【感想・ネタバレ】銀河ヒッチハイク・ガイドのレビュー

あらすじ

銀河バイパス建設のため、ある日突然、地球が消滅。どこをとっても平凡な英国人アーサー・デントは、最後の生き残りとなる。アーサーは、たまたま地球に居た宇宙人フォードと、宇宙でヒッチハイクをするハメに。必要なのは、タオルと“ガイド”―。シュールでブラック、途方もなくばかばかしいSFコメディ大傑作。

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Posted by ブクログ

サンリオSF文庫のような表紙に心惹かれて手に取ってみたが、果たして本書はSFであった。しかも世界中探しても同類の作品は見当たらないであろう珍品だった。

大森望が「バカSFの歴史に燦然と光り輝く超弩級の大傑作」と評価した本作だが、紛れもなくバカSFである。ただ、薬漬けかそもそも底抜けのアホな奴が吹っ切れて自由奔放に書いたような荒唐無稽さはなく、『空飛ぶモンティパイソン』のような知的なアホさが随所に散りばめられていて、読み進めていくごとに深みが増してくるのである。気づけばこう呟いているだろう、「これを書いた男は只者じゃないな...」と。

パイパス建設のために主人公の家が潰されたと思ったら、更に大きな勢力によって地球ごとバイパス建設によって消されるというシンプルなギャグから始まり、「事実上」不可能ということは限りがあるのだ、と如何に不可能かを確率に当てはめることで実質起こりうることにしてしまうというトンデモジレンマを利用してトンデモ装置を作り出すなんて数学的なシュールギャグまで披露してみせる。愚鈍で人生に楽しみも見出さずただ言われたことだけを行ったり怒鳴ったりすることを快感とする種族を出して現実の官僚を最大限皮肉って見せたりするのはお手のもので、本当にあげればきりがない程に珠玉のギャグが巧妙に配置されているのだ。

中でも面白いなと思ったのが、無限分の1ほどの確率で宇宙空間に飛ばされてきた鯨についてのギャグだ。クジラは海の中から宇宙空間に放り出されたことでそれまでの生き方を変えなければならなくなり、アイデンティティを喪失する。自己の存在のあり方を失った彼は自分を再定義するために、自らの体に改めて名前をつけ始めるのだ。けれどもそこは宇宙空間で、程なくして鯨は爆烈して死ぬことになる。この間たった10秒ほどだ。自己の喪失と再定義という哲学的な題材をユーモラスに消化し、ほんっとくだらねえなと思わせるレベルまで落としていながらエスプリを効かせることは忘れない。こんな高等テクニックをやってのけるとは恐れ入る。惚れ惚れするような文章力である。

「生物はなぜ生まれ、死んでいくのか」といった究極の疑問を解決するために、超高性能コンピューターを作って計算させようとしたら、「俺たちの仕事がなくなるだろ!」と哲学者が猛抗議してくるといった微笑ましいネタも仕込まれていたりと、本当にページをめくるたびに笑ってしまう。本当にここでは紹介しきれないし、結末に至る展開は直接目で追わないと最大限楽しめないと思う。是非手に取って読んでみてほしい。

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2025年09月11日

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宇宙スケールなのにずっと馬鹿馬鹿しいのが爽快で面白い!
宇宙の大統領とかいう凄い人物が出てきたと思ったらなんか子供っぽいし、万能ロボットみたいなのが出てきたと思ったらずっと落ち込んでるしw
宇宙人らしさもあって人間っぽさもあって、こんなに親近感のある宇宙なら『銀河ヒッチハイクガイド』とタオルを持って宇宙旅行に行くのもアリかもね

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2025年07月11日

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かなり人を選ぶ作風だとは思います。科学に基づいた重厚なSFを読みたい人には向かないけれど、刺さる人は始まりから最後までかなりの熱量で楽しめる。
良くも悪くもおバカなのがこの作品の持ち味。そしてとてもブリティッシュ。ところどころ出てくるオリジナルの用語も肩の力を抜いてぼんやりイメージするくらいが丁度良い。
ハチャメチャなコメディを求めている人には是非ともお薦めしたい作品です。映画版もぜひ!

