になる数字の差異よりも、一般人が気になるところを修正させるかなっていうのはあるけども -
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ネタバレ非在の街を読んだ。この本は少々お高く普段なら買わなかっただろう。旅の勢いで買ってしまった。
旅先では普段と違う発想になれるので、思い切ったことをするにはいいチャンスだろう。
旅先でいろいろなことをしたり、買ったりするために多めに旅の予算を考えておくことは重要かもしれない。
この本を読んだ感想としては、買ったことを後悔しない内容の本であった。
SFを期待して読むと多少イメージとしては違うかもしれないが、ミステリーとしては良い本だと思う。また、地図に対する専門家たちが中心に話が進んでいくので、地図に対して今までよりも親しみを感じられるようになった。
この本では、人間模様がすごくよく書けているなと感じた。事象に対する複雑な感情が表現されていた。
加えて、どの人物にも役割を与えられていてミステリーとして多くの驚きがあった。
全体として、せつなさがあり、そして最後もあっさりと前向きに終わって読後感も良かった。
一気に読んでしまったので、時間をあけてまた読みたいと思う。 -
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中巻にあたる歴史の覇者編から読んだので、人類の誕生編で、ホモサピエンスの独自性、つまり実体のない仕組みを実在のものとして、共有できるというな突出した能力があるというところが、それ以前の人間の祖先との区別される点となっているところが印象的だった。
というのも、歴史を動かしているものが、宗教や、主義や、経済のようなものであるとしたら、それがないものは歴史をもてない。
本では想像したもの、それを共有して、多数人を動かしているものような言い回しになっているが、金、信念、とか宗教が、多くの場合、原因で戦争ができるのが、ホモサピエンスだ、ともいわれているようで、少しガッカリもする。
洞察力を使ってたくさんの人を動員できるのに
もう、ちょっとよいことに利用できそうなものだ。
現在進行形で起きている関税問題も、多分にその気配はあって、実体が変わらなければ、評価を変えても、という感じがしている。
人間に時間を遡る能力がない限りラストベルト地帯は二十世紀初頭の自動車産業にもどっても、救えない。かといって、生活の苦境に人が甘んじるというのも、どうか。
とりかかりが関税だとしても、戻ってくるのは新しい価値観でなければならず、プラスアルファの世界でなければ、実体は変わらない。
なにしろそういうことなのだろう。
だとすれば、アメリカにも中国にも関税を使って話したいことがあったのだ。
そんなことを本を読みながら考える。
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洋書独特のちょっと回りくどい表現のため、初めて読んだ時は何がなんだかよく理解できませんでしたが、何度も読んでるうちにそういう事かと納得させてくれた本。スルメのように噛めば噛むほど味が出る的な内容でした。
まさに、リサーチの「はじめかた」。
世の中に沢山ある論文の書き方、研究のやり方を解説する本と違い研究初心者が自分の中の「問い」をどうやって見つけ、深掘りし、育てるか、さらに人に伝えるためにどうしたらいいかということが書かれていました。
研究だけじゃなく、会社の実務でも応用できるんじゃないかとも思います。
まだ流し読み程度ですが、機会を見て読み返したいと思います。 -
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「自分中心」に研究をはじめるにはどうしたらいいか。
それを手順を挙げながら解説していく本。
本書の面白いところは、自分の関心に徹底的に即していくところ。
自分が本当に面白いと思うかが第一で、自分の分野(学問領域)に位置付けていくのは最終段階である。
こうすることで、特定の学問分野に囚われず、関心が共通する人の研究とつながることができる。
自分の学生時代を振り返る。
たしか…対象を決めて、テーマをなんとなくでっちあげる。
その後、先行文献をチェックして…。
本書を読むと、なるほど、これじゃタコつぼにはまり、自分が何に関心があったのか見失うはず。
