安原和見のレビュー一覧
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Hitchhiker's Guide to the Galaxy シリーズの有終を飾る "Mostly Harmless"。このシリーズは 10年くらい前に読んだときは、原著で 4冊目までしか読まなかったので、実はこの「ほとんど無害」は初読。
スラップスティック・ギャグのキレはあいかわらず鋭いが、あまりにもあっけない幕切れが、この能天気なシリーズの読者の期待を大きく裏切った。しかし、この苦境から何度も何度もよみがえってきたのが「銀河ヒッチハイカー」達ではなかっただろうか。彼らの旅が今もまだ続いているであろうことは、想像に難くない。著者が亡くなり、彼らのその後のハチャメチャぶりが描かれないことが、まったくもって残念だ。
自らが編集者として新潮版の訳出にかかわった、大森望の解説も素晴しい。 -
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銀河ヒッチハイクガイド 3部作の 4作目。第1作のイルカのエピソードを伏線回収する形で、「地球」に戻ってきたアーサー・デントが素敵な恋をする物語。原著で読んでいるはずなのだが、ストーリーはほとんど記憶になかった。途中で投げ出して読んでないのかもしれない。
あの「銀河ヒッチハイクガイド」のスラップスティックな筆致で恋する男の心情を描くと、こんなにも素晴しいのかとビックリした。宇宙では普通のあのハチャメチャぶりは、地球人にとってはなかなか理解しがたいものであった。しかし、恋をして舞い上がった地球人の心は、あのハチャメチャぶりそのままなのだ。SF 色が薄いのは残念だけど、アーサーとフェンチャーチを眺めていると、20年若返って、また恋をしたくなるよ。 -
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シリーズの冒頭で、ものすごくくだらない理由で、地球は宇宙人の艦隊から、あっという間に消滅させられます。地球滅亡の感慨に浸る暇もない、あっけない幕切れ。
銀河中のヒッチハイカーに読まれる書物(厳密には紙の本ではないデータベースですけれども)『銀河ヒッチハイク・ガイド』の現地調査員であるフォード・プリーフェクトは、その地球滅亡の瞬間、たまたま地球に調査のために滞在している真っ最中。フォードは友人だったアーサー・デントを連れて、その瞬間、地球を滅ぼしにきたヴォゴン人の宇宙船にヒッチハイクすることで、間一髪脱出します。
ほんの一瞬で故郷を滅ぼされたアーサー・デントは、パニックになりながらも、フォードと一緒に銀河じゅうを頼りなく彷徨う、トンデモな旅に出ることになり……。
……だめだ、ストーリーをとても短くまとめきれない。
しかし、ストーリーをというよりも、むしろ英国流の皮肉のたっぷり聞いたジョークを楽しむ本です。(断言)
展開がはちゃめちゃすぎて、正直、途中でストーリーの運びについていけない部分も多少ありましたが、たぶんそういうのはどうでもよくて、ただこの人を食ったユーモアあふれる語りを楽しんだらいいんだと思います。
全体を通じて、「無茶苦茶や!」とツッコみながら腹を抱えて笑いました。かなりデタラメでありながら、ときどきものすごく本格SFらしい設定が出てき……たかと思えば、次の地の文ではいきなり台無しにされていたりして、始終ニヤニヤしながら読んでいました。
個人的には、1作目『銀河ヒッチハイク・ガイド』と、5作目『ほとんど無害』の二冊が飛びぬけて面白かったように思います。
ラスト、5作めの終わり方は、ファンからも賛否両論だというのが、ものすごく頷けるエピローグでありました。第五巻の内容は、間違いなくすっごく面白かったし、巧妙な伏線が絶妙に絡み合って、秀逸な収束を迎えたのですが、それでも「ええええええ、そんな終わり方!!??」と悲しく叫ばずに居られない。うう、ネタバレになりそうだからもう黙ります…
本当は、続きを書くという筆者の発言があったそうなのですが、その前に急にお亡くなりになったそうで……残念でなりません。 -
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『銀河ヒッチハイク・ガイド』シリーズの最終巻です。
第4作『さようなら、今まで魚をありがとう』から8年後に書かれたこの最終作ですが、これまでの作品とは全く異質な感じがする作品でした。