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2025年05月14日

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好きな人は大好きなシュールSF作品。規模がデカくてバカバカしい。この本が元ネタの作品は多い。マジメなSFの合間にどうぞ。

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2025年04月10日

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ネタバレ

 最近まで未読で知っていたのは「答は42」という事ぐらいだったのだが、どっかのAIが「答は42」という回答を出してこの本が売れているというニュースを聞いてちゃんと読んでみようという気になった。
ちょうど家の近所でなんだか分からない工事をやっていて、しかもその業者の誠意を欠く対応に激怒していたから冒頭で家をぶっ壊される主人公にいたく同情した。
まぁ作中では家どころか地球そのものまでぶっ壊されるのだが、そんなとんでもない事態でさえ作中においては微震に過ぎない。

 ところで「答は42」の件だが、答え云々よりも質問の仕方がそもそも悪いと思う。
生命の、宇宙の、その他あらゆる事象に対する究極的回答…だったかな?
ハッキリとは覚えていないのだがそんな漠然として抽象的でどうとでも答えられそうな質問に対して「42」という深いんだか浅いんだか考えれば考えるほど分からない答を用意した作者のセンスも流石だと思う。

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2025年03月24日

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かなり好きでした。
イーロンマスクが影響を受けたということで読んだのですが、リアルと突飛が程よいバランスで『あるかも!?』と思わせてくれる設定でした。
現代のCG技術で映画化してほしい!!

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2025年03月01日

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ネタバレ

いい意味でしょうもなかった。
バカでかい数字の確率、超主観的な『銀河ヒッチハイク・ガイド』、魚を入れて翻訳すること、…
汎銀河ガラガラドッカンも飲んでみたい。
デジタル時計を買って遅れた人間にでもなろうか。

というか、『銀河ヒッチハイク・ガイド』自体購入できるものならしたいね

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2024年04月12日

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ふざけ倒した英国ジョーク
でも知的でもある

●名場面

「宇宙のありとあらゆる知的生命体のみなさんこんにちは。そして、知的でない生命体のみなさんもこんにちは」


●古き良き時代

時のかなたにかすむ太古の時代、先の銀河帝国の大いなる栄光の日々、世界は荒々しく、豊かで、そしておおむね非課税であった


勇猛果敢な時代、賭け金は高く、男は真の男であり、女は真の女であり、アルファ・ケンタウリの小さい毛玉生物は真のアルファ・ケンタウリの毛玉生物であった。



「ちょっとだけあなたのエゴをわきに置いとけない? 大事なことなのよ」
「おれのエゴより大事なものがあるんなら、いますぐひっつかまえて撃ち殺してやりたいね」

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2022年10月31日

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ネタバレ

イギリス人が書いたって納得できるなって思うくらい、皮肉っぽくて好きだった。
鬱病のロボットはずっと仲良くはしたくないね…って感じのキャラクターだったけど、それはそれで良かった。
深淵なる疑問の答えが42だっていうのも好き。意味がない数字だと後書きに書いてあって、もっと好きになった。最後の方の、複雑な因果の相互関係を研究してる人たちが、防ぎ得ないことに対して「世の中そんなもんだよ」って言ってるのも、良かったな。
重いメッセージみたいなものもなくて、本当にエンタメ小説って感じで好きです。

後書きの物価は反映させるのに、実際の地球のサイズの間違いとかそういうのは修正しないのが謎、みたいなやつ、この地球とは全く別の地球っていうことだったのかな?と思った。
それはそれでなんで物価反映はあるの??って感じだけど、まあ大衆小説とするのなら、マニアが気になる数字の差異よりも、一般人が気になるところを修正させるかなっていうのはあるけども

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2025年09月15日

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結構古い作品だったみたいだが、全然気にならない程、ふざけてて面白かった。
全部で5弾あるみたいなので、次は宇宙の果てのレストランを読む。

