安原和見のレビュー一覧

  • リサーチのはじめかた ――「きみの問い」を見つけ、育て、伝える方法

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    研究という行為を、内省を突き通して進めていってスタートラインに立つ方法論。テーマとしては抽象的な観念論に終始するかと思いながら、語り口はフランクで読みやすく、研究と一見狭く見えつつ実は自分の問いをアウトプットするという意味では広く応用できそうな内容で、とても良かった。

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    2024年12月17日
  • 漫画 サピエンス全史 人類の誕生編

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    書籍で読んでから2年ほど経過していたので復習がてら漫画で再読。漫画なので要点にポイントを絞ってサクサク展開されている。非常に読みやすかった。

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    2024年12月01日
  • 死に山 世界一不気味な遭難事故《ディアトロフ峠事件》の真相

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    初っ端から、ゾゾっとする不可解な9人の遭難者達の発見時の状況。何故?

    ラスト、著者の戦略、シャーロック・ホームズの原則消去法で一つづつ否定されていく...




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    2024年10月08日
  • 死に山 世界一不気味な遭難事故《ディアトロフ峠事件》の真相

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    実際に起こった事件に基づいているため、読み進めるうちに強烈な臨場感に引き込まれました。まるでその場にいるかのような緊張感と恐怖が伝わってきます。事件の不可解さや登場人物たちの恐怖がリアルに描かれており、途中で中だるみもなく、一気に読み終えることができました。

    また、物語が最後に向けて徐々に謎が解かれていく様子が非常に巧みに構成されており、最終的にしっかりとした結論が示されるのが良かったです。読後には、事件の謎に対する納得感と、余韻が心に残りました。

    不気味さや謎解きの要素が好きな方には、ぜひおすすめしたい一冊です。

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    2024年08月15日
  • 漫画 サピエンス全史 人類の誕生編

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    原作と一緒に読んでもいいし、これだけでも十分優れている。

    私は並行して「サピエンス全史」を読んでいたけど、ところどころダレる章があり、ペースが落ちるところがあった。漫画にはソレがない。

    一緒に読むと理解は深まるし、これだけ読んでも十分に楽しめると思う。

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    2024年06月02日
  • 銀河ヒッチハイク・ガイド

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    ネタバレ

    いい意味でしょうもなかった。
    バカでかい数字の確率、超主観的な『銀河ヒッチハイク・ガイド』、魚を入れて翻訳すること、…
    汎銀河ガラガラドッカンも飲んでみたい。
    デジタル時計を買って遅れた人間にでもなろうか。

    というか、『銀河ヒッチハイク・ガイド』自体購入できるものならしたいね

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    2024年04月12日
  • 死に山 世界一不気味な遭難事故《ディアトロフ峠事件》の真相

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    ネタバレ

    やはり映画作家だからなのか、構成がとてもうまくてパーティーの行程を追体験するような感覚になる。資料写真も多く、彼らの人となりの描写も詳細で、アルバムを見ながら話を聞いているよう。
    パーティの行程と当時の捜索の様子と現代の調査が入れ替わり立ち替わり語られていく。著者の生活や、アメリカンジョークというか、ふきんし…陽気さが滲むので、凄惨さの割には暗く沈み込まない。
    結末は冒頭に記されているのだが、旅は始まりから不穏。大学生の中に大人が闖入。何と言っても放射性物質の検出が否が応でも国家的な背景を感じさせる。おまけに多数の光球の目撃情報、現地の少数民族、不可解な軍の態度。怪しみだしたらどうとでも言えて

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    2024年04月10日
  • 漫画 サピエンス全史 人類の誕生編

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    「絶滅し、失われ、忘れられたものたちへ。集まって形をなしたものは、いずれかならず崩れて塵と消える。」
    ユヴァル・ノア・ハラリ

    人間は自分達を頂点だと勘違いし、戦争をし地球を破壊し続ける。もしもネアンデルタール人が生き残っていたら、人間は別格だとは考えにくかったかもしれない。ホモ・サピエンスも動物の一種であるのに。

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    2024年03月16日
  • 死に山 世界一不気味な遭難事故《ディアトロフ峠事件》の真相

