中野京子のレビュー一覧
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Posted by ブクログ
『へんないきもの』の早川いくをと『怖い絵』の中野京子のコラボ。
絵画の中の妙に気になるへんないきものについて、
早川氏が中野氏のレクチャーを受けるという内容。
『ワトソンと鮫』コプリー
『魚に説教する聖アントニウス』ベックリン
『赤ずきんちゃん』ドレ 『ロムルスとレムス』ルーベンス
見た目で印象派1『死の力』ビアード
『ペルセウスとアンドロメダ』メングス
『ヘラクレスとルレネーのヒドラと蟹』ペルッツィ
『カニに指を挟まれる少年』パオリーニ
『ヴィーナスとクピド』クラナッハ 『聖母子』クリヴェッリ
見た目で印象派2『恋に落ちたライオン』ロクプラン
『コショウソウとピパ』メーリアン 『水』アルチンボルド
『美術鑑定家としての猿たち』マックス
見た目で印象派3『大海蛇の巣穴』ヴェッダー
『人間の堕落』グース
参考文献有り。写真提供、所蔵先有り。
あの~なんでこの絵にこんないきものが描かれているんですか~?
な、早川さんのユルい問いに、これはね!とビシッと答える
中野さんの遣り取りで、その絵画について紐解いていく内容です。
絵の描かれた背景、時代、工房の共同作業、擬人化、象徴等が、
次々と明らかになってくるのだけれど、その対話がなんとも
絶妙の加減で面白い。なんともわかりやすいのも、良い。
加えて、早川さんの生物学な雑学知識も満載で、捧腹絶倒。
また、エイのトラウマでおたおたするような中野さんの様子は、
彼女の意外な一面を見られた感じで、なんか新鮮でした。
二人が、大好きなメーリアンとアルチンボルドについて話して
くれたのは、嬉しかったです。 -
Posted by ブクログ
ネタバレ192ページの、互いに何も語らないでいる間は続いた関係が、心の吐露がなされた瞬間、壊れてしまう。分かるな。ジェニーも苦しかったんだろう。
ジェニーがメンデルスゾーンの約束を守ることについて、、
約束した瞬間、義務になる。私のことまで義務と感じていたんだわ。
こういう細かい描写も上手く表現されていた。
恋愛の話がメインかと思ったが、それだけではなく3人それぞれの生き方や人となり、メンデルスゾーンの人生などいろんな面に触れることが出来た。
メンデルスゾーンは、単純に元々好きだったが、さらに聴き込んでもっと好きになれるような気になった1冊。
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Posted by ブクログ
イギリス王家の主要人物の生き様を絵画から読み解く。
・序章
第1部 チューダー家
第1章 ハンス・ホルバイン『大使たち』
第2章 アントニス・モル『メアリ一世像』
第3章 アイザック・オリヴァー『エリザベス一世の虹の肖像画』
第2部 スチュアート家
第4章 ジョン・ギルバート『ジェイムズ王の前のガイ・フォークス』
第5章 ポール・ドラローシュ
『チャールズ一世の遺体を見るクロムウェル』
第6章 ジョン・マイケル・ライト『チャールズ二世』
第3部 ハノーヴァー家
第7章 ウィリアム・ホガース『南海泡沫事件』
第8章 ウィリアム・ビーチー『ジョージ三世』
第9章 ウィリアム・ターナー『奴隷船』
第10章 フランツ・ヴィンターハルター『ヴィクトリアの家族』
第11章 フランツ・ヴィンターハルター『エドワード王子』
第12章 ジョン・ラヴェリ
『バッキンガム宮殿のロイヤルファミリー』
各部冒頭に家系図、年表(本文関連事項)、主要参考文献有り。
取り上げた画家プロフィール。
紆余曲折しながらも、現在も続くイギリス王家。
その王や女王・・・12の物語と関する絵で語る人物伝です。
王や女王になった方々のクセの強いこと!
