「銀河ヒッチハイクガイド」のダグラスアダムスによる、絶滅危惧種を訪ねる本。
ダグラスアダムスなので、期待して読んだ。そして期待通りだった。さすがダグラスアダムス、ユーモアが素晴らしすぎる。生息地に行くまでのドタバタとか、熱心すぎる研究者の先生たちとのやりとりとか。何度読んでいてクスッとしたことか。
...続きを読むこのユーモアのおかげで、「絶滅危惧種を守ろう」というメッセージがお説教くさくならずに、人々の心にスッと響く。
でもこの本を読んでて強く感じたのは、「人間って愚かだ」ということ。自慢したい、暇つぶししたい、邪魔だ…そんな理由で動物を絶滅に追いやってきたんだな。野生のコーヒーノキっていう植物は、絶滅しそうだから柵で覆ってたのに、「ちょっとぐらいいいだろう」っていう人々に少しずつ取られていって絶滅しそうなんだという。なんだそれって思うけど、自分も絶対やらないとちゃんと自制しなきゃいけないと思う。自分のやってるちょっとしたことが他の種を絶滅させるかもしれない。この本に出てくる動物の最新情報もしっかり載ってて、切なくなったり安心したり。絶滅危惧種を心の片隅に置いて生きていきたい。