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    ネタバレ

    1959年1月、ロシア西部ウラル山脈の一帯で起きた遭難事故の真相を地道な調査で解き明かしたドキュメンタリー。ディアトロフ峠事件と呼ばれている。真冬のウラル山脈に学生登山部9名が入山後消息を断つ。1ヶ月後全員の死亡が確認された。その死に様が異様で凄惨なであったため、未解決遭難怪死事件として知られるようになる。氷点下の雪山のテントから1キロ以上離れた場所で発見された死体は、衣服や靴はなく、頭蓋骨折したものや、舌を喪失したもの、遺体から異常な濃度の放射能が検出されていた。最終事故報告書には「未知の不可抗力によって死亡」との記載で終わっている。ソビエト連邦時代に起こった未解決事件をアメリカ人である著者

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    2024年02月04日
  • リサーチのはじめかた ――「きみの問い」を見つけ、育て、伝える方法

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    研究テーマを変える必要ができて困っている時に、読んだ。

    研究するということは、単に論文を書く技術を学ぶとか、何が研究として発表に値するものなのかとか、そういうことはさておいて、
    自分と向き合い、自分をまず研究することから始まるんだなということが感じられ、
    大学院に入った理由をもう一度考え直そうというところまで引き戻してくれた。

    特に、自分と違う分野の人たちに、自分の課題について理解してもらえるようにくるがこの本における重要なポイントというのがとても、とても、心を打たれた。
    ざっとアウトラインを読んだので、今度もう一回読み直して、今度は紙に書いて実践する。

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    2023年10月20日
  • 漫画 サピエンス全史 人類の誕生編

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    何万年・何十万年前には、今の人類=ホモ・サピエンス以外にも、ホモ・エレクトス、ホモ・デニソワ、ホモ・フローレシスエンシス、ホモ・ネンデルターレンシスたちが存在して、生息していた。

    火の使用は人類と他の動物を隔てる最初の大きな溝になった。
    この力はいつどこで使うか選べるから、無数の仕事に利用することができた。
    さらに重要なのは、肉体的な限界が関係ないってことだ。
    火打ち石があれば、女性1人でも数時間で森を丸ごと焼き払うことだってできる。
    火を手なずけたのは先触れだった。これが原子爆弾に到る最初の重要な一歩だったんだ・・・

    7万年ぐらい前、サピエンスは急激に世界中に広がっていった。
    でもアフリ

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    2023年08月27日
  • パワー

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    中学3年生の「課題図書」の一つとして紹介された書籍です。

    「女性が手から電撃を出せるようになる」という設定ひとつで、ここまで現代社会を風刺した小説を書くことができるのか、という驚きに満ちた読書体験でした。

    力を得た女性が、それまで自分たちを征服し、虐げてきた男性社会にたいして叛旗を翻すという流れ自体は想像できるものですが、今の世の中に「当たり前」にあると考えられている「女性ならではのやさしさ」という幻想を打ち破るような激しい攻撃性を目の当たりにすると、私自身、男として居心地の悪さや一抹の恐怖を感じます。

    大いなる力には「責任」が伴い、それを無視して濫用すると「歪み」が生まれること。人間は

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    2023年07月16日
  • アダムス・ファミリー全集

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    チャールズアダムスの原作にアクセスする機会がほぼなくて、この本で初めて触れたのだけれど、アダムス・ファミリーが最初から全員がファミリーだったわけじゃないこととか、時と場合によってはビジュアルさえ異なっていたこととか、意外な事実がたくさん載っていて最高だった。
    ハリウッドの映画を観たあとによんだので、その違いとか共通点とかを探しながら見ることができて嬉しかった。
    原作のイラストにあるシーンが映画にも使われてるのがあって、ちゃんと原作リスペクトしてるんだ〜と思った

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    2023年07月14日
  • パワー

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    凄かった。上手く説明できないけど、これは要約ではダメで、読書の体験そのものに意味がある本だと思う。
    最初のワクワク感から、どんどん凄惨な方向へ転がっていく。
    残虐さに目を背けたくなるシーンは多々あるが、裏返してみれば、これは戦時中や不安定な情勢であれば「よくあること」だ。
    ミラーリングというのか、男性であれば「普通」とされていることを女性が行うと、こんな感じ方をするのか。読み終わってからも、この本の色々なシーンを何度も思い出す。

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    2023年07月04日
  • 古代ギリシア人の24時間 よみがえる栄光のアテネ