いくら盛っても、肖像画からも窺えるほどに。
人間の欲望極めたりって感です。物欲、性欲、独占欲・・・etc。
ヘンリー八世ってば、肖像画からして迫力満点ですね。
190cmほどの身長とあの体格だから、周辺の苦労といったら。
しかし、イングランド人~スコットランド人~ドイツ人と、
異なる王朝ながらも血を繋ぎ、大方の王家が滅びても、
あれほど親子関係や夫婦関係が最悪でも、王室が現在も残ると
いう事実は、なかなかスゴイものです。
王家以上に、英国史がさくっと述べられていて、分かり易いのも
良かったです。宗教対立や議会制度、そして内外での血腥さも。 -
Posted by ブクログ
めっちゃ面白かったです♪
所々吹き出しながら読みました。
ヒット作『怖い絵』と『へんないきもの』がコラボ!
まず早川いくをさんがご自身のセンサーに「どこかおかしい」と引っかかった絵画をピックアップ。さらに打ち合わせで数点に絞り込み、中野京子さんがその絵をいちおうどんな絵かレクチャーしたそう。
それを再構成してツッコミとボケと各々の知識が冴え渡る対談形式のようなものにしているのかな。
絵画も生き物も好きだけど詳しくないって人でもガハハと笑いながら学べるお得な書。
あと中野さんのエイのおはなしサイコー!!!
レビューを書かれたフォロワーさんに感謝です。 -
Posted by ブクログ
ネタバレ戦争、争いを人間はいつになってもやめられない。
それは、今も昔も変わらない。
ただ、当時の人間はそれを口にしてはいけなかった。
画家だけが(ギリギリ危ないところで)表現できた。
画家だけが、当時の風景を残すことができた。
証人のようなものだ。
美しく、若い少女が処刑されるところをみたいと願う人々のために少女が犠牲になったこと…
戦争で追い詰められ銃で撃たれた人々…
美しい声のためにカストラート(去勢)された男性歌手…
貴族たちのドロドロとした権力争いに巻き込まれ殺害された兵士たち…
飲み物が高騰しミルクよりも安いからと子供にジンを飲ませ
自らもジンに酔いつぶれ狂態をさらす貧民街の大人たち…
この作品では著者の解釈ありきの作品だけどそれでいい。
絵画の見方は人それぞれで答えなどない。
答えはたぶん、今はなき画家たちに聞くしかないだろう。
でも、そんなことは不可能…だから、読み手は考えなければならない。
画家が世界に怒り、苦しみ、不条理を感じた
その思いをキャンバスに思う様ぶつけたその絵画を見て
画家が後世に遺そうとしたその感情を
読み手は解釈しなければいけない。
人の争い、醜さ、残酷さ全てを受け入れるために思考を止めてはいけないのだ。
たぶん、それが過去を偲び、未来を変える
一つの方法でもあると私は思う。
なかなか今回の怖い絵は重かった。
表題作である「死と乙女」という作品も
争いとは関係はないがなかなか怖い…というよりも「かわいそう」な作品。
著者の読み解く絵の解釈は鋭いものがあるので
読んでいて勉強になるし
自分も独自の解釈を考えたくなる。
良い意味でも悪い意味でも好奇心を刺激される作品。
時代を通した色んな怖さを知ることができた一冊。
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Posted by ブクログ
ネタバレ第一章 テューダー家
エドワード四世が病死したのち二人の王太子がロンドン塔に幽閉され死亡するところから物語は始まる。
ヘンリー七世の死後ヘンリー八世のやりたい放題の王政で6人の妻はそれぞれ不幸な道を辿っていく。
ブラッディメアリー、9日間の女王ジェーングレイにも触れながらエリザベス王女で118年の幕を閉じる。
第二章 スチュアート家
ジェームズ一世がカトリックとプロテスタントの宗教争いにもあいながら、次男のチャールズ一世チャールズ二世の時代が続く。
第三章 ハノーヴァー家
ハノーヴァーからやってきたジョージ一世は、粗暴、無教養、吝嗇、大食漢。「君臨すれども統治せず」スタイルを貫く。ジョージ三世はまじめっだったがその息子はやはり素行不良の。
などなど、イギリス王家がこんなにも斬首、愚息が多かったのかとあきれるほどのダメっぷり。
パパラッチが多いのも昔からイギリス国民には興味関心が強いからなのかもしれない。
そうやって見ていくと、現在のダイアナ妃の不慮の事故もカミラ夫人との再婚も納得できる。
名画で読み解くとあるが、名画に妙味がない人でも十分楽しめる一冊でした。