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2024年08月04日

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読んでいて意味がわからなく頭がおかしくなりそうだったが、不思議とページを読む手が止まらなかった。50年ほども前の本だとは思えない斬新な話で、タイタンの妖女を読んだときと同じような衝撃を覚えた。

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2024年04月15日

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ネタバレ

“ゼロからトースターを作ってみた結果“という本の著者が、“ほとんど無害“という本が大好きだと語っていたので、今シリーズ1作目を読み始めてみた。

元々はラジオドラマだったらしく、ラジオドラマでやるような少し緩い語りのSF作品という感じだった。
平凡な地球人でありながら、宇宙に放り出されるより辛い拷問であるヴォゴン人の詩の朗読(フォードは苦しみのあまり絶叫するほど)に淡々と感想を述べて空気を変える主人公アーサーp88、
破壊された地球から主人公を救い出して一緒にヒッチハイクしていく説明役フォード、
犯罪歴があり、目立つのが仕事の大統領で顔が2つ手が3本、フォードのいとこでもあるゼイフォード、
開閉に喜びを感じるドアを忌々しく思う口の悪いロボット、使われるのが嬉しく無駄口の多いロボットなど。
登場人物の個性や、細かな舞台設定が面白い。

実はネズミは人間よりも賢く、人間によるネズミ実験で色々と情報を得ているが、それはネズミ側から教えてやっているのだという。
そして地球は超ハイスペックなコンピューターであり、あと5分で解明できた謎が地球破壊により潰えた。そして地球の生き残りであるアーサーの脳に謎の解明に繋がる断片があるはずだとねずみは考え、脳をくれないかと言い出す。


ちなみに“ほとんど無害“とは、銀河ヒッチハイク・ガイドにおいて、『地球』についての解説文である。(惑星が膨大すぎて地球はマイナーであり、元々は無害としか書かれてなかったのをフォードが15年間の滞在の末、ほとんど無害に更新した。)

〜美しいことで有名な惑星ベスセラミンでは、大量の観光客のせいで侵食が進むのを憂慮し、惑星滞在中に摂取した量と排泄した量に差があると、出国する時にその正味差分を外科的に切除されることになっている。なので、トイレに行ったら何があっても必ずレシートを貰っておかなくてはならない。p104

↑トイレでレシートを貰うという発想が面白くてお気に入りだ。

生命、宇宙、そして万物とは一体なにか?
超ウルトラスーパーコンピュータが750万年かけて計算した答えは『42』

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2024年03月27日

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157冊目『銀河ヒッチハイク・ガイド』(ダグラス・アダムス 著、安原和見 訳、2005年9月、河出書房新社)
1978年にイギリスで放送されたラジオドラマを、原案/脚本を手がけたアダムス自らが小説化。1979年に刊行されて以来、世界中で親しまれている「バカSF」の古典である。
後書きによると著者はモンティ・パイソンから影響を受けているとのこと。確かに本作のコメディは社会への皮肉や批評性に満ちており、どこか無常観すら漂っている。本作の徹底したバカバカしさは、著者の知性の裏打ちに他ならない。

「四十二です」

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2023年12月08日

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ここまでコメディに振り切ったSFは初めて読んだ。
皮肉のこもった面白い展開が満載しつつ、SFを読む時に求めている壮大な要素もちゃんと掴んでいて、とにかく面白かった!!!続きも早く読みたい。

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2022年12月06日

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バイパス工事で家が壊されることに講義する男、アーサー・デント。
しかし、もっと大きく危険な工事が、身に迫っていることを彼は――いや、地球人たちは知らなかった。
銀河バイパス建築のため、突然、地球は消滅。
調査員として地球に来ていた異星人・フォードとともに、宇宙に飛び出したアーサーは、地球最後の生き残りになってしまう。
しかたなく、フォードとともに銀河でヒッチハイクの旅をする羽目になった、アーサーは、図らずも地球誕生の秘密を知ることになる。