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    ネタバレ

     全然違い異文化と価値観の、それでも親しみと共感を感じる人々の生活を通して、古代ギリシャの実態を立体的に体感できる本。時々今の時代にも名を残す歴史家や哲学家が出てくるが、他の人たちに厄介がられたり、あきられたり、自分も悩んだりと身近なのが面白い。またこうして実際の資料に出てくる人や有名人も多いことはより躍動感を感じる。

     特にアテネの住民たちの身分とそれぞれの関係、低い身分のものの多くが富を持つものだったり、くらいの高い正式な民のほとんどが農民だったりなどは実際にこうした本を読まないと中々掴みにくいような複雑なものであり、本書を読んでよく理解できる部分の一つだ。また特に奴隷は面白い部分で、奴

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    2023年03月21日
  • これが見納め 絶滅危惧の生きものたちに会いに行く

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    「銀河ヒッチハイクガイド」のダグラスアダムスによる、絶滅危惧種を訪ねる本。

    ダグラスアダムスなので、期待して読んだ。そして期待通りだった。さすがダグラスアダムス、ユーモアが素晴らしすぎる。生息地に行くまでのドタバタとか、熱心すぎる研究者の先生たちとのやりとりとか。何度読んでいてクスッとしたことか。このユーモアのおかげで、「絶滅危惧種を守ろう」というメッセージがお説教くさくならずに、人々の心にスッと響く。

    でもこの本を読んでて強く感じたのは、「人間って愚かだ」ということ。自慢したい、暇つぶししたい、邪魔だ…そんな理由で動物を絶滅に追いやってきたんだな。野生のコーヒーノキっていう植物は、絶滅し

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    2023年01月03日
  • 宇宙の果てのレストラン

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    ネタバレ

    「銀河ヒッチハイクガイド」シリーズ二作目

    英国ジョークてんこ盛り

    ■シリーズの並びはこうらしい

    正篇
    『銀河ヒッチハイク・ガイド』
    『宇宙の果てのレストラン』【これです】
    『宇宙クリケット大戦争』

    続篇
    『さようなら、いままで魚をありがとう』
    『ほとんど無害』

    ●名台詞

    “はじめに宇宙が創造された。これには多くの人がたいへん立腹したし、よけいなことをしてくれたというのがおおかたの意見だった。

    “説明しよう。宇宙のありとあらゆる物質は、宇宙のありとあらゆる物質から何らかの影響を受けている

    “トリン・トラギュラ(というのがその男の名前だった)は夢想家だった。思索家にして思弁哲学者だ

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    2022年11月03日
  • 銀河ヒッチハイク・ガイド

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    ふざけ倒した英国ジョーク
    でも知的でもある

    ●名場面

    「宇宙のありとあらゆる知的生命体のみなさんこんにちは。そして、知的でない生命体のみなさんもこんにちは」


    ●古き良き時代

    時のかなたにかすむ太古の時代、先の銀河帝国の大いなる栄光の日々、世界は荒々しく、豊かで、そしておおむね非課税であった。


    勇猛果敢な時代、賭け金は高く、男は真の男であり、女は真の女であり、アルファ・ケンタウリの小さい毛玉生物は真のアルファ・ケンタウリの毛玉生物であった。



    「ちょっとだけあなたのエゴをわきに置いとけない? 大事なことなのよ」
    「おれのエゴより大事なものがあるんなら、いますぐひっつかまえて

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    2022年10月31日
  • 漫画 サピエンス全史 人類の誕生編

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    サピエンスは、こうして世界中にはびこったのか…と理解できる作品。
    猿から進化したと言われても、猿がいきなり今のヒトになるわけでは勿論なく。
    その過程では、他の人類の淘汰や、石器時代からの環境破壊があり。。ああ、現代の気候変動の問題だって、サピエンスの進化の延長線上のものなんだ。必然的な。
    さあ、、フィクションを信じ、何万人もが協力し合えるサピエンスは、即座に行動変容が可能という特技を生かして、これからも永く繁栄できるのか。
    「賢さ」一歩及ばす、現状を見誤って自滅の道を歩むのか。。

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    2022年03月25日
  • 漫画 サピエンス全史 人類の誕生編

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    マンガになっているので、とっつきやすかった。書籍版は、話題になっているのは知っていたけれど、暑い&事例が多い、で読めていませんでした。
    サピエンス全史書籍版や21Leesonsの入門としていいのかもしれません。

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    2021年12月03日