チェックポイントや、やりがちな誤りなど、具体的に書かれていて、わかりやすい。
とはいうものの、本書に書いてあることを実際にやろうとすると、かなりの作業量になることは覚悟しなければならないだろう。
かなり簡略化して流れを書きだしてみよう。
1 問いを立てる
2 問いをふるいにかける
3 1次資料の検討、研究資源の評価
4 問題を共有できる集団を見つける
5 自分の研究を自分の研究分野に位置付ける
その過程を一つ一つメモをとり、いつでも自分で参照できるようにしていく。
問い同士の連関を考えたり、資料の関係を考えたり、二次資料から(!)自分の問いに関わりのありそうな「問題集団」を探したりする作業は、かなり難しい気がする。
これだけの作業をやり遂げられるなら、確かに研究は成功しそうだ。 -
Posted by ブクログ
「リサーチ」って、軽そうで、なんか趣味的な本かなと思って読んだら、これ「研究」ですよね。マジなやつ。文系の研究をして卒論、修論、博士論文を書く人向けに、アメリカの先生お二人が、楽しく有意義な研究生活をおくってほしいと、親心を持って指導されています。最初から課題バンバン出て、調べ・考え・書くことを求められます。
私、場違い?なもので適当にパラパラとしか読んでいませんが、興味深い点がありました。
それは、著者たちの中心となる主張である、研究は「自分中心的研究」でやりましょう、ということ。私の勝手な理解は以下の通り。
「研究のはじめに「問い」をさがすとき、検索した文献のタイトルや要約をみてビビッとくるかを自問し、ビビッときたものは残し、そうでないものは捨てる」
これって、どこかでみたような・・・こんまり?近藤麻理恵さんじゃないですか?「自分中心的片付け」?「研究」と「片付け」は意外と近いのかも。
もう一つ、「文献をみて退屈と感じるのは重要な情報」と書かれている点。やっぱり、本を読んでからの感想・評価は大切なんだ、と思いました。 -
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ネタバレこれで解決されたような口ぶりのレビューも多いが、あくまで帰結しているのは「可能性の一つ」でしかない。
「カルマン渦」「超低周波音」が発生した可能性はあるかもしれないが、本当にそれが起きたのかは、また別だ。最後の一枚に写りこんでいた「光球」が何だったのかもはっきりしていない。
私はたっぷり…というほどではないが、冬山登山の経験はある。
厳冬期の八ヶ岳、初冬の鹿島槍ヶ岳など、かなりの暴風と山鳴りに一晩中悩まされたこともある。そういったことから色々と疑問に思う。
・カルマン渦や超低周波音が起きたとしても、トレッキングの経験豊富なパーティが、たった一晩の数時間の出来事で発狂したようにテントを飛び出すだろうか? 欧米で超低周波音の公害が問題視されているが、それは中長期的な影響による健康被害でたった一晩で起きたものによる…ということはない。
私も誰もいない場所でテントを張り、風速が強まった深夜、あるわけのないブーンという機械音が聞こえて、なんだろう?と外を確認したことがある。だがパニックになって飛び出すことはなかった。おそらく風のうねりからそういう音に聞こえてしまったわけだが、彼らもそういう経験はあったのではないだろうか?
・カルマン渦でテントが潰れた説もあるが、テントを中から切り裂いたためその後の降雪でテンションがかからなくなったからではないだろうか。雪山をやる人なら、幕営地を掘り下げて雪の壁を作り、風よけとすることは普通。そのためテントが半ば埋もれていたのはうなずける。また、この状況で低周波音がテントに響くのだろうか?雪にぶつかり吸収されはしないだろうか?
・当時のブーツは履きにくく、また時間がかかる形状だったのだろうか?
慌てて飛び出すにしても、雪山で靴を履かないで飛び出すことなど登山経験のあるものなら到底信じられないことだ。靴はテント内に整然と並んでいたというから、靴をひっつかんでいく、またはつかもうとする努力すらしてないのが気になる。
幕営するときは雪崩が起きないかどうかをまず最初に考える。また、メンバーの多くが死亡したのは午後8時前後とのこと。雪崩は日中、太陽によって暖められて融雪する事により起きることが殆どなので、夜に氷点下で雪が締まった状態て、雪崩がくる!とパニックになることがあるだろうか?