数年ぶりに再読。
訳文が堅めなので、えっちらおっちら読んだのだけど、内容はドタバタコメディ系というか不条理ギャグ系のSFなんだと思う。
文化の差で皮肉的ジョークがあまり理解できてない気もする。
「そんな馬鹿な!」というできごとが次々巻き起こり、それが大真面目に書かれているので、こちらも真面目に「???」と受け取ってしまうのだけど、後から振り返ると「ああ、笑うとこなんだわ。アレ」と気づく、というワンテンポ遅れた読みをしてしまいがちだった。
たぶん、もっと肩の力を抜いて楽しむタイプの話なんだろうな。
でも、思い返すと「ふふっ」と笑えるシーンはたくさんある。

映画も昔観たのだけど、もともとはラジオドラマから始まったシリーズらしいので、音声コンテンツで聴いたら、また印象が変わるのかもしれない。

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2022年09月10日

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まぁそれなりに面白かったけど、自分にはあまり...
高く評価している人はこういうの好きなんだろうけど...
続き読みたいかというと、それほどでもない。
あ~けど、42の原典だったのは収穫。

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2022年08月04日

Posted by ブクログ

SF。コメディ。
ユーモアSF。面白い!
”ある日突然、地球が消滅”という、思い切った設定から始まり、ユニークな物語が続く。
表紙のおかしさも、この作品らしい名シーン。

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2024年01月17日

Posted by ブクログ

突然地球が消滅し、宇宙でヒッチハイクをするはめに…。
ばかばかしさ爆発のSF小説。
ここまでとことんやってもらえれば、文句なし!
地球で本当に一番賢い動物とは…!?えっー!?
ふふ、おもしろい!

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2024年08月18日

Posted by ブクログ

シリーズ第一弾!
思ったよりコメディ感は少ないけどシュールな笑いがあってイイ
先が気になる!!
ぶっ飛んでで元気出る

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2025年11月21日

Posted by ブクログ

「生命、宇宙、そして万物についての…」の元ネタが知りたかったのと、名作とのことでシリーズを購入しました。
のっけから理不尽な緊急事態でドタバタ、
「なんだそれ」の連続でおもしろいのですが
言い回しにひと癖あるというか、読んでるうちに
こちらがパニクりそうになりました。
これは読み終えたけど、次作以降なかなか手が伸びないなぁ。

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2025年07月27日

Posted by ブクログ

◼️ ダグラス・アダムズ
 「銀河ヒッチハイク・ガイド」

ハチャメチャなSFコメディ。思い切って飛ぶ先行きにお笑いと文芸的期待をする。

もはや古典ともいえる1979年の作品で、シリーズもあるとのこと。いやー寡聞にして存じませんでした。ズバン、と展開が早い。

地元ラジオ局で働いている青年、アーサー・デントは友人で地球人に身をやつしているベテルギウス系惑星人のフォード・プリーフェクトに連れられ、地球から宇宙へと脱出する。還るべき地球はヴォゴン星人の手によりほとんど瞬時に消滅させられてしまったー。

最初、アーサーはバイパス道路建設のため、住んでいる家をブルドーザーで撤去しようとする役所に対抗して家の前に座り込む。役所曰く、計画書は9カ月も前から閲覧できるでしょ、とのことだった。ボォゴン星人もスケールの違いこそあれ同様のリクツで強弁する。で、容赦なく地球を消す。いやはやこれがギャグでなくてなんだろう。

ストーリー進行はまさにヒッチハイク。絶望と希望、偶然。間に挟まれるバカバカしくくすっと笑ってしまう展開。地球人アーサーとベテルギウス系惑星人のフォードはもと銀河帝国大統領のゼイフォードらとオリオン座の馬頭星雲の中を彷徨う。もうこうなると何が基準なのか分からなくなる。

