安原和見のレビュー一覧
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フレドリック・ブラウンの短編を読むのは、学生時代に『未来世界から来た男』を読んで以来、実に四半世紀ぶり。ブラックな笑いあり、言葉遊びあり、艶話あり。ショートショートの名手として知られるブラウン。星新一や筒井康隆、漫画でいえば藤子・F・不二雄のSF短編が好きな方なら、絶対にはずせない名作揃いである。
全集の4巻を手にしたのは、名作中の名作でここから様々な作家による派生作品も生まれている「回答」を読み直したかったから。「緑あふれる」や「唯我論者」「鏡の間」等、読後に余韻の残る作品が多々。他の作品も軽妙洒脱で、ニヤリとさせられるものばかり。読んでいるうちに昔を思い出したりと、なかなか楽しい読書の時 -
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巨匠フレドリック・ブラウンの短編全集、第2巻(全4巻刊行予定)。
第1巻に引き続き、珠玉の短編SF小説が堪能できる。そして本巻には、私の最も好きなブラウン作品『さあ、きちがいになりなさい』が収録されている。作品を覆うサスペンスと、背筋をゾッとさせられつつも、思わず「なるほど」と唸ってしまう結末。そして何よりも、タイトルとなっている台詞が出てくる瞬間が最高に刺激的!(掲載誌が『ウィアード・テールズ』というのも納得。)
その他の収録作品も秀逸なものばかりで、まさに「アイデアの宝石箱」。読み易い文体の短編ばかりなので、ちょっとした時間に気軽にSFを堪能できる一冊。 -
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フレドリック・ブラウンSF短編全集の第1巻
「最後の決戦(ハルマゲドン)」Armageddon
「いまだ終末(おわり)にあらず」Not Yet the End
「エタオイン・シュルドゥル」Etaoin Shrdlu
「星ねずみ」Star Mouse
「最後の恐竜」Runaround
「新入り」The New One
「天使ミミズ」The Angelic Angleworm
「帽子の手品」The Hat Trick
「ギーゼンスタック一家」The Geezenstacks
「白昼の悪夢」Daymare
「パラドックスと恐竜」Paradox Lost
「イヤリングの神」And the Gods L -
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ダーク・ジェントリーという探偵が、ある事件の謎を解明していく話。大抵の探偵物で同様の説明ができちゃうけれど、これは作者がダグラス・アダムスですから。
最初の50パーセントは意味がわからない。何これ…と読んでて呆然となる。意味わからなすぎて読むのも亀のようなペースになってしまった。だけど、50パーセントを過ぎたあたり、ダーク・ジェントリーが出てきて推理し始めると、読むペースはジェットコースター。前半の訳わからないエピソードたちがあれよあれよと言う間に意味を持ち始める。あれだけの意味わかんないエピソードの伏線を見事に回収していくなんて、ほんとダグラス・アダムスは天才だと思う。正直もう1回以上読み -
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銀河ヒッチハイクガイド3部作の5作目にして最終話。
作者死去により本当にほんとうの最終話。
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銀河系の歴史はごっちゃになっていたんだ。
人々は努力していたけれど、度重なる時間移動や時空移動によりますますごっちゃになっていくばかりだ。
フォード・ブリーフェクトは「銀河ヒッチハイクガイド」を発行している本社を訪れて驚いた。買収されてすっかりまともに変わってしまったんだ。
こんながあの自由で無茶な我らが本社なのか?!
トリシア・マクミランは、送るはずだったもう一つの人生を17年間悔いている。
宇宙人で二つの頭と三本の腕を持つゼイフォードと知り合ったのに、一緒に銀河に出られなかったんだ。彼 -
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星図にも載っていない辺鄙な領域のさらに遥か奥地に小さい黄色い太陽がある。その太陽の周りを小さい青緑色の惑星が回っている。
この惑星に住むサルの子孫は呆れるほど遅れていて、いまだにデジタル時計を生かした発明だと思っているほどだ。
この惑星の問題は、住んでいる人間たちが不幸ということであり、その解決法として小さな紙切れの移動が行われている。これは不思議な解決だ。不幸なのはこの紙切れ自身ではないのだから。
そしてある日、それはある男が、たまには人に親切にしようよ、と言ったため木に釘づけされて二千年以上たった日だが、一人の若い娘が世界を善にして幸福な場所にする方法を思いついた。それはうまくいくはずだ -
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「銀河ヒッチハイクガイド」シリーズ3冊目。
前2作よりちょっとシビアだった印象。
二百万年前の地球に飛ばされていたアーサーとフォードは、それから数年後に何とか時間軸を捕まえ別の時間、別の惑星へ。
着いた先は、破壊二日前の地球、イギリス、クリケット会場!
そこへ突如現れたクリキット星宇宙船は、地球人をボール代わりに使ってクリケットを始める。
クリキット星人は、ずっと”宇宙”というものを認識していなかった。
この世界に自分たちが唯一無二だと思っていたのだ。
だがある日うっかり落ちてきた宇宙船により、彼らは”宇宙”を知る。
優れた科学力で、数年で宇宙船を仕上げて宇宙に向って探索だ!果たして誰に -
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銀河ヒッチハイクガイドシリーズ2冊目。
お腹が空いたから一番近い”宇宙の果てのレストラン”に行こう!
…ところが<黄金の心>号はヴォゴン人からの攻撃を受けてしまった。
ヴォゴン人は、地球を滅ぼすという指令を受けたのに、二人の地球人が抜け出して銀河ヒッチハイク出たから今度こそ指令を成し遂げようと張り切ってしまってる。
指令を出したのは銀河系の精神学者たち。なにしろ地球は「宇宙の究極の問いを応えるために作られたスーパーコンピューター」であり、抜け出した二人、アーサー・デントとトリリアンはその地球の一分なんだ、彼らを抹殺しないと「宇宙の究極の問い」の答えが出てしまうではないか!
無限不可能性ド