あらすじ
銀河バイパス建設のため、ある日突然、地球が消滅。どこをとっても平凡な英国人アーサー・デントは、最後の生き残りとなる。アーサーは、たまたま地球に居た宇宙人フォードと、宇宙でヒッチハイクをするハメに。必要なのは、タオルと“ガイド”―。シュールでブラック、途方もなくばかばかしいSFコメディ大傑作。
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Posted by ブクログ
最近まで未読で知っていたのは「答は42」という事ぐらいだったのだが、どっかのAIが「答は42」という回答を出してこの本が売れているというニュースを聞いてちゃんと読んでみようという気になった。
ちょうど家の近所でなんだか分からない工事をやっていて、しかもその業者の誠意を欠く対応に激怒していたから冒頭で家をぶっ壊される主人公にいたく同情した。
まぁ作中では家どころか地球そのものまでぶっ壊されるのだが、そんなとんでもない事態でさえ作中においては微震に過ぎない。
ところで「答は42」の件だが、答え云々よりも質問の仕方がそもそも悪いと思う。
生命の、宇宙の、その他あらゆる事象に対する究極的回答…だったかな?
ハッキリとは覚えていないのだがそんな漠然として抽象的でどうとでも答えられそうな質問に対して「42」という深いんだか浅いんだか考えれば考えるほど分からない答を用意した作者のセンスも流石だと思う。
Posted by ブクログ
いい意味でしょうもなかった。
バカでかい数字の確率、超主観的な『銀河ヒッチハイク・ガイド』、魚を入れて翻訳すること、…
汎銀河ガラガラドッカンも飲んでみたい。
デジタル時計を買って遅れた人間にでもなろうか。
というか、『銀河ヒッチハイク・ガイド』自体購入できるものならしたいね
Posted by ブクログ
イギリス人が書いたって納得できるなって思うくらい、皮肉っぽくて好きだった。
鬱病のロボットはずっと仲良くはしたくないね…って感じのキャラクターだったけど、それはそれで良かった。
深淵なる疑問の答えが42だっていうのも好き。意味がない数字だと後書きに書いてあって、もっと好きになった。最後の方の、複雑な因果の相互関係を研究してる人たちが、防ぎ得ないことに対して「世の中そんなもんだよ」って言ってるのも、良かったな。
重いメッセージみたいなものもなくて、本当にエンタメ小説って感じで好きです。
後書きの物価は反映させるのに、実際の地球のサイズの間違いとかそういうのは修正しないのが謎、みたいなやつ、この地球とは全く別の地球っていうことだったのかな?と思った。
それはそれでなんで物価反映はあるの??って感じだけど、まあ大衆小説とするのなら、マニアが気になる数字の差異よりも、一般人が気になるところを修正させるかなっていうのはあるけども
Posted by ブクログ
“ゼロからトースターを作ってみた結果“という本の著者が、“ほとんど無害“という本が大好きだと語っていたので、今シリーズ1作目を読み始めてみた。
元々はラジオドラマだったらしく、ラジオドラマでやるような少し緩い語りのSF作品という感じだった。
平凡な地球人でありながら、宇宙に放り出されるより辛い拷問であるヴォゴン人の詩の朗読(フォードは苦しみのあまり絶叫するほど)に淡々と感想を述べて空気を変える主人公アーサーp88、
破壊された地球から主人公を救い出して一緒にヒッチハイクしていく説明役フォード、
犯罪歴があり、目立つのが仕事の大統領で顔が2つ手が3本、フォードのいとこでもあるゼイフォード、
開閉に喜びを感じるドアを忌々しく思う口の悪いロボット、使われるのが嬉しく無駄口の多いロボットなど。
登場人物の個性や、細かな舞台設定が面白い。
実はネズミは人間よりも賢く、人間によるネズミ実験で色々と情報を得ているが、それはネズミ側から教えてやっているのだという。
そして地球は超ハイスペックなコンピューターであり、あと5分で解明できた謎が地球破壊により潰えた。そして地球の生き残りであるアーサーの脳に謎の解明に繋がる断片があるはずだとねずみは考え、脳をくれないかと言い出す。
ちなみに“ほとんど無害“とは、銀河ヒッチハイク・ガイドにおいて、『地球』についての解説文である。(惑星が膨大すぎて地球はマイナーであり、元々は無害としか書かれてなかったのをフォードが15年間の滞在の末、ほとんど無害に更新した。)
〜美しいことで有名な惑星ベスセラミンでは、大量の観光客のせいで侵食が進むのを憂慮し、惑星滞在中に摂取した量と排泄した量に差があると、出国する時にその正味差分を外科的に切除されることになっている。なので、トイレに行ったら何があっても必ずレシートを貰っておかなくてはならない。p104
↑トイレでレシートを貰うという発想が面白くてお気に入りだ。
生命、宇宙、そして万物とは一体なにか?
超ウルトラスーパーコンピュータが750万年かけて計算した答えは『42』