イギリスものにして、関西の直接的なお笑いと、関東のシチュエーション的な笑いとをミックスさせたような、訳も大変そうだけれども、日本人にもよく分かりそうな、壮大なコメディ。危機感を盛り上げることもなく、すげなく地球をなくし、復活するのか?を絶妙な感じでチラつかせ、結局どこへ向かうのか、うまく全体をコントロールしている感がある。

海外のSFといえば世界共通にワクワク、ゾワゾワしたり、中間的哲学的な描き方が肌に合うこともあればちょっと敬遠かもと思ったりする。名作の一。こんなのもあるんだね。

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2025年07月26日

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人生、宇宙、万物の究極の答えとは何なのか? この本はそうした人間の根源的な苦悩を笑い飛ばす。といっても、単に茶化しているだけではないのかも。終始続くナンセンスな文章を禅問答と捉えれば、その先にあるものは悟り、である。宇宙の真理とはナンセンスの極みなのかもしれない。

この話の元は1978年のイギリスのラジオドラマだそうで、当時は荒唐無稽な SF だったのだろうが、昨今の現実社会で AI を妄信している人たちを見ていると、妙なリアリティを感じてしまう。社会風刺としても現役だ。

難をいえば、文章がふざけ過ぎか。日本人が翻訳で読んだのでは、ブリティッシュ・ジョークは理解できないのかもしれないが…。2005年には映画化もされているらしいので、文章が合わない人そちらを観てもよいかもしれない。

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2025年06月15日

Posted by ブクログ

コメディとしては、正直そこまで面白くはないかなという感じでしたが、有名な「生命、宇宙、そして万物についての究極の疑問の答え」が、どういう流れで語られるのか知れただけで、非常に充実した読書体験になりました。いや、あまりにくだらなくて逆にびっくりしましたが(笑)。とりあえず、今後はネズミとイルカに対して、尊敬の目を向けて過ごそうと思います。

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2024年01月30日

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皮肉たっぷり、余裕のある笑いを提供。時間潰しに軽いかんじでちょうどいい。人はなぜ生まれ、なぜ死ぬのか、なぜいつも時計をはめていたがるのかの答えが載ってる。冒険の始まり。続編読んでみたい気はする。

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2023年07月09日

Posted by ブクログ

ちょっと懐かしいクラシックな雰囲気漂うぶっ飛び系なんでもありSF。「SFコメディ」というには、日本人には笑えないくどい言葉遊び(私はその手の表現がきらい)が目につくものの、つまんなくなりそうな絶妙のタイミングでなるほどそうきたかっていう伏線拾い展開がなされてついつい読み進めてしまう。まぁ、そのぶっとび伏線回収が気に入れば、暇な時に読んで損はないでしょうが、最近のSFを読みこんでいると、やはりちょっと古さが目立つというか、展開だけの面白さに終始するので物足りなく感じるかも。

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2023年06月21日

Posted by ブクログ

イーロン・マスクの人生を変えた一冊という触れ込みが気になり購入しました。自分にはあまり面白さが理解できない点もありましたが、想像が広がるという点では面白く感じました。

イギリスの一風変わった青年アーサーが幹線道路建設のための立ち退きを拒否しているところから話が始まります。驚くことに、地球は破壊される運命を迎え、地球に流れてきていた宇宙人フォードとの旅が始まります。
旅の中では、日常生活では想像できない世界が繰り広げられ、刺激に溢れる一冊でした。

ジャンルとしてはSFコメディというのが一番近いのかなと思います。話がぶっ飛びすぎて、よく分からない点もあります。しかし、普段SFなどを読まない人や刺激が欲しい人にオススメできる一冊だと思います。