しかも、夕食は6-7時の間で、ルステムの遺体から見つかった時計は8時45分を指していたことから、テントを飛び出したときに、まだ就寝していなかった可能性が高い。覚醒していた状態で、不穏な音を察知すれば、まず周囲を確認するのでは…。
この本では言及されていないが、ディアトロフの腕時計は午前5時31分で止まっており、彼はテントの方に向かって倒れていたということが判明している。当時の時計の精度はわからないが、彼は存命時間が一番長かっただろうと思う。
となると、もしかしてテントに近い順に倒れていた彼とジーナは、先に飛び出したメンバーを追うかどうか迷っていて、遅れて探しに出たのだろうか? しかし、それであればブーツを履く余裕はあったはずなのだ。
また、気になるのは遺体発見のときの損傷の状態がはっきり書かれていないことだ。
リュダだけ舌が無くなっていたのは、彼女の口だけ開いていたからなのか?
空中に飛んだ「光球」の光線で、飛行物体が墜落してくる?と驚き、飛び出したというシチュエーションも考えられるかもしれない。
面白いのは、唯一途中離脱したユーディンが「当局による脅しで殺された」と考えていることだ。当時の社会や政治を肌で知っている人がそのように感じているのなら、その線は消さないほうがいいのかもしれない。
この本を読んで、私の中ではますます疑問が膨らんでしまった。
とはいえ当時のソ連の様子や、ソ連の大学生の意外ともいえる情熱さ、マンシ族などなど知らないことが多く、筆者の体験を追体験できて、内容は面白かった。 -
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嗚呼、雪山…
雪山に、憧れている。とてつもなく。なんというか、本当に恋焦がれている。雪の降らない場所に住み、山登り…高尾山、登山って言っても、いいのかな…という、このわたくし、わたくしは…雪山に…とてつもなく…恋慕の情を抱いている…。それは、そう…これもすべて…………闇の左手…嗚呼、惑星"冬"…
という不純な動機で読み始めた本書。先に読んだ家族がニヨニヨしながら、読んだ?読んだ?と待っていた。やっと、読み終わりました。(一ヶ月くらいダラダラ,寝しなに読んでいた)なんとまあ…。
アンタははやく、孤高の人を読みなさい。と言われたので、雪山読書を計画中。 -
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ネタバレ「死に山」という強烈なインパクトのあるタイトルと、ノンフィクション、未解決事件、という3点で購入を即決。
「ディアトロフ峠事件」
本書を読むまで恥ずかしながら存じ上げなかった事件だったが、Wikipediaやあらすじだけをかいつまんだだけでも実に興味深い事件。
いろんな場所でささやかれてる数多の説を、一つずつ検証しながら、筆者は実際にその死に山の現場まで行ってしまう。
事件が起きたのはロシア(旧ソ連)であるが、なにかに取り憑かれたように真相に迫っていく筆者はアメリカ人という面白さがまずある。
なぜアメリカ人の君がこの事件を?と何度も聞かれるし言葉の壁ももちろんあるが、彼自身も、わからないが駆り立てられる、という衝動だけで挑んでいく。その過程を見せてもらえるだけで、かなりのドキドキハラハラ感がある。
ただ実際は、内容自体に浮き沈みが激しいものではなく、淡々と筆者が見た事実や見解が述べられている現代の章と、ディアトロフ一行の日記や写真や周囲への聞き込みを頼りに、当時を現実に近いかたちで足取りを追う章と、が交互になっていている構成。
半世紀ほど前の未解決事件がすっと解決するわけももちろんないが、一瞬で今世と半世紀前へ行ったり来たりし、歴史の旅をしているようでさくさくと読み進められた。
なにかわからいある種呪いのようなもので調べ尽くした筆者がたどり着いた真相は、一見、拍子抜けするようなものなのだが、納得感も、かなりあるように思う。
最終報告書がそもそも「未知の不可抗力によって死亡」とされてしまったこの怪奇な事件を、不気味な遭難事故、で片付けず、噂話やオカルトだけでもりあがらず、これだけ手を尽くして、調べ尽くした人がどれだけいるのだろうか。
ラストの章の、
筆者の真相をもとに書かれた、ディアトロフ一行の最後の一日の描写が、そうであってほしいと思うような、そしてこの事件に真摯に向き合った筆者から彼らへの敬意も垣間見える描かれ方になっていて、とてもよかった。