腹を抱えて笑える能天気な明るい空気がたまらなかったこれまでとは異なり、シリアスな雰囲気が漂っているのです。第4作で幸せをつかんだはずのアーサー・デントは再び孤独になっているし、トリリアン(そして並行世界のトリシア・マクミラン)もかつて自らが選択しなかった人生を思っているし、フォードは『銀河ヒッチハイク・ガイド』を出版する会社の変貌に怒りを覚えているし・・・。やはりゼイフォードやマーヴィンといった強烈なキャラクターが顔を見せない影響でしょうか、笑いよりもシリアスさが強い気がします。新キャラクターのランダムは結構いいですけどね(終盤のトリシアを見かけたときの行動は最高)^^
ただし、物語の構成というか、小ネタの寄せ集め、といった感じの前半3部作とは異なって、一本の筋の通った話になっている関係か、読者をひきつける力はかなり強いです。一気に読めてしまう。
中盤からクライマックスへと至る流れの展開は大変読み応えがあって、面白く(ただし笑いはあまりないですが)グイグイと引き寄せられます。そして愕然の結末。一つの物語として見たとき、この作品は大変よくできた作品になっていると思います。
しかし、どうも違和感がつきまとうのは、結末もさることながら、これまでのシリーズの面白おかしい能天気さが、緊迫感にとってかわられているからでしょうか。
シリーズの最終作がこれというのは(一つの大きな物語として、きちんと完結できてしまう結末だったがゆえに)悲しすぎます。一つの挿話としてなら良いんですけどね・・・。あとがきによれば、ダグラス・アダムスもこの結末はシリーズ最終作としてはふさわしくないと思ったのか、続編を書く予定だったようですが・・・残念ながらなくなってしまいましたから・・・。もし完結編を作ったらどうなったのでしょうか。アダムスの言葉からすると、それなりのハッピーエンドにはなったのでしょうかね^^
ちなみにシリーズの一片として考えると星4ですが、単体の小説として見ると星5くらいかな。一つの物語としてはよくできていると思います。 -
Posted by ブクログ
ダグラス・アダムスは前作『宇宙クリケット大戦争』でいったんシリーズを完結させたものの、諸事情によって新たに続編を書くことになり、そして作成されたのがこの『さようなら、いままで魚をありがとう』です。前作とは違ってこれは原題の忠実な訳で、地球で2番目に知能の高い生き物であるイルカ(ちなみに人類は3番目)が第一作目で地球から去る際に、人間たちに残した言葉ですね。
今作では第一作の序盤の序盤でふっとんだはずの地球が何故か復活していて、主人公アーサー・デントが戻ってきたところからスタートします。どうして地球が復活しているのか?が本作の大きな疑問として、物語の大きな筋になるかと思いきや、さにあらず、本作はなんと『銀ヒチ』シリーズでありながら、アーサー・デントのラブストーリーになっていました。
そのせいか非常に読みやすく、これまでの作品のように破壊力抜群の小ネタ集という感じにはなっていませんでした。おかげて物語の筋、終盤の展開も含めてこれまで以上に統一感と安定感が感じられる一方で、のたうちまわるほどのネタはそんなに多くはなかったですね。
また、あとがきによればわずか3週間で書き上げられただけあって、SF的錬り込みがあんまり感じられない(思えば笑えるエピソードなども非SF的なネタが多かったような)ところも少し気にはなりました。
それでも、神が残した最後の言葉にまつわるエピソード(マーヴィンの話が良い)や、駅でのビスケット争奪戦など、好きなエピソードはいろいろあります。
そして、ラブストーリーの部分も意外と面白くて、物語的にはかなり楽しく読めました。これまでの三作とは少し印象が違いますけどね^^;
そんなわけで、この4作目もお勧めです^^
あ、ちなみに地球が復活した理由も最後のほうにさらっと述べられています。これはなかなかいい話だなあと思いました^^ -
Posted by ブクログ
銀河ヒッチハイク・ガイドシリーズ完結
相変わらずドタバタしてるけど今までの展開よりはシリアスだと思う
ガイドが乗っ取られたりアーサーの娘が登場したり意外な展開が多かった印象
サンドイッチ屋として生きてるシーンはなんか好きだった
アーサーが少しずつこの世界に適応していっているところが好きだった
結末はあっけなく終わってしまった感じがして寂しさもちょっとある
5冊読んでみて、めちゃくちゃな展開ばっかりですごく楽しかった
欲を言えばもっと明るい結末を望んでいた気もするし、作者がもう少し生きていれば6巻目があったのかななんて思ったりもする
終わってしまった悲しさと読み終えた達成感があるいつかまた読み返したいな