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2023年06月13日

Posted by ブクログ

途方もなくバカバカしい、だけで終わってしまった。穂積さんの推薦みて「そんな傑作なら」と手にしたが…ただ馴染みのない発想・表現は楽しめた。翻訳者に拍手。

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2023年03月02日

Posted by ブクログ

SFコメディと書いてある。
そもそもSFにあまりなじみがないが、SF×コメディというものが想像がつかなくて読んでみることにした。

家がバイパス建設のために取り壊されそうになっているアーサー・デント。
彼はブルドーザーの前に横たわり、身を挺して抵抗する。
そこへ現れたのは、彼の友人、フォード・プリーフェクト。
この人物は、実はベテルギウスの近くの星出身で、『銀河ヒッチハイクガイド』の現地調査員として地球に潜入していた。
彼によれば地球はヴォゴン人の宇宙バイパス建築のため、あと12分後取り壊されることになっている、という。
アーサーは、わけがわからないまま、フォードと地球を逃れ、宇宙をヒッチハイクすることに。

不可能性ドライブ?
悲観的なロボット?
奇妙なものが次々と出てくる。

奇想天外な設定、ハチャメチャな展開に驚く。
意外と読み進めることは難しくないのに、また驚く。
イギリスが舞台だからか、『モンティパイソン』を想起する(ちゃんと見たことないけど)。
…とか思っていたら、解説によれば、ラジオドラマだったものを、脚本家本人が小説化した作品だそうだ。
細かい部分で笑いが作りこまれているのかもしれないけれど、それがあまり自分にはわからないのが残念。

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2023年02月05日

Posted by ブクログ

バイパス建設のために家を壊されそうになっているアーサーの元へ、友人のフォードがやってくる。「自分は実は宇宙旅行のガイドブック『銀河ヒッチハイクガイド』改訂のために地球へやってきた異星人なのだが、銀河バイパス建設のため12分後に地球は消滅することになったので恩人である君に伝えにきた」と言うフォードの話の意味もわからぬうちに、地球は消滅。アーサーは地球人唯一の生き残りとして宇宙をヒッチハイクすることになってしまった。途切れることのないナンセンスギャグで宇宙の深遠まで笑い飛ばすSFコメディ。


こんなずっとふざけてる小説久しぶりに読んだ(笑)。イギリス〜〜〜って感じ。特に不可能性ドライブの働きで偶然が偶然を呼び、ゼイフォードの宇宙船に拾われてからはアンドロイドのマーヴィンも加わって会話劇がはちゃめちゃになってくる(パラノイド・アンドロイドってこれが元ネタなの?)。おとぎ話だと思われていた古代文明が眠る星マグラシアの登場には普通にワクワクしたし、ちょっとこの辺は『カエアンの聖衣』みたいだった(『ヒッチハイクガイド』のほうが先)。バベル魚とか42とか「さようなら、いままで魚をありがとう」とか、ご都合主義的面白ガジェットや無意味なものに意味を持たせるセンスが良くて、私がこのシリーズを読んでないせいで後世のSFからスルーしたパロディやオマージュが今までたくさんあったんだろうなぁと思ってしまう。
続きものだけど続きを読まなきゃいけないって感じもしないので、またふざけたものが読みたくなったら読もうかな。

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2022年11月29日

Posted by ブクログ

唐突に最後の生き残りとなったアーサーは、たまたま地球に居た宇宙人フォードとともに宇宙でヒッチハイクをする事になる。

ジャンルとしてはSFコメディとという事ですが、序盤の展開は個人的になかなか怖かったです。人間が宇宙全体で一番の知的生物とは限らない&地球とは異なる世界の知的生物とスマートにコンタクトができるとは限らない、と考えると何だか宇宙開発も怖くなってきますね。
そんな地球の終わり嫌すぎるなあ……。

ジョークなどが至る所に散りばめられていて、なかなか面白かったです。原文で読んだら、きっともっと笑いどころが多いのだと思いますが、残念ながらすべてを理解するには知識が足りませんでした。また、英国の作品らしく、コメディ色が強いのですがやはりどこかブラックというか、辛口で皮肉っぽいです。
以前もコメディ寄りのSFを読んだことはあるのですが、何となく何度読んでもSF×コメディって不思議な感じがします。個人的に、宇宙がとても怖いところだという印象が強いからでしょうか。

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2022年